陽の当たる世界に戻れるよ

第11話「砂礫の大地・前編」
粗筋:(アニメ公式サイトより)

『賢者の石』の噂を聞いて、金の産地・ゼノタイムにやって来たエドとアル。
かつて栄華を誇った町はいつしか寂れ、町の人々はマグワールが研究している『賢者の石』に最後の望みを託していた。エドとアルはそこで偽のエルリック兄弟の存在を知る。


PS2のゲーム『鋼の錬金術師 翔べない天使』
買う気は全然まったくなかったのですが、アームストロング少佐が出ると聞いたら何だか欲しくなりました。

そんなに少佐が好きかと問われたら、そんなに好きですと答えます。ハガレン世界で嫁に行くなら少佐の所。他は考えられません。
アルも良い旦那になりそうですが、小姑エド兄が煩そうだからねー。

今月号のガンガンの重さにビビりました。立ち読みするのに腕力を鍛えねばならない雑誌が存在するとは思いませんでした。
月刊アフタヌーンに厚さで勝る雑誌があるとは…。
今月号はDVDに釣られて買っちゃいましたけどね。まだ観てないけど。

それにしても、コミックス7巻の予約特典って…。
どうして□エニックスって、『貴方だけにこっそり』が好きなんだろう?
まあ、6巻の初回限定版に比べたら、あこぎ度は減りましたけど。

この、いたずらに少年少女の購買意欲をかきたてる商法って、どうも好きになれません。
私は6巻の初回限定版って、書店で見た事ありませんしねえ。
勿論持っていませんし、意地でもいらんっ!(負け犬の遠吠え)
売れるの分かってるんだから、ケチケチしないでバリバリ印刷すりゃいいのに。

これだから、鋼は好きだけど、□エニックスは好きになれないんだよなあ。
頼むから原作は食い潰さないで欲しい。結構本気で心配です。

前振り長すぎるぞーってなワケで本題。

アニメスタッフ私のためにありがとう!…と、勘違いを起こしそうなくらいに兄弟萌えに優しい回。
そんなワケで、時々暴走したら生暖かい目で見逃してやって下さい。(〜_〜)こんな感じで。

怪盗サイレーンからの賢者の石情報にてゼノタイムへ。
かつての金の町も、今ではすっかり寂れているようです。

『こんな寂れた町に賢者の石なんてあるのかな?』と疑問を口にするアルに
『だから余計、賢者の石の研究をしているんだろう』とエド。
あの日の栄光をもう一度ってコトで、賢者の石で金を練成するつもりだろうと。元々金の産地だからバレないしー。

アルはしみじみと
『イヤだね。大人の考えるコトって』

ごめん、アル。私も『イエスタデイ・ワンスモア』な町の人たちの気持ちがよっく分かっちゃうんだよー。
汚い大人でごめんね。

そんな寂れた町を歩いていると、小さな女の子がトロッコの下敷きになっている所に出くわします。

『ちょっと我慢な』
で、ちょちょいとトロッコを鉄の柱に練成して女の子を助けるエド兄。

エドがニーナを再練成しようとした時も思ったのだけれど、年下の子に言い聞かせる時の口調が、ホントお兄ちゃんって感じで可愛いんですよねえ。
目一杯お兄さんぶっている姿が微笑ましいです(…と、感じてしまう自分の年寄りっぷりにはがっくりきますが)

しかし女の子を助けた後、ちゃんと鉄の柱をトロッコに戻したのか気になって仕方ありません。

歓待を受ける兄弟。

『鎧のお父さんありがとね』
…との、助けられた女の子 エリサの台詞に白くなるアル。14歳の思春期の男の子にお父さんは酷いよな。
でも、ホントにちょっとお父さんっぽいかもしれない。

にやにや笑ってフォローするエド兄にも逆襲が待っていました。
『弟? お兄ちゃんより大きいのに?』
…世の中、兄より大きい弟は結構いるんだよ〜、お嬢ちゃん。

エリサの身を心配してベルシオさん登場。
和田慎二のマンガに出てくるようなおじさんだなあと言うのが第一印象。
あのワカメな前髪が…。

何をやっているのか分かりませんが、ベルシオさんは町の人が気に食わないような事をしていて、それをエリサが手伝っていて事故にあってしまった模様。
なので、エリサは懐いていますが、お父さんはベルシオさんには近づかないで欲しいみたい。
ベルシオさんもその辺分かっていて、詫びの言葉とレモンを残して去っていきます。

ベルシオさんの言葉を代弁するエリサ。
『(エリサの)パパのレモンパイは最高だ。なのに、町に農園が少なくなって残念だ』
それを聞いた町の人は言います。
『賢者の石が完成したら(金を作る事が出来れば)町はまた潤う。そうしたら果物も買えるようになる』

あ、町の人たちは、果物を作る気はないんだなと、ちょっと引っかかった所。

ベルシオさんの言葉通りに受け取ると、昔は金以外にも農園等で食べ物を作ったりしていたのでしょう。
でも、金で儲ける方に比重が傾いちゃって、農園なんかは潰されていっちゃって。
いざ金が枯渇してきた時には、町はすっかり自分で食い扶持を養っていけないほどに体力が無くなってしまったと。

…どこかの国を彷彿とさせる話ですな。

賢者の石の噂は本当だったんだと色めく兄弟に、その研究をしているマグワールさんを手伝いに来たのだろうと、期待に目を輝かせる町の人たち。
他力本願もいい所…だけど、私もここに居たら、きっと同じような気持ちで同じような態度を取るだろうなあ。

名前を聞かれて偉そうに名乗るエド。頬を染めて遠慮がちに名乗るアルとの性格の違いがまた。

国家錬金術師のエルリック兄弟かと念をおされて『ああ』と、これまた偉そうに答えるエド兄。
その途端、お店から追い出されます。
エルリック兄弟なら既にここにいて、研究を手伝っている。嘘つきは去れってコトだそうです。
エドはともかく、アルを投げ飛ばした人は豪腕ですな。

偽者扱いされてお冠のエド。マグワールの屋敷にこっそり侵入します。
大きな身体を小さく丸めているアルが可愛い。

でも内部に入る際の練成反応を、偽黄門…じゃなくて、偽兄弟に見られてあっさりバレちゃいました。
大雑把な性格だなあ、エド兄。

ずらっと並んだ本の山。全てが賢者の石関連の文献だという事で、本気で研究しているのだと確信する兄弟の前に、偽者なエドがカッコ良く登場。
あっさり偽者と認める所がまたカッコ良い。
本物のエドと彼を並べたら、多分10人中8人が、偽者さんをエドワード・エルリックだと思うんじゃないでしょうか?

やっぱりアルがエドだと思われたり、『あなたがお兄さん?』と小さい偽弟に驚かれたりと、エド兄散々です。

後少しこのままで居させろとふんぞり返って言う偽者(兄)に、それが人に物を頼む態度かとご立腹なエド兄。
エドが偽者(兄)に『座れ!』と言っているシーン。私は高校時代の友人の事を思い出しました。

150cm前半と背が低い友人は、小学校の先生をしているのですが、最近の小学生はデカいので、叱る時には必ず生徒を椅子に座らせて、自分は立って説教したそうです。
『だって、そうしないと見下ろされるんだもん!』

エド兄の心中、察するにあまりあります。ほろり。
しかもやれやれとばかりに偽者に同情されてはねえ…。が、がんばれ〜。

さすがエルリック兄弟をたばかるだけの事はあるのか、偽者(兄)は、体術でもエドに引けを取りません。
エド兄一発食らっちゃいます。痛そう。
練成陣なしで練成するエドに対抗して、偽者も陣なし。賢者の石の力かと驚く本物兄弟(あーめんどくさい)

この2人の対決はパリパリ動いて…と言うか、動いているように見える感じで、結構気持ち良かったです。
カット割りの勝利…かな。

ま、私的にはアルを庇うエド兄に、もううっとりだったのですが。目の保養〜。

さすがに騒ぎを聞きつけて、警備がやってきました。
エドとアルは、どうやってあの屋敷を逃げ出したのだろう? ちょっと謎。

偽者(兄)の意外な強さに感嘆のアルに悔しそうなエド。
殴られた頬が腫れかけているっぽい口調なのが芸が細かい。

『あの兄弟、名前なんて言うんだろうね』
と、自分たちの偽者を気遣うアル。彼らにも本当の名前があるだろうにと考えるアルの、細やかな心遣いがあっぱれ。
やはりあのがさつな兄には、この気配りの弟がいなければダメですねえ。

でも
『兄貴の方、兄さんより年上かな?』
…と、うかつな事を言っちゃって、どつかれる辺りはやっぱりお子様。

カラス天狗の嘴みたいなマスクをつけて、熱心に研究を続ける偽者(兄)。弟の不安げな言葉にも耳を貸しません。
実験室に置いてある、枯れかけた鉢植えの植物の葉を不安げに見やる弟くんの事など、さっぱり目に入ってはなく。
お父さんの生涯をかけた研究を、マグワールなんかの手柄にされてたまるかと、兄は意固地になっている模様。

いざとなったらお前だけでも逃がしてやるとの兄の言葉に、ボクの気持ちなんか分かっていないと、弟の心の中の声。
弟の心、兄知らずですな。自分を犠牲にされても、弟は嬉しくないってばさ。

怪しい赤い水を眺めるマグワール氏と、やっぱり暗躍していたラスト。
そろそろあんたは用済みだと言わんばかりのラストの言葉に慌てるマグワール氏。
毎度毎度、何やってるんだか分からないなあ、彼女ら。
原作も、単行本未収録分は読んでない所も多いので、私には謎ばかりです。

ところで一言いってもいいかなあ? ラスト姉さん。
その服、ちっとも似合ってないと思うの、私。

しばたさんの萌えポイントそのいち。
アルの膝にすりすりして、ほっぺた冷やすエド兄。

『冷たくて気持ちいい』とうっとりなエドに
『こんな身体でも 兄さんの役に立って嬉しいや』とアル。

うう、やっぱりこの兄弟愛しいわー。

いちゃいちゃ中の兄弟の所に、お邪魔虫のベルシオさん登場。
子供に野宿はさせられないと、普通にまっとうな感じです。

兄弟の言う事を信じているのかいないのか、嘘をついているのなら、責任を取るのはお前たちだとベルシオさん。
ま、確かにその通り。

賢者の石に興味がないようだがとのエドの問いに、ベルシオさんは、この町の連中は金のもたらす富が忘れられず、マグワールに振り回されていると答えます。

金が豊富に出ていた時は、町の人々は、さぞや富んだ生活を送っていたのでしょう。
一度上げた生活水準を下げるのって、ものすごくエネルギーいりますからね。富に固執する町の人の気持ちは良く分かる。
明日からネットのない生活を送れと言われても、そう簡単に切り離せないもの。

そんな町の人たちに危機感を抱いているっぽいベルシオさんの気持ちも分かります。

分かるけれど、悲しいかな、私は町のその他大勢の人間の側っぽいです。はあ。

しばたさんの萌えポイントそのに。
お休み中の兄弟。

アルに布団かけてやって、自分はアルの側でコートにくるまって寝ているエド兄が、なんつーかもう!
あんたが布団被れよと突っ込みつつも、ちょっと理性が飛びそうなほどにもう…!(危ないヤツ)

エリサちゃんが元気に登場。ベルシオさんに咎められますが、お父さんは金山の話に夢中で気がつかないと言います。
不憫な子だのう…。

エリサちゃんに突っ込まれて、思わず言わなくてもいい事まで口走ってしまうエド兄を止めるアル。
やはりエドにはアルがついてないとダメなのね〜♪ と、ドリー夢入るシチュエーションでした。

薬屋へお使いのアル。
でも、町の人には陰口を叩かれ、薬屋さんには拒否されて追い出されちゃいます。
怒るのではなく困ってしまうアルってば、ホントに良い子。
これがエド兄だったら間違いなくひと暴れですな。

その様子をこっそり見ていた偽者(弟)
『等価交換』だと言って、嘘ついているお詫びにと、アルの代わりに薬を買ってあげます。
どうしてこう、弟の方が出来が良いのだろうか?

