第6話「国家錬金術師資格試験」 粗筋:(アニメ公式サイトより) エドとアルは「国家錬金術師試験」にむけて、マスタングの紹介で生体錬成の第一人者である「綴命の錬金術師ショウ・タッカー」の家で過ごすことになった。タッカーの娘のニーナ、愛犬のアレキサンダーの励ましを受け、日々勉学に没頭する二人。そして当日、試験に挑むエドとアルだが…。 兄弟萌えには辛抱たまらん回。 ロイの紹介で、国家錬金術師試験までの勉学期間を「綴命の錬金術師」タッカー氏の下で過ごす事となるエルリック兄弟。 …って、いきなりタッカーさん出るんですか? うわー…(ちょっと絶句) エドの『なんなら尻尾も振ろうか?』はあったけれど、原作の『BAW WOW』がなかったのはちと寂しい。 絶対に似合うので、エドにはぜひ尻尾つけて振って欲しいものです。あと犬耳も。 人語を理解し話すキメラを練成したとして、国家錬金術師になったタッカー氏。4歳になる娘ニーナと2人暮らしです。 アルの『奥さんはいないんですか?』質問を、何故か黙殺するロイ。 もしかしてこの時点でロイは何かを掴んでいるって事になっているのだろうか? だとすると、そんな怪しい所へ良く子供預ける気になるよなー。絶対仕組んでいるんだよな。 ロイってばホント腹黒い。 原作と同じくニーナの飼い犬アレキサンダーに襲われるエドとか、タッカー氏の蔵書に夢中になるエドとか描かれますが、話も聞かずに本に没頭するエドを見守るアルの 『兄さんったら』 って、あんた…。語尾にハートマークつけてるようにしか聞こえませんでしたよ、お姉さんには。 仲良すぎです。 ニーナ曰く アルが『おっきいお兄ちゃん』で エドが『小さいお兄ちゃん』 そう呼ばれても別段リアクションは起こしていませんでしたが、エドは密かに心の中で泣いていたのではないかと思われます。強くイ`。 アニメでは、タッカー氏もアルが鎧だけの存在だとは知らない事になっています。 ニーナもまさか鎧の中が空っぽだなど分かりませんから、食事を取らないアルにお姉さん口調で(これが可愛い)注意し、パンを食べさせようとします。 困ってエドに目をやるアルに、エドは複雑な表情で俯いてしまう。 『美味しいなあ』と、笑いながら食べる振りをするアルと、無邪気なニーナの声を黙って聞いているエド。 いやもう、出来る事なら耳塞いで逃げ出したかったんじゃないかと、見ているこっちが切なくなってきます。 やはり4話の無神経エドは幻だったんだわ(未だに拘っている辺り我ながらしつこい) 夜中にアルに『眠れないの?』と尋ねられて、 『覚える事がいっぱいだったから』 と答えるエドですが、(はみ出した足の分椅子に乗っけているアルが可愛い)、もしかして寝る事すら出来ないアルを慮って、睡眠を疎んでいるんじゃないかなあと邪推して、勝手に涙に暮れてしまいました。 本当にそうだったとしたら、とても悲しい事ですな。 (まあ原作ではポンポン出して寝てたので、それはないと思うが) 列車ジャック事件の時に、5ヶ月だったヒューズの奥さんの子供が生まれましたから、かなり長い間、兄弟とニーナは一緒に暮らしたのでしょう。 ニーナとの心の交流が原作よりも多く描かれています。 なので観ているこちらも、兄弟と同様にニーナに情が移ってきます。 『お兄ちゃんたち 試験が終わってもずーっと家にいてくれるといいな』 うう…、思わず涙が。 雪の中でニーナと遊んでいる兄弟の所へ現れるヒューズ。 良かった、普通の服だ。今度はピンクのシャツにラメ入りの腹巻してたらどうしようかとー。 しっかりと結婚指輪が光っている辺りがたまりません。 エドの誕生日をわざわざ自宅で祝ってくれるヒューズ。赤ちゃんは今にも生まれそう。 お腹に触るのを怖がる兄弟が、ある意味男の子らしい反応で微笑ましいです。 で、ホントに生まれそうになって、しかも外は吹雪いてしまって、ヒューズが医者を連れてくるまで兄弟とニーナで奥さんの看病をする事に。 原作のエピソードを大分切り張りして使っているみたいですが(ヒューズの『祝い事はみなで分け合った方が楽しい』もそうだし)、これからその分どうやって埋めていくんでしょうかね。 原作出産エピソードであったウィンリィの出番はあるのか? 錬金術が出来たって出産では役立たずの兄弟、せいぜいお湯沸かしたりタオル用意するくらいで、後はオロオロするばかり。 何も出来ない事を思い知らされます。 ここで無意識に両手パンをやったせいで、冷めたお湯を錬金術で沸かしてしまうエド。 気合でお湯は沸かないと思いますヨ? 大分驚いていたようですが、彼らはお師匠さんの両手パンを見ているハズなのですが…。 アニメは設定違うのかしらん? 私は両手パンの練成って、練成陣に書かなければならない情報を、自分の肉体を媒介として構築し処理するものだと思っていたので、無意識で作った両手の環が練成陣代わりになるっていうのが、どうも納得行かなかったりします。 練成するモノによって、練成陣っていちいち細かく違うモンだと思っていたので。 (でもアニメを観てると、どれも同じ図形だよなあ) まあ、練成陣に錬金術自体ハッタリなので、そんなコト気にしなくてもいいのでしょうが。 でもなー、どうせ嘘なら上手く騙して欲しいなあ。 それはさておき、お医者さんがやってきて、無事生まれた赤ちゃんを見た時の、半べそなエドの笑顔がいいですな。 で、お休みの時間で兄弟二人っきりで、ぐへへ…(…ハッ。理性を取り戻さなくては) 『ボクも生まれた時はほかほかで 柔らかかったのかな…?』 というアルの呟きに当たり前だろと応えるエド。 その後の恥ずかしそうな嬉しそうな、そして泣き出してしまいそうなアルの照れ笑いを、エドがどんな思いで聞いたかと思うともう、あんなに小さいのに過酷すぎるよなあと、やはり涙に暮れる私。 自分の行為の結果を常時目の前に見せつけられて、どんなにかつらい事か。 でも逃げる事も出来ないほどに、弟が大切で愛しいんだろうなあ等と、乙女ビジョン抜きでも切なくなる関係です。 乙女ビジョン入ると、とってもヤバすぎる兄弟ですが。 そして国家錬金術師試験が始まります。 上手く筆記試験を切り抜けても面接と実技があり、特に面接では身体検査があるかもしれないと知って青ざめるアルに、エドが『中佐が何か考えてくれてるよ』と慰めます。 …甘い! 甘すぎるよエド!(TVを観ながら思わずリアルに突っ込み) あのロイが、そんなコト考えているワケねーじゃんっ! 案の定、ロイはアルが筆記を通るとはなから思っていなかったみたいです。バーカバーカ(私、ロイのコト嫌いじゃアリマセンヨ?) で、彼の『考えた結果』は『面接は受けるな』 当然納得いかずに抗議するアルに、エドは『国家錬金術師になるのは自分だけで十分』と告げます。 穏やかなアルが猛然とロイに詰め寄る言葉を聞いている時のエドがまたつらそうで、その後の 『必ずオレが(国家錬金術師に)なって お前の夢を叶えるから』 と言う時の歪んだ表情と共に、心に迫ります。 自分が犯した行為のために、弟の今までの努力が水の泡になったって事ですしね。身を切られる想いでしょう。 そんな弟の無念や想いをきちんと受け止めているから、面接で国家錬金術師を目指す動機を訊かれて 『約束したんだ たった一人の家族に。必ず国家錬金術師になるって』 と、きっぱりと言い切る事が出来たのだと思われます。 でもエド兄、まだお父さんご存命ではありませんか? 既に父親は家族の範疇に入っていないのか? この時のエドの言葉を聞いたロイってば、何だか我が事のように誇らしげに見えるのですがー。 ロイエドな人は、チェック入れたコトでしょう。狙っているのか? アニメスタッフ。 ブラッドレイ総統が、穏やかそうなのに腹に一物持っていそうでナイスでした。 さすが柴田秀勝、グッジョブ。 でまあ、3度目の二人っきりの夜ですがー。 自分達の選んだ道は間違ってなかったよなと、確認を求めるように尋ねるエドに、 『分からない』と答えるアル。でも 『ひとつだけ確かな事は』 『もう一度兄さんに触ってみたいって事で』 だーっ! この爆弾発言に、私は絶句しましたよっ! いや、そんな風に見るモノではないって分かっているんですよ? 理性では分かっているのですがーっ! ああ、美味しすぎる。夢見る乙女モードを発動してしまいそうです。 1人でオロオロする私に、一緒に観ていた妹曰く 『普通の人はそんなコト思わないんだよ、ねえちゃん…。バカ?』 ……うん。ごめん。確かに今すんごくバカでした、ワタシ。 実技試験はアニメオリジナル。 