OpenOffice.org 再び

  2004年度も終盤を迎えています。私の業界(教育界)も先行き不安な要素がたくさんあって気がめいります。
  さて、表題の OpenOffice.org(以下 OpenOffice と略します)は 2003年の雑感でも触れた M$ Office 互換の統合 ソフト(無償)です。あの当時は通信環境が ISDN(64kbps)だったので、Windows 版をダウンロードするには気の遠くなるような時間が かかるということで、とりあえず雑誌の付録 CD-ROMから Linux版をインストールして試しに使ってみましたが、私のLinux環境では かな漢字変換やフォントの問題があって実用には程遠いものでした。
  しかし、その後我が家も一応ブロードバンド環境になり、Windows版の OpenOfficeをダウンロードできるようになったので、 2004年後半から再び OpenOffice のテストを開始しました。私の場合は仕事上、表計算を使うことが 多いので、"Calc" と呼ばれる表計算ツールがメインになります。以前にも記したように、通常は Lotus 1-2-3を使っていますが、 職場では Excelが標準となっています。1-2-3も Excelとの互換性をうたっていますが、Excelのファイルを開いて編集を加え再び Excel形式で保存する際に不具合に遭遇したことがあります。(1-2-3 でも Excelでも開けないファイルができてしまいました。) ですから、同じことが OpenOffice Calcで問題なくできるかが、最大の関心事でした。
  結果、通常の業務には問題ないことがわかりました。"Writer"と呼ばれるワープロ機能や "Impress"と呼ばれるプレゼン テーション機能についてはほとんど試していません。書物やインターネット上の情報では、表計算機能が最も高い互換性を 持っている、とされています。欠点としては、起動に時間がかかるということが挙げられます。Word や Excelは共通の コンポーネントを使っているものの、それぞれ単体のアプリケーションとして起動します。OpenOfficeは様々な機能を持った 1つのアプリケーションであるため、起動時に読み込むファイルがたくさんあって起動に時間がかかるものと思われます。メモリは 最低でも 64MB必要です。職場のマシンを ThinkPad 560Xに変更したことが、OpenOffice使用の可能性を開いたとも言えます。

OpenOffice初期画面
OpenOffice.org Calc の初期画面

  OpenOfficeは M$ Office互換とは言っても、操作の仕方は異なります。例えば、1-2-3 や Excelでは複数のファイルを 開いて「並べて表示」することができますが、OpenOfficeでは、アプリケーション自体を複数起動することになります。その他 にもユニークな特徴を持っていますが、使用するにあたって有用な情報がインターネット上に既にたくさん存在しています。 詳しくは OpenOffice.org日本ユーザー会のサイト を ご覧ください。このソフトが普及すれば、M$ Officeの不正コピーが減ってゲイツ氏も喜ぶことでしょう(笑)。
2005年2月


近況報告

  2005年度の異動に伴い瀬戸市内の某高校から別の某高校に移籍しました。新しい職場には既に有線の LANがあるので、 さっそく 560Xを接続しました。ただ、ファイルサーバの役目を担うマシンが XP home edition なので大丈夫なのかなぁ、という 気はしています。私なら、win2k pro か XP pro を選択するでしょう。まあ新参者があまり口を出すのもどうかと思うので当分は 様子を見るつもりです。
  話は変わりますが、自宅で使っている i1200の OSを win2k から XP pro にアップグレードしました。これに先立ってメモリーは 96MBから 128MBに増設してあります。Celeron-500MHz でメモリー128MBでは winXP の動作条件からするとぎりぎりのところ ですが、通常は問題なくさくさく動いています。デスクトップはクラシック表示、tweakUIをインストールしてウィンドウ操作 のアニメーション効果などはオフにしてあります。バックグラウンドで動作するサービスも不要なものは停止して、できる限り 動作を軽くするように努めています。
  私が普段使うアプリケーションはもともと軽いものばかりなので問題ないのですが、DVDの再生だけは苦しくなりました。 win9x なら Pentium II-300MHz くらいでも再生可能ですが、XPの場合 Celeron-500MHz は DVDデコーダの動作条件を若干下回るので、 たまに音が飛んだりします。無理を承知で XPを導入したのは、XP関係の質問にも答えることができるように、と考えたからです。 個人的には win2kのほうが動作も軽く、わざわざ XPにアップグレードしても何もうれしいことはありません。しかし XPでは ユーザーインタフェースが一部変更されていたり、「おまけ」の機能が追加されていたりしますので、パソコン整備士(診断士) としては今後増えるであろう XP関係の質問にも答えるために勉強する必要があります。私自身もそろそろ新しいパソコンを買う べきかなぁ、などと思案しています。
2005年4月