無茶な兄を持つ弟同士だからでしょうか、心の交流が生まれたらしい弟くん達。
無鉄砲で、思い込んだら一直線を走っちゃう兄貴を持つ苦労は、並大抵ではないでしょう。
ちょっと同情しちゃいます。
2人とも、健気で優しい心配りの子供達だしねえ。

アルへ名前を騙ったお詫びと、兄のやっている事への不安を訴える偽者(弟)
兄は、研究の志半ばでいなくなってしまったお父さんの跡を継いで、賢者の石を完成させようとムリをしていると。

それを聞いたアルは
『(うちの)兄さんとは正反対だ』
エド兄は、錬金術に没頭した実の父を嫌っていると言います。

正反対であるが故に、却って似通ってしまう兄貴〜ズですね。

キミのお兄さんが間違った事をしているのなら、止める事が出来るのは、弟のキミしかいないとアルは告げます。
他人に任せたら、お兄さんはもっと傷ついてしまうと。

ああ、アルってば、エドに対してもこんな風に考えているんだと、ちょっと感心。
弟の鏡ですな。……萌えるよねえ…(どうしてすぐ、脇にそれて妄想するのか自分)

この町には咳をしている人が多いよね? と訊かれて言葉を濁していた所、お兄さんが現れて去ってしまう、偽者(弟)ことフレッチャーくん。
これで偽者(弟)なんて書かずに済むわ〜。名乗ってくれてありがとう。

弟の心、兄知らずの2、エド兄登場。
偽者(兄)を見失って機嫌悪そうです。
見かけなかったかと問われて、咄嗟に嘘ついちゃうアルが可愛い。

等価交換を無視して練成しまくる偽者(兄)が気に食わないとエド。
なんとなーく、同属嫌悪な匂いがするのは気のせいか?

エドは、またマグワールの屋敷に忍び込むと宣言します。昨日の今日だからって辺りは正しい判断…かなあ?
ホント、無茶な兄貴ってば手に負えない。

無茶な兄貴の2、偽者(兄)は研究中。
勇気を振り絞って話をしようとする弟を、無視しているのか聞こえていないのか。

ちょっとは弟を気遣ってやれよ、兄貴。
ホント、頑固な兄貴ってば手に負えない。

元祖頑固な兄貴、エドとアルはまたお屋敷に忍び込みます。
『今日はモグラ作戦で行くぜっ!』
…と、妙に楽しそうなエド兄です。

錬金術で穴掘って屋敷に忍び込むって寸法ですが、掘った時に出る土は何処に消えるのかしらん?

穴掘って出た先は、赤い水の流れている地下水路でした。
文献で見た、赤い石@賢者の石もどきの基になる赤い水かもしれないとエド兄。
研究していたナッシュなんとかってのが、フレッチャーたちのお父さんってコトか?

って所で、しばたさんの萌えポイントそのさん。
倒れるエドとそれを抱きかかえるアル。

フレッチャーが助けに入ったのを挟んで、続けざまに萌えポイントそのよん。
アルの膝の上のエド。

エド兄可愛いっつーか、色っぽいっつーか、ワタシ理性無くなりそうというか。

……ちょっと裏街道的に暴走しても許されますか?(男の子も読んでるんだから あまりエキサイトしないよーに)

気を取り直して。

アルに促されて、赤い石は人体には危険な代物で、そのせいで町の人たちの健康が損なわれているとフレッチャーは打ち明けます。
それを気に病んでいて、でも兄を説得出来なかった後悔にくれていると思われるフレッチャー。
兄貴がなあ、もっと聞く耳持っててくれればなあ。

こんなモンぶっ潰してやるとのエドの言葉に『そうはさせない』と、偽者(兄)登場。
こちらにはこちらの事情と意地があるのです。
…こーの、似た者兄貴〜ズめっ!

兄貴〜ズの激突。
赤い石を出来損ない呼ばわりされてエキサイトの偽兄。電気スタンドを練成して剣に変えます。
対するエド兄は、自前の機械鎧に刃をつけて対決。

『オレのは本物だぜ』と啖呵切るエド。
…なんてったって、ウィンリィの“愛”がこもっているもんねえ。負けるワケにはいかないよねえ。にやにや。

剣を壊されちゃった偽兄、今度は赤い水を放水する方法を選びます。
あんた、そんなはた迷惑な…。

対するエドは傘。雨に唄えば〜って、のんきなコト言ってる場合じゃない。
『親父のケツを追いかけているようなヤツに、オレは負けねえ』
と、一歩も引く気がないエド。

どうしてこう、兄貴〜ズは無茶ばかりやりたがるのか?
弟〜ズは泣いてますヨ!

無茶がいつまでも続くワケもなく、強さを増した赤い水の勢いに圧されるエド兄は、足を取られて転びそうに。
あわやの所で、フレッチャーが身を呈してエドを助けますが、そのお陰で自分が赤い水を被ってしまいます。

勢いのワリには床に溜まっている水が少なすぎる気がするのですが、その辺を突っ込むのは反則だろうか。
そして早い所、フレッチャーの服を脱がせて、身体を洗ってやれよと思っていたワタシ。

ここまで至って、ようやっと兄貴は弟の言葉に耳を傾けます。
お父さんは人々を幸せにするために赤い石を研究していた、なのに自分達が今やっている事はなんだ? とフレッチャー、魂の叫び。
最初から、もっとちゃんと話合っていれば…。

でもねえ、兄貴ってば頭に血が上っている状態だったろうから、それはムリな注文だったんだろうねえ…。

ここでホイッスルが鳴り響いて以下次号。


結局小説を読まないで観たので、謎は謎のままですがー。
普通に面白かったです。いや、兄弟萌え〜は関係なく。ホントヨ?

ここまで来たら、小説は読まずに後編も見ようかと思いました。

後編に期待しています。だからコケるな〜。


(2003.12.14初出)

第12話「砂礫の大地・後編」
粗筋:(アニメ公式サイトより)

エルリック兄弟の名を語り,賢者の石の研究を続けていたラッセルとフレッチャー。
ラッセルは、マグワールから赤い水から賢者の石を精製するために、ある方法の実行を命じられる。
しかしどうしても実行することの出来ない彼らは、地下牢に捕らえられてしまう。


土曜日は忘年会に行っていて、このコンテンツ始めてから、初めてビデオ予約に頼りました。

出かける前、日記に『留守録がちゃんと出来るか心配〜』と書いていたら、忘年会で会った友人に
『しばたさん、ハガレンはちゃんと録れていますか?』
…と、言われてしまいました。
私は『ビデオの留守録』とは書いたが、それがハガレンとは書いてない〜! …と、叫びたかった一瞬でした。

既に色々と行動がバレバレっぽい私です。ミステリアスには程遠いぞっと。


びっくりもがっかりもしなかった普通の完結編。リアルタイムに観たワケではないせいか、ちょっと印象薄いかな。
(普段はリキ入れて観ているのか、しばた…)

前回の引きはいきなりのホイッスルで、気分はアメフトのハーフタイム、これからチアガールが踊るぞ〜! どうせならエドにミニスカートはかせて踊らせろ〜! …とか思いましたが(嘘です)、あれってお屋敷の警備の呼び子だったんですね。

リアルタイムで観ていた時は、あの笛の音の意味が分からなかったおバカな私でした(2回目のビデオでやっと分かった)
だってホントにホイッスルだったんだもん。

あれだけ大暴れしてりゃ警備だって来るだろうと思っていたら、
『手を出すなと言ってあるのに…!』
と、偽エドことラッセルくん(もう偽者(兄)って書くの面倒)

『信用されてねえんだな』
とは、エド兄きっつ〜。こいつは悪態つかせたら敵なしって感じですな。

赤い水を被ってふらふらのフレッチャーくん、エド達を逃がすために錬金術で扉を封じます。
早く逃げてとの言葉に、とにもかくにも逃走するエルリック兄弟。
大きな身体を丸めて窓から飛び出すアルとか、妙に身軽なアルとか(そのワリに、ガシャンガシャンうるさかったようなー)可愛かったのう。

エド兄は気化した赤い水を吸い込んだだけで意識を失ったというのに、フレッチャーは赤い水を浴びたのに(しかも洗い流してもいないのに)随分元気だなあ…とか、突っ込んでも良いのだろうか。
長年の研究作業で耐性でもついたのかしらん?

兄弟を逃がした後のフレッチャーの『ごめんなさい』の言葉に、兄貴複雑そうな表情です。

フレッチャーの傷を癒しながら、錬金術は使わないとの約束だろうとラッセル。お父さんが嫌がっていた…ってコトは、フレッチャーだけに対してではなく、兄弟2人に『錬金術は使うな』と諭していたのではと思われますが、真相はいかに。

飛び込んできたマグワール氏。初めてマスクなしの顔を見たわ。

偽エルリック兄弟の安否を気遣っているかと思いきや、実は正体がバレバレだったトリンガム兄弟。
錬金術師でなくても錬金術が使えるっちゅー、なかなかに卑怯なアイテムにてマグワールは兄弟を拘束します。

あの『誰でも錬金術師になれちゃうぞ☆』な道具、どうみても紅茶ポットにしか見えないのですけれども。もしくは急須。

『時間がない。あの方法で赤い石を作れ』との、マグワール氏の言葉に動揺するラッセルですが。
後半明かされる『あの方法』はエグいので、お子様にそれをやれってのはムリな注文だと思われます。
悪魔に魂売らなきゃ出来んじゃろう。

しかしマグワール『さま』かよ。生意気な。

こそこそとベルシオさん宅に戻る兄弟。でもこちらもバレバレでした。

暗い中、椅子に座って待つベルシオさんの姿は、門限に戻らない嫁入り前の娘を待つお母さんのようです。
嫌味をいう辺りなんて特に。

笑って誤魔化すエド達の耳に、エリサの咳が届きます。
ブドウの木が心配で居残ったけれども、咳がひどくて横にさせた所だとベルシオさん。
小さい子なのに苦しそうです。

屋敷では、赤い水を凝縮して赤い石を作っていたと報告するエド。
それを聞いてベルシオさんは、トリンガム兄弟の父親、ナッシュ・トリンガムとの昔話を始めます。

赤い水を研究するために、セントラルまで行ったナッシュ氏。
しかしある日突然、全てを捨てて故郷のゼノタイムに戻ってきました。

セントラルで何かあったらしいのですが、そこは語られず。伏線にするつもりかな?

そんなナッシュ氏に、マグワールが『金脈を元に戻すため』に赤い水の研究を持ちかけました。
最初はかたくなに拒んでいたナッシュ氏ですが、『町を救えるのは貴方しかいない』との殺し文句に、結局研究を続ける道を選びます。

金が出始めた町はかつての盛況を取り戻しますが、その代わり奇妙な病が流行って、生まれてまもない子供達が死んでいってしまいました。
公害は、弱い所からヤられていくんだよね…。

ここで昔話にマルコーさん登場。
何気に賢者の石で、エリサを死の淵から救い出したようです。

マルコー氏はかなり好きなキャラなので、この登場はちょっぴり嬉しかったです。
(私はオヤジキャラを愛しています)

ベルシオさんがナッシュ氏を問い詰めると、
『私が(また)間違っていた。何もかも終わりにする』
と、ナッシュ氏は言い残し消息不明となりました。

そしてトリンガム兄弟は、父親を追ってゼノタイムに来たのだろうと。

オレンジ(?)畑の兄弟(木に生っている実が柿に見えてしまうのは私だけですか?)
エドが木に登っているのは、アルに見下ろされるのがイヤだからだったりして。

『あいつらは親父に頼って 自分を正当化しているだけだ』
とのエド兄の言葉に
『ボクらも似たようなものだ』
とアル。
きちんと現実を把握出来る所がアルの強い所だよなあと感心しつつ、この弟がいるから、兄貴は多少ムチャな言葉でも口に出来るのだろうと思ったり。

この兄弟のバランス、ホント面白いです。

地下牢のトリンガム兄弟。

『黙って あの方法を実行すればいいものを』
とマグワール。
フレッチャーは何の事か知らなかったようです。

『あの方法』とは、妊婦に赤い水を飲ませて胎盤を通して水を凝縮、適当な所で体内から取り出し(赤い水の詰まった赤ちゃんの素…ですかね)、赤い石に練成する方法だそうです。

和田慎二の超少女明日香シリーズで、似たような話があったのう…。

簡単で確実な方法とマグワールは言っていますが、赤い水って毒らしいのに飲んでも死にはしないのだろうか? とか、赤い水が十分に凝縮出来るまで、母体はその毒性に耐えられるのだろうか? とか、思わなくもないです。

『父さんはあの方法を使ったのか』
と、問うラッセル。
彼らの父は結局非情にはなれなくて、それをやらなかった事を知ります。
しかし、そのせいでマグワールに殺されるハメになったと。

口の軽いヤツは長生き出来ないよ、マグワールさん。

赤い水の源流にてラストとマグワール。

マグワールは、エルリック兄弟に研究を引き継がせるつもりらしいです。無謀な試みを考えているなあ。
ラストは既に見放しているようですが。

ラスト達って…。なんか失敗ばかりしているんじゃ…ってのは気のせい?

