第16話「失われたもの」 粗筋:(アニメ公式サイトより) スカーによって破壊されたオートメイルの修理の為、リゼンブールへと向かうエドとアル。マルコ−から密かに受け取ったメモには、「賢者の石」関する研究資料の隠し場所が記されていた。その場所はセントラル図書館・第一分館。エドとアルは、ようやく掴んだ「賢者の石」の手がかりに向け、今また出発する。 最近、心密かに思っている事。 新OPの大佐の出番を見るたびに、『あの後ギックリ腰で倒れていそう』…と、心配になります。 若作りもほどほどにせんと。そろそろ身体にガタが出る年頃だと思われ〜。 友人(男)はスカーがお気に入りらしく、自サイトの日記で彼の事を『背中でモノを語る男』と熱く語っているのを見て、『ああ、私的にスカーは受け認定だって事は黙っていよう』…と、思いました。 ここ見てないよね? Y本さん(見てたら泣かれるかも) 今後の展開のために、非常に親切な回。そしてしばたさんを一瞬キレさせた回。どの辺でキレたかはおいおい…。 スカーの逃げた後を警備中の軍。穴でかっ。 賢者の石を飲み込んだ腕だったせいか? 何やら拾っているフュリー曹長。アルの鎧のかけらだろうか。 そしてラストに艶っぽく声かけられて赤くなって見惚れていました。 いやー、あんなに童顔で純真そうなのに、やっぱり男なのね、曹長も。 いつまでも子供だと思っていた男の子の部屋のベッドの下から、エロ本を見つけてしまった気分です。 もの悲しいっちゅーか、しみじみするっちゅーか。 グラトニーは弾丸をつまみ食い(鉄も食うのか、ヤツは)しようとしてラストに怒られていました。 ラストって、実はホントに世話好きなんじゃないか? 年のせい?(…とか言ったら刺されそうです) 東方司令部の一室(?)で、お疲れっぽく座り込んでいる兄弟。 マルコーさんは大丈夫かなとのアルに、大総統が身柄預かるっつーんだ、どうしようもねえじゃんなエド兄。 そんなエドの手に、マルコーからそっと渡された丸められたメモが。 一体いつ、そんなメモを用意しているヒマがあったのだろうか。 メモの中には、セントラルの図書館の文字と『真実の中の更なる真実』との謎の言葉。 葉っぱを隠すには森。かくれんぼの基本中の基本ですねえ。 この事は大佐たちには内緒だとエド兄。どうしてかと戸惑うアルに、 『あいつらを信じていいのか 分からなくなった』 なんとエド兄、なんだかんだいいつつ大佐の事を信じていたのか(大佐に対して失礼な物言いな気が…) 私は、エドは大佐やら軍やらを、表面はともかく根っこの所では信用出来ねーと思っていると考えていましたが、実際は結構頼りにしてたんだ。 やっぱりアニメはエドの成長を描こうとしているんだろうなと、ちょっと思ったシーン。 子供の言い分だもんね、これ。 大総統×ロイ………もとい、大総統とロイの会談。 スカーが出たら皆セントラルが心配になったんだってー、だから帰るーと、ブラッドレイ大総統。 軍幹部が東部に逃げに来た事を知っていて、敢えて乗せられていたんだなあという事が分かる、微妙かつ爽やかに皮肉が入ったお言葉でした。 そんな大総統に、大佐はマルコーの居場所を知っていて隠していた咎についての処分を求めます。 あー。処分、処分…。ごめんなさい、今ちょっと怖い考えになっちゃってるので落ち着いてきます…。 気を取り直して。 大佐の言葉によくやったと大総統。 戸惑う大佐に、自分はマルコーを保護したいと思っていたと告げます。戦場に彼の研究を投入して苦しめてしまった事への償いをしたいと。 そんなワケねー!…と、言いたい所ですが、ああにっこり笑われると言えませんね、怖くて。 この大総統に取って代わるのはとんでもなく大変だぞ、大佐。精進しろよ。 そして大佐の肩にポン。怖い、爽やかな笑顔が怖い…。 そして頭半分小さい大佐に、やっぱりくるモノがありますのう(ちょっとは正気に戻れ、しばた) 大佐が去った後に大総統の独り言。 『賢者の石は 存在しない』 アニメ、何だか色々仕掛けてきてる? 多分ずっと待っていたのでしょう。処分もなく無事に出てきた大佐の姿を見てほっとした様子のホークアイさん。 つーか、彼女にあーいう表情させるのか! ヤツは!! な〜ま〜い〜き〜。無能なクセに〜! 全国の1000万リザファン(男)を敵に回し、同じく1000万ロイアイ派の人たちを和ませた一瞬でした。 私ですか? 思わず大佐を殴りたくなりましたヨ。あんないい女にあんなに想われているなんて…生意気っ!! でも、次の瞬間には 『一度は処分された方が 気が引き締まるかもしれませんね』 …と、いつもの調子に戻るのでした。くー、健気な女性だ。ロイなんかにゃもったいない…っ! 鎧の修理を身を持って申し出るアームストロング少佐に、丁重にお断りするアル。 体育座りがかわいい。エド兄ブルーだけどな。やれやれ。 鎧に魂を定着させる方法はエドしか知らんと大佐が口を挟みます。そのためには右腕を直さないとってコトで、リゼンプールに戻る事に。 やはり練成陣では出来ないものなのですかね、魂の定着は。 で、原作でお馴染みの『錬金術を使えないエドは ただの生意気なガキ』(もっともだ)なシーンなのですが。 よくまあここまで暗く展開出来るというか、ウェットもここまで来ればいっそ立派というか…。 マメ発言がなかったが、アニメのエド兄をマメ言っちゃいけないのだろうか? どうもアニメ、原作の緩急の『緩』の部分を、ことごとく潰していっている気がしないでもない。 『ことごとく』は言いすぎなのだけれど、印象としてそう残っちゃうのは、中途半端に原作を引きずっているせいじゃないかなと思います。 マルコーの告白を聞いた後で、軍に対して不信感マンマンのエド兄に、原作ままの展開は期待出来ないってのはわかります。 でも、原作で笑いを生んだシーンを暗ーく展開させられたら戸惑うし、原作と同じ台詞が中途半端に出てくるおかげで、頭の切り替えが上手くいかない。 どうせなら、すっぱり切ってオリジナル展開にした方が、よっぽど印象が良いのではと思うのですがいかがなものか。 これじゃ原作と違うって文句が出るのもしょうがないと思う。 アニメはアニメで行くのなら、原作のいい所を頂いて、もっと好き勝手やればいいのにとちょっと思います。 