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●ストーリーを妄想する
■ ごまかしながらストーリーを楽しむ方法

 年齢とともに、記憶力と根気はどんどん衰えていきます。ですが、中高年には自分をだまして帳尻を合わせるテクニックがあります。ペーパーバック読書におけるごまかし方をご紹介しましょう。

●ストーリーに意識を集中

 文法も覚えて...などと欲張らず、ひたすらストーリーだけを追いかけます。飽きない限り、時間はたっぷりかけましょう。完読した達成感が、あなたを次の1冊に導きます。

●毎日最低1ページ

 読まない日が続くと、我々中高年は単語どころかストーリーまで忘れちゃいます。
(^ ^;) しおりをはさんで、多忙なときも1ページは読むように...したい。

●「もう6分の1も読んだ」作戦

 例えば300ページの本なら、4分の1は75ページ、6分の1は50ページ。そこで、50ページ読んだら自分に「もう6分の1も読んじゃった」と前向きの暗示を掛けます。けっこう効きます。くれぐれも「あと250ページもある」とか思っちゃいけません。

●飽きたときの奥の手

 もし、どうしても飽きてしまったら…、奥の手を紹介しましょう。

    すっ飛ばして、最後の5ページを読み、完読したことにしちゃう

 のでございます。(^o^;)>

■ 想像力・妄想力をフル活用しよう

 嫌な思い出しかない英文法ですが、当面無視してもなんとかなります。英語力を高めるために読んでいるわけではありません。文法解析している時間があったら、ストーリーだけを追うべきです。

    コツは、知っている単語を手がかりに、文の内容を想像・妄想する

 「読む」のではなく「想像・妄想する」、ブロークン・リーディングです。
 ここで長年翻訳本を読んできた経験が生きます。こういうシーンで、この単語が出てきたら、内容はこうだろうな、という想像・妄想ができるんですよね。長編の場合、構文がシンプルなため、これで十分ストーリは分かります。長文のときは、コンマごとに区切って想像するとよいでしょう。


 ただし、短編の場合、文が十分に練り込まれて構文が複雑なことが多く、残念ながらこの手では、何が起こったかすら分からないことがあります。短編は、慣れてから挑戦しましょう。

■ まずは、最初の一冊を読み切れ!

 最初の1冊は、非常に重要です。何があっても、とりあえず読み切ることだけを目標にします。これができるかどうかが、その後のペーパーバックライフに大きな影響をもたらします。

 ストーリーもよく分からないでしょう。30分で1〜2ページしか読めないはずです。苦しいです。しかし、一冊読み切った時、かつての記憶が蘇えり、新しい単語もいくつか覚えられたこと、そして、次の1冊に踏み出す自信がついたことに気が付くはずです。


 次の目標は、昼休みの30分に4ページを読むことです。このレベルになると、一月に1冊読めますのでかなり楽しくなってきます。何冊か読むうちに、必ず到達できます。がんばりましょう。
 最終目標は、30分で6ページ。読む本を選ぶのが楽しくなってきます。もう大丈夫。自分に師範代の免状をあげましょう。

■ 中高年が覚悟すべきこと

 ペーパーバックを含め、中高年になって新しい趣味を始める場合、若いときとは違った心構えが必要です。それは

    ・完璧を求めないこと。   
    ・経過を楽しむこと。


 ペーパーバックは仕事や生活の役には立ちません。誰も誉めてくれるわけでもありません。英会話や英作文ができるようにもなりません。それは、保証します。
 しかし、異世界を異言語で読む時間を持つことは、間違いなく、あなたのこれからの人生を豊かにしてくれるはずです。1冊づつ、ストーリーを楽しんで、読み切る。衰えた記憶力と想像力・妄想力を振り絞る、その経過を楽しみましょう。
 さあ、生涯オタクの覚悟を決めてください。

 それでは、ボンボヤージュ!
 
   「ジョー、君はどこに落ちたい?」
   「・・・・・・・・・・・」

                by サイボーグ009 (涙++;)




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