口八丁で兄弟に赤い水の研究を引き継がせようと頑張るマグワール。
『町を救いたい』の殺し文句を交えて説得する一所懸命(そう)な姿は、いっそ爽やかにさえ思えるほどです。
チンケな悪役の鏡ですね。

それを是とも否とも言わずに聞き流している、エド兄の人の悪さもたまりません。

『未完成品に興味はない』
と、赤い石を壊しちゃうエド兄。
『それより偽者の処刑が先だ』
だそうで。

凶悪です。『処刑』なんて言葉がすんなり出てくる辺りが悪です。
顔も凶悪です。悪そのものです。

いやー、詐欺師になったら儲かりそうなくらい、口先三寸がお得意なエドです。
世の中渡っていくには、錬金術よりよっぽど役に立ちそう。

地下牢で兄弟同士対面。

弟同士のほんわかっぷりに心和まされます。
兄貴〜ずはギスギスしているから。

『(父親の)研究を続けてどうするつもりだったのか』
のエドの問いに
『(赤い水は)父親の水だ。研究を続けるのはボクの義務だ』
とラッセル。

そんなラッセルを、エドは『おめでてえ野郎』と一刀両断。
縛り付けられた義務とやらで、町の人たちが迷惑を被っているワケですからね。
しかも父親は町への被害を断ち切るためにも水の研究を中断したのに、息子が自分のために過ちを継ごうってんだから、生きていたらさぞ苦悩した事でしょう。

意地があるのは分かるけれど、意地の張り所が違う。

…と、エドが思っているかは定かではありませんが、
『赤い水や賢者の石に頼ってちゃ 幸せなんか手に入らない』し、
『みっともない真似をするな。オレの名を騙ったからには』
ってコトで、トリンガム兄弟を逃がします。

なんだかんだ言って、エドって甘いよな〜。根が優しいんだよネ。
…可愛らしいコト。

上手く行ったとほくそえんでいるマグワールの所へ現れるエルリック兄弟。

『人殺しには手を貸さない』
と、啖呵切るエド兄に、紅茶ポット…じゃなくて、“誰でも錬金術師機”で先制攻撃のマグワール。
赤い石ジャラジャラあるし〜。

ああ赤い石があると、研究の完成ってどこまでなのだろうかと考えてしまいます。
大きさの問題なのか純度の問題なのか。
純度な気はするんだが…。

赤い石ジャラジャラで、機関銃攻撃のマグワール。
この場合『こーいうものを作りたいよーん』ってな頭の中のイメージが、“誰でも錬金術師機”の力で具体化するのだろうか?
どんな(へ)理屈つけているのか、ちょっと興味あります。

そして主人公に弾が当たらないのはお約束。

エルリック兄弟の危ない所を救うのは、トリンガム兄弟。
植物絡みって所が、優しいフレッチャーのイメージに合うなあと思ったり。

その隙に弾除けにしていた柱を倒してマグワールを押し潰しちゃうエルリック兄弟。
ワ、ワイルド…。

『やっぱりボクの助けが必要だったな』
とラッセル。立ち上がり方からしてカッコいいです。エド兄負けてます。

ラッセルが『エド』って呼びかけた時、何故か私がどっきりしてしまったです。
ほんっとーに、私ってバカっ!…と思った一瞬。

『父親の後追うのはもうやめだ。道は自分達で探す』
とのラッセルの言葉に嬉しそうなフレッチャーがいいですね。
兄貴には勿体無いくらい、いい弟だのう…。

ハッピーエンドになりかけた所で、マグワールが地下に逃げた事が判明します。
後を追いかける兄弟ズ。

マグワールが塞いだ通路を壊したら、大砲の弾がお出迎え。

『赤い水は渡さん』で『国家錬金術師なぞ恐れるにたらん』なマグワールにエド兄キレ気味。
大砲発射後にまた壁を練成して、相打ちを狙います。

『10年早いんだよ!』…じゃなかった、『格が違うんだよ!』なエド兄、今回啖呵きりまくりですな。

マグワール氏のムチャのせいで(エドのムチャのせいで…とは言わないでおこう)、崩れ始める地下洞。
赤い水に執着したマグワールは、悪役の最後に相応しく、愛する水と共に岩の下敷きとなるのでした。合掌。

地下通路を逆流してくる水はせき止めたものの、岩盤の緩んだ所から水が流れ出していました。

赤い水の流れている岩山を囲むように壁を作ったエド。水が止まればいいけれど、大きな壁を乗り越えて今にも溢れそう。

それを見ていたフレッチャー、おもむろに走り出すと樹木に練成陣を描き始めます。
見る見る赤くなる木々。木に赤い水を吸わせて、水そのものを無毒化しようとしているようです。

研究室に同じような赤い植物があったとアルの言葉から、フレッチャーはその方法をこっそり研究していた模様。
額を陣に当てているのが、彼のイメージに合っていて微笑ましいです。

フレッチャーの手にそっと手を乗せる兄貴も良かったねえ。

赤い水が減っていき全て吸収された後、赤い木々が青に変わり爆散。
感動のシーンなのに、リトマス試験紙のよう…と思っていた私です。

木が散ってなくなる前の
『ありがとう。ごめんね』
な、フレッチャーの言葉がちょっと悲しい。木々の命と引き換えに町は助かり、トリンガム兄弟は責任を果たせたのですね。
等価交換。

町を去るエルリック兄弟と見送るトリンガム兄弟。

町の人達を騙していた自分達へのけじめもあるのでしょう、敢えてこの町で暮らす事を選んだようです。
ベルシオさん所かー。いきなり二人の子持ちか、ベルシオさん。
そういや独身なのかしら?
10年後にエリサと結婚していたら、もう笑うしか。

『赤い水の凝縮方法を教えようか』
とのラッセルの言葉に
『必要ない』
とエド。自分で探してみせるって所が彼らしいです。あー可愛い。

しかしエリサちゃん、エドとアルで態度違うなー。
女ってやっぱり小さくても女だよなあ。エドはからかって面白いタイプだと見抜いたようです。

ベルシオさんからの餞別の、レモンの籠の中に手紙が紛れ込んでいるのを見つけたエド兄。
読み進めて行く内に顔色が〜。

何も言っていないのに、ニヤニヤ顔のアルが意地悪っぽくて好き。
椅子に体育座りのエド兄もめっちゃ可愛い。
手紙取り合う兄弟も微笑ましくてうっとり〜。

安上がりに幸せになれるしばたさんです。

そして。ラッセルの方が年下だったんですねえ。………年下攻?

エド兄にはめげずに生きて欲しいものです。その内大きくなるよ…と、気休めを言っておこう。


今回のキーアイテム『赤い水』
これに関しての、説明不足な所がちょっとだけ気になります。
喉に小魚の骨が刺さって、痛くはないけど気になるって感じに近いかな。

赤い水ってのはゼノタイム特産(というのもアレか)なのか、毒性とはどの程度なのか(妊婦が飲んでもすぐには死なないみたいだし)、ナッシュ氏は、セントラルで赤い水の何を研究していたのか(セントラルにも赤い水が出る所があるのか)とかとか。

とっても気になるって程ではないけれど、もやもやしていてスッキリしない気分。
小説読めば分かるのかな?

最初の方でラッセルが言った
『(お父さんが嫌がるから)錬金術は使わない約束』
ってのも、唐突に出てきてその後語られない所なので、やっぱりスッキリしないしなあ。

ま、この後のアニメの展開に期待する事にします。
ナッシュ氏の都落ちの原因は、これから出てきそうな気もするし。

スッキリしない部分が多かったのと、ちょっと展開遅いかな〜と感じたりで、それほど面白いとは思わなかったのですが、トリンガム兄弟も可愛かったので、まあいっか!…とか思っている私でした。


来週は今年最後ですね。
完全お遊びの回ですねー。ロイエドさん(逆も可)のための回ですねー。
ブラックハヤテ号もいましたね。

萌え納めしろってコトか?

(2003.12.22初出)

第13話「焔 vs 鋼」
粗筋:(アニメ公式サイトより)

国家錬金術師としての調査報告のために、軍・東方司令部を訪れたエドとアル。エドはゼノタイムで聞いたドクターマルコーの噂を、マスタング大佐に尋ねてみるが軽くかわされてしまう。そこでエドは一計を案じ、マルコーの情報を賭け、マスタング大佐と模擬戦闘を行なうことに…。


今年一発目の感想文です。お付き合い頂いている方々、今年もよろしくお願いします。
本当は去年の内にUPしたかったのですけれど、年を越してしまいました。年末は何かと忙しくて。…コミケとか(爆)

お友達のサイトに『あなたの鋼の錬金術師キャラクター』という性格診断が紹介されていました。
やってみたら、私の結果は『キング・ブラッドレイ』タイプ。

あなたはもうすでに、ある程度、完成されている人間なのでしょう。
地位と人望があり、あなたを慕っている人が多くいるはずです。

…等と、書いてある事は不相応に立派なのですが、『天賦の才能100%』はともかく『人情2%』ってのは、人としてマズいのではないかと思ったです。
平穏な人生のためには、アルとかアームストロング少佐が良かったのう。

診断による運勢向上アイテムは『忠実な部下』だそうで。
つまり、マスタング大佐やエドで遊んでも許されるってコトね、上司だし。フッフッフ…☆


原作の番外編で、完全お遊びに徹するかと思いきや、ちゃっかり本編に繋げている芸の細かい回。
この回で、原作とアニメは似て異なるモノなんだと実感し、アニメの方向性がちょっと見えたような気がしました。

ビョーキモン的見方では、ロイエドと見せかけたエドロイの回だった気が〜。

降りしきる雨の中、東方司令部の門前で一人芝居中のエド兄。
過去にさんざん苛められているらしく、大佐の特徴を良く捉えたナイスパフォーマンスです(指パッチンも忘れていない辺りが特に)
忘年会で隠し芸として披露したら大受けでしょう。
そんな兄の情けない姿にため息を隠せない弟でしたが、門の陰の何かに気付いた模様。

大佐と会った時の想定会話をシミュレーションして覚悟を決めたトコロで、憂鬱なコトには変わりなく。
大きなため息と共に弟に呼びかけたら、その弟はかがみ込んで何かやっている最中でした。
鎧のギャグ顔はいつ見ても可愛いねえ。

さー行くぞという所で、絹を裂くような悲鳴がー。

悲鳴の主は、普段はどっしりと落ち着いている感のあるブレダ少尉。そんなに嫌いですか、犬…。
小さい頃にお尻に噛み付かれたりしたのかしらん?

軍のお部屋の中にいたラブリーチャーミーな子犬は、フュリー曹長が拾ってきたとか。
しかし拾い主のフュリー曹長は寮暮らし、ファルマン准尉も寮だという事で、ハボック中尉が非常食として子犬を引き取るコトに ─。
…と、原作ままの展開でした。
しかし(犬を喰うは)冗談だと言った後の、他の面々の不審な表情は何なのだろう。確かにホントに食べそうな気はしますが(大失礼)

ハボックさんは寮ではないのですねえ。階級が上がると一戸建てとか安く借りられそう。

お取り込み中に、エルリック兄弟登場。
ご挨拶と報告書の提出と思いきや、何処からともなくねこの鳴き声が。

大魔神の顔のようなエド兄に滝の汗のアル。
報告書は大佐に直接出しますってなコトで、エド兄はアルを引っ張って退場。

鎧の弟のお腹の中には、さっき雨の中で拾ったふわふわの子ねこが隠れていました。
ポップンミュージックのししゃもの如き、凶悪な可愛さのねこですな。アルでなくてもありゃ拾わずにはいられんっ!