中途半端に原作に付き合う必要もないだろうに。 それはさておき、やっぱり『鎧の身体になってから初めて子ども扱いされた』のアルは可愛かった。 好きなんですよね、これ。 そして大佐はすんげえイヤなヤツでしたな。何か心に鬱屈したモノでもあるのか? 私は自分が言われた『無能』を、エドに言ってるちゃっかり大佐が好きなんですけどねえ。 兄弟とアームストロング少佐の出立の日。 羊の中にぽつんと居るアルが、やっぱりかわいい。『め〜』って…。 大佐の伝言と、あとひとつ情報を持って見送りに来たヒューズ。 『自分の管轄内で死ぬな』って、いかにも大佐の言いそうな事なのだけれど、なんかこいつ、エドに実は気を使ってる? って思わなくもなく。 突き放してるように見えて、他の言葉じゃ却ってエドに負担がかかるとか思っているのかもしれない。 純粋に嫌味な可能性の方が大きいんだけどね。まあロイエド的に見てみよう週間。 相変わらずブルーなエド兄(あー見ているこっちがイライラするっ)に、ヒューズは3年前のキメラとなったニーナの死の原因は、スカーと同じである事を告げます。 驚愕するエドですが、口元に笑み。 『ありがとさん。これでヤツと やれる…』 ヤバいくらいにカッコいいぞ。また視野狭まってそうだけど。 『セントラルで会おう』とヒューズ中佐、そして敬礼を返すエドと少佐。 『左手で失礼』って、まあ、エド兄ったらちょっと大人っぽいワネ。 ヒューズの足元にへばりついていた物売りの男の子、慌てて荷物のかげに駆けて来て、半べそでエドたちの行き先を告げます。 スカー、あんた妹を人質に取るなよ。なりふり構っていられないんだねえ。 消える前に石灰か何かが入った袋を壊していったが、あれは煙幕のつもりだったのだろうか。 後片付けする身にもなってみろと、兄妹が袋を壊したと誤解されたらどうするのかと、小一時間問い詰めたい。 部屋でポツンと一人のマルコー。ノックの音にドアの方へ。 大総統のご返事は? …とか言っていたが、一体何を陳情したのか。 入って来たのはラストでした。ウロボロスの入墨を見てマルコーは顔色変えたけど、何を知っているかは語らず。 エドに教えた賢者の石の資料のありかを吐けとラスト姉さん。一回殺されちゃうけど元気です。 グラトニーがメイドの女の子を口に咥えてマルコーから情報を聞き出そうとしますが、ああバッチリ顔見られたんじゃ、答えようが答えまいが、グラトニーのお食事決定なんじゃないかと思うのですが。 マルコー、生きてるかなあ。 しかしアニメのマルコーさん。情報を小出しにしまくって私をやきもきさせてくれます。 今回も『噂通り お前たちは…』だし。だからどんな噂なんだよ! 教えてよ〜っ! 羊車両を訪れるエド兄。ここでしばたさんブチ切れの問題発言。 『あのおっさん、ずっとしゃべりっぱなしで しかも自分の家柄の自慢ばかり ─ 』 わーたーしーのー(違うから)アームストロング少佐は、そんなコトしません…っ!! アニメ私にケンカ売ってる? 少佐は自分の出自に誇りを持っているから言葉の端々に出る事はあるでしょうが、延々と自慢なんかする人ではありませんっ! そんな少佐は偽者だーっ!! 原作にそんなシーンあった? それとも未見の小説版の少佐はそんな人になってるの? …と、私の(だからあんたの違うから)少佐殿に対しての大変失礼なシチュエーションに、我が耳を疑いました。 頼むから少佐を壊さないで〜アニメ〜。こんなの続いたら泣くよ、私。 羊車両には羊さんばっか。モグラ叩きのモグラのごとく、エドが羊の間を探してもアルはいません。 牛の荷物と間違えて前の駅で降ろされたらしい。 次の駅で引き返すまで待ちきれなくて、窓から外に出ようとするエド兄(ホントに乱暴者)を『落ち着け』と止める少佐。 うう、さっきのエドの発言は幻だってコトにしよう…。 駅でポツンとアル。せめて屋根のついている所に置いてあげてよ…。 降り出した雨に『泣きたいのはこっちだよ』とボヤいていると、なんかヘンな少年に拉致られちゃいます。 アルが入っていた空箱だけしか残っていない駅で、エド兄エキサイト中。 『一人でどっか行くわけないだろ!』 と怒鳴っていますが、駅の人は『鎧が一人で歩くわけねーじゃん』と思っていたに違いありません。 アームストロング家式似顔絵術のアルは男前でしたな。 悠長な事はやってられっかと、エド兄飛んで出て行く勢いですが、少佐にえり首掴まれて止められます。 ここで(アニメの)エド兄の悪いクセ、周りが見えないが発動。 『あんたらに オレたちの事は分からない』 『ドクターマルコーから聞いた。イシュヴァールであんたン事は』(この台詞ちょっと聞き取れず。これでいいと思うけど) エド兄のガーキガーキ…と、心の中で呟いた一瞬。 ずっとわだかまっていたのであろうイシュヴァールの話なのでしょうが、このタイミングで口にしちゃう辺り、まだまだお子様です。 雨の中をやみくもにアルを探すエド。見つかるワケねーし。 そんな時、女の子に出会います。 駅にあった鎧を見かけなかったかと訊こうとするのですが、女の子逃げちゃってあららなエド兄。彼女に奇襲を食らうハメに。 鼻水拭け、とりあえず。片足でぴょんぴょん飛ぶ姿は、妖怪から傘を彷彿とさせます。 しかしホントに機械鎧って簡単に外れるんですね。あんな女の子でも楽に取れちゃうんだもん。 絶対返すもんかと言いたげに、涙目でエドの義足を抱きかかえる女の子の後ろの家から、やはり左足を失った男の人が出てきました。 自転車に乗るアル。激プリティ。 中には先ほどの少年が入っていました。 とりあえず話しかけてみるアル。鎧がしゃべったら、ホントにあった怖い話。 セントラルの最新式、しゃべる鎧だと嘘八百を説明するアルです。ナイトライダーのキッドみたいな感じ? 何しに行くのか尋ねると、『出入りだ』と少年は答えます。認めてもらうために、対抗する一家に殴りこみに行くそうな。とっぽいツラしてるのに言う事は物騒。 アルは尋ねます『人を殺しに行くの?』 この鎧を着てりゃ銃を出されても怖くないと喜ぶ少年。自分が痛くなきゃ思いきりやれると言う少年に、アル曰く 『きっと痛いよ。