近況報告II

  このところ別館鉄道写真の更新はしていますが、母屋は更新していませんでした。パソコン関連の 最近の状況を記したいと思います。
  ThinkPad 560E はその後問題なく動いています。9月には体育祭の得点集計もあり、某高校では屋外で作業をするので、砂ぼこりを避けるために風防代わりの段ボール箱の中に入れて作業しました。精密機械をこのような条件の下で使うのは避けたいところですが、560Eは冷却ファンがないので最近のマシンよりは故障しにくいだろうと思います。私はマウスを使わない人なので、箱の中に入れてもまったく不便を感じませんでした。本来はこのような用途では P社の防塵防水マシンを使うべきでしょう。県立学校がそのような高価なマシンを買うことはまずないと思いますが...
  次にプリンターの話です。パソコンを初めて買ったときに、一緒に買った canon BJ-30v というモノクロインクジェットプリンターがあるのですが、ローラーが劣化して数年前からうまく給紙されなくなっていました。本体を分解してローラーを掃除するなどしてだましだまし使っていましたが、それも限界に達しました。どうもこの機種はもともと給紙不良の欠陥を抱えていたようで、同時期に発売されたカラー印刷対応の BJC-35v は改良されて BJC-35vII が出たのですが、BJ-30v のほうはもはやモノクロ印刷の時代でもないので、改良版は出ませんでした。
  このプリンターの印字ヘッドは最近交換したばかりで(そもそもこれが無駄な投資なわけですが)、おまけにインクカートリッジも在庫があるので、これらが流用できる機種を探すことにしました。その結果 BJC-50v というモバイルプリンタを中古で購入しました。これは BJ-30v よりもさらに小型軽量でバッテリーを標準装備しているすぐれものですが、パラレルケーブルのコネクタが特殊サイズなので、普通のケーブルは使えません。専用ケーブルも今となっては入手するのは困難です。それでこのプリンターが持っている赤外線通信の機能を利用することにしました。
  560X(win98)の赤外線ポートを使って印刷してみました。これまでは赤外線を使うことがなかったので、この機能は OFFにしてあったのですが、初めてこれを ONにし、なぜかリソースが他のデバイスと競合したので手動で変更して通信が可能になりました。最近は Bluetooth や無線LAN という選択肢もあるので赤外線通信がどれだけ利用されているのかわかりませんが、この古くからある機能が今頃になって役に立つとは考えもしませんでした。
2005年10月


年度末報告

  早いもので2005年度も年度末を迎えています。「雑感」は久方ぶりの更新です。
  2006年に入ってからは、再び Linuxを試していました。単行本に付属のCDを利用して i1200 と 560X に Vine Linux 2.5 を インストールしていろいろ実験していました。OpenOffice.org 1.1.5 もインストールしてみましたが、この環境ではちゃんと 動作することが確認できました。Vine Linux 2.5 には Webmin という各種サーバの設定をGUIで行なうツールが付属しているので、 Windows とのファイル共有も簡単にできました。従来 i1200 には Holon Linux 3, 560Xには Kondara MNU/Linux 1.2 を 入れていましたがカーネルが古く、いろいろな点で限界がありました。本当は Vine Linux 3.0 を手に入れたかったのですが、たまたま 2.5 のCD付き解説書が入手できたのでそれにしました。
  560Xのサウンドはちょっと苦労しましたが、ビデオやサウンドの設定はほとんど自動認識でOK、 操作感も「窓」OS のそれに近いものが得られるようになりました。比較的新しい周辺機器も接続可能で、Linux の進歩に驚いています。 音が出るからには、midi も鳴らしたいので、ソフトシンセサイザ timidity も入れました。Holon Linux 3 の時は rpm パッケージ をインストールすれば音が鳴ったのですが、今は timidity 本体とは別に音源ファイルというものを用意しないといけないのですね。 ネットからいただいてきて音が鳴るようになりました。ボランティアでこういったソフトを開発している方々には本当に頭が下がります。
  次に、アンチウィルスソフトの話です。以前にこのコーナーでも触れたフリーのアンチウィルスソフト AntiVir ですが、 とうとうバージョンが 7に上がりました。その結果メモリの搭載量が少ないマシンでは運用が困難になりました。560X, i1200, T22 は問題ありませんが(560X で起動に多少時間がかかる)、職場で使っている 560E は対策が必要になりました。 ウィルスによる被害がしばしば報道される昨今、アンチウィルスを入れないでおくというわけにはいきません。市販のソフトも 最近のマシンを基準にしているため古いマシンでは動作速度が低下してしまいます。
  ネットで調べた結果 avast! 4 Home Edition というチェコの会社が開発したソフトを見つけてインストールしました。フリーですが、 ユーザー登録が必要です。動作条件は win9x の場合、486CPU, 32MBのRAM などとなっています。 実際はそのようなスペックでは、実用的な速度は得られないでしょう。職場ではメールソフトは使わないので、何種類かある 常駐シールドのうち標準シールドのみON、BIOS設定で CPUは「ハイパフォーマンス」を指定することで速度の低下を防いでいます。
  最後に、私事ではありますが、パソコン整備士2級の試験に合格しました。今後もさらに知識を増やしていきたいと思っています。

avast! 4 初期画面
avast! 4 Home Edition の初期画面

2006年3月


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