『飼う資格も条件も揃っていないのに、生き物を拾ってきちゃダメだろ』
とのエドの言葉に、そりゃそうだけど、雨の中で寒そうだったしー、飼ってもいいでしょ? なアル。
でも、エドの返事は『ダメ』

『兄さんのバカ! ひとでなし〜!!』
…で、エド兄をギャラクティカマグナムで(しかし古いなー、私も)天に飛ばすアル。
この前の、俯いて力を溜めている最中のアルのお腹の子ねこが、激プリティでうっとりでした。

『走るな! ねこかわいそう』
な、原作にもあったエドの台詞があって良かったわ。好きなんですよね。
しかし、ホントにねこかわいそうだった。

わんわん泣きながら『わかってるよ〜!』と叫んで走るアル。
普段兄の抑え役担当なので、こーいう子供らしい我がまま言っている姿を見ると、微笑ましくてほっとしますな。

ここで回想シーン。お母さんに必死に何か訴えているずぶぬれの幼いエド兄と、悲しい顔で首を振るお母さん。
それを物陰から見ているアル。エドの腕には震えている子ねこが(これもまた可愛いヤツだった)

しかし、何故ねこを飼う事をお母さんは許さなかったのだろうか? ちょっと疑問。

大佐と面談中のエド。大佐の前でも昔話を思い出す余裕があって良かったねえ。

今までの足跡をばっちり知られていて、エド兄ムッとしている模様。
リオールの町は東方司令部で統治する事になったそうで、上手い事利用されたのかとムカムカ最高潮。
大佐の事だからねえ。あわよくば漁夫の利を頂こうって思っていても不思議はないですな。

サイレーンの素顔が美人というのは本当か? …で、エドに流し目送んなよ。誘ってんのか?
それとも視聴者サービスですか?

『そろそろ腰を落ち着けてみてはどうだ?』
…と、やっぱりエドを誘って…じゃなくて!(軌道修正しないと、男の子お断り感想文になってしまうワ)

まあ、ヤツはヤツなりに心配しているのでしょうが
『ここであんたの言いなりになってろと?』
ってなエドの返答じゃありませんが、今の状態で腰を落ち着けても、彼らに何が出来るかって言ったら、何も出来ないってのが正解じゃないかと。

アルの身体が元に戻らない限り、多分一歩も進めない。少なくともエドは。
…と、私ビジョンでは思うです。

しかし大佐が
『わたしの元にいろ』
とかエドに言うんじゃないかと思ってドキドキしちゃった私って、やっぱりバカです。
今、私の心の中を覗かれたらとんでもないコトになっていそう。ヤバヤバ。

賢者の石は必ず探し出すと宣言して立ち去ろうとしたエドでしたが、ゼノタイムで聞いたマルコーについて尋ねます。
『覚えがない』と、とりつくしまもない大佐。

『調べてみよう』とは言っていますがエド兄、長い付き合いのせいか大佐の言葉に疑念を抱いているようです。

そこへ珍しく焦った様子のホークアイ中尉登場。
ずらっと並んだグラン准将以下中央の軍部の面々。そして。

キャーキャー! アームストロング少佐〜! 心よりお待ちしていました〜っ!!
でもこの1カットだけ〜。めそめそめそ。
早く脱いで(違)

大佐の視線を感じて肩をすくめているヒューズが、彼らしくていいですね。

大総統閣下まで交えての東方視察だそうですが、ホークアイ中尉と大佐の驚きようからみると、ホントに何も知らされていなかったようです。
後でヒューズが『マスタングの驚く顔が見たかった』とか言っていたけれど、普通は話通すよなあ。これだけの人数なら準備だってハンパじゃないだろうし。
よっぽど急な話だったってコトか。

大総統の秘書らしい女性に注目のエド兄でしたが、これって伏線なのかな?
彼らのお母さんに似ていると思ったですが、ただ単にキャラの書き分けが出来ていないって線も捨て切れない(失礼な物言い)

食堂に大集合の国家錬金術師。大勢いるんですねえ。もっと少ないと思っていたので意外でした。
そして彼ら全員に二つ名があるのか。考えるの大変そう。

愛娘(多分愛妻も)の写真だけは忘れないヒューズ中佐。ノロけつつ中佐になったと自慢しつつ、エドといちゃいちゃ。
こいつら会うと、寄り添いすぎだと思うのは私だけ?

お偉いさんがセントラルから逃げ出した…なんて失言を誤魔化すヒューズ。取り繕うために賢者の石の話題を振る辺り、エドの操縦を良く心得ています。

マルコーの名前に反応するグラン准将。
マルコーとは、6年前の東方内乱への、国家錬金術師の召集前に逃げ出した脱走者だと告げます。

その情報を突きつけても『知らない』とにべもない大佐。
絶対に何かを隠していると確信したエドは、資料を片っ端からあたりますが、どういうワケか記録が消えています。

こうなりゃ大佐を締め上げて吐かせてやると言い出すエド兄に困り顔のアル。苦労するねえ。
そしてアルのお腹の中には、まだねこが居たりして。

そんな所にヒューズ中佐がやってきて、ご機嫌斜めのエドにビビりつつ、今度の査定は東方司令部で行うとの知らせます。
ここでエド兄の悪知恵発動。
不敵に笑うエドに冷や汗たらりのアル。…頑張れ、弟よ…。

エドの希望した査定方法は『戦闘査定』
模擬戦闘を行って、その内容そのものを査定するそうな。そして相手はマスタング大佐をご指名。
原作番外ネタ使って、こうきましたか。

外野の無責任な対戦予想の場面ですが、何気に子犬にビビってブレダ少尉の顔が青いのがまた…。

エドが勝ったらねこを飼えとの条件だときいて、大佐に子犬を貰ってもらうのはムリだなと肩を落とすフュリー曹長の元に、大佐登場。
しばしの沈黙の後に犬と戯れる大佐。満面の笑みが怖いです〜。
『過酷に扱っても文句を言わない』で『給料がいらない』って辺りに、大佐の人生観が現れているような…。

つーか、最初から大佐をあてにしちゃいかんと思うの、フュリー曹長。
それこそ『犬 かわいそう』ですよ。

『エドの挑戦受けるんですか』とのハボックの問いに
子供の戯言なんか聞いてられっかって態度の大佐。しかし大総統閣下のご命令で受けるハメに。
ヒューズはいじめっこだし、グラン准将は嫌味だし。
珍しい『じめられっこマスタング大佐』の様子でした。

大佐ってば本当にイヤそうですねえ。周りの思惑に乗せられるのが、気に入らないんじゃないかと思われます。

大総統の地位に着くまでは我慢してやると嘯く大佐と、冷静にたしなめるホークアイさん。
この2人のコンビもなかなかに面白い。今後の展開が楽しみ(恋愛方面じゃなくね)

何の目的で大総統なんかになりたいのかとのハボックさんの素朴な疑問に、回り込みカット付きで力説の大佐。
まさか4コマネタをアニメで観るたあ…。
ここまでやったんだから、4コマの時のようにオチもつけて欲しいぞー。

でも『女性陣ミニスカート』は私も賛成です。ホークアイさんの生足が見られるってコトだよね。クク…(このオヤジめ)

戦闘査定の日かつヒューズ中佐の晴れ舞台。うる星のメガネを彷彿とさせます。
愛娘の特大パネルは、この日のために夜なべして準備したのでしょうか。きっと写真選びに3日はかけていると思われます。
それに潰されるんだから本望でしょう。しみじみ。

マスタング大佐の紹介では、『オレの彼女返せー!』罵声が聞こえましたな。
知らんぷりな大佐ってば、本当にナイスにイヤな男よ(誉めているつもり)

ちっさい言われてキレまくりのエド兄ですが、でも本当にちっちゃい。
片手にねこを、片手に暴れる兄貴を抱いているアルがいいですねえ。

『今日は公衆の面前で、堂々と大佐のスカしたツラにぶちかませる大切な日だ』
…という呪文で、一応落ち着きを取り戻すエド兄。でも目がイっちゃってます。

大佐は恩人じゃないかとのアルの言葉に、秘密をバラすと言っては何かとこき使いやがってー!とエド兄。
…ふーん、秘密をバラすねえ…(どうやら裏街道的に妄想が広がっているようです)

(男の子にはとても言えない)妄想世界から戻ってきました。気を取り直して。

『作戦は?』のアルの問いに
『ゲンコでボコる!』

原作にあった『どこが錬金術戦だよ…』な、アルの台詞は欲しかった。
つーか、錬金術使わなかったら査定にひびくのでは?

戦闘査定の本当の目的は、マスタング大佐からマルコーの情報を得る事でした。それを宣言し、ちゃっかりねこも貰ってもらうとエド兄。
あー、スカしまくった大佐のツラが気に食わん(誉めている…つもり…)

戦闘開始の合図を、全速力で逃げながら叫ぶヒューズ。
さすが長い付き合い、大佐のやり口を良くご存知のようで。
のっけから遠慮なくブチかます大佐にうっとりしちゃう所でした。

フュリー曹長は大佐の焔を見た事がなかったようで、ハボックさんが解説をしていますがー。
なんだ、この大佐ブロマイドと呼びたいアップの数々は。あのキラキラ流し目大佐は何なんだー!?

マスタング大佐ファンへの年末大放出プレゼントですか? アニメスタッフ!?
エドファンにもよこせよ、ゴルア!

初めて大佐が焔を出した時から何処かで見たなあと気になっていましたが、この間ようやっと思い出しました。
OVA『ジャイアントロボ THE ANIMATION』の素晴らしきヒィッツカラルドが脳裏に浮かぶんですよ、大佐の指パッチンみると。
いやー、思い出せてスッキリ。

素晴らしきヒィッツカラルドは本当に色々な意味で素晴らしいヤツなので、未見の方は一度観てみて下さいね。
ちなみに姿だけはこんな感じ(リンクした写真はフィギュアですが)>素晴らしきヒィッツカラルド
でも、大佐に夢を持っている人は、OVAもリンク先の写真も観ない方がいいかも。

大佐を見てポール牧を思い出したワケではないので、怒らないでね。ファンの方々。へこへこ。

肉の壁((C)寄生獣)を利用する悪どいエドに、それをものともしない大佐。
…一般人の耐性と迷惑を、ちょっとは考えるべきだと思います。お二人とも。

爆発時の土煙でエドを見誤った大佐を後ろから襲い(悪どいなあ)、発火布手袋を破るコトに成功するエド。
変わり身人形に『スカ』の文字を書いているヒマはなかったのか。残念。

焦った表情の大佐に、エド兄ってば勝ち誇って大砲練成してみたり。
ゲンコでボコるハズじゃあ…。途中で、これは錬金術の査定なのだと思い出したのだろうか。

結局、ずっとポッケにしまっていた大佐の左手の発火布手袋で、エドは大砲共々吹っ飛ばされてしまいました。

…という所でギャグで終わると思いきや。

最後のとどめを
『やれよ』と言い放つエドに
『言われなくても』と大佐。

が、大佐の前に居るのは、エドではなく記憶の中の少年でした。
アニメ、フラッシュバックさせるの好きだねえ。

そのせいで一瞬遅れてエドに不覚を取るハメになります。
原作じゃまず拝めないんじゃないかと思う(というか、原作では見たくない)表情の大佐です。

ここで大総統の水入り。
まだ勝負はついていないと不満げなエドに、これ以上続けたら後片付けが大変と大総統。
まったくその通りですね。死屍累々。

2人で錬兵場の惨状を元に戻すようにとの命令で、心ならずもツーショットのエドと大佐。
それを見守るホークアイさんとアルが優しい。二人とも果報者だよ。

よれよれ大佐にチャキチャキ働くエド兄。年の差を感じますネ。

『どうして手を抜いた』と、何気に大佐に詰め寄るエド。
この時の、ボケラッタ大佐は可愛いですな。

イシュヴァールの内乱で色々とイヤな物を見たとだけ告げるマスタング大佐。

エドにダブって見えた少年との遭遇時、大佐ってば二十歳そこそこって所かと思われるので、心に傷を持っていて不思議はないかと。

言葉が悪くて申し訳ないけれど、ワリとありがちでベタな過去話です。
話に組み込む上では、分かりやすいっちゃ分かりやすいエピソード。

ちっと言葉に棘があるので分かるかと思いますが、個人的には気に入らない展開だったりします。
いいシーンだと思っている方々には本当に申し訳ありません。
私も、話的にも展開的にも(ついでに裏街道で遊ぶにしても)、美味しいエピソードだとは思うのですけれどもね。

しかし若い。今でも十分童顔なのに、当時は10代にしか見えなかったんじゃないのか? 大佐。
エドをちっさい呼ばわりしている場合じゃないかとー。

『戦場から逃げ出したドクターマルコーは一番まともだ』と呟く大佐。
腹の底見せないヤツの、めったに出さない本音なんでしょうねえ。
エド兄、愛されてるのう。

ドクターマルコーは存命だと大佐から聞いて嬉しそうなエドですが、最後の一発を止めた理由をまだ聞いていないとも告げます。

でも『いや、いいや』で終わらせるエド兄。めっちゃオットコ前です。
大佐、もしかして愛されてる?