心が』 一笑にふす少年に、次にアルが言った言葉は 『それとも 心まで痛くない方がいい?』 そしてちょちょいと、『ヨロイのノロイ』…ではなく『ノロイのヨロイ』話を練成。 自転車を変形させ、自分と一体になると、心も身体もずっとずーっと痛くなくなるよーんと脅しちゃいます。 アルはいつまで心が痛いままでいられるのだろうかと、お姉さん不安になってしまったよ。 なんつーか、魂のままの状態が長引くと、もしや心まで痛くなくなってしまうのではないかと、ちょっと不安に。 この兄弟には幸せになって欲しいんだけどねえ。その幸せが、身体が戻るというモノではないとしても。 女の子とおじいさんの家で、おじいさんから侘びを入れられるエド兄。 自分と2人暮らしになってしまったから、女の子は彼女なりになんとかしようと思ったらしいと。 でもそれ泥棒だからね。そして足の長さ短いと思うヨ。 これはやれないけれど、腕のいい機械鎧職人なら紹介できるとエド。それを聞いて嬉しそうな女の子を尻目に、おじいさんはその申し出を断ります。この足は、このままにしておきたいと。 足を失った原因は戦争でした。手当てが遅れたというヤツ。 その戦争と言うのがイシュヴァールで…。世間って狭いよなっつーかご都合主義…とは、言ってはいけないコトか。 戦争中は誰もが別の生き物になるとおじいさん。どんな酷い事も無感情で出来るようになるけれど、しかし戦争という非日常から一歩出てしまえば狂ったままではいられない。 イシュヴァールで見た事を忘れないためにも、足をそのままにしておきたい。 それだけではなく、自分は足を失って得た物もあると告げます。心の平安や孫たちとの暮らし。 『人は何かを失って初めて何かを得るのではないかな』というおじいさんに、 『軍人は戦争にいっても平気なやつらだ』とエド兄。 おじいさんの返事は 『目に見えなくても、何かを失ってきたのだ』 そして続けた言葉が 『キミも何かを失ったのなら 何かを得ているはずだ』 それが錬金術でいう等価交換というのだろうと。 それに対してエド兄の叫び。 自分は右手と左足を、弟は身体全部を失くした(…と、あっさり秘密を告白している辺りが頭に血が上っているっぽい)、それを取り戻すために必死に生きている。代わりに得た物など何もない。何もかも奪い取られたと。 それほど酷い目に遭った事は分かるけどー。やっぱりガキだな。 ロイエド週間的に(いつから始まったんだ?)、そのおかげでロイに出会えたじゃーん…とか言っておくか。 エド、すんごくイヤな顔しそうだけど。 夢が叶ったらどうすると問うおじいさんに答えに詰まるエド。 『叶ってしまう夢など 本当の夢とはいえない』 『それでも オレたちは取り戻す』 叶ってしまう夢は本当の夢じゃないってのは大人の言い分ですよね。しかもちょっと僻み入っているっぽい。 自分たちが出来なかったんだから、てめえらにも出来るワケがないとでも言いたげです。 でもそれは子供には通じない。子供は夢食って生きているようなモンだと思うから。 『サッカー選手になりたい』『マンガ家になりたい』って夢は、叶う時はちゃんと叶う。 叶った瞬間に、夢ではなくなるのかもしれないけれど。 おじいさん、でも分かってて意地悪言ったんでしょうね。ま、言いたくなる気分は分かるです。 エド兄、あんなに大人ぶってるのに子供だもんねえ…。 エドが答えるまでが長い。エヴァかと思ったぞ。 演出意図が分からんでもないけれど、なんかちょっとうーん…(歯切れ悪っ) 非常にどうでもいい事ですが、今回所々に出てきた魚眼レンズ視点に何か意味あるのかな? エドがおじいさん家を憂鬱〜な顔して出てきた所に、血相変えたアルを盗んだ少年が駆け込んでいきます。 ああ、世間って狭いっつーかご都合…げふげふ。 慌てた様子のエドの呼びかけにに元気良く『はーいっ!』なアルがめっちゃ愛しい。 しかもお札が…。あの男の子が持ち歩いていたのか? アレ。 殴り込みかけてタマ取ってきちゃると威勢のいいワリには、気の小さいお子様だったようです。 ずっこけて、でもウルウルと弟を見ていた兄貴も、みっともなくも愛しいですな。 大八車(おじいさん家から借りたのか?)に乗せられるアルと引っ張るエド兄。 羊くさいと言っていましたが、私は昔牧場の羊小屋に行った事がありますが、ありゃハンパじゃなく臭いです。ほんっとーに臭いです。アルには悪いが、今は側に寄らないで欲しいかもしんない。 4年前大佐がリゼンプールにやってきたのは、本当に自分たちの出した手紙のせいかなとエド。 もしかしたら大佐は、ピナコばっちゃんの所に来たのではと。 …って、あれ? もしかしてマルコー、ウィンリィの両親を殺したのが若き日の大佐だってコトまでしゃべったの? そんなに克明にコクったのか? ヤツは?? それにしては、大佐の前の兄弟2人に、いつも以上のわだかまりは見えなかったよなあ。 もし大佐がやったんだって知ったら、リゼンプールに旅立つ前に大佐と会ったシーンで、何かしらリアクションがあってしかるべきだと思うのだけれど。アレ? エルリック兄弟って、そんなポーカーフェイスが出来るほどに強靭な精神の持ち主? それともエド兄、ロイが殺したとは聞いてないが、想像力働かせて推理した? あれー?? 来週見りゃその辺解けるかなあ? 急に軽くなった大八車。振り返ればアームストロング少佐がアルを担いでおりました。 怒るでもなく『案じたぞ』とだけ言う少佐に、謝るアルと言葉もなくみつめるエド。 ここのエド兄の、ちょっと心細そうに見上げる目がたまりませんっ! 『どうした』との少佐の問いにエド兄、照れくさそうに 『さっきはワリィ』 ちょっと大人になったネ。 列車を逃すと明日まで来ないという事で、少佐はアルとエドを担いで走るのでした。 担がれるエドに萌え〜(結局は萌えなんだな、私) ちょっとわだかまりも消えて、私の心もすっきりしたラストでした。 今回の話を見て、アニメってエドの成長物語を描こうとしてるんだなあって、やっぱり思いました。 その分、エドは原作より隙がアリアリで、原作のしたたかなエドが好きな人は、あまり気に入らないかもしれません。 私はこれはこれでいいかなって意見。 