ダビング10が延期になりましたね。
現在のコピーワンスよりはマシとはいえ、『コピー9回+ムーブ1回』で、孫コピーが出来ない時点で現状と大差ないから、別にいっかなーって感じです。この機会にコピーフリーに向けて話し合いして欲しいもんですよ。
今回の延期により、メーカー側と権利者の間の溝が広がっているようです。でも権利者側の以下の言い分にはちょっと賛同しかねます。
「ダビング10を人質になどしていない」「メーカーは“ちゃぶ台返し”だ」 権利者団体が会見これに関しては、
『権利者とメーカーが激しく対立するダビング10問題。悪いのはB-CAS?』(
らばQ)での言及が面白かったです。
知識がない私でも、
椎名さん コピーワンスは、放送事業者とJEITAなどが話し合って決めたルール。「権利者の厳しい要求を守るために決まった厳しいルール」と説明されることもあるが、「そもそも権利者は、コピーワンスを策定する話し合いに関与していない」(椎名さん)ええー? 権利者団体はコピーワンスに関係ないの? だったらコピーフリーになっても文句言わないんだよね? 著作権を守るためにコピー制御しろと言っておいて、そりはあまりに無責任でわー。
補償金制度がなくなると、消費者も不利益を被ると主張する。「補償金制度を廃止し、私的複製も権利者とユーザー間の契約で処理するとすれば、メーカーの負担はゼロになり、その分を消費者のみなさんが支払うことになる。本当にそれでいいのか」(椎名さん)うっわ、消費者脅しにかかりますか。どこのヤクザ屋さん?
だったら全てを権利者とユーザ間の契約にしたらいい。そしてユーザが契約を破っていないか、全国回ってチェックしたらいいと思うわ。その時は、今みたいに一括で補償金が何処行ってるか分からない仕組みじゃなくて、私的複製した作品の著作権保持者にきちんと還元してね。ちゃんとお金渡しましたーって証明書も発行してね。
著作権を守るためというのは分かるのだけれど、それが本当に著作者の利益に繋がっているのかは疑問です。そもそも今の著作権法で、だれでも発信者になれる現状をカバー出来るのかって方が問題では。
その辺で面白かったのが以下の記事。初めてこれを読んだ時は目から鱗が落ちました。
「著作権は混迷」「ダメと言ってもネットは止まらない」──東大中山教授「著作権法を侵害したことがない人はほとんどいないだろう。訴える人がいないだけで、形式的には“一億総犯罪者”とも言える」――例えば中山教授が大学の研究室で他人の論文をコピーする行為も、「私的使用の範囲を超えているから」著作権侵害に当たると話す。自分も著作権侵害をしていると明言しているのもすごいと思ったけれど、
だが流通する著作物の量が圧倒的に増え「著作物の経済財としての地位」が向上したため「処理しにくい人格権が流通を阻害している側面がある」と指摘する。著作権者の多くは『著作物をできるだけ利用してほしい』と望んでいるはずだが、強い人格権が邪魔をする」
強すぎる著作者人格権は、2次創作やパロディー文化の広がりもはばむ。「一般人による2次著作や共同著作が増えている。翻案文化はもう止められない」著作権の第一人者が、二次創作文化の広がりを容認するような言にびっくりしました。
同人関係の方々は、他人の著作物を二次使用している人が多いせいか(もちろん私もその一人)著作権違反に対してかなり敏感ですが、その姿勢は良い事だとも思いますがー。過敏になりすぎて自粛しすぎたり、他人を糾弾しすぎたりするのは、却って自らの首を締める結果になるのではないかと感じます。
『中山信弘氏の情熱』(
池田信夫blog)にある
著作権の保護期間を死後70年に延長するという話も、根拠がない。権利者団体も「収入増にはつながらない」ことを認めながら、「リスペクトが大事だ」という。著作権法は経済的権利を守る法律であって、リスペクトなどというものは関係ない。パブリックドメインになっている夏目漱石は、リスペクトされていないのか。条文を一つ変えるだけで、映画会社に何十億円も転がり込むというのが本当の動機だろう。これは創作のインセンティブにもならないし、文化の発展にもつながらない。期間延長には断固反対。命がけでも阻止する。も熱い。文化の発展を阻むような著作権のあり方は、検討しなおして欲しいなと切に願います。この件に関しては、また日を改めてネタにしてみたいトコロ。
で、実はここからが本題。明日から10日間ほど手術を受けるため入院してきます。6/12に退院予定。前回と違って全身麻酔なので、今からどきどきです。
大きな病気という訳ではないので、あまり心配しないで下さい。うまくいけば、病院で更新するかもなー。
ではちょっと頑張ってきますノシ