結局子犬はホークアイさんの所に貰われるコトになりました。
超スパルタ教育の一端を見せられて青ざめる面々。ブラックハヤテ号という名前は、この頃から付けられましたか。
もしかして、ずっと名前考えていたとか?

酒場で酌み交わすロイとヒューズ(せっかくなので大佐じゃなくロイで。ムダに細かい気遣い)
美味しい…。

エドが教主を失墜させたハズのリオールの町は、何故か教主は健在で、市民を先導して酷い内乱状態だとか。
エドの報告書には、『教主は倒れ、人々も目を覚ますだろう』とあったらしいですが。

『もう一度エドに調査を?』
とのヒューズの問いに
『あいつはひとつの町を救ったと思っている。そう思わせておけばいい』
とロイ。いつかは自分で知るだろうと。

ロイって、意外とエドが子供だと意識しているんだなあと思った場面。
エドへの心遣いというよりは、余計な手間を増やしたくないって所が大きい気もしますが、お子様の精神のキャパシティを鑑みているって一面もあるかと。

エドもアルも、錬金術師の修行の成果でその辺の大人よりもしっかりした精神は持っているのだろうけれど、やっぱり子供扱いしてくれる人って必要だと思うんですよね。
ピナコばっちゃんとか師匠とか、アームストロング少佐とか。

その辺、ヒューズはともかくロイは黙殺していると思っていたのですが(子供だろうがなんだろうが、仕事する以上はプロとしてやって貰わねば)、微妙に気遣っているんだなあと。
結構いい上司じゃん。

ロイとエドのコンビが好きな人には美味しい場面でしょう。
私はヒューズとロイの酒飲みシーンってだけで美味しさ大爆発でしたが(どんな風に爆発したかは訊かないでください…)

にしても原作では、ロイは『鋼の』か『君』のどちらかでしかエドを呼称しなかったと思いますが、今回は『あいつ』に『エド』ですよ? お嬢さん!
アニメってばナイスサービス。

ってな妄想が暴走している所へ、エルリック兄弟が突然登場。
よこしま一直線だった私は、二人の純真な姿を見て己の汚さにドキドキ。

マルコーの情報を貰ったし、ねこまで押し付けるワケにはいかないと、再度捨てる事となります。
ああ、可愛いよーにゃんにゃん。

練成で粗末な箱をふかふかクッションのついた乳母車(?)に変えますが、大きさといい材料といい、等価交換の原則に基づいていないのではーと突っ込みたい気はするですが、ねこが可愛いのでよし!

場面は酒場に戻って、ロイの問いに答えたヒューズの情報。

今回の東部視察ってのはもちろん口実で、何者かがセントラルで国家錬金術師とその関係者を殺害しているので、お偉いさんが大総統を丸め込んで、尻に帆かけて逃げ出したそうな。

そしてスカー再登場。
初登場時はお兄ちゃんと独り言で呼びかける乙女な彼でしたが、今回はターミネーターで復活なるか?

頑張れ、スカー。キミの活躍にアニメの盛り上がりはかかっているぞ(多分)


今回出てきたマスタング大佐の過去話ですが。

どの辺が(私は)気に入らないかというと、このエピソードは見せない方が良かったんじゃないかと思った一点に尽きます。
でも、これがアニメの『鋼の錬金術師』であるんだなとも思いました。

私はアニメから原作読み始めた、自他共に認めるにわかファンなのですが、その私の目からしても、原作2巻の『イシュヴァールの民か…!』と言った時の大佐の表情とイシュヴァール殲滅戦の説明で、十分あのエピソードのような事があったかもしれないと予想出来ます。
原作ファンで思い入れの深い方々は、同人誌なんかで同じようなエピソードの話を既に描いているかもしれません。

コト大佐に関する限り、酷い戦争や自分の手を汚した事や、そういう清濁全てを呑み込んで、その上で腹の底を見せない所が魅力の一端だと思っているので、こうあからさまにトラウマらしき物を見せられて、それで大佐が動揺したりなんかするとちょっと寂しい。
見せない色気ってあるじゃないですか。

原作の魅力のひとつに、ぼやけてハッキリしない所を与えられた情報の中で、自分で想像して隙間を埋める作業が出来るって部分があると思うです。
アニメはその辺、親切すぎるくらいに親切。痒い所に手が届く感じに見せてくれる。

実際は、原作で大佐の過去話みたいなサイドストーリーを出したくてもその余裕がないのかもしれませんが、私は『敢えて見せない』って想像に一票。
見えそうで見えない部分に、ドキドキしたりワクワクしたりするんです。
#ついでにミスリーディングして愕然としたりする(爆)

これはどちらが良いってコトではなく、好みとか方向性の違いではないかと思います。

しかし、動くマンガ絵本を見るよりは、アニメはアニメで独自の色を持っていくのを観ていく方が楽しいので、今のままで好きなようにやって欲しいなとも思っています。

気にくわなきゃ文句も言うでしょうが、それは個人的な嗜好での話で批判にはならないっぽい。
つーか、批判とか否定したくなるような展開にはならないでくれー。

とりあえず、アニメの方向性としてウエットになりやすいとみたので、ちょっとくらいメソメソした展開でも見守っていこうかと思います。
でも一時期のエドみたいに、大佐の目の下にクマ作りっぱなしってな展開はないといいなあ。エドも元気なままでいて欲しいぞ。

新年早々ちょっと堅い話でしたが、基本は兄弟とアームストロング少佐にミーハー出来ればそれで良し! です。


そして来週は、動くアームストロング少佐が見られそう。今からウキウキです♪
しかし予告のアルの台詞、熱烈な愛の言葉に聞こえてしょうがないのですが…。

『兄さんだけは殺させはしない!』
…だしねえ。

ああ、兄弟萌えの血が騒ぐ!(最後で偉そうな批評を台無しにしたな、こりゃ)


(2004.1.4初出)

第14話「破壊の右手」
粗筋:(アニメ公式サイトより)

かつてイシュバールの内戦中、軍から脱走した元国家錬金術師・ドクターマルコー。『賢者の石』の研究者であった彼を訪ねて、ハイドウ村にやって来たエドとアル。エドは、マルコーが軍から持ち出した『賢者の石』の研究資料を見せてほしいとせまるが…。


放映前にうたた寝をしていた時、夢を見ました。

寝過ごして、ビデオの予約しているヒマがなかったと泡食っていると、無常にもハガレンが始まってしまいました。
慌ててリモコンの録画ボタンを押すのだけれど、何度押しても何故かテープが巻き戻し状態に。
ああ先週分も遅れたのに、これじゃ今週の感想文書けないやん! と、夢の中でパニックになる私でした。

プレッシャーに弱すぎです。

この時は他にとんでもないモノを見たのですが、まあそれはアレでソレでごにょごにょ…。
某キャラのファンのお嬢さん方にはとても言えない夢でした。


アームストロング少佐がステキだった回。以上! …もとい、アニメますます飛ばしてきたなあと、自分的に覚悟を決めた回。
いや、ウエット〜な、苦手な展開が続きそうなので。

OP/EDが変わりましたね。
OPはL'Arc〜en〜Cielですか。ちょっと前に彼らの噂を聞いていた所だったので、妙に感慨深いものがありました。

いやもう、アームストロング少佐が主役のOPと言っても過言ではないかと。はあ…(うっとり中)

それはさておき、OPの最初と最後がエヴァっぽくてちょっと不安も。苦悶するエドのカットがあったりねえ。
エド兄、頼むからチャキチャキの江戸っ子のまま元気でいて〜! アニメスタッフに懇願気分。


ワインの噴水のあった豊かなリオールの町でしたが、内戦ですっかり様変わり。
まやかしであったとはいえ、あんなに満ち足りて幸せそうな町の人たちだったのに。

現実にそのてのニュースを見る度に思うのだけれど、昨日までお隣同士で仲良くやっていた人間を、お互いを憎み合わせ、戦いに駆り立てるモノってなんなのだろうと考えてしまいます。
多分、理屈よりも感情なのだろうとは思うのだけれど。

非常に矮小な所にムリヤリ例を持ってくると、親友に自分の彼を取られた時の、理屈がついていかない感情に近い…かもしれない。
友人を憎んでしまう自分を制御不能って部分で。

自分の中にも、常識も理屈も超えて感情に支配される部分があるって事は分かりすぎる位分かっているので、こういうのって絵空事でも見るのイヤですねえ。
マンガ版のデビルマン見ている気分。

しかし軍の鎮圧って…。ありゃ虐殺の間違いじゃ?
ハクロ将軍の無能ぶりが垣間見える気がしたりして(大失礼)

ロゼ再登場。実はこいつ、町を離れているのではないかと思っていたので、出てくるとは予想しつつもちょっとビックリ。
子供たちを庇って隠れています。
『ボクたち 戦わなくていいの?』
と訊く、男の子へのロゼの答えは
『誰と?』

ちと聞き取りにくくて『誰も』と言ったのかと迷ったけれど、多分『誰と』が正解でいいかと。

いや、ロゼ成長したなあ。エドに突っかかっていた頃は、自分の事しか考えないヤツだったのにねえ。

そんな浅ましく愚かな人間達を高みから見下ろすは、ラストとその面々。偽教主@えげつないエンヴィーも登場。
『その愚かしさも清々しくある』
は、名言だと思います。

可愛く魔女っ子変身のエンヴィー。私はこいつのえげつない所がすっごい好きですね。容赦がなくて。
彼(彼女?)の言葉じゃないけれど、えげつなさも清々しいと思える境地に達しています。

『若作りね』と言われても余裕です。やはり言った方がその辺気にしているのだろうか?>ラスト姉さん。

偽教主である事を知ってしまった教団幹部のおじさんは、哀れグラトニーのお食事に。ご愁傷様です。
原作同様さらっと流してあるけれど、考えると猟奇なシーンですな。グレートハンティング(古っ!)

スカーと鋼の錬金術師の噂中のラストとエンヴィー。
ひたすら自分の食欲を満たすのに勤しむグラトニーが可愛い。ごちそうさまと、トマトケチャップのような血のついた手を振るのも可愛い…か?
『口のまわりを拭きなさい』って、ラスト姉さんって意外に世話好きですよね。

スカーの噂はヒューズとロイの酒飲みシーンでも続行中でした。
既に9人の国家錬金術師を殺害しているとか。関係者も含めると数十人。まさしくバーサーカーかターミネーター。

東部に逃げてきたのは、ど田舎である事とヒューズ曰く
『お前がいるしな』

やはり東部行きは左遷だったのですね。出る釘が打たれたってヤツ。
しかし今回は、困った時のマスタング大佐頼みだったと。

ロイが有能に思える、何気に男を上げる憎い演出です。

『オレも逃げ出したくなってきたよ』
と、ヒューズに持ち上げられた後でロイ。
嫌味であると同時に、多分本音でもあるのだろうと思われます。意外に苦労性。

深刻な話をしている時に女性から声をかけられたのはヒューズの方。
咄嗟に『オレには3歳になる可愛い娘が〜』と言っちゃう辺りがヒューズらしい。

残念ながら電話の取次ぎだけでしたが、受け取ってから『もしもし ヒューズでしゅ〜』の『しゅ〜』って…。
娘と話している気分だったのだろうか。

しかし電話の内容はシリアスで、イーストシティで警護中の兵士が死体となって発見されたという報告でした。
内側から破壊されてって…。うう、そんな死体見たくないのう。

ドクターマルコーを探索中のエルリック兄弟。ドクターマルコーは知らないが、何か光ると直っちゃう、親切なマウロ先生は知っているとの事。
このマウロ先生がドクターマルコーその人であろう事は明白です。

軍から逃げているハズなのに、どうして医者なんかやっているんだろう? 噂になるのにと疑問を持つアル。
おお、そう言えばまったくその通りですな。目から鱗(ワタシ鈍すぎ)

しかし誰かを見つけたエド兄、質問には答えずに代わりに藁山の中にアルと共に飛び込みます。
『ひどい。藁が入ってくる』と文句を言うアルが可愛い。

隠れた相手は、こそこそと不審な動向のアームストロング少佐。そんな貴方もステキです、少佐。
軍から逃げている相手を訪ねるのですから、軍関係者から隠れるのは妥当でしょうね。結果はどうあれ。

藁山から手足をにょっきり出したアルが微笑ましいひとコマでした。

ドクターマルコー宅を訪れた彼らを出迎えてくれたのは、鉛の弾でした。ハ、ハードボイルド…。

捕まえに来たのかとパニックに陥っているマルコーの前に立ち塞がるのはアル。
『大丈夫ですよ。ボクなら殺しても死にませんから』

…早い所、アルがこんな台詞を吐かなくて済むようになって欲しいと切に願いました。
まだ14の子供なのに。

銃身が鎧に当たった時の空虚な反響音に、マルコーは全てを悟った模様。
『そうか、キミが鋼の錬金術師…』
銃を下ろして呟くマルコーに、微動だにしないアル。

でも、シリアスでも何でも関係なく、訂正入れずにはいられないエド兄です。
そろそろ間違えられる事は、諦めたらいいんじゃないかと思わなくもない。

軍から脱走する時に、一緒に当時の研究資料を盗み出したと告白するマルコー。軍がその資料を追っているらしい事も。

資料を見せて欲しいというエドを、マルコーはかたくなに拒みます。
上からの命令とは言え、やってはいけない研究に手を染め、挙句の果てにそのせいでイシュヴァールの反乱での大量虐殺を招いたと。
その罪を償うために、せめて医者として手助けをしていると呟くマルコー。

マルコーのイシュヴァール反乱の語り中、バックにはリオールの町鎮圧に走る軍が映るワケですが。
大量虐殺の話でリオールの町なのですね。
鎮圧…だよね?