ただ気になるのは、アニメはエドの成長は描こうとしているなって思えるんだけど、アルに対してはそういう視点をあまり感じない事。 今回も、大人との問答で自分を見つめ直すエドに対し、アルは少年を諭す役目を貰ってますよね。弟なのに兄貴と正反対。 原作は、エドの成長物語って部分をあまり感じないので違和感はないのだけれど、アニメはエドを徹底的に無力な子供と描いている部分があるから、そしたらアルは? って、ちょっと疑問に思ってしまいます。 もしかして、この辺の違和感がラストに絡んでくるのかなあ。だとしたら重ーく暗ーくなりそうでイヤだなあ。 これからアルのアイデンティティが問われる話も出るハズだし、どう転がるか分からないのですけれど、アルをどう描いていくかにちょっと注目してみようかなと思いました。 次回はカルメン故郷に帰る…じゃなくて(しかし、ここ読んでいる人の何人が『カルメン ─ 』が分かるのか…)、兄弟故郷に帰るですね。 明るいのを願いたい。ムリっぽいけど(ちと諦観入ってる?) (2004.1.25初出)
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第17話「家族の待つ家」 粗筋:(アニメ公式サイトより) オートメイルの修理のため、リゼンブールを訪れたエドとアル。家を焼き、「賢者の石」を求めて旅だったあの日以来、4年ぶりの帰郷。ピナコとウィンリィも、憎まれ口をききながらも、暖かく二人を迎え入れる。 今回の話の放映中、いきつけのお店のワイン会で、しこたま飲んでいい気分になっていました。 でもビデオがちゃんと録れているか心密かに心配だった小心者です。いい加減慣れろ、自分。 そこではラストに貴腐ワインを飲んできました。美味しかったけど甘かったです。 ウサギ追〜いし…の故郷っていいなの回。必要以上に泣かせに入っているように感じるのは気のせいか? そして、自分の抱いていた漠然とした危惧にアニメ触りやがったなバカーっ!…と、泣きが入った回。 のどかーなリゼンプールの風景。なごむなあ。 アルを肩に抱える少佐の姿と、内海賢二声にうっとり。きちんとベスト着用な辺りがスーツマニアの心をくすぐります。 真っ直ぐ向かうはピナコばっちゃんとウィンリィの家。 のんびり煙草をくゆらせていたばっちゃんは、4年ぶりの兄弟の帰郷に驚くでもなく『おや、珍しい』と述べるのみ。 ああ、大人だ。なごむなあ。 ばっちゃんの『上客が来た』で、悟ったように笑うウィンリィです。 ばっちゃんとご対面の兄弟。 申し訳なさそうに、そして恥ずかしそうに腕頼まあなエド兄。ピナコばっちゃんもばっちり壊れた義手にはびっくりするやら心配するやらだろうに、おくびにも出しませんな。 ちっさい呼ばわりされて口ゲンカもどきを始める2人といい、しっかり者のおばあちゃんと放蕩者の孫って感じです。 対比物が少佐になっていましたが。 普通はちっさい方を対比物に使うので、さしずめエド兄は、少佐の大きさを実感するためのタバコの箱みたいモンでしょう。 『目上の方になんたる物言い』で、おもむろに脱ぎ出す少佐。 ……慣れよう…。慣れてみせるわ…。アニメの少佐の扱いに…。しくしくしく。 ま、脱ぐのはともかく(ピンクのキラキラもともかく)年上への言葉使いを正すってのは、少佐のやりそうな事ではあるのでまあ良しとしましょう。 世の中色モンとしてでなく、普通に少佐ファンの女もいるんだってコトを、アニメスタッフには分かって欲しい…。 宙を駆けるスパナ。見事に手首のスナップが効いた素晴らしいコントロールと飛びっぷりで、エドの頭にストライク。 アレが当たってたんこぶで済むエド兄の石頭も相当な物です。スカーでも砕けないんじゃないか? あの頭。 私が一心に愛を込めた機械鎧がなんて無残なコトに〜と、嘆き悲しむウィンリィ。 アルも原型留めてないしーでじろっと睨まれて、たじたじです。 背も伸びた事だし足も調整しなきゃとピナコばっちゃん。 つーか育ち盛りの時期なのに、4年前からあれしか足が伸びてないのは、かなり問題じゃないかと言ったらエド兄泣いちゃうかしらん? 心配そうに一週間で出来るかと尋ねるエド。それに答えたピナコばっちゃん 『なめんじゃないよ。3日だ』 かー! プロの台詞だ。カッコいい! 職種問わずに職人が大好きなしばたです。 なんでそんなに急ぐのかとのウィンリィの言葉に詰まるエドと、セントラルで大事な探し物があるとフォローするアル。ホントにしっかり者の弟よ。 このしっかり者の弟が幸せになれなかったら暴れるぞ、私。 (探し物って)ヤバいモンじゃないでしょうねとボロボロな2人を心配しつつ、それでも頑張っちゃうウィンリィが可愛いですね。 エドは、彼女にもっと感謝するように。 原作でも気になったものですが、右腕が壊れている時にエドの髪を編んでくれていたのは誰なんでしょう? 1.アルがやってくれる。 2.少佐のアームストロング家式三つ編み術。 3.秘技 一人三つ編み。 4.寝ている内に小人さんがやってくれる。 5.寝ている内にマスタング大佐の生霊がやってくれる。 正解者には、豆一年分プレゼント!(ありません) 少佐にエルリック兄弟の暮らしぶりを尋ねるピナコばっちゃん。兄弟の前では態度に出さないけれど、やはり相当心配している模様。 名が通っている分トラブルに巻き込まれる事もあるが、あの兄弟は強い、大丈夫だと少佐。 それを聞いたばっちゃんはポツリと一言。 『…強いかい』 機械鎧手術中のエド兄は、全国のお嬢さん方の心の平安のためにも18禁扱いした方がいいのでわ…等と思う自分のバカさ加減に呆れます。 原作で、この後ピナコばっちゃんが口にしたエドへの危惧と同じ見解を私も持っているのだけれど、その部分は抜けてましたね。 敢えて飛ばしたのかちょっと気になります。その辺が、私がエドに惹かれる大きな要因でもあるので。 早くセントラルに行かなきゃのエド兄に、今しかのんびり出来ないんだからゆっくりしたらのアル。しかしエド兄 『じっとしてるのは性にあわねぇ〜』 でジタバタバタ。 隣のデンと一緒にバタバタする姿がめっちゃ可愛い。ああ、なごむ。展開が暗めだからなごむ〜っ!(よっぽどアニメのウェット部分が嫌らしい) そんなにヒマなら母さんのお墓参りに行って来たらとアル。 