水やら土やら木やらのある自然のフィールドの物を使用しての自由練成です。 水金地火木ってヤツだろうか。 試験前に、ニーナが兄弟と自分とアレキサンダーが描いてある絵を、アルに促されて恥ずかしそうに渡すのが健気でねえ。 …泣けるっ! 受験者達は、塔を練成したり、木と水で水素の風船練成したりしますが、風船破れて塔に落ちて大惨事寸前。 水素漏れてるのに、ロイ@無能の人は火花飛ばそうとしていましたが、彼は何をするつもりだったのでしょうか? 更に被害を大きくするだけな気が〜。 そこでエドは、今度は多分意識的に、両手パンの練成で落ちてくる塔の残骸を花びらに変えます。 絵的に美しいし、外で心配そうに見守っているニーナが喜んでいるのでいいのですが、どうやったら花びらになるのかしらん? 木で練成した風船の部分が花びらになったのだろうか。 両手パン練成にびっくりして呆然としているエドの姿に被さる、ブラッドレイ総統の 『若すぎる錬金術師か』 って言葉がぴったりでした。 でも『ただ世界の広さを知らぬ』が無かったのは残念。 原作の実技試験のシーンもかなり好きなので、違う形ででもぜひアニメに入れて欲しいものです。 しっかりロイの動向を見ていたエドとか、あれも美味しいエピソードだし。 今回苦虫噛み潰したような表情の多いエドでしたが、ラストでアルをまっすぐ見上げて(この兄が弟を見上げてってのも萌えだ) 『もう迷うのはやめる』 と宣言した時の、吹っ切れたようなエドがちょっと嬉しかったです。 嬉しそうに『うん』って答えるアルもいいわあ。 ちょっと邪ビジョンが入りつつ、この兄弟ってホントに愛しいと思ってしまう私でした。 そして来週はー。やるのかー、原作のあのエピソードを。……やるのかあ…。 12歳のエドと11歳のアルにあのエピソードを経験させるのか…。 アニメスタッフってばスパルタだなあ。 せめてもの救いは、私が愛してやまないアームストロング氏が登場するらしい事ですかね。 (2003.11.13初出)
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第7話「合成獣(キメラ)が哭く夜」 粗筋:(アニメ公式サイトより) エドは難関の「国家錬金術師試験」に12歳にして合格し、最年少記録を塗り替えた。マスタングより国家錬金術師の証である、銀時計を受け取るエド。それは様々な特権を得ると同時に軍の一員になることを意味していた。 タッカー家では、お祝いパーティーが開かれ、はしゃぐニーナやアレキサンダー。そんな中、タッカーは迫りくる査定の日に苦しみ、追い詰められていく…。 だーっ! うたた寝しちゃってオープニング前見損ねた〜っ! ビデオにも録り損ねた〜っ! ちゃんと録画予約しとけば良かった。とほほ。 兄弟受難、アニメスタッフってサドじゃないかと思った回。 これは原作に有ったエピソードですが、内容のショッキングさから『このままの話で、良い子も観る時間帯のTVで放映出来るのだろうか?』と思ってました。 ここまで正面きってやってくるとは、ちょっと脱帽です。 ロイの態度(ここは来週のアニマックス放映分で補完しよっと)にエド兄お冠のもよう、謎の連続女性殺人事件でいっぱいいっぱいなんだと、ハボックさんがフォローします。 腹黒くても出世バカでも、ロイはそれなりに優秀なのでしょうから、死体という物証が残っているのに手をこまねいているってのは、よっぽどの難事件なのでしょう。 でもまあ、そんなコトはエドには関係ないワケで、 『まーた出世かよ』 と呟くのに対して、ハボック氏曰く 『確かに中佐は出世のためならどんな手も厭わない男だ』(まったくその通りだな) 『しかし、それだけならオレ達はついていかない』(……そう?) いやー、ロイってば部下に恵まれているんですねえ。 きっと『その内分かる』部分も見せてくれるんでしょう、ロイは。 ……見せてくれるかなあ? 私はロイの腹黒い所が実はとっても気に入っているので、このまま本心見せずにいけ好かないヤツでいて欲しかったりします。 しかし、ハボックさんの愛情こもったロイ発言はどうよ。 手のかかるワガママな上司ほど可愛いモンなのだろうか? 自慢気に国家錬金術師の銀時計を見せびらかすエドに、きらきら光る時計が気に入ったのか、咥えて持っていってしまうアレキサンダー。 アルの膝の上にちょこんと座ったニーナが可愛い。 エドを眺めながら『いるモンですよ 天才ってやつは』と、ことさら無感動に呟くタッカー氏が抱いたのは、嫉妬なのか別の何かなのか。 『もうすぐ査定の日です』とのロイの伝言に、分かっていると応えるタッカー氏。 多分去年の査定が思わしくないと知っているのに、『楽しみにしています』とわざわざ付け加えたロイは何考えていたんでしょうかね。 前回の、アルの『奥さんは?』質問を黙殺した事といい、やはりある程度、タッカー氏に何らかの疑惑を持っているのではないかと思われます。 エドの合格お祝い会。 タッカー氏を励ますニーナが可愛い。可愛すぎて泣けてくるぞ。 純粋に人語を話すキメラを楽しみに『完成したら見せてくださいね』と、目を輝かすエドや、『必ず見せるよ』と答えるタッカー氏と、目を見合わせて自慢気に笑うニーナとかねえ…。 細かい部分なのだけれど、これから先の展開を考えると、胸が痛くなる想いです、くっ。 お手紙書くエド兄ですが、左利きなんですね。 食事のシーンでは普通に右利き用になっていたので(見返してみた)、食事の時だけ直したのかしらん? (…と思ったら、原作はペンも右利きだったぞ。何か意味あるのかにゃあ) そして英語なんですね。何となくラテン語辺りを使っているのかと思っていました。 ニーナに手紙を覗かれて慌てるエド兄。 4歳の女の子に『誰だっていいだろ?』と怒るほどに恥ずかしいのかー。思春期だなあ。にやにや。 ウィンリィへの手紙だとバレて、合格したって知らせるだけだと言い繕うエドに、 『お兄ちゃんの恋人?』 と、ニーナの無邪気で残酷な突込みが。 女の子って、4歳だってちゃーんと『女』なんだよねえ。おしゃまさん。 『おとーさんがかいしょうなしだから あいそつかしてじっかにかえっちゃったんだって』 発言といい、アルにからかわれてパニクっているエド兄は、ニーナに貫禄負けです。 手紙を描きながら、『おかあさん、お返事くれないかな』と呟くニーナの頭を撫でてあげるアルがもう、優しいですよね。 ホント、アルってば痒い所に手が届くって感じの細やかな心配りが出来る子です。 ほのぼのなシーンでのねぼけて『パパ、がんばれ』と呟くニーナを愛しげに見やるタッカー氏と、その後の逆光の中のタッカー氏。 そのアンバランスさが不気味でした。 さて、ここまでの平和でのどかなタッカー家での生活が、エドがニーナのお母さんへの手紙(これがまた、家族みんなでニコニコ笑っている絵だっちゅーのがなんとも)の燃え残りを見つける事で少しずつズレていきます。 あんなこれみよがしに燃えカス残しておくなよとか思いましたが、そんな事に頭が回らないほどに、タッカー氏が心理的に追い詰められている証拠なのかもしれません。 にしても、残りすぎな気がするぞー。燃えてない部分の方が多いんじゃ? 図書館にタッカー氏のキメラの情報を探しに行くエド。しかしそれが軍事機密に準じている事を知ります。 さりげなく図書館時代のシェスカ登場。メガネっ娘好きだーっ! そしてスカーのご登場。 しかし原作のふてぶてしさとは違い、なんだかとっても儚げ(うぷぷ) 逃げ出す時の姿ときたら、12時の鐘の音を聞いたシンデレラのようでした。 彼に入墨を施した『兄さん』って一体…。コミックス未収録部分に出ていたりするのだろうか? 親ばかヒューズ登場。 子供取り上げられてそんなに悲しそうな顔するなよー。 情報部のやり手ですら知らないタッカー氏のキメラの全貌。 『死にたい』と漏らして自殺同然に死んだキメラ。 そして、情報部の人間には奥さんは死んだと伝えられていた事実。 『なぜそれを作ろうとしたのか?』 と呟くエドが妙に不気味でした。 ヒューズの元に連続殺人の犠牲者発生の報が届き、エドもその場に駆けつけます。 母親の死体に縋って泣き叫ぶ子供、いらただしげなロイにヒューズ。 こんなに派手にやらかしているのに、情報部でも掴めない犯人っていったら、そりゃ何かデカい裏が絡んでいるって分かりそうなモンです。 ま、分かっているからイラつくんでしょうが(…と、思うなあ) しがみついたままの子供を遺体から離そうと、ホークアイが抱き上げた拍子に覗く惨たらしい惨劇の後。 その姿を見て、エドに優しく綺麗だったお母さんと、人体練成で出来上がった得体の知れないモノがフラッシュバックします。 ホントきっつい。トラウマどころじゃありませんな。 倒れてしまったエドが目を覚ましたのは、タッカー氏の元ででした。 ずっと母親を呼び続けて詫びていたって…。私がエドの代わりに泣いちゃうよ。 兄弟の人体練成の話を聞いたタッカー氏。この時の 『キミ達の気持ちは分かる』 っていうのは、親が恋しいという想いを察している訳では決してないのでしょう。嫌な話。 原作では姿を見せないグラン准将登場ですがー。 ああ、予告で一瞬だったとはいえ、こいつと私の愛してやまないアームストロング少佐を見誤るとは〜っ! バカバカ! ワタシのバカっ!! 軍の機密を探ったとして、タッカー家から追い出される兄弟。その後一体何処に世話になったのだろうか? ヒューズ家辺りが本命だろうけど、ロイん所だったら色々とマズそう(何がだよ) どうやらグラン准将は、かなりロイを煙たがっているもようです。 『なりあがり者』とか言っているし。 そしてロイは、ちゃっかりエドも出世の道具に利用しているようです。 抜け目のないヤツよ。 ロイからも、グラン准将からも追い詰められるタッカー氏。 元気のない父親を心配するニーナを抱き寄せて、『もう後ががない』と呟きます。 そんな父親に心配するなと言いたげに『パパ』と呼びかけるニーナ。 この時のニーナが、まるでこれからの運命を何もかも悟っていて、それでも微笑んでいるような笑顔で。 言葉もありません。 見張りのついているタッカー家に忍び込むエドとアル。 『こんな事をしたらせっかくの資格を取り上げられちゃう』 と心配するアルに 『何もなければそれでいい』 と呟くエド。それこそ神に祈りたい気分だったでしょう。 でもコトは起こってしまった。 兄弟がやってくるのを予想していたように、誇らしげに練成したばかりの人語を理解するキメラを紹介するタッカー氏。 純粋にびっくりしているアルに、しかめっ面で俯いているエド。 心からほっとした様子のタッカー氏。何のわだかまりも持っていないかのように。 そしてキメラの言葉 『エド…お兄ちゃん…』 ニーナとアレキサンダーを媒介とした練成の証のキメラ。 きらきら光る国家錬金術師の銀時計を咥えて落としたのは、アレキサンダーの意思なのか。 タッカー氏は2年前に自分の妻を、そして今度は愛娘とその愛犬を使ってキメラを完成させたのだと、隠す様子も見せずにエドの質問に答えます。 『キミのような勘のいい子供は嫌いだ』 と言う前のため息は、わざわざそんな分かりきった事訊くなよとでも言いたげ。 その言葉に激昂して掴みかかるエドに、タッカー氏は 『人類の進歩は無数の動物実験のたまものだ』(原作では『人体実験』でした。さすがに変えたのかな) と言い放ち、エドは 『人の命をもてあそぶような事は許されない』 と叫びます。が、タッカー氏の答えは 『キミの手足、弟の身体、それは人の命をもてあそんだ結果だろう』 そしてアルの『どうしてこんな事をしたのか。ニーナとの生活を守るために査定に通りたかったのではないか』の問いに、タッカー氏は答えるのです。 『キメラを作る理由などない』 『目の前に可能性があるからそれを試した。人語を理解するキメラが作りたかった』 『禁忌と知りつつも人の練成を行った キミ達と同じだ』 多分、一面だけを見れば、エドもタッカー氏も本当に同じなのでしょう。 この世の全てを解明してみたい、未知の領域を知りたい、自分に与えられた力を試してみたい、そんな欲望が科学者の、人間の進歩を支えてきたのは事実。 人の命を奪う戦争(人体実験を含め)が、科学へ多大な貢献を残したのも事実。 でも『出来る事』『やりたい事』と、『出来てもやらない事』は別モンだと思うのです。 エド達が人体練成を行った動機とタッカー氏が自分の娘をキメラにした動機はまるっきり違います。 でも、そんな違いがどれほどのものだというのか? 母親と自分達の楽しかった生活の再生だけが目的だったのか。 誰も成功した事のない人体練成を、自分達が、自分が成功させたいという欲望はそこにはなかったのか。 そんな欲望が『ある』事をエドは理解していて、それ故に更に大きな苦しみを背負っているのでしょうな。 『違う!』と叫びながらタッカー氏を殴るエドは、『違うと思いたい自分』をも一緒に殴り続けているような痛々しさでした。 ホント少年マンガとは思えないくらい、きっつい話。 それこそ殴り殺してしまいそうな勢いのエドを止めたのはニーナでした。 こんなになっても一途におとうさんが好きなんですね。もう泣くしか…。 再練成を試みようとするエドに、『オレのキメラは完璧だ』と胸を張り、あざ笑うかのごとく『お前の母親のようにはするなよ』と言い放つタッカー氏。 あーこりゃもう、タッカー氏はホントに狂ったんだなあと思った時。 悪魔に魂を売る瞬間があるとすれば、ニーナに手をかけた時が、まさにその瞬間だったのでしょう。 もう彼は死んでるも同然ですな。 彼の良心を葬ったのと同じ事だもの。 本人は、その事に気が付いていないであろう事が哀れです。 遊ぼうと言うニーナの頭を、昔のように撫でてあげるアル。 エドほど感情を表に出さないなあというより、どうにも反応が鈍い気もします。 もっと怒ったりしてもいいような気もするんですけどね。 しかしこの事件当時11歳相当の子供である事を考えると、何がなんだか分からなくて呆然としているってのもありえます。 もしくは、兄の激昂ぶりを目の当たりにして、無意識に抑えに回っているのかもしれません。 兄弟って、こーいうバランス感覚は結構あるモンだと思うです。 グラン准将再登場、今回の件をもみ消しにかかります。 鉄の腕で子供の腹殴るなよー。ご飯食べられなくなっちゃうじゃないですか。 あの連続殺人はタッカー氏のしわざで、そのフォローに回っていたのがグラン准将御一行だったみたい。 つーコトはロイを出し抜いていたってコトか? なかなかやるのう、グラン准将。 しかし連続殺人がタッカーの仕業だとした場合、どうして犠牲者ではキメラが成功しなかったのかという疑問が残ります。 錬金術は科学ですから、別に自分に近しい者でなければ成功しないって事でもないでしょうに。 なんでかなあ? 転んでもタダでは起きないエド兄。走り去ろうとするタッカー氏とニーナを乗せた馬車をひっくり返します。 乱暴者め。 扉が開いてニーナは出てきましたが、びっくりしたのかエド達と反対の方角へ逃げてしまいます。 エドに呼び止められたのに、どうして逃げていってしまったのでしょう? 大好きなお父さんを鬼のような形相で殴ったエドが怖かったのでしょうか? その結果スカーに遭って、天に召される事になったのだとしたら、エド可哀想すぎる。 しかしスカーさん、勝手に『分かった』とか言っているけれども、なんかよく分からない理屈だぞー。 ちょっと思い込み激しいんじゃないのか? とにもかくにも、この一件で彼はターミネーターに変貌したんですねえ。 錬金術で分解したようなニーナとアレキサンダーの亡骸を見て、誰がやったのかと疑問を持ちつつも 『ボク達がやってもきっと同じだった』 と言うアルの言葉を聞いているのかいないのか、ニーナに許しを請うエド。 号泣するエドの背に雨が降る。 …とまあ、悲しい場面で終わったのですが。 私はエドが泣いたのでちょっと嬉しかったりします。 原作のエドは、多分はっきり泣いていると分かる描写はなかったと思います(見逃していたらごめんなさい) それがまるで、泣く事が出来ないアルのために、自分の涙を押し隠しているようで、しかもそんな自分にまるで気が付いていない痛々しさをちっと感じていたもので(うわー、すっごいどりー夢) アルの前で泣ける子でいて良かったなと。 ま、15歳エドだとしたら泣かなかったでしょうが、泣ける身体を持っていて、泣く事を無意識にでも拒否しているという事は、心にとっても悪い事だと思うのですよ。 なのでほっとしました(まるで母親気分) で、エンディングにはやられたーっ! いつもの兄弟組み手の代わりにニーナとアレキサンダー、そして兄弟の平凡で幸せな日常三連発に、ラストのエド兄の泣き出す寸前みたいな笑顔。 夢見るニーナとアレキサンダーを見ているのでしょうか。 最後の最後でリアルに泣きそうでしたヨ。 このエンディングで、わたしゃ最後までアニメに付いて行こうと思ったです。 (2003.11.16初出)
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第8話「賢者の石」 粗筋:(アニメ公式サイトより) エドは、ニーナを救う事が出来なかった後悔と自分の無力さを噛み締めていた。 そんなエドにマスタング中佐は、タッカーの残した研究の分析を命じる。 冷徹ともいえる命令に反発し、エドは一人で、ニーナ殺害犯の捜査をはじめる。 最初にお詫び。 やっちゃいましたのミスリーディング。 前回の感想では、人体を使ったキメラの練成で、タッカー編で、曰くありげにグラン准将なんか出てきたモンだから、すっかり連続殺人犯はタッカー氏であると思い込んで書いていました。 やはり思い込みはいけないですね。 あまりにアホな間違いだったので、こそこそと該当部分を消滅させようかと思いましたが、これも記録のひとつだと思って、恥を忍んで敢えて残しておきます。ちとマゾっぽい。 それというのもロイが手をこまねいているから、よっぽど大きい裏があるのかと思ったんじゃないかー。 あんたのせいだーっ!(作中人物に罪を着せてどうするよ) これからは早とちりしないように努力します。…なるべく。 でもまたやらかしちゃったらごめんなさい(絶対またやりそうなので、最初に謝っておこう) 閑話休題。 マンガでも小説でも他の何かでも同じですが、私は基本的に『良かった探し』をする事にしています。 (もしかしたら『良かった探し』の元ネタって通じないだろうか。ポリアンナ物語も古いもんねえ…) 原作に思い入れがあればあるほど、ちょっとした相違や解釈の違いが気になるものです。 原作の設定を借りてはいるけれど、まるで違う世界を描いているのならそれほど気になりませんが、このアニメの場合、それなりに忠実な形で作成されているので、原作との齟齬が気になりやすいかと思われます。 私は立派なにわかファンですが、やっぱりその辺って気になります。 だったら積極的に、いい所を探し出して楽しもうというのが基本スタンス。 どうせ観るなら、つまらないと文句言いながら観るより、ああ、ここは良かったねえ…って楽しんでしまった方がお得かなと。 つまらないと思って時間潰すの勿体無い。 ムダに年取っているので、批判精神よりも迎合精神の方が発達したのかもしれません。 同じアホなら踊らにゃ損々ってトコロです。 とまあ基本はこうですが、それでも『何かが違う』と楽しみきれないコトもあるもので。 今回の私はこれでした。アニメに乗りきれませんでした。 違う、何かが違うー! もやもやもや…ってな感じ。 (乙女モード発動すれば『「ロイエド」「アルエド」終了』…かな、今回。身も蓋もない印象) えーと。気を取り直して。 冒頭、ホークアイさんの『悪魔の所業ですね』発言からの、原作ままの会話。 違う所と言えば、わざわざエドに言い聞かせているロイと、めそめそしっぱなしのエドの図式か。 で、ロイがエドに迫る(おいおい)ロイエド派さんへのサービスショットありマス。 予告でちらっと出てきて「おおっ!」と思ったけどねえ、エドがあんまりめそめそしてると萌えられない、私は。 やっぱエドには、やせ我慢でもチャキチャキしていて欲しいです。 しかしヒューズも出てスカーも出てタッカー事件も終わったのに、どうしてアームストロング少佐が出ないのでしょう。 私がめそめそしてしまいます。 早くアームストロングさんに会いたいよう…。 今回最初から最後まで目の下にくま作って苦悩しっぱなしのエド兄。 『なんだかもう いっぱいいっぱいでさ…』 なんですねえ。ま、気持ちは分からないでもありません。 でもなー、ちょっとなー(乗りきれないその1) 悶々中のエドに、軍はタッカー氏の研究を分析・整理する任を命じます。 本人にやらせりゃいいだろとのエドの言葉に、タッカー氏は処刑されたと答えるハボック。 分解されなかったのか。良かったね(そうか?) 利用するだけしておいて、邪魔になったらさっさと消しちゃって臭い物に蓋しちゃうんですね。 冷酷ですねえ。 でも、実際奇麗事で世の中成り立っていないのも事実なワケで。 この処置は当たり前と言ってしまえば当たり前です。 殺さないまでも、その辺の企業でだって日常的に行われている事です。 子供にその理屈が通じるかどうかは別ですが。 で、エド兄は理屈は分かるんだろうけれど、心がついていかないんでしょうねえ。 なにせ、いっぱいいっぱいですから。 許容量以上の感情に目を瞑る、もしくは昇華させるってな所までは精神が成長していないのでしょう。 それでも、アルに八つ当たりはちょっとマズいと思うぞ、エド。 タッカー氏が賢者の石を研究していたと告げるアルに、賢者の石なんかおとぎ話だと切って捨てるエド。 『ニーナの事は忘れたのか?』 …と、アルに怒鳴り散らすのですが。 いやあんた、アルがそんな子じゃないって、あんたが一番良く知っているんじゃないの? ホントにいっぱいいっぱいなんだねえ…。 正規の任務の代わりに、ニーナを殺したかもしれない連続殺人犯の探索を手伝わせて欲しいと、エドはロイに直談判に行きます。 もちろんそれが許されるはずもなく。 国家錬金術師の資格を返上して、単独で犯人探索をする事に。 ……えーっ? 国家錬金術師になった目的は何でしたっけー? 汚い大人の世界に幻滅したのか? エド兄(乗りきれないその2) いっぱいいっぱいで周りが見えていないエドに、アルは 『ボク達がしなければならないのは、犯人を探す事ではなくて、ニーナのような子を救う事が出来るように研究する事だ』 と説得しますが、そんなのエド兄聞いてやしない。 …じゃなくて、そんなコト分かっているけど、感情がついていっていないのだろうと思われます。 正論が正しいとは限らない…のかもしれません。 アルの冷静なコトといったら、とても11歳のお子様とは思えません。 エドがあんなに取り乱しているのに、落ち着きはらったアルってば、私にはむしろ不気味にすら見えるのですが。 むーん、やはり兄弟でエキサイトしてはどうしようもないと、バランスを取っているのかなあ。 それにしてもスカーとは、良く偶然に出会いますね、エド兄。 赤い糸で繋がれてるんじゃないの? エドのお祝いに、内緒でやってきたウィンリィ登場。 遠い所からご苦労様。 ホークアイさんに、賢者の石について尋ねるアル。 やはり伝説の域は出ないようですが、あまり賢者の石には興味を持たない方がいいと忠告するホークアイさん。 賢者の石に近づくと、良くない事が起きるからと。 賢者の石の存在自体が伝説なら、良くない事が起こるってのもただの迷信だと、ホークアイさんなら一笑にふしそうですが、そのワリには真面目な顔つき。 声まで潜めているし。 何か知っているのかなあ? ブラッドレイ大総統ってば、アルの陰でこっそり聞き耳立てているなんてお茶目さん。 そしてこの大総統、咎めるどころかアルを焚きつける様な事を言います。 『若者が夢を追うのはいい事だ』 …とか言ってますけどねえ。 腹の中では何を考えているのやら。腹黒さではロイの1枚上って感じです。 そこがステキ…☆ にしても、アルの 『兄の失くしたものを取り戻してあげたいんです』 って…。 今のエドは自分の感情で手いっぱいで、アルの気持ちなんかに目が行っていないのに。 なんていい子なの。つーか、そんなに兄ちゃんが好きか、アル…。 軍の食堂で食事をとるエド。 国家錬金術師を返上したのなら、軍の施設に入れないんじゃー…と、突っ込んではいけないのだろうか? さりげなく後ろで子供の写真を自慢するヒューズが笑える。 そしてエドにちょっかい出してみたり。 極端に視野が狭まっているエドを、しょうがないなあと思っているっぽいですねえ。 やっぱり子供だと思って見ているのかな。 本人が熱くなっている時って、周りには冷静に見られているモンだしね。 熱いのが冷めると、途端に恥ずかしくなるという。 しかし食事中に連続殺人談義ってのもどうかと思う。 ヒューズとじゃれあって…じゃなくて、議論しているエドの元に面会人が来たと知らせが来ます。 それを見やる、軍の出入り業者の女性。出ただけで犯人と分かる、視聴者に優しい人。 (そしてタッカー氏が犯人だと思っていた私を、恥ずかしさの極地に陥れたお人) エドを軍施設の入り口で待っているウィンリィ。 表に止まっていた冷蔵車にうっとりしつつ『分解したい…』 機械バカっぷりが微笑ましいです。 犯人、甘い言葉でウィンリィをナンパします。 でも、ウィンリィって『若い女性』の範疇に入るのかなあ。 12歳って、小学生だと考えるとまだ子供なんじゃ…。 意外にこだわりのない犯人なのか。 待ち人は居らず、残っているのは足跡と機械鎧のネジ。 そして、死体を簡単に持ち運べる(しかも冷蔵しときゃ犯行時間も誤魔化せるおまけつき)冷蔵車の走り去った跡が。 …トリックとしてベタすぎませんか?(乗りきれないその3) 火サスでもこんなトリック、あまり使わないと思われるのですが。 こんな犯行が分からないって、ロイってば実はホントに無能なんじゃないだろうな? 何だか心配になってきたぞ? 出入りの業者の店を突き止めるエド。 中で震えている女性を助けようとして返り討ちに遭います。 油断大敵。 無残にも、義手が取られて鎖で縛られたエド。 ふむん、機械鎧って簡単に取り外し出来るものなんだ。 知らなかった。 にしても、エドってよく拉致られるなあ。 視聴者サービスなのかなあ? でも狙い過ぎはちょっとなあ…ぶつぶつぶつ。 実は女装していた犯人。 あのバリー・ザ・チョッパーその人でした。なるほど。 そうすると、アルとのおトボケやり取りはアニメにはないのか? 残念ー。あの『誰?』が好きだったのにー。 楽しいから殺すと事も無げに言うバリーに、エドは怯えたウサギちゃんのよう(ちょっと待て) 純粋な恐怖ってヤツでしょうか。 ま、それはともかく犯人像もベタだよなあ。 うーむ…。こんな犯人、火サスでも以下略。 『人は人を殺したいんだ』 まあ、その説自体は否定はしないけれどもね(問題発言だな) だからって、あんたの楽しみのために殺されるのは、わたしゃゴメンだね。 ポケットの中のウィンリィが落としていったネジで練成陣を描き、エドはからくも鎖を外して脱出します。 いやー、とってもみっともなく逃げてます。 人間恐怖に身体がすくんでしまうと、経験がなければどれだけ優れた技を持っていてもあんなモンかもなあと、妙にリアリティ。 ホント、おびえて逃げるうさぎちゃんって感じ。 途中、義手を拾って自分でアタッチメント。痛そう。 痛そうだけど、結構簡単に装着出来るものなんだ。知らなかったなあ。 義手外したりつけたり………使えそうな設定ネ…(何に使うつもりやら) 恐怖のあまり、その対象に刃を振りかざすエド。 自分の意思で他者を亡き者にしようとする刹那、それを遮る声。 しかし、錯乱しきったエドは、止めた者にさえも刃を向けます。 『それじゃ死なないよ ボクは』 ってなコトで、白馬の騎士のごとくアル登場。 はい、皆さんお待たせしました。アルエドです(普通の人はそんなの待っていません) 『ホントに殺されるかと思った。すごく怖かった』 と、人目もはばからず泣くエドの肩に優しく手を置くアル。 美味しい場面ですねえ。きっとこれで同人誌が推定30%は増えたかと思われます。 ……でもねえ…。エドがねえ…。うーん(乗りきれないその4) しかしこれがエドの初手柄とは皮肉な話だコト。 他人に言われる度に当時の醜態を思い出して恥ずかしい思いが甦りそうです。 がんばりゃー、エド兄。 『肉体のないボクには兄さんの恐怖を実感できない。それは寂しいしつらい』 と、世の理に背こうとも、元の肉体に戻るために、その可能性を秘めているかもしれない賢者の石を探したいと言うアル。 『誰かを救えると思っていたなんて とんだ思い上がりだ』 と呟くエド。 それが分かっちゃうのってつらいコトなんだけどね。 でも実際そうなんだよね。 手助けは出来るかもしれないけれど、助ける事が出来るかと問われると言葉に詰まります。 ま、自分が半人前だと自覚しないと、所詮一人前にはなれませんから。 原作ではロイに向かって言った台詞が、ここで出てましたね。 ほとんど同じですが、ニュアンスがちょっと違う。 軍の任務に従う代わりに、任務がない時は賢者の石を探す事を許して欲しいとロイに直談判のエド。 ロイは条件付でそれを許可します。 つーかさー。疲れきったお子様を脅すなよ。 大人気ないなあ、ロイ。 ここでエドに鋼の称号が授けられるのですが。 同じ台詞なのにやはりイメージが違う。うーん…(乗りきれないその5) 『いいねえ、その重っ苦しい感じ』 は、やはり不敵に笑って言って欲しかったヨ。 わざと明るく振舞うウィンリィの、ふと見せる悲しい表情が印象的なラストでした。 アニメって、どうしてこう湿ってるんでしょ? 原作は少年マンガらしくカラっとしているのに。 シリアスっていうよりは、ウェットな要素がちと多くないか? 好みの問題なのですが、私は原作の良くも悪くもあっさり乾いた風味が好きなので、今回のエド兄のめそめそウジウジは、どうにも馴染めなくて、話にノって楽しむ事が出来ませんでした。 エヴァのシンジっぽいっつーか、どうにもこう違和感がー。 12歳当時のエドなので、前回の泣きも今回のめそめそもありかなあとは思いますが、そろそろ1〜2話当時の、ふてぶてしいエドに会いたいです。 少年の成長物語って所に重点に置いているから、今回のような話の構成になるのかなとは推察しますが。 あんまりエドが悩んでいると、なんかイメージがイメージが…。 原作を引き伸ばす関係上、色々と原作から話を膨らませていく事になるでしょうが、あまりお涙頂戴モノ方面に流れないでいって欲しいなあと思うのが正直な所です。 15歳エドの登場を切に願ってしまう話でした。 早く時間が進まないかなあ。 (2003.11.23初出)
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第9話「軍の狗<いぬ>の銀時計」 粗筋:(アニメ公式サイトより) 自分の小ささ、無力さを感じつつも、自分達の目的に向かっていくため、『軍の狗』国家錬金術師になることを決意したエド。 そんな中、エドは、マスタング中佐から、国家錬金術師としての初任務の伝令を受けることになる。 どうでも良い事ですが、『鋼の錬金術師パーフェクトガイドブック』って、内容に比べてお高くありませんか? いや、書き下ろし話も載るってんで普通に買ってしまったのですが、なんかちょっぴり失敗したかなあと。 アームストロング少佐の見開き筋肉ポーズ(カラー)があるなら、この値段でもホクホクでしたが(そうか?) でもきっと、次のガンガンはおまけ目当てで買っちゃいそうだし(すいません。今までは見かけたら立ち読みしてました)、特集号も文句言いつつ買いそうです。 くそー、□エニックス。大手らしくばっちり金使わせてくれるねっ! それに逆らえずに貢いじゃう自分が憎い。貧乏なのにー。 ……愛って厳しいモノだのう…しくしく。 普通に原作通りの回。思ったより湿っぽくならなくてホッとしました。 予告が湿っぽかったので、密かに危惧していたり。 工具屋さんで、はしゃぐウィンリィの微笑ましさに心なごませられたと思ったら、エド兄まだめそめそ中。 ちゃっちゃと浮上せんかい、男の子だろう! と、観ている私がイライラ。 女の子に気を使わせんなよー。 ウィンリィとお店のお兄さんとのやり取りを見て、何故か私はターミネーターの冒頭で、シュワちゃんが銃を買っている場面を思い出しました。 カウンター越しの、さっぱり分からない専門用語っぽいやり取りのせいだろうか? でも女の子で機械に強いってカッコいいなあ。私はメカ音痴なので憧れます。 『自分で手入れするように』と、おまけに貰った油差しをエドに渡すウィンリィ。 『ミシン油ちょうだいっ!』って聞こえてあれ? っと思ってビデオ観返したら、やっぱりミシン油と言っている模様。 機械鎧はミシン油で整備出来ますか。そうですか。 庶民の機械なんだねえ。しみじみ。 エドに、東部の外れのユースウェル炭鉱を視察するという任務を伝えるロイ@まだ中佐。 錬金術師は地脈の知識もあるのか。なるほどねえ。 オールラウンドな知識が必要なんですな。 『簡単そうな任務にしてやった』って、まあ、ロイってば恩着せがましいコト。 妙に楽しそうな姿が、個人的には腹黒さ満点でたまりません(つーか、こいつのこーいう所が結構好き) 外で待っているウィンリィの悲しそうな表情が、ちと哀れでした。 兄弟一緒に汽車の旅♪ 私も汽車の旅は好きだわー(誰も聞いてませんから) 『(軍の任務で行くのだから)お前まで付いてくる事はなかった』 と、アルに告げるエドに向かって 『ボクは兄さんといつも一緒だよ』 本当に、本っ当に兄ちゃんが好きだな、アル。 …と、乙女萌えで片付けがちなのですが。 『いつかは村に帰ってくるんでしょ?』 と尋ねるウィンリィに、エドは一言『帰らない』 アルは 『ボク達の帰る家はもうないんだ』 故郷は、帰る所という物は、『場所』なのか、それとも『人』なのか? いつかそう遠くない未来、それぞれ独立するのだろうけれど、今の所エドの帰る所は『アル』で、アルの帰る所は『エド』なんだなあと、ちょっとせつなくなる話。 ……つーか、こんな事考えてしまう位、この兄弟にはバッチリ萌えますね。 ホント病気ですいません。 ユースウェル炭鉱到着。 炭鉱のワリには活気がないという台詞から、この世界の主なエネルギー源は石炭っぽい。 そういや汽車も、電車じゃなくて蒸気機関車だもんねえ。 そうなると、セントラル辺りは、産業革命当時のロンドンのごとく空気悪そうです。 原作同様、強引に宿に引きずり込まれる兄弟。 20万って今のお金に換算すると、どの位なんでしょ? 貨幣価値が分からんー。 『高すぎる』って言っているくらいだから…10両くらい?(何故にわざわざ『両』単位で…) 宿代の足りない分を、労働力で還元するエド兄。 宿屋のおかみさんが『珍しく旦那が買ってくれたものだから』と、花瓶を直してもらうのが微笑ましい。 いい御夫婦です。 ブルーカラーらしく豪快な炭鉱夫の方々に宿屋の親子でしたが、エドが国家錬金術師だと分かると態度一変。 宿屋から追い出されます。 小さいからか、面白いように飛びますねえ、エド兄。 国家錬金術師は、大衆のための錬金術を、私利私欲のために軍に売りやがったヤツらとの認識があるんですな。 ま、実際に戦闘が絶えない地域での軍人って、大抵は嫌われる職業ですし、しょうがない事なのかもしれません。 何処かの国みたいに、自国で戦闘を行わない所では、軍人も好かれているようですがねー(また問題発言を) 原作とは違って、アルは兄を裏切る(フリをする)のではなく、エドがアルは関係ないと告げる事になっていました。 まあ、まだ幼いアルが機転を利かすってのもムリはあるのですがー。 どうしてこう、深刻な方向に話を持って行こうとするのかにゃあ? その方が一般受けするのかな。 個人的には、原作風味のあ、軽いやり取りが好みなので、わざわざ変えんでもーと思ってしまいました。 早く2人とも成長してくれいっ。 ま、思ったほどエド兄がめそめそしてなくて一安心。 また目の下にくま作りっぱなしになったらどうしようかとー。 『ボクもやっぱり国家錬金術師になろうかな』と言うアルとそれを止めるエド兄。 お兄さんにばかりつらい想いをさせたくないという、弟の心意気が可愛らしい(可愛いというのもどうかと思うけど) 弟につらい想いをさせたくないという、兄貴の心意気も可愛らしい。 あー、若いっていいわっ! 炭鉱で軍が嫌われているのは、統括している軍人が嫌なヤツって事も原因でした。 ハンカチで鼻抑えてヨキ中尉登場。 原作と違い、美人の錬金術師も連れています。 決められた以上の税を取って、差額分で私腹を肥やしているようですが、その場合は『生かさぬように殺さぬように』が原則ですよ、ヨキ中尉。 酒を飲む元気がわかないほど搾り取らないと、基本体力スペックの高い方々に反抗されますよー? …というコトで、悪どいワリには詰めが甘そうなヨキ中尉、大人の攻撃は美人錬金術師のおかげで防ぎますが、子供の雑巾攻撃は甘んじて受けるハメに。 丸腰の子供に剣を向けるってのはいただけないなあ。殴るくらいにしとけよ。 でも殴っていたら、エドの義手のせいで大怪我してましたね。 骨折れなくてよかったね、ひら兵士の人。 正義の味方のごとくカッコ良くエド登場。 でも、悪役のごとくヨキ中尉と共にエド退場。 振り返らないで去っていく兄貴にちょっと胸キュン(するなよ…) ロイに大佐昇進(ついでにホークアイさんの中尉昇進)と、東部行きの話を持ってハクロ将軍登場。 "あの"ロイの嫌味を遮って、逆嫌味をいう辺りが、さすが将軍になっただけの事はあると感心。 嫌味やあてこすりの才能は、上の階級の人間には必須だと思われます。 …イヤな職場だ。 エドとヨキ中尉の晩餐。 いわゆる 『ささ、お代官様。山吹色のお菓子でも』 『越後屋。御主も悪よのう…』 …な現場。 原作同様、腹の中見せない落ち着き払ったエド兄。い〜ねっ! 美人錬金術師はメイドさん姿。この姿で錬金術も使ってくれないだろうか。 風が吹くと、スカートふわっと広がったりして可愛いぞ、きっと(マニアックですか?) 彼女は、国のために働く国家錬金術師に憧れているようですが、何故にそんなモンに憧れるのかしらん? 地位や名誉が欲しいのか、ただ単に国家ラブの純粋な娘なのか、ちょっと分かりませんでした。 1人で宿にお泊りのアル、エド兄がとっても心配そう。 エドと一緒に居る光景を見慣れているので、なんだか部屋が広く感じます。 エド兄小さいのにねえ。 その代わり、態度デカいからかしらん。 ヨキ中尉。有限実行、連中を大人しくするために、メイドさん使って宿屋を壊します。 宿屋の下敷きとなったカヤルくん、辛くもアルの下で九死に一生。 一夜明けて、潰れた宿屋を前に呆然とする一家と、居合わせるエルリック兄弟。 金を練成して街を救ってくれと頼むカヤルくんに、そんな義理はないと突っぱねるエド兄。 金の練成が重罪なのと、ここで一時を凌いでも、結局は税に取られて同じ事の繰り返しとも告げます。 この街を出て違う仕事を探したらどうだと言うエドに、宿屋の主人は応えます。 『この街が、俺達の家で 棺桶だ』 この台詞、とっても後ろ向きにも聞こえますが、実際はそうではないと思います。 住み慣れた土地を旅立つってのは、もちろん勇気がいるのだけれど、その土地に居続けるっていうのも、同じ位勇気がいる事だと思うので。 旅立つ勇気ってのは分かりやすくて賞賛も受けやすいけれど、その場に残る方が出て行くよりもっと大変な時もあるかと思います。 『その場を離れる勇気がない』ってバカにされやすいけれどね。 ま、こりゃ年取らないと分からないモノかもしれません。 ……それが分かる年になったのかい、自分…。何だかガックリ。 十分お子様なエド兄だけど、宿屋の親父の言葉の真意が分かった模様。 …結構ジジむさいヤツだな。 『帰る所があるヤツは それを大事にしないとな』 と、ご禁制の金の練成をやっちゃうエド。 『オレ達の帰る場所は無い』 って言っていたけど、あんたの帰る所っていったらアルの所じゃん。 で、アルの帰る所はエドで〜。 …という妄想は、しつこいのでこの辺で。 『悪い兄を持つと苦労する…』 の、アルの台詞がないのは惜しかった。好きだったんだがなあ。 ここから先は舌先三寸、口から先に生まれたんじゃと思ってしまうくらい、エド兄ハッタリかましまくり。 エドに、こんなに可愛く 『─ダメ?』 なーんて言われたら、わたしゃ炭鉱だろうが権利書だろうが、がばがばと貢いでしまいそうです。 そして、そんなに上手い話はないもんだよ、ヨキ中尉。 今度から気をつけようね。 『今度』があったらね。 深刻な様子で集まっている街の人たちの所に、原作よろしくあっかるく、尚且つ嫌味も漂わせてエド登場。 とても先週までめそめそしていたお子様とは思えない堂々とした姿に、お姉さんは感激しました。 やっぱりエドはこうでなくちゃー♪ 嫌みったらしく講釈たれて、それでも気前良く権利書を宿屋の親父に売っ払うエド。 『よっしゃ 買った!』『売った!』 は欲しかった。残念っ。 アニメはエド1人分の宿賃だったので、アルと2人分の宿賃だった原作よりも安かったですな>権利書 宿も直してあげて、太っ腹な所を見せたのでした。 これでめでたしめでたし…になるハズはなく、騙されたヨキ中尉がやってきます。 きちんと念書も取っているエド兄、抜群のスレ具合です。 逆ギレヨキ中尉の命令で、挑んでくるメイドさんと対決。 メイドさんの 『(国家錬金術師なら)何故軍のする事に逆らうの』 との問いに 『オレは魂まで売ったつもりはない』 とエド兄。 開き直ったのか開眼したのか。 メイドさんの心境は分かりませんねえ。 ただ単に軍が好きなのかなあ? 実はミリタリーおたくだったりしたら、笑えるかもしんない。 ふぬけた中尉の部下が優秀なワケもなく、肉体派のお兄さん達の力もあって、ユースウェル炭鉱の一件は、めでたしめでたしとなったのでした。 で、宴会なんだけど、やはりお子様達はジュースでしたな。 可愛いモンだね♪ つーか、ビール美味そう。飲みたい…(思わず本音が) 所変わってセントラル。 エドの報告書によって、ヨキ中尉一味はどっかに飛ばされる模様。 驕れる者は久しからず。 『これで東部も住みやすくなる』 と嘯くロイですが。 ホークアイさんの指摘に答えは出しませんでしたが、間違いなく、絶対に確信犯だと思います。 あー、ナイスにいけ好かないヤツ! そしてナイス女好き。 あの童顔で、どうやって女を騙くらかすのだろうか? 一度現場を拝見してみたいものです。 しかしホークアイさんの、 『民衆に味方する軍の狗がいる』 と、エルリック兄弟が評判になりつつあるとの言を聞いて、どうしてロイはあんなに誇らしげなんですかね? あんたが誉められてるワケじゃないっつーの。 ロイエド推奨なのか? アニメ?? そして。 ああ、長かったよ回想話。ようやっと第1話のリオール編に続きました。 来週から、バリバリにふてぶてしくて、したたかで可愛気のないエドに会えるのねー。 …そーいうエドに会わせて下さい、アニメ。お願い。 来週はアニメオリジナルですね。タイトルからして弾けているのですが、どうなる事やら。 胸ボインの姉ちゃん、魅力的な女だといいな。 楽しく観られる事を期待しています。 (2003.11.29初出)
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第10話「怪盗サイレーン」 粗筋:(アニメ公式サイトより) マスタング大佐へ報告に向かう途中、水の都・アクロイアで途中下車するエドとアル。 アクロイアは観光名所として有名な街だが、最近サイレーンという正体不明の怪盗が出没しているという。 手掛かりと言えば一つだけ、錬金術を使うこと。 エドとアルは、街の刑事から捜査協力の依頼を受けることになったが…。 毎週自宅でTVを観、その後感想を打つヒマのある土曜日ってのもどうかと思う今日この頃。 デート等は金曜日に済ませているんですよ〜♪ …とか言っておこう。 実はビデオの予約がきちんと出来ているか心配で、ついリアルタイムで観られるように予定を組んでしまう…なーんて恥ずかしくって言えないワ。 (冗談のようですがワリと本気です。予約の意味がないって…) 一回休みのお遊びの回。題名通りに弾けていた話。…いい意味でも悪い意味でも。 今回のゲストキャラはタレントの白石美帆が声を当てているんですね。 ……そーいうの、やーめーてーよー。 別に白石美帆サン自体に文句はありませんが、話題作りのゲストさんをメインに据えてくるのはどうかと。 お世辞にも上手じゃないし。はっきり言って下手だし。そのせいでかなりこの回損してると思うし。 大体彼女の出番を、このアニメ観ている誰が喜ぶんだ? もう十分人気があるのだしお話だって面白いんだから、こんな売らんかな商法やらなくてもいいと思うのですけどねえ。 一気に気分が萎えるような話題作りはやめて欲しいものです。私こーいうの大っ嫌いなのよ。 白石美帆サンのファンの方には申し訳ありません。 さてさて。 西日が当たりっぱなしの汽車の旅〜。ああ強烈だとカーテンが欲しい。 エドのコートが色あせないかと心配です。 長旅のお供はゲームボーイアドバンス…ではなくて、トランプでポーカー。 ブタだってモノローグっていたのに、何故か手札はロイヤルストレートフラッシュのエド兄。あーりえね〜。 アルのフルハウスだって難しいのにねえ。 ところでエドが食べてるのってみたらし団子…ですよね? 醤油が存在するのか、この世界には。 …そういや「MOUNTFUJI」があったんだっけ。 せっかくのみたらし団子に串くわえて木枯紋次郎スタイルなら、ポーカーより花札だよな。もしくはチンチロリン。 1人勝ち状態なのに(負けてもクサらないアルが偉いと思う)機嫌の悪いエド兄。 その原因は、今度は大佐で登場だのロイ。 『会いたくないんだ?』のアルの問いに、エド兄即答 『あったりまえだろ』 わーかーるーわー(TVの前でリアル共感) 賢者の石は偽者で、何の成果も上がらなかったと報告したら 『どんな嫌味を言われるか』 『想像しただけで イヤ〜な気分になっちまう』 わーかーるーわー! 絶対にっこり笑いつつ嫌味を言うよな、ヤツなら。うんうん(リアルに頷く危ないワタシ) ビョーキ者の意見と致しましては、こーいうエドだからこそ、ロイエドは面白いと思うですよ。 (また世間の趨勢から離れた所で妄想してるしー) 大佐には会いたくないしー、ついでに骨休めって所でしょうか、観光名所、水の都アクロイアで途中下車。 エドはまだ団子食ってるし。 『なんか学校をズル休みするみたいだね』 の、アルの鋭い指摘に慌てるエド兄。慌てついでに袖口からいかさま札がボロボロ。 これは錬金術で練成したのでしょうかね? だとしたらいけませんねえ。大衆のための錬金術をイカサマに使っては。 大佐に知られたら、ネチネチといぢめられる事請け合いです。 逃げ足の速いエド兄をおっかけるアル。 『兄さんのずるっこ〜っ!!』 アル、可愛すぎるわっ。 夜の闇を疾走する怪盗サイレーン。 ルパン3世というよりは、怪盗セイントテール系統か? どうでもいいが、マスクの耳もどきはいただけませんのう。 無能な警察は、もうお約束というか様式美というコトで。気分は時代劇。 のんびり観光中の兄弟。エドは今度はフィッシュ&チップス辺りかな、食ってるの。 良く食うなあ。育ち盛りだからかなあ。 冬だったらパリの焼き栗がいいなあ、私は。 馬車の水はねに遭って、泥…もとい、水も滴るいいオトコになったエド兄。 でも便利な錬金術で、あっという間に元通り。 梅雨時期とか雪解け時期には、女性には必須の技術だと思われます。しみじみ。 しかし、錬金術使っちゃったせいで警察に引っ張られちゃいます。 机に電気スタンド、そして…カツ丼かよ(やっぱり醤油あるんだな) 警察三種の神器ってヤツですね。 …遊んでるなあ、アニメスタッフ。 国家錬金術師だと言っても信じて貰えず(そりゃそうだ)、尋問中の兄弟。 兄貴食いすぎ。弟の分まで手を出さないように。『動物のお医者さん』の菱沼さんでも乗り移ったか? この街では怪盗サイレーンなる泥棒が横行していて、手がかりは錬金術を使う事だけ。 なので無差別に、錬金術師に職務質問かけているらしいです。 無能なワリには捜査はまっとう…かもしれない。 同じ事を3時間も聞きやがってとお冠のエド兄に、でも錬金術師の泥棒って気になるよねえ…とアルは話しかけますが、兄貴ポンポン痛くて苦悶中でした。 アルの陰でふにゃら〜な表情になっていったのが可愛かったのう、エド兄。 ジメジメした過去編の鬱憤でも溜まっていたのか、今回細かい所でヘンな具合に凝っていますな。 あれだけ食ってりゃ腹が痛くなるのも当たり前だろうと思ったら、『食いすぎ』ではなく『軽い食あたり』でした。 思うに、歩きながら食ってたフイッシュ&チップスもどきが原因とみた。 あれはねー、油が古い店も多くて、ギットギトでヤバいんだよねえ(イギリスで試食済み) エドワード・エルリック。12歳にして国家錬金術師の称号を得た天才錬金術師。いかつい『鋼』の二つ名を持つ少年。 備考:注射が苦手。 …ロイに知られたら絶対にいじめられるよなあ、ネチネチと(実はロイエド気に入ってるのか? しばた) 大人でも音をあげる機械鎧の手術にも耐えたんだから、注射ごときナンボのモンじゃいって気がするのですが、よっぽど過去に痛い目でもみたのでしょうか? 『もう直った〜っ!』ってエド兄…。 兄貴をなだめすかしている弟にかなり萌え。 どっちが保護者か分かりゃしませんな。 美人の看護婦さん、クララ登場。兄弟見惚れています。 兄貴なぞ、見惚れすぎていて注射されたのも分からなかった模様。 きれいな看護婦さんだったねというアルに、どんな趣味しているんだとか言っていましたが、エドも十分見惚れていたと思いますヨ? アルはクララに母親の面影を見ているみたいです。 でもエドはそれがちっと気に入らないっぽいですね。 …その辺が『早く大人にならなきゃね』って言われる所以だと思うな、私。 回想シーンの危なっかしい手つきでリンゴを剥こうとするエドと、思わず手を出してしまうアル。 あるよな、こんな光景と思って微笑ましかったです。 アルは本当に危なっかしいと思っているんだけど、兄貴たる者、あそこで譲るワケにはいかんよねえ。 …そして大喧嘩になったりするんだよな(遠い目) エドが本当に国家錬金術師だと知った警部さん、捜査の協力を申し出ます。 ずらっと並んだカツ丼に意味はあるのか? 兄貴もガツガツ食ってんなよ。また注射されるぞ〜。 カツ丼はたくあん付きでしたね。ぬかも大根もあるのか…。 お屋敷で警護。新聞記者に追っかけまで大挙して押し寄せてます。 よく協力を承知したねと問うアルに、錬金術師の泥棒に興味があると答えるエド。 予告通り盗みに入ったサイレーンを追いかけるエド兄。 逃げる相手の前面で待ち伏せたあ、なかなかにやり手ですな。 『錬金術を泥棒に使うなんて許せない』 …と言い放つエドですがー。 いかさまに使うのはいいのかなあ? とか突っ込んでもいい?>エド兄 (いかさまカードは買ったんだと反論されるかにゃ?) カードの刃を受け止めて(ああ錬金術って便利)、首尾よくサイレーンを取り押さえます。が。 お約束〜の初めてのケ・イ・ケ・ン☆ お母さんの以外触ったコトないのに〜とか思っていたら、可愛すぎてかいぐりしたくなるな。 でも『お前女か?』って、女以外の何に見えてたの? エド兄。 完全坊や扱いされて、第一戦はエドの色ボケ負けでした(他に言い様が…) 一夜明けて病院で(アルを探していたけれど、病院に泊まっているのかしらん?)、エドはクララが怪盗サイレーンその人である事を知ります。 花弁を薬に変えるって…。どんな薬なんだ? トリカブトじゃないよね?? 意外にあっさりと白状するクララ。シラきり通すかと思いました。 『嘘つきとは心外だわ。すっごい美人でしょ? 言った通り』 …こんな啖呵、いっぺん言ってみたい〜!(絶対ムリだから) アルが踏み込んできた時には 『本誌独占 ボクは裏切られた! 信頼する兄が憧れのあの女性と暗がりで!? アルフォンス少年激白!』 …なーんて見出しが頭をよぎりました。 でもアルは私みたいに汚れていなかったです。ごめんね、下世話な想像しちゃって。 汚れていないどころか純真なので、クララが怪盗サイレーンになるのは、取り壊される病院を救うためでしょと、勝手に決め付けちゃいます。 クララも『患者さんを救うために仕方なく…』ここで真珠の涙。 あー騙されてる騙されてる。アルどころかエド兄まで騙されるたあ、女の涙はまさに最終兵器。 魔女っこメグちゃんの『男の子なんてイチコロよ(はあと)』は正しかったのですね。 ……アルはともかく、エド兄気づけよ…。大人なんだろ〜?(やれやれとため息つきつつ) 今度は捕まえる気マンマンの警部さん。念のためにとエドに補佐を頼みます。 しかし『先生っ!』って…。用心棒かいな。 騙され中のエルリック兄弟。せっかく捕まえたサイレーン@クララをついつい逃がしちゃいます。 エド…。今回の件で子供だってロイにいぢめられてもフォロー出来んよ、私…。 『悪事が必要になる事もある』等ともっともらしい事いっちゃって、クララに笑われちゃうエド兄。 『だって大人みたいな事言うんだもの』 いや、ごもっとも。その気持ちは良く分かります。 『オレは大人だ!』の叫びは虚しいぞー、エド兄…。 ま、この辺の背伸び加減が、エドの可愛らしい部分でもありますけどね。 原作じゃなかなかお目にかかれないので、まあ目の保養って感じ。 『大人の女として 貴方に借りを返さなきゃ』 …で、キスシーンを期待したんだがなー。なかったか、ちっ。 エドファンの抗議が怖かったのか? また真っ正直に賢者の石の情報なぞ訊くエド。 うう、この絶好のラブチャンスにお子様め…(この発言でエドファンを敵に回したか?) 『病院が救えて良かったな』と、頬を染めて(うぷぷ)言うエドに 『ええ、貴方のおかげよ』と、にっこりクララ。 貴方のお陰の病院は、瓦礫の山と化しました。 呆然とするエルリック兄弟と、にっこり背後から登場のシスタークララ。 病院は力及ばなくてダメだったけど〜、今度は修道院を救うのよ〜で、騙されんな〜アル! いつもは冷静沈着なアルが、あの兄貴に諭されるくらい、クララに良い面影を抱いているんですねえ。 愛って盲目なのね…。 今度は潰れた修道院の前で呆然とする兄弟の背後から、クララ先生が登場。 『お前は一体どういうつもりだ?』 とのエドの問いにクララ曰く 『大人なんでしょ? 自分の頭で考えなさい』 しかしねえ。こう支離滅裂でヒントもなけりゃ、考えようもないと思うのですが。 嬉しそうにサイレーン記事の号外を読む街の人に、 『サイレーンはただの犯罪者だろ?』 と問うエドに 『サイレーンは希望の星だ』 と街の人(このメガネの兄ちゃん、密かにタイプだ♪) アクロイアは水の下に沈む運命の街。そのせいで街はさびれ、終焉を迎えるのを待つだけだった。 しかし、怪盗サイレーンが現れたお陰で、街に活気が出て観光客も戻って、一花咲かせて終わりを迎える事が出来る─と。 うーむ、分かるようでワケ分からない理屈…。 街を救うために泥棒をやったのかなと呟くアル。 エドは、自分を騙した償いは受けて貰うと言葉を紡ぎます。 色々と複雑な想いがありそうですねえ。実際は、ただ釈然としないだけかもしれませんが。 私は釈然としませんが。 水路を船で移動するサイレーンと、待っていたエド兄の対決。 賢者の石を欲するエドに 『物を欲する気持ちは同じ』 と言うサイレーンに同意するエド。おお、ちょっと大人っぽいじゃん。 しかし錬金術にかける思いは違うとエドは言い放ちます。 それには微笑を浮かべるだけで、答えないサイレーン。ただ一言 『行くわよ、坊や』 …ああ、このシーン。普通の声優さんが演技していれば…っ! 一旦は水の中に叩き込まれたエドでしたが、水路の底で巨大な手のひらを練成。 …大雑把なエドらしく、大雑把な造詣ですな。 逃げようと思えば逃げられたサイレーンでしたが、何故かそのまま捕まったのでした。 …伏線? そういやパーフェクトガイドブックで『機械鎧は重いので泳げない』って書いてありましたが…。 土佐衛門となる前に助けてくれた人は誰だったんだろう? アル…もムリだよねえ。溺れはしないだろうけど。 捕まったサイレーン@クララ。エドに 『素敵だったわ、坊や。きっといいオトコになるわよ』 …と、コナをかけ 『また戦いましょ。今度は男と女として』 青田刈りっすか? クララさん。逆源氏を狙っているか? でもアルの方が将来有望な気も〜。 そしてエドに賢者の石情報をプレゼントしてくれるのでした。 汽車の中でもカツ丼食ってるエド。 お持ち帰りのワリには陶器の丼だなあ、豪勢な。 割り箸の割り方が下手すぎます。大阪に怒られますよ(まるしー あすまんが大王) アニメのエド兄、やっぱり左利きですね。 拗ねちゃって椅子の上に体育座りのアル。可愛すぎ。 『クララさんは本当は優しい人だったんだ』 とすねすね。 エドがめそめそしていた時でも冷静だったアルの拗ねっぷりなので、妙に可愛いです。 『兄さんだって(クララさんは本当は優しい人だって)思っているくせに』と言われて、『分からない』と言葉を濁すエド兄。 私も…分かりません。 最後はやっぱりお約束。怪盗のいる街の警察は無能だってコトで。 怪盗サイレーンの活躍はまだ続きそうです。 このサイレーン@クララさん。 どうして盗むのか、どうして取り壊し寸前の施設に入り込むのか、さっぱり見当がつきません。 アクロイアの街に活気を取り戻すための泥棒行為ってのもムリあるよなあ。 盗んだ物をどうしているのかも不明だし。 なーんか、今回だけのゲストキャラというよりも、隙あらばまた出そうって感じのキャラに見えます。 サイレーンのような、理由のはっきりしない動機で盗みという犯罪行為を行うキャラの場合、観ている側がそれなりの想像力を働かせられる声の演技って必要だと思います。 最初にエドに正体がバレた時、アルの勝手な推測に上手く合わせる時、シスターや先生やってるハチャメチャな時。 そしてエドの『錬金術にかける思いは違う』との言葉に応えず、『行くわよ』と言い放った時。 どれもこれも、サイレーンやクララの心情が分からないって言うか、推測出来ないって言うか。 どのような想いを潜めての台詞なのか、さっぱり分からない。 頑張ったであろう白石さんには申し訳ないのだけれど、『ああ、下手だなあ』と思って聞いてしまう。 これは白石美帆さんのせいと言うよりは、こんなベテランに声当てて欲しいキャラを素人に演らせる方が悪いと思ったです。 お遊びの回のキャラにしては、心情が窺えなくて複雑怪奇だもんねえ、サイレーン。 難しい役だと思うぞ〜? 頼むからメインキャラは、普通の声優さんか、ちゃんと演技出来る人にやって欲しいです。 真面目にお願いっ! そして…。今回おふざけが過ぎたかとも思う。カツ丼とかね…。 ま、気にするほどふざけすぎとも思いませんでしたが、あまり続けないでくれた方が嬉しいかも。 来週は小説版の話なのかな? 私は小説までは手を出していないのですが。 読んでから観るか読まずに観るか。どうしよっかな。 (2003.12.06初出)
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