女子供も理由もなく全て殺されたって部分で、ロゼと子供たちが見つかるって辺りが非常に意地悪な演出だなと思ったです(誉めています)
ここでロゼと子供たちを撃ち殺しておけば完璧……げふげふ。

帰れと告げるマルコーに、国家錬金術師として資料を読む権利があると食い下がるエド兄。
なりふり構ってられない、エド兄の決意のほどが伺えます。

でも『そんなに小さいのに…』
と言われると、暴れずにはおれないエド兄のようです。そして止めに入らずにはいられないアル。
懇々と諭すマルコーの言葉を聞かずに、唸る兄貴に宥める弟って…。見せつけてるのかな?

マルコーの言葉を遮るエド兄。
『わかってる!』

自分たちが如何にバカな事をやっているのか、よっく分かっていてもそれでも。
どんなに泥被ろうが、やらなきゃならないコトってあるからね。
やる〜しかない〜んだから やらなきゃダメなのよ〜♪((C)クレイジーケンバンド)

黙り込むマルコーを更に問い詰めようとするエドを遮って、アルはゼノタイムで助けた子供は今はすっかり元気に育っていると告げます。
その言葉にちらりと視線を動かすマルコー。エド兄、それを見逃さずに壁に穴を開けると(乱暴者め…)中から赤い水に良く似た物が入った小瓶が。

直球エド兄にアルのからめ手。アル、ナイスすぎ。
賢いっつーか、世間の垢を身につけたというか…。
兄のフォローをしまくっている内に、こんなに知恵の回る弟になってしまったのだろうか。

エド兄の蛮行を、止めるマルコーと常識人のアル。
そうだよねえ。いきなり他人の家の壁に穴を開けて、大事なモノを手に取っちゃいかんよねえ。

そんないい子ちゃんな部分が、ちっとも嫌味じゃない所がアルの面白い所。
私、いい子ぶりっこなヤツは基本的に嫌いなのですけど、アルには良い子の持つ嫌らしさって感じないんだよねえ。不思議。

常識人の弟に非常識の塊(ひでえ言いよう)な兄貴。
離せ! と、足が地に付いてないくせにエド大暴れ。暴れついでに小瓶を落としてしまいます。
エド兄、あのまま流れてなくなってしまったら、どう落とし前つける気だったんだよ…。

小瓶の中身の赤い液体は、流れてしまわずに固まってしまいました。リオールの教主が持っていた偽賢者の石に似ているとはアルの言葉。

ここでグラン准将御一行登場。
偉そうに賢者の石と、偽賢者の石の威力を語るグラン准将。力こそ全てとか思っていそうだな、こいつ。

グラン准将と呼びかけるエドの言葉を聞いて
『ほう、出世されましたね』
と、嫌味をいうマルコーに拍手です。

そして偽賢者の石で全身兵器なグラン准将(当時は大佐くらいだったのかな?)は、とりあえず造詣のセンスはないなあと思ったです。
どうせならもっとカッコ良く仕上げて欲しいもの。

軍は昔賢者の石の研究をしていた事、偽物であるとはいえ、人間の手で賢者の石を作れる可能性がある事を知ったエド兄は嬉しそうです。
そして、資料の閲覧は許可しないと言われた時の失望っぷり。悔しそう。

多分この間、イシュヴァールの反乱で研究の成果が発揮された事実、マルコーの苦悩もその存在すら忘我の彼方であったと思われます。

個人的には、非常に人間的でいいなあと思った場面だったり。
どんな時でも他人の事を第一に考えているようなヤツって、逆に胡散臭くないですか?

エドは、自分が自分勝手だって分かっていて、その上で色々世間と折り合いつけていこうと彼なりに努力しているっぽい所が愛しいですね。

エドが我に返ったのは、マルコーが連行された時でした。
恥も外聞もなく、戻りたくないと訴え続けるマルコー。本当に情けない姿が逆に痛い。
それを見ていて、タッカー氏連行時の事を思い出すエド兄。あの時から自分は何も成長していないと、連行されるマルコーの車を追いかけます。
『心がチビのままじゃ ダメだろ!』

ああー、もう愛しすぎて押し倒したいですね!(押し倒して何をするつもりなのか、しばた…)

気を取り直して。

追いかけ先の車が突然止まってビックリのエド兄。何気にアルが追いついているのですが、コンパスの差?
そしてスカー登場。轢かないように止まってあげたのだろうか。避ければ良かったのにー。

仏心を出したお陰で車は分解、ついでにグラン准将の内部も分解。
好きじゃなかったけれど、こうなるとやはり哀れですな。せっかくの賢者の石もまさに宝の持ち腐れ。

しかしスカーってばすっかり逞しくなって。
初登場時のビクビクおどおどしていた時とは偉い違いです。

エド兄、足が竦んで動けません。人間本当に怖いと、逆に身体が動かなくなっちゃうものなのでしょうねえ。
そんな目に遭った事は……。ないな、私は(忘れているだけかも)

エドに目が行く前に(小さすぎて見えなかったってオチだったら可哀想)マルコーを先に始末しようとするスカー。
スカーの瞳を見て、逃げずに悟ったように運命を待つマルコー。

しかし『神の名の下に』って便利な言葉。これひとつで人殺しも、もっと酷い事も贖罪されちゃうのネ。

原作では、エドが動き出すトリガーは鐘の音でしたが、アニメはマルコー殺害の瞬間でした。
よっぽど目の前で誰かが殺されるのを見たくなかったのだと思われます。

無抵抗のマルコーを助け出し、とにかく逃げるエド兄。
どことなく吹っ切ったような凛々しさがたまりません。
そして、人に恨まれるような真似をいっぱいやらかしているのですね。ふむふむ。

ところで。私、どうしてもスカーの走り方が乙女っぽく見えてしょうがないのですがー。
そんな人って私ダケデスカ?

いつの間にやら先回りのアル。きちんと練成陣まで書いている辺り用意周到です。
本っ当に気の利く弟よ。

通路を塞いでほっと一安心と思いきや、シュワちゃんのごとく追いかけてくるスカー。
逃げ道まで塞いでしまいます。

覚悟を決めて、スカーとエルリック兄弟の対決。
エドの目が自分の兄に似ていると、頼みもしないのに語り出すスカー。
無口なようで、意外とおしゃべりさん?

しかしお兄さん、カッコいいなあ…。
あれじゃスカーがブラコンになるのもしょうがないというものです。

ついでに
『貴様が国家錬金術師を辞めたと聞いて、喜んだのだが』
と、さりげなく愛の告白をするスカーでした。

…あれってそうですよね? 他にあの台詞の真意をどう取れと〜(腐りきっている)

愛の告白に応えて(違)果敢に挑むエド兄でしたが、実力の違いなのか逆にやられそうになります。そこに飛び込むアル。
ああー、うっとり〜(腐ったままだなあ…)
原作でもそうだけど、肉体破壊用と物体破壊用では術が違うらしいのが楽しい。

自分の標的は国家錬金術師だ、引っ込んでいろとアルに告げるスカー。
何故オレたちを狙うとのエドの問いに、自分は神を冒涜する術を使う錬金術師に裁きを下す神の代行者だと宣言します。
良くしゃべるなあ。やっぱりおしゃべりさんだ。

自分も錬金術師だと言うアルに、何故死にたがるかとスカーは問います。

愚問ですね。
『(兄がいるなら)だったら分かるでしょう?』
が、全ての答えですな。

目の前で兄が殺されていくのを見ているしかない気持ちは分かるとスカー。
『だからこそ。我は今!』

だからこそ?
真意は分からねど、痛いよな。この台詞。

今度はアルを庇いに入ったエドの義手を破壊し損なうスカー。
その右腕は破壊しか生まないのかとのスカーの言葉に『一緒にすんな!』とエド兄の叫び。

今回、皆が何だか熱血ですな。体言止めの台詞が多いしのう。

さーて、ここからが今回のメインシーンですよ! 皆さん!

アームストロング少佐登場! キャーキャー!!
しゃべったー! 内海賢二声ステキー!!


この日を待っていたもので、ついエキサイトしてしまいました。

瓦礫の山を切り崩してカッコ良く登場の少佐。マルコーを捕まえに来たのかと思わず構えを取るアルの横を通り、エドの肩をポン。
そして『遅くなった』
はあー、なんて大人で物事を良くわきまえた御仁なのだろう。

アームストロング少佐はグラン准将配下ではなく、ヒューズに頼まれて警備に来たとの事。
知らぬ事とはいえ、せっかくの手助けの手を潰していた冒頭のエドでした。良くある失敗よ。気にするな。
神の代行者云々の台詞を聞いていたって事は、結構前から瓦礫の所に居たのかしらん?

そしてもう、後は少佐の独壇場です。ステキです。うっとりです。

いきなりリオールのロゼへと場面変え(ここの入り方、上手いよねえ)

ここには子供たちしか居ないと言うロゼに、軍の統治に反対する輩の居場所を吐けと尋問する兵士。
でもロゼの答えは
『イヤよ!』

オレたちはコーネルから解放するために来たんだといきり立つ兵士に、ここは自分たちの故郷だから、(軍の力など借りずに)自分たちの力で進むと宣言します。
『私たちには立派な足があるんだから!』

…いやー、ほんっとに立派になって。鬱陶しいのは相変わらずって気はするけれど成長しましたねえ。
この娘の変化だけでも、兄弟がリオールに行った意味があったのではないかと思います。

元に戻って逃走中のマルコーと兄弟。
少佐はまだ戦っている最中? 怪我しているんじゃないかと本気で心配に思った私。
二次元コンプレックスバカもここまで来ると立派かも(それは気のせい)

通路から出て、マルコーもエドもハアハア息を切らしているのに、当然ながらアルは平気なんですよね。
なんでもないシーンだけどもの悲しい。

マルコーに賢者の石を落とし物だと渡すエド。
実は私、賢者の石は置き去りにしたのかと気になっていたんですよね。
さすがエド兄、手が早いです。女には遅いみたいだけどねー。大佐と違って。

これを持って逃げようとは思わなかったのかとのマルコーの問いに、それはあんたとあの人たちのものだと答えます。
マルコーの事を語る人たちの表情が忘れられないと。

軍もスカーも追いかけられない所に行こうとのエドの言葉に、逃げ切れるのかとマルコー。
にやりと笑ったエドの答えは
『あんたにはまだ 足があるだろ』

エド兄、急にオトコ前度アップしちゃって!
お姉さんドキドキしてしまったではないですか。うんと頷くアルも可愛いしねえ。

子供に諭されて、ドクターマルコーの吹っ切れたような笑顔が印象的でした。


EDは、生身で溶ける雪の結晶と、冷たい鋼(義手とアル)に積もって溶けない結晶の暗喩が印象的ではありますが(でもあの雪の結晶は不自然じゃ…)
見所は、やはり幼い兄弟であると思われます(きっぱり)
癒されるのう…。