ボクは留守番しているからって原作でも言っていたんだけれど、もしかしたらアル、お墓参りに行きたくないのかなってちょっと思っていました。 エドも、ホントは行きたくないのかもね。 心と理屈は違うしな。 マキ割りアームストロング少佐にうっとり気味。日々の鍛錬を欠かさない少佐ってばなんてステキ。 エドが母親の墓参りに行ったと知って心配する辺りもステキです(なにやってもステキにしか見えないんじゃ…) そんな少佐に、優秀な護衛がついているから心配ないとピナコばっちゃん。 どんな風にデンは優秀なのか気になる所。 墓参りの道すがら、昔の知り合いに会うエド兄。 リラックスして会話を交わすさまが、他の土地でのちょっと突っ張ったような彼と違って微笑ましい。 そういやエルリック兄弟って、大人に囲まれて生活しているんだなあと遠い目をしてみたり。 同年代の子と普通に遊ばせてやりたいなあ。 牛を連れた女の子を眺めるアル。 ぼんやりしているアルにウィンリィが声をかけると、アルは女の子の事を訪ねます。 昔よく一緒に遊んだ子だとウィンリィ。でもアルは、その子の顔を思い出せません。 多分、一緒に遊んだ思い出もかなり遠いものになっている、もしくはその記憶自体がない。 …この展開で来たか…。一番避けて欲しいと願っていた展開だったんだが…。 以前から、アニメでのアルの扱いは怪しいとは思っていたんだが…。 墓参り中のエド。子供の頃、アルと一緒にこの前に立っていた時の決心を思い出し、そして今、母親の前で何を想うのか。 よほどつらいだろうに、目を逸らさず墓の前に立つエドの姿が好きですな。 その後デンに笑いかけるのも好き〜。結局は萌えあるのみ(ダメダメ) 足の長さを計っている最中に、国家錬金術師の銀時計を見咎めたウィンリィ。 形ある細工物は分解しないと気がすまないらしく、エドに可愛らしくお願い攻撃。しかしちっとも効きやしない。 つーか、その態度は男としてどうかと思うよ、エド兄。 こんなに可愛い娘にお願いされているんだから、もっと意識しなさい。ホント、ガキなんだから。 他を当たれとの言葉に、少佐を頬を染めて見つめるウィンリィ。私だったらあの瞳に負けて渡します。 逃げていった少佐に『ケチ』と呟くのも可愛い。 アニメのこの娘にも、こんな風にサバサバした所を多めに見せてほしいもの。すぐ悲しそうな表情するんだもん。 夜の兄弟ヒソヒソ話。 自分には友達がいたのかと尋ねるアル。どうも記憶がぼんやりしていて、友達の顔を思い出せないと。 昔の記憶なんか薄れて当然とエド兄はフォローしますが、やっぱりアルは不安そう。 それを扉の影で聞いている少佐。 アルが不憫で不憫で、もう涙が出てきそうでしたよ私。よよっ。 口ごもったエド兄、沈黙の後に、ずっとアルに言おうと思っていたけれど怖くて言えなかった事があると口にします。 でもやはり言えないエドに、気になるアル。 エド兄、タイミング悪すぎ! 不安になっているアルに、そんなコト言ったらますます怖い考えになっちゃうじゃんか! バカー! お子様〜っ! しかしナイスタイミングで少佐が入って来たのでした。 兄弟の肩に手を置き(エドのうんざりした顔がナイス)星を見上げ、リゼンプールには何もないが、それ故に都会にはない物が沢山あると言う少佐。 言葉につられて星空を眺めるエドとアル。 少佐はちゃんと兄弟を子供だと思っていて、自分は大人の役割を果たそうとしているように見受けられます。 どんなに強大な力を秘めていようと、大人と同じ能力を(心にしても身体にしても)求められて、それをこなして当然と思われようと、鎧の姿でとても子供には見えなかろうと、エドもアルもまだまだ庇護の必要なお子様には違いないワケで。 心の成長が必ずしも生きてきた年数に比例するワケはないのですが、周りに子供と見られない時間が長すぎるってのは、あまり良い傾向ではないのではと思うです。 その辺のバランスを取って、兄弟を頭から子供扱いしてくれるのがピナコばっちゃんとか師匠一家で、その一端を少佐も担ってくれているのではと思います。 つまり少佐は素晴らしいと…っ!(結論はこれかよ) 昔、こうしてよく星を眺めたっけと呟くエドに、口ごもりながら『うん』と答えるアルがまた不憫で…。 アニメ〜。アルを幸せにしないとマジ怒るよ、ワタシ。 パイルダーオン!…違った、機械鎧とドッキングのエド(古い…古すぎる…) エド兄非常に嫌そうです。 ムリして元の身体に戻らなくても、機械鎧のままの方がカッコいいじゃ〜んなウィンリィ。 熱く機械鎧の素晴らしさを語る彼女に向かって『機械オタク』の称号をあげるエド兄。 ウィンリィもお返しにオタクの称号をくれたんだけど、何度聞いても聞き取れず。原作と同じ『錬金術オタク』でいいのかな? アニメの機械鎧とのドッキングは、かなり痛さが後を引くようです。先週の盗られた足を繋げた時もそんなに痛かったのだろうか。取られる時は痛くないのかしらん? というか、この辺何気に設定甘くないかー? 痛そうなエドもだけど、兄の苦悶の叫びにさり気なく目を逸らしてしまうアルが可哀想。 痛みにへろへろのエドに、今回の機械鎧の講釈をするウィンリィ。機械鎧は交換がきくけど命はひとつなんだからとの言葉に、ウィンリィがどれほどエドを心配しているのか分かります。 弟にあんなに思われ可愛い娘にこんなに心配され、ほんっとーにエドは果報者よ。 本人、この幸せにちっとは気付くべきだと思います。 ありがとうというエドに、特急料金は安くないわよと言ってしまうウィンリィが可愛いですね。 アルの所に飛んでくるエド。さっそく鎧の修理に取り掛かります。 鎧とアルの仲立ちになっている印はエドの血文字で書かれたと知って、感動の涙を流す少佐。 まあ、アニメの少佐がこーいう役回りをさせられるってのは覚悟していたのでいいですが、とりあえずエドに邪魔扱いされて星が落ちるのは、何だか微笑ましかったです。 しかしあの印『夢中で書いた』のか。真理って理屈じゃないんだねえ…。 復活のアル。しかしいつものふんどしがないと素っ裸のようで、見ていて恥ずかしいです。 いつも首輪をしていたねこが、首輪を外した途端にヌードになったように見えるのと一緒か。 (これはホント。疑問に思う人は、首輪をしているねこで試してみてください) 嬉しそうなアルに満面の笑みのエドが微笑ましいです。 兄弟組み手はいつ見てもいいですねえ。子犬がじゃれあっているようで心なごみます。 そんな兄弟を呆れて眺めるウィンリィ。この気持ちも良く分かる。 ウィンリィは、脱いだエドの衣服に置かれたままの銀時計を見つけ、見たいなあ、バラしたいなあ、組み立てたいなあと腰をくねくね。 そしてうふふと含み笑いをし、手にはドライバーやらなんやらこんやら。 『一度も勝てない』は今回も変わらないらしく、アルに放り投げられてお星様になったエド。 そこへ挑戦するは私の(だからあんたの違うと…)アームストロング少佐。 さすが職業軍人。正面からアルを受け止め投げ飛ばしちゃう辺り、強さが違います。ステキ…(かなりうっとり中) 家の中ではウィンリィ。見てはいけない物を見てしまった事を知ります。 外では少佐対兄弟。大きいのと小さいのとの利点を生かして見事少佐を倒す事に成功。 とっても嬉しそうな2人と、やはり嬉しそうな少佐に心なごまされるシーンでした。 この兄弟組み手からのシーンは、上手い構成になってるなあと素直に思ったです。 シャワーシーンはやはりお約束か。全国1000万エドファンへのサービスでしょうか。 まあ、いいんだけどさ。なんかこう、わざわざ餌くれなくてもいいというかー。 こちらはどんなに何気ないシーンでも、萌えポイントに入れば勝手に妄想ロードをばく進するので、アニメはわざわざ萌えシーン入れなくてもいいよと、ちょっと言いたいかも。狙わなくていいですから。ホントにホント。 あまり狙われると萎えるしー。 それはさておき。濡れた髪のエド兄は可愛かったのでやっぱり許す(あんた、言ってるコト違うんじゃ…) エドの所にやってきて、時計の中身をみてしまったと俯いて告白するウィンリィ。 一度は声を荒げますが、怒鳴るのをやめた所がエドなりに気遣っているのでしょう。 自分への戒めと覚悟を形にしてひっそりと持っていたエド。親も帰る家もない自分達は前に進むしかないとの言葉に、ウィンリィは私たちがいるじゃないかと訴えます。 泣き出すウィンリィの、何で泣くんだと彼女に言ってしまうエドへの答え 『あんたたちが泣かないから 代わりに泣くの』 河童の三平にもこんなシーンあったなあ。 自分の代わりに痛みを肩代わりして泣いてくれる人が居るって事に、エドは感謝しないといけないと思うよ。 あんたが泣かない分、心を痛めてくれる人がいるんだからさ…と、ノーマルカップリング週間らしい今日の私。 しかしこの感動のシーンで、エド兄の引き締まった腹筋に釘付けになった救いようのない私です。とほほ。 日がすっかり落ちても戻ってこない兄弟に不安そうなウィンリィ。 そんなウィンリィに対するピナコばっちゃんの言葉。 『いつものように 待っていておあげ』 そんな兄弟と少佐は、昔の家の跡に立っていました。 自らの記憶を確かめるように、元の間取りを歩くアル。幸せそうな幼い兄弟の姿が、微笑ましくも物悲しい。 そんな兄弟に優しく笑ってアームストロング少佐は言います。 『家ならあるではないか。暖かい家族の待つ家が』 ランプの灯火で自分達を迎えてくれた母の思い出を胸に、帰途を辿る兄弟の目に映るのは、ウィンリィの灯すランプの明かり。 ほらね、あんた達を待っててくれる人はちゃんといるんだよと、小一時間エド兄に説教したいしばたさんでした。 思わず駆け出すアルが可愛かったのう。 ウエットは嫌い嫌いと散々ほざいていましたが、大島ミチルのBGMと少佐の優しさも相まって、不覚にもこのシーンにはうるうる来てしまいました。 年取ったなあ自分と思いつつ、良いシーンだったと思います。 まだ出ないのかしらん? BGM集。買う気マンマンなのに。大島ミチルの音楽好きだ〜!(…のワリに未だにCD一枚もゲットせず) 旅立ちの朝。 ご飯を食べに帰っておいでとのばっちゃんの言葉に『そのうちな』と答えるエド兄。 散々もう帰らない言っていたのにね。良い傾向ではないかとー。ハッとした後に微笑んだウィンリィが可愛いねえ。 『いってらっしゃい』って、とても大切な言葉だなとちょっと感慨深かったラストでした。 今回は、ワリと普通に面白かったとは思うのですがですが。 アーニーメー。アルをどうするおつもり〜? 原作もこの路線辿るの〜? だとしたらかなり泣けます。 アルと現世ってのは、周りが思っているより関わりが希薄なんだろうかと思ったり、このままアルは全てを失って(最悪兄の記憶さえ失って)しまうのかなーとか思ったり、もう怖い考えにばかりなっちゃいます。 私はアルのコトもかーなーり好きなので、この子には本当に幸せになって貰いたい。 そうしないとエドも可哀想です。身体を取り戻せるって贅沢は言わないから(アルには戻って貰わないと困るが)、とにかくハッピーエンドをっ! どんなに日和見ってもいいから幸せな最後を迎えて欲しいと願わずにはいられんぞ、わたしゃ。 AIRみたいになったらどうしよう〜。 余談初め 『AIR』とは、今更言う事もないほどに有名なエロゲー。色々な意味でショッキング。全クリアして見るOPは涙で霞む事必至です。 全年齢版も出ているので女の子にこそお勧めしますが、私の周りでこのゲームのせいで壊れた青年は多いので、もし遊ぶ機会があったら心した方がいいかも。私は最後のイラストでやられました。何故色が違う〜っ!(謎) 余談終わり アルの行く末が本当に本当に心配です。おろおろおろ。 次回はセントラルですか。スカー受難っぽい。 見所はシェスカとみたがどうよ?(メガネっ娘好き) (2004.2.1初出)
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第18話「マルコー・ノート」 粗筋:(アニメ公式サイトより) 「マルコー・ノート」マルコーの残した「賢者の石」の研究資料を求めて、セントラルを再び訪れたエドとアル。しかし資料の保管場所であるセントラル図書館・第一分館は、火災により焼失。目撃者の証言から、推測される犯人は、スカー。 そろそろ前振りが思いつかなくなってきたなあ…というか、苦労して余計な事を書かなくてもいいじゃんと思いつつ。 どうしてエドは左手で字を書いたり箸持ったりしてるのかなーと思ったら、右手が機械鎧だったせいなんですね。 原作を見直してみたら、幼い頃は右手でペンを持っていたけれど、機械鎧になってからは左に変わっていました。 義手ではさすがに文字を書くみたいな細かな作業まではフォロー出来ないんでしょうね。 つーか、その事に思い当たらず『アニメのエド兄って左利き?』…としか考えられなかった己の単純バカさに脱力します。 自分が左利きなもので、ペンとか箸とか包丁とかの持ち手が気になるんですよ。仲間だと思ったのになあ。残念。 純真な少年少女に、ビブリオマニア(愛書狂)とはどういう生き物かを解説した回(きっぱりと) ウェット感が影を潜めていたので観ていて楽でした。シェスカ万歳。 夜の図書館。不気味というよりステキ。 図書館っていいですよね。本がいっぱいなんですよ。うっとりしますよね。 …と、それはサテオキ。 燭台持って佇むはラストさん。思いきりよく燃やす前にマルコーノートを探すつもりの模様。 そこに何故か居合わせるスカー。こいつの目的はエドじゃないのか? 先に図書館行ってどうするつもりだったのやら。 ラストが兄の恋人(?)の面影に似ていると訝しがるスカー。 相変わらず兄貴男前。浅黒い肌にメガネがポイント高し。動いてしゃべってくれる機会はあるのだろうか? お約束通りラストに見つかって、お口が真っ赤のグラトニー(警備員でもご馳走になったか?)との挟み撃ちに遭います。 で、デュエル…ちゃう、バトル開始。 変わって、無事セントラルに到着の兄弟とアームストロング少佐。 足取りの軽いエド兄って久々に見た気がするなあ。少佐に『図書館は逃げない』と諭されてもウキウキな模様。 エドが元気だと、ホント安心して見ていられます。 迎えに来たのは、少佐の代わりにセントラルでの護衛役を務めるロス少尉とブロッシュ軍曹。 これもお約束通りに間違えてアルにご挨拶。今回は、エド兄もう暴れる気力もないようです。開き直れるまで後少しだぞ! しかしホラーなお顔は怖すぎなので、ほどほどにしとくよーに。 もう護衛なんかいらねーなエド兄に、でもスカー来ちゃってるんだもんと答えるロス少尉とアームストロング少佐。 『我々にお任せ下さい』とのロス少尉の言葉に、『足手まといにならなきゃいーけど』と、あんまりな物言いです。 もし私がロス少尉だったら、蹴りの2,3発も入れている所です。ほんっとーに生意気なガキだな。 アニメのエドは、周りが見えていない分(身も蓋もなく言っちゃえば独りよがりな分)、ちょーっと口悪すぎな所がありますね。 それをフォローするのがアルの役目。ご苦労様と言わずにはおれません。 いつもあの調子ってのも、それはそれで問題がある気もしますが、人によって態度を変えないのは立派かもしれません。 ロス少尉は生意気な言いようにムッとしたというよりは、子供のつっぱり加減が気に入らないっぽいですな。 お待ちかねの図書館は既に灰になっていました。マルコーノートの有無以前に勿体無い話。焚書は許せませんね。人類の宝の損失です。 さすがにガックリと肩を落とす兄弟です。 お次はヒューズと大佐のラブコール(一般コンテンツでこう書いても、何の違和感も感じないのは何故だろう?) 娘の話を前振りにしないと本題に入れないのだろうか? 仕事の話がメインでヨタ話はカモフラージュというよりは、どうみても家族自慢が本題っぽいヒューズです。 こう当てられっぱなしじゃ大佐も焼きもちのひとつも焼くだろう…って、あんたこの頃ロイ受け読んでるねな失言。 ま、ちゃんと仕事絡みの話は、ヒューズも父親の顔から職業軍人に変わります。 第一分館焼失にスカーが関わっているのは確実だろうという話から、グラン准将亡き後のマスタング大佐のセントラル復帰の噂と共に、黒幕はマスタング大佐だと言い出す輩も出ているとヒューズ。 いやー、いい所突いてるね。私だってあの大佐を知っていたら、『こいつが黒幕なんじゃねー?』って半信半疑ながらも疑うもんねえ。日頃の行いがいかに大事かというお話。 上層部に敵は多いぞとヒューズは忠告しますが、大佐は敵が多いほど生き生きしそうなタイプっぽいので、水を得た魚じゃないですか?(無責任に) お前を理解して支えてくれる人間を一人でも多く作っとけ、だから早く嫁さん貰えなヒューズに、余計なお世話だで激怒する大佐です。 何故あれほど怒るのだろうか。怪しい…。 『電話はお静かに』に『中佐!そこに座らないっ!』で、どちらも女性に尻に敷かれています。女を上手に立てるのもいい男の条件か? ガッカリ継続中の兄弟。 燃え残った本は僅かだし(しかも無傷なのはない)、本館にマルコーノートが移動された形跡もなし、貸し出し記録も燃えてしまって分からないと八方塞がりの状態です。 他に分館の職員はいなかったかとのエドの問いに、職員は二人だけだったとの答え。しかしエド兄、『メガネのおねえちゃん』が居たのを思い出します。 3年前にちらっと見ただけのハズなのに、良く覚えていたねえ。にしても『おねえちゃん』か。可愛いのう(なんだかうっとり) シェスカは仕事中についつい本を読んでしまう本の虫(紙魚ですな)だったがためにクビになったと知らされます。 藁にも縋る思いでシェスカ宅を訪ねる兄弟と護衛の2人。 そこで見たのはうず高く積まれた本の山。しかも持ち主は本雪崩にあって遭難中でした。 あの家ならきっとブックドラフト(ROD(READ OR DREAM)1巻より。本を詰め込んでしまった部屋の扉を開ける時に起きる、本の逆流のコト)も起きるに違いありません。 何とか助かったシェスカ。しかし二次遭難しそうになった兄弟。本好きの部屋では良くある話(?) シェスカは、マルコーノートは確かにあったと断言します。分館の蔵書は全て覚えていると。 今度こそガックリどん底の兄弟に、読めない本が見つからないと寂しいですよねと、ちょっと勘違いしつつシェスカ感情移入。 本の山を3日探しても、欲しい本が見つからない虚しさときたら…っ! 諸星大二郎のマンガにあった古本地獄屋敷のような、シェスカの脳内妄想です。 何だか他人とは思えない…。 しかしあの蔵書。どう見てもシェスカは本の虫であるとともに、ビブリオマニア(愛書狂)であると思われます。 きっと欲しい本があったら、自分は飲まず食わずでも買ってしまう人種でしょう。ちゃんとお母さんへの仕送りのお金には手をつけていないっぽい辺りが偉い。 日本でビブリオマニアと言ったら荒俣宏を外すワケにはいきません。彼は『ここ10年間に1億円分は本を買った』…とか、平気で言えちゃう人種です。詳しくはこちらを参照のコト。 ビブリオマニアには本を買う事自体が目的で読まない人もいるようですが、シェスカの場合は手元の本は全て読んでいそうなので、由緒正しいマニアであると察せられます。天晴れ。 おっと話が逸れまくっちゃったわ。私も1万歩くらい手前のビブリオマニアの気があるので、どうもこういう本がいっぱいな場面とか見るとうきうきしちゃって。 本題に戻って。 こうなったら灰になった蔵書ごと練成しちゃるぜと空元気なエド兄。 しかし無常にも悪戯な風は本の灰を空に返してしまうのでした。…ハナから無理だってばさ…。 よろよろと跪くエド兄に天使の声が発動。 『一度読んだ本の内容は忘れない』なシェスカ、『良かったら写しましょうか?』 原作でも、幾らなんでもこりゃありえねー、ご都合主義にしても限度があるよなあとか思ったモノですが(イヤなヤツ)、でもなー、ビブリオマニアって人間じゃないしなあ。この位朝飯前かもしれない。 どちらかと言えば、3日であの量を書き起こしたって方が脅威です。腱鞘炎になっちゃうよ。 『簡単手軽な前菜から、お客様を呼んでのパーティディナーまで ティム・マルコー著 今日の献立1000種』でした。 暗号だそうですが多分料理書としても役に立つんでしょう。マルコーってお料理好きだったんですねえ。 シェスカに莫大な褒賞を渡し(ずいぶん驚いていたけれど、あの特技への代償なら妥当な線だったんじゃないかなあ)、資料の豊富な中央図書館で暗号解読に挑もうとの兄弟。 しかし、ロス少尉が異議を申し立てます。中央図書館は人通りが多過ぎて十分な警護が出来ないと。 これはオレたちの問題だと聞く耳持たないエドに、今度はフォローに入らずごめんなさいなアル。 振り回されっぱなしのロス少尉の不機嫌さって、彼女との方が年が近いせいか分かる気がしますね。 決して子供のワガママに怒っているんじゃないんだよね。 暗号の解読は『このオレさまにかかれば楽勝だぜ』と自信マンマンなエド兄でしたが、マルコーは思ったより手強いよう。 お子様たちをきちんと警護しているロス少尉に拍手です。頑張れー。 そんな凹み中の兄弟の元に、あ、軽くヒューズ登場。ナイスに能天気です。 兄弟と歓談中のヒューズに、ここでは満足に警護出来ないと直談判するロス少尉。 オレの一存じゃ決められないしなー、アームストロング少佐にお伺い立てなきゃーとの言葉に、慌ててそれは止めてのエド兄とロス少尉。 ひどい…。少々……大分暑苦しいかもしれないけれど、少佐は素晴らしいお方なのに。 あと一歩なんだ、頼むよとのエドのたってのお願いに、スカーの行方は掴めていないし事件記録が燃えちまって仕事にならんしとボヤくヒューズ。 ここでエド兄、取り引きを思いつきます。 というワケで、人間データベースシェスカをヒューズにご紹介。彼女を紹介した代わりに中央図書館篭りは見逃せと、暗に取り引きを持ちかけるエド。 意味ありげな目つきでヒューズから約束を引き出し、 『悪いなー。そんなつもりなかったのに』 …あくどい。 私なんかが軍法会議所に勤務出来るなんて…と気後れしているシェスカに、アル曰く 『なにかに一生懸命になれるのは それ自体が才能なんだ』 よくスポーツマンガなんかで、天才的プレーヤーのライバルとして『オレには才能がないから努力するしかないんだ』ってキャラが出てくるのですが(最近スポ根モノ読んでいないので様変わりしてるかな?) 『努力出来る』ってのは立派な才能で、『努力が実を結ぶ』ってのは更にすごい才能だと思うんですよねえ、私。 ホントに凡人なら、いくら努力しても天才のライバルにはなれないと思う。 やはり『好きこそものの上手なれ』は本当だと思いますヨ。 原作にあった、アルの『一生懸命になれるのは それ自体が才能』に繋がる『どっかの誰かさんを見ているとね 心の底から思うよ』がなくなったのはちと残念。ちょっと生意気っぽい口振りで好きだったんですよね、この台詞。 帰るヒューズを呼び止めるロス少尉。危険を承知で何故作業を続けさせるのか、あの子たちはまだ子供なのにと訴えます。 ロス少尉が不機嫌なのは、お子様がワガママな事にではなくて、子供なのに危険な真似をするなんてとの心配と疑問のせいなのでしょうね。 ある意味ちゃんと兄弟が子供に見えているってコトで、健全ではあります。 態度デカくても、いくら大人顔負けの実績やら能力を持っていても、心が育ってなきゃガキはガキ。 まあ、いくら年齢重ねても中身が伴わなきゃガキのままだけどなー(ああ、自分の耳に痛い) ヒューズの答えは 『だから守ってやるんだ』 あの子たちにしか出来ない事をやっているのなら、それを見守るのも大人の役目だと。 いやー、一児の父親らしい本当の大人のご意見ですね。 大佐に聞かせてやりたいよ、いやホント。 ヒューズを見直しちゃったシーンでした。この後来るであろう未来が惜しい。本当に惜しい…。 夢の中の、スカーとホムンクルスたちのバトルシーン。 砕かれた頭は元に戻ったらしいのに、腕は戻らないのねーとか余計なコトが気になるワタシ。 2人相手にとりあえず対等にやりあっているスカーって、実は強いのかしらん? どうにもこいつ、私の中ではひ弱そうなイメージが付きまとっているのです。なんでかなあ? 目が覚めたスカーは、イシュヴァールの生き残りの民が暮らしている集落に助けられた事を知ります。 生き残りがこんなに居るとはと、ちょっと驚くスカー。自分だけが生き残りだと思っていたのだろうか。 この事実で少しは意固地な所が納まるといいのですが。ムリかなあ。スカーだもんなあ…。 そんな頃の中央図書館で、兄弟警護中のロス少尉とブロッシュ軍曹。 いい加減にしないかなあとの軍曹のぼやきに、彼らが何かを見つけるまで守るのが自分たちの仕事だと少尉。 悟ったような諦めたