Puppy 4.1.2 における Firefox

Firefox 43

  これまで様々なライブラリのアップデートを施してきた Puppy 4.1.2 ですが、Firefox 43 から正常に終了しない現象が出るようになりました。 web の閲覧は問題なくできるのですが、ブラウザを閉じても 30秒くらいメモリ上に残り、その後クラッシュレポート送信の画面が表示されます。 煩わしいので、タスクバーを右クリックして "kill" で終了させるようにしています。

Firefox 44

  Firefox 44 ではシステム要件が上がりました。

○Firefox 44 system requirements

  GTK+ 3.4 or higher
  GLib 2.22 or higher
  Pango 1.14 or higher
  X.Org 1.0 or higher (1.7 or higher is recommended)
  libstdc++ 4.3 or higher

  GTK+ のバージョンが上がりました。 Firefox もついに古いシステムを見捨てたのか、と思いましたが、Firefox 44 を起動すべく実験をしてみました。 ターミナルからコマンドで起動を試みながら、エラーメッセージを見て解決策を考えました。 最終的に、これまでのものに加えて以下のパッケージをインストールしました。

 libgtk-3.6.0-u-20121116.pet
 dbus-1.6.8-up-20121102.pet (dbus-1.2.14-i486.pet と置き換え)
 fontconfig-2.11.1-i486.pet

 (dbus-glib は dbus-glib-0.80-i486.pet を使用)

  Firefox 44 が起動しました。 新しい fontconfig は、Tahr Puppy に用いられているものと同等であるように思われます。 これによって文字の見え方が変わりました。 以前より少しぼやけた感じになりました。 調整が必要です。
  fontconfig-2.11.1-i486.pet をインストールすると、/etc/fonts/fonts.conf.bak というファイルができます。 これは実はバックアップではなく、新しい fonts.conf なのですが、従来の fonts.conf を勝手に上書きしないための配慮であると思われます。 私は従来からの fonts.conf をそのまま使い、/etc/fonts/conf.d/65-nonlatin.conf を削除しました。 記述内容がかぶるからです。 これはリンクなので削除しても復活させることはできます。 local.conf に設定を追加しました。

/etc/fonts/local.conf

<?xml version="1.0"?>
<!DOCTYPE fontconfig SYSTEM "fonts.dtd">
<fontconfig>

    <match target="pattern">
        <test qual="any" name="family">
            <string>sans-serif</string>
        </test>
        <edit name="family" mode="append" binding="same">
            <string>M+1P+IPAG</string>
            <string>IPAPGothic</string>
        </edit>
    </match>
 
    <match target="pattern">
        <edit name="dpi" mode="assign"><double>75</double></edit>
    </match>

    <match target="font">
        <edit name="autohint" mode="assign">
        <bool>true</bool>
        </edit>
    </match>

</fontconfig>

  最初の項目は以前から設定してあるもので、主に youtube の広告の文字が「豆腐」になることの対策です。 これを設定すると、ブラウザが使うフォントにも影響します。M+1P+IPAG だけではカバーできない文字があるので、IPA フォントも入れてあります。
  2番目は、dpi の設定です。 文字がぼやける原因の一つは、dpi の設定が正しくないためであると思われます。 /var/log/Xorg.0.log を見て、同じ数値を設定しました。
  3番目の autohint は文字の見え方を自動的に改善するためですが、フォントによっては、かえって見え方が悪くなる場合もあるようです。 Firefox にはほとんど影響を与えませんが、OpenOffice では見え方が改善しました。 例えば、画数の多い字がつぶれずに表示されます。
  システムにインストールされているフォントによって設定も変わってくると思いますし、私の設定が適切かどうかも分かりません。 フォントの設定をいじることで、文字がまったく表示されなくなるようなことは起きないと思いますが、もしここに書いたことを試されるなら、バックアップを取った上で作業されることをお勧めします。

Firefox 45

  Firefox 45 では何故か 44 よりシステム要件が下がっています。

○Firefox 45 system requirements

    GTK+ 2.18 or higher
    GLib 2.22 or higher
    Pango 1.14 or higher
    X.Org 1.0 or higher (1.7 or higher is recommended)
    libstdc++ 4.3 or higher

  GTK+ のバージョンが以前のレベルに戻っています。 この場合、libgtk-3.6.0 はなくても起動しますが、dbus と fontconfig のバージョンアップは必要です。

Firefox 45

  5月追記 : gtk3 を採用した Firefox 46 がリリースされました。 Puppy 4.1.2 では起動しません。 ターミナルから起動を試みると、「バスエラー」と表示されます。 Firefox 44 のシステム要件に、gtk3 とあったのは間違いだったのではないかと思われます。 Precise Puppy 5.7.1 ではパッケージマネージャから libgtk-3, libgtk-3-common をインストールすれば Firefox 46 が起動するようになります。



  ThinkPad T43 の電源が入らなくなりました。 システムボード電源部の故障であると思われます。 新しいPCのほうが先に逝きました。 人の場合もそのようなことがありますね。 人の寿命に似て切ないです。
  それで、予備のはずだった T42 が本務機になっています。 ThinkPad X121e もありますが、これはディスプレイが小さいため文字が見づらいのです。 T42 と Precise Puppy 5.7.1 の組み合わせでは、オープンなビデオドライバにバグがあってパフォーマンスが悪くなるので、Puppy 4.1.2 で運用するしかありません。 ブラウザは、上記のように最新の Firefox が動きますが、メモリをたくさん食うので、普段は SeaMonkey の古いバージョン(2.13.2)でしのいでいます。
2016年3月


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