原作そのままの部分と、アニメオリジナル展開が微妙に交錯しあっていて、何だか気が抜けません。
どう転がすのかドキドキしちゃいますな。

アームストロング少佐の活躍ってのも大きいけれど、今回は素直に面白かったです。
やっぱりエドが元気でオットコ前だと、安心して見ていられますねえ。

来週はそのものズバリ『イシュヴァール虐殺』ですか。
なんかもう、バッチリ色々と見せてくれるみたいなので、今から覚悟決めてます。来週はウエットか…。

頑張るぞー。

(2004.1.10初出)

第15話「イシュヴァール虐殺」
粗筋:(アニメ公式サイトより)

スカーに追い詰められたエドとアルは、間一髪の所をアームストロングに助けられ、マルコーを連れて逃げる。スカーがイシュヴァール人であることを知ったマルコーは、過去に起きた戦争のことを語りだす…。イシュヴァールの内乱の凄惨なる真実を。


こちらを読んでくれている友人(男。大佐ファンらしい)と、感想文UPの作業中や終わった後にメッセンジャーで話す事があります。
彼との『焔 vs 鋼』の感想文をあげた後の会話。

私『いやー、大佐について熱く語る自分がいるとは思いませんでしたよ』
友『しばたさんも、マスタング大佐の良さが分かってきましたか(ニヤリ)』
私『初めから好きですよ? あのいけ好かない態度とか腹黒い所とか、思わず殴りたくなる性格とかー』
友『………それ、普通は『嫌ってる』っていうんですよ?』

愛って複雑デスネ。私はホントに大佐@無能な人が気にいっています。
目の前にいたら蹴り入れたくなるくらいに。にっこり。


全篇ジメジメ〜雨〜でウエット〜な回(いやそう)
しかし時限爆弾みたいな過去話に、
「面白いエピソード捻り出したなあ。今後が楽しみだヨ(にやり)」
…と、自分の底意地の悪さを自覚した回でもあります。

そして、ビョーキモン必見。大佐総受けの回(何だって!?)

のっけから私へのサービスシーン(違います)
アームストロング少佐の肉体美をごゆっくり鑑賞して下さいと言わんばかりです。堪能させて頂きましたーっ!

でもスカーの他に誰もいないので、原作みたいに突っ込みが入らなくて、その点はしくしく。
スカー、しかめ面ばかりしていないで突っ込んでよ。サービス精神のないヤツめ。

錬金術の練成過程は大きく分けて『理解』『分解』『再構築』の三要素。スカーの破壊力は、『分解』の部分で練成を止めている錬金術の一形態であると、アームストロング少佐は看破します。

さすがです。肉体派なのに頭脳明晰で回転も早いのですね。
……少佐のやる事なら何でもうっとりなワタシです。

でもスカーは『大柄な身体に似合わぬ軽いフットワーク』って褒めてくれないし、スタンドプレイだったので、原作であった包囲している軍とのコンビネーションをしっかり考えて戦っていた少佐の、ほんっとーに! 素晴らしい瞬時の判断と知略があまり見えなくて残念です。

アームストロング少佐をただの筋肉ダルマにしないで、懐の深い知的な部分も見せてくれる事を大希望。
世の中には大佐ファン以外もいるんだー!

そして斜線と影バリバリの止め絵。監督か演出に出崎統の名前あったっけ?

余談始め。

止め絵の演出といえば、出崎が浮かぶ年寄りです。
『出崎って誰?』と思う若いお嬢さん方も『ベルサイユのばら』『エースをねらえ!』『コブラ』を手がけた人といったらわかって貰えるだろうか。
『宝島』に『ガンバの冒険』は名作でした。『ブラックジャック』はなかったコトにしたいがなー。
最近は、映画版の『とっとこハム太郎』のCMで、監督として名前が出ているのを拝見して目眩がしました。
ハム太郎でも止め絵やってるのかしらん?

余談終わり。

逃走中の兄弟とマルコー。スカーからは逃げなきゃないし、軍の人間は何かいっぱいいるしで大変です。
東方司令部に行くんじゃないの? とのアルの問いに、大佐もマルコーを保護出来ない状況かもしれないとエド兄。
冷静に状況判断が出来る頼もしい兄貴に見えます。
前回、隠してあった他人の大事な物を勝手に持ち出して、弟に止められて暴れていた人と同じとは思えません。

今はセントラルの人たちもいるしねってトコロでのマルコーの台詞。
『私を捕らえるために?』
あはーん、オレって人気者? …と、思ったかどうかは定かではありません。

アルに『勘違いすんな、おっさん。てめえを追いかけてきたんじゃねーよ』
と否定されて、なーんだガッカリ…したかどうかも定かでは〜(要約したら違う話になっちゃったぞ?)

お店の裏口を借りて路地を抜けた先では、降りしきる雨にも関わらず、子供たちが元気に遊んでいました。
思わず顔をほころばせるエド兄に萌え〜。

そんな笑顔のエドとは反対に、思いつめた表情で子供たちを見つめるマルコーの呟き。
『(スカーに)殺されてもかまわない。彼にはその権利がある』

んー。心情はよくよく理解出来ますが。でもちょっと違くない?

所変わって地下水道の崩れた後。少佐が埋まっておりました。ああ、ご無事でしょうか?

どうでもいいが、ハボックさんと大佐の身長差に結構くるモノがあるのですが(ハボックさんのが頭半分デカい)
ヒューズとのアイコンタクトといい。目と目で通じ合う〜♪ってか?

やっべー、なんか大佐が可愛く儚げに見えてきたぞ?
目が腐って来ているようです(そして男の子お断り感想文にならない内に正道に戻らなくてはと焦っているワタシ)

それはサテオキ。

グラン准将の安否を訊かれ、あれで生きていたらハンバーガーになっても生き返ると答えるヒューズの、非常に的確な表現には感心しました。

ヒューズに『ご命令を遂行できなくて申し訳ありません』と謝るアームストロング少佐。
もう、ここからだけでも少佐の謙虚かつ礼を通す気高い精神が〜(少佐びいきはもういいから)

スカーはイシュヴァールの民の生き残りだと報告する少佐の言葉に、珍しい表情を見せる大佐でありました。
ヤバい、私今回かなり目が腐っている。大佐が…可愛い…(自分で戸惑っています)

『イシュヴァールの民だったら 何で殺されなくちゃならないんだ』
と、マルコーに詰め寄るエド兄に、
イシュヴァールの民が独立戦争を仕掛けてきたのであって、双方に多大な犠牲が出たのではと問うアル。
『戦争に負けた連中が いちいち復讐なんていっていたらキリがない』
とはエドの言葉。

兄弟へのマルコーの答えは
『あれは戦争などではない。虐殺だ』

はーい。ここから過去に飛びまーす(せ、せめて明るく振舞ってみよう…)

イシュヴァールの民は絶対神を持ち、神から与えられた世界をそのまま受け入れ、それを変質させるものは神への冒涜と考えているそうです。
なので、世界の構造は数学的に理解出来ると考え、錬金術の等価交換を重んじる中央の人々の価値観を受け入れる事が出来ない。
どんなに説得されても証拠を示されても進化論を受け入れない、キリスト教の一部の人みたいな感じなのかな。

生まれた時からずっと宗教が傍らにあり、生活の一部というか生活そのものなら、幾ら『こっちが正しいんだよー』って啓蒙しようとしても、そりゃムリがあるってモンでしょう。
普段宗教と離れている私たちにはあまり実感としてわきませんが、例えば『人間死んだら無に帰す』って、日本中のお墓を全て潰して、死体は燃えるゴミの日に出すようにって言われても、心情的に従えないって感じかなと思ったです。
想像力が貧困で申し訳ない。

しかし、今の常識を持った私が、これが正しい世界の在り方だとアニメみたいに土くれから壺作られても、手品と思うか気持ちワリーって引いちゃうかのどっちかだと思うぞ。
そう考えると、イシュヴァールの民の気持ちが分からないでもない。

小さな抵抗運動が大規模な暴動となった引き金は、将校が誤って子供を射殺した事でした。
それが7年にも渡る東部全域の内乱へと発展し、遂には鎮圧という名の虐殺へと繋がったと。

注意一秒怪我一生。いやマジで。
歴史を紐解いても、小さなきっかけがでっかい戦争を引き起こしてますしね。第一次世界大戦とか。

でも、きっかけを待っていた人って居たと思う。イシュヴァールの民の大規模な反乱を待ち望んでいた人が居たんじゃないかな。本当に『誤って』だったのかな。
怖い怖い。

そして焔の中の進軍の、ロイ(当時大佐じゃないから名前)のおかっぱ頭に心癒されている私がいました。
『火垂の墓』の節子みたいだと思った失礼なワタシです。
アームストロング少佐は、当時ヒゲなしか?

悪役顔のブラッドレイ大総統が、めーちゃーめーちゃーカッコ良かったです。うっとり。

武器らしい武器も持たないイシュヴァールの民をこれ以上追い詰めてどうするのかと訴えるマルコーに、聞く耳持たないグラン(随分偉そうだけど、当時の階級はどの辺?)
研究中の賢者の石を持ってきたかと問われて、マルコーはそんなもの使う必要はないと頑張りますが聞いちゃいねえ。

現に内乱は拡大する一方だとのグランの言葉に、力で押さえつけようとするから周りの部族が呼応していくとマルコー反論。

いやー、正に今、中東で繰り広げられている戦争を見るような思いですねえ。

これは戦争だと言い放つグラン。その言葉にマルコーが動揺した所を見ると、名目上は、一般市民のための暴動鎮圧ってコトになっているのかもしれませんな。

原作では現在刑務所に居るあの人も、危ない性格で出ていましたね。
ワリとこいつには期待してるんだよな。何かしでかしそうで。
#コミックス未収録分は読んでない所も多いので(にわかなので(^^;))、マト外した記述だったら申し訳ない。

『戦争を早期終結させるため、明日より練成増幅剤使用を許可する』
と高らかに宣言するグラン。目がイっちゃってますヨ。

しかしグラン氏奇遇ですねえ。ワタシ同じ言葉を歴史の教科書で見た気がするのです。太平洋戦争末期の項で。

ペーペーらしく、影のようにひっそりとしていたロイがやっぱり可愛く見える。私眼科に行った方いいかも…。
賢者の石を見た時の、ロイの興味深そうな眼差しがワリと好きです。

『それで何が起こった』
と問う、現実世界のエド。マルコーの答えは
『なにも』

起きるもなにも、語る者が残らないほど、全てが一晩で無に帰したようです。
放射能残らないだけマシ…?

ロイは指輪かー。当時からスカしてたんだな。似合う辺りがいやらしい〜(…と、思うお前がバカ)
指先ひとつで大爆発。覚悟を決めた顔と、爆発が起こった後の驚愕が初々しい。
あの偉そう大佐にも、こんな頃があったのねえ。生まれた時からあの性格かと思ってたヨ。

そしてアームストロングさんがカッコいいです(言わずにはいられないらしい)

グランとヤツはノリノリでウハウハだし。あの破壊を喜ぶ感覚は理解出来ないなあ。
訂正。
理解出来る自分も、それを喜ぶであろう自分も確かにいる事は認めるけれど、理解したくも喜びたくもないですね、一生。

無に帰した町『だった』モノを目の当たりにして、マルコー氏は膝を落とすしかないのでした。

再び現在に。
逃げるスカーと追う軍。
東方司令部(?)で横たわる少佐の元に訪れる、厳しい表情の大総統。

マルコーの話に驚愕を隠せない兄弟と、怪我をした遊んでいる子供を治療してやるマルコー。

そして。
いやー、アニメ。これまでも色々やらかすなあと思っていましたが、賢者の石つけたロイの焔くらい威力がありそうな、時限爆弾を用意してきましたね。

東部の戦場で、敵味方の区別なく治療に当たる医者の夫婦に出合ったとマルコーは話を続けます。
もうここで、ある程度はピンと来ますが。

しかしアニメ、私の予想を超えた時限爆弾設置に入りました。

拳銃の発射音。血塗れの夫婦。父親の指先にかかっているのは、可愛い金髪の女の子の写真。

銃を持って震えて立ちつくす ─ 若き日のロイ。

昨夜、この場面の事を冒頭にも出た友人と話したのですが、彼は、撃ったのはロイじゃなくて名もない兵士だと思っていたそうです。
そう言われると、現在のあのふてぶてしいヤツと同じ人物と思えないってのも分かるし、ありふれた髪型でその他大勢っぽいとも思います。
もしかして別人? と自信がなくなったのですが(ミスリーディングは前科があるからなあ)
声も一緒だと思うし(声の聞き分けには自信なしー(^^;))、最後の方の、マルコーが死んだ医者夫婦について語った時のロイの表情からも、間違いない…よね?

ま、ミスリーディングでも構わないってゆーか、
あれがロイじゃなかったら、面白くないしーっ!(鬼)

ってなワケで、ミスを恐れずアレはロイって事で、この先感想を続けます。
#間違ったらコソコソ削除しよう…(ヘタレ)

診療所はイシュヴァール残党の連絡場所となっていたとグラン。こいつが命令したのかー。ヤなヤツ。
彼らは一人でも多くの命を救いたかっただけだと抗議するマルコーにグラン曰く
『その助けた命が 私の部下を殺すのだ』

これを、憎しみの拡大再生産といいます。
断ち切るのには、とんでもない勇気と血を流すような苦痛に耐える精神が必要だと思う。

遺体が片付けられた後も、その場から動けないロイ。
酒瓶らしきものが落ちた所を見ると、飲まずにはいられなかったのか。

衝動的に自殺を図ろうとするロイを止めたのはマルコーでした。キミは命令に従っただけだ、罪は自分にあると告げます。
医者として人を救う立場にあるのに、大量虐殺の片棒を担いでしまったと。

自分はどうすればいいと問うロイに、この場を見逃してくれと笑って言うマルコー。
ここで賢者の石とその資料を持ち出して逃げ出したのですね。

私は戦場に招集される前にマルコーは脱走したと思っていたのですが、前々回を見直してみたら、集結前に逃げたとグラン准将が言っていたので、賢者の石での大量虐殺は、テストとして秘密裏に行われていたのかもしれません。

しかしこの過去だと、ロイはマルコーと浅からぬ縁という以上に、深い心の傷に直接関わっているのですね。
それなのに『焔 vs 鋼』で、エドにマルコーについて問われた時やしつこく食い下がられた時に、あのポーカーフェイスにふざけた態度を取りましたか。
ヤバい。私大佐に惚れそうです。

告白を聞いたエド兄、それでも殺されてやる事はないと言いきります。
彼には復讐する正当な権利があるというマルコーに、復讐に正当もクソもない、醜い復讐心を『神の代行人』というオブラートで包んで崇高ぶっているだけだとエド。

これはとっても正しい理屈。

でも、とアル。
もし兄さんがそうなったら、自分も同じ事をすると。

これは抗いがたい感情。

アルの言葉をエドは全力で否定します。復讐しても何も戻っては来ない。
『お前はただ 生きていればいいんだ』
『お前は生きて ─ 生きて幸せになれ』

『生きて幸せになる』のは、多分人類最大の野望。

いやもう、この後のアルの腕を直してやるエド兄といい、この辺一連が愛しくて愛しくて、もうどうしようもないのですが。
ああ、ホントにあんたは弟に幸せになって欲しいんだなあと思うと、思わずもらい泣きしそうです。

ヨコシマも何も関係なく、この兄弟の幸せを祈らずにはいられません。

エドとアルはマルコーに、自分たちの故郷に隠れないかと持ちかけます。
ロックベルという機械鎧職人の所なら何とかしてくれると。

『ロックベル』の名を聞いて、途端に顔色が変わって逃げ出すマルコー。
そりゃそうだよねえ。こんな所でまさかその名を聞くとは思わなかっただろうしねえ。
マルコーさんに同情します。

スカー、とうとう軍に包囲されちゃいます。
それをものともしないターミネータースカー。包囲を蹴散らかして去る所に銃声が。

カッコ良く大佐登場。皆さんお待ちかねの場面まであと30秒?

非情かつクールにスカーと対峙する大佐。イシュヴァールの生き残りと知ってためらわない貴方に、私胸キュンしてしまったのですが。
どうしましょう?

で、お待ちかね。大佐@無能な人の場面です。
初登場時にどっと人気が出て、この無能呼ばわりで人気に爆発的に拍車がかかったそうですね、大佐って。
分かる気がする。

3度目の『たーいーさっ!』と、足引っ掛ける前の『てめえ、いい加減にしろや! ゴルァ!』…と言わんばかりのホークアイさんが好きです。

しかも原作では『雨の日は無能なんですから ─ 』
が、アニメでは『雨の日は無能なんだから ─ 』
で、言葉遣いが一段とぞんざいになっているのですが。大佐尻に敷かれてるの?

しかしあの過去話を見た後だと、大佐とホークアイさんとの関係もますます興味が出ますね。
あーいう過去を知っていて、その上でホークアイさんが大佐に付き従うとかって設定だと、めっちゃ好みです。

亀裂を作って壁を伝って逃げるスカー。『撃て!』の合図のホークアイさんカッコいい…。惚れる…。
アニメの大佐は立ち直りが早いです。

スカーを追えと指示を出す一方、ブレダ少尉に駅でエドを張り込めとの命令、何故?の問いに大佐曰く
『どうせ、マルコーを逃がそうとか考えているに決まってる』

ロイエドさんへの大サービスシーンだなあと思うのはワタシだけ?
あの断言口調、エドのやる事なんざお見通しだといわんばかりです。

マルコーと兄弟、逃げるスカーと鉢合わせ。
エドとマルコーに目をやって、マルコーを標的に定めたスカーの手を留めるアル。
そのアルの身体を容赦なくえぐるスカー。

エド兄の悲痛な叫びがもう、アイタタ。

なのに『あの細かく散った鎧の破片全部拾ったのか。大変だなあ…』とか思ったワタシは人でなしです。

アルがやられて頭に血が上ったエド兄。子供のケンカみたいにスカーに突っかかっていきます。
あのホントに幼い仕草がなんつーか…。アイタタ。

そして『右手がなければ練成出来まい』とのスカーの言葉とともに砕け散る義手。

実は私、原作でも気になっていたのですが、右手がなくても練成陣描けば練成自体は出来るんじゃー…と思うです。
まあ魂の練成は特殊で、両手パンでしか出来ないってオチはありと思うのですけれどね。
その辺、どうなっているんだろ?

…と、余計な事を考えていてはついていけない怒涛の展開。

『逃げて! 兄さん!』と絶叫するアルと右肩を抱いたまま動かないエド。それに近づくスカー。
『オレも兄貴だ。オレを殺せ』
と、暗に自分を殺す代わりに弟を助けろというエド兄に、何バカなコト言ってるんだと絶叫するアル。

『兄と民族を失った絶望と 等価交換出来るものなどなにもない』とのスカーの言葉に、エド兄
『なら 何のための復讐だ』
エドの額に添えられる答えないスカーの手。動かないエド。響き渡るアルの絶叫。

泣けないアルの代わりに、鎧の手の甲に落ちる雨の雫の演出はかなり好きです。

こんな息を呑む緊迫シーンで。エド兄色っぽいなあと、ちょっと思っちゃったバカはワタシ。
もう、自分の汚れ方がイヤすぎ…。

絶対絶命のピンチに、スカーの腕の文様が、突然光を発して痛みをもたらした模様。
マルコーの持っている賢者の石に共鳴しているようです。

腕の文様と同じものをイシュヴァールの古い記憶で見たとマルコー。
車田マンガの『まさか、あの…(ばったり)』を、思い起こさせる『やはり その腕は…』です。
一体どんな伏線張っているのか。スカーの腕、賢者の石吸い込んじゃったし。

腕は痛いし軍はやってくるしで、大穴開けて地下水道に逃げ出しちゃったスカー。

大佐の『追うなよ』にすかさず『追いませんよ、あんなヤツ』と答えちゃうハボックさんとか、終わった後にちゃっかりやってきて、『一般人をお前らデタラメ人間の万国びっくりショーに巻き込むな』と、えばっていうヒューズとか、それぞれらしくて好きです。
ホント軍部は個性的なヤツらばっか。

鎧の中がからっぽなのを見て驚愕のフュリー曹長。そうか、大佐と兄弟のヒミツだったんだもんね。
包囲していたその他大勢の軍人さんに、見られていないといいのですが。

アルの元に慌てて駆け寄るエド兄。で、ばっちりと弟に殴られる兄貴。
兄弟ゲンカー萌え〜。特に
『一人で死ぬなんて 絶対に許さない!』
に、ワタシはにやにやしっぱなし。我ながら危ないヤツ。

可愛い声だけど、凄むと迫力あるよね、アル。エド兄かたなしです。
『腕が折れちゃったじゃないか バカタレ!』のバタバタアルにも、きょとんなエドにもクラクラ。
何だかんだ言って、私って兄弟萌えなんだなあと再確認した一瞬でした。

『ボロボロだな、オレたち。カッコ悪いったらありゃしない』
と呟くエド兄に、アルは
『でも 生きてる』

どうでもいい事ですが、アニメのエド兄は不必要に色気を振りまいているんじゃないかと思われるフシがなきにしもあらず。
『ああ 生きてる』と言った時の顔の影の付け方とかー。
個人的には、普通に男の子なエドが好きなので、いらんいらんそんな影って思うんですよね。
ワガママなのは分かってはいるのですが、アニメにぜひ一考を望みたい所存。

『魂の練成など聞いた事がない』とのアームストロング少佐の言葉に
『命がけで練成に挑んだのだろう。だからあの兄弟の絆は強い』
と、大佐。

何だかんだ言いつつ、こいつが兄弟の一番の理解者なんだよなあ。

そこにマルコーの身柄は預かるとの大総統の伝言を持って、美人秘書登場。
それを承諾するマルコー。自分は兄弟の故郷には行けないと。
『戦場で死んだ医者の夫婦 ロックベルと言った』

驚きを隠せないエドに、顔を伏せる大佐(これがまた儚げで、ワタシ非情に何かがヤバいのですが)
そのまま何も言わない(言えない…のかな?)エドの横を通り過ぎ、マルコーは車に乗り込みます。

秘書の声を聞いた、アルの呟きは。
『今 母さんの声がした』

やっぱり秘書官が兄弟の母親と似ていると思ったのは、描き分けが出来ていないワケじゃなかったのね。
いやー、トラップ続々と置きまくりですね、アニメ。
引っ掛けもありそうで、うかうか出来ません。

『死にかけたからって 危ない夢を見てんじゃねーよ』
とアルに答えるエドの、俯いた伺えない表情にちょっとせつなくなりました。


さーて、アニメ飛ばしてきたよー。もうバリバリ自分の道をばく進する気ですね。
そっちがその気なら、こっちもお付き合いしようって気合も入るってなモンです。

ロイがウィンリィの両親を殺したという事を、ウィンリィは勿論、兄弟も知らないワケです。
いつバレるのか、事実を知ったウィンリィとロイの対面はあるのか。その事実を知った時の、エドやアルのロイに対する態度と、ロイの兄弟に対する態度はどうなるのか。
最初にウィンリィの家に行った時に、ロイはその事実を知っていたのかしらん?
多分しばらくはお預け食らうんだと思うのですが、その辺どうアニメが捌くかと思うとワクワクします。

前述の友人は、撃ち殺したのがロイだったら『もうアニメ観ない〜』とか言ってましたけれど。

この設定、三遊間を鮮やかに抜けるクリーンヒットとなるかデッドボールとなるかのどちらかだと思いますが、まだ判断がつきません。
デッドボールになる可能性の方が少し高いかなあと思ってしまいますが、ストーリーエディターの會川氏の力量に期待します。

肝心な話の脚本、この人だしねえ。ちょっとばかしウェットすぎるのは気に入らないのですが、上手い事攻めてくるなあとは思う。
(ちと検索したら『南海奇皇(ネオランガ)』の人だったのか。なるほど)

バレてエドとロイが決別したら、世のロイエドさんのピンチだったりするなあと思います。
いや、私もそうなったらピンチですが(どうしてかは聞かないで下さい…)

原作の味を生かしつつ、こっちの斜め上行く展開ってのに期待します。
こんな設定公表しちゃったんだから、とにかく頑張れ!
そして兄弟とウィンリィには、絶対バラしてください(鬼だ、ワタシ…)

(これでホントにロイじゃなくて名もない兵士の仕業だったら…。アニメ勿体つけんなと暴れるぞ、ワタシ)


来週は、原作に沿うんだかオリジナル道ひた走るんだか予告からは読めませんね。

予想つかないのってドキドキです。

(2004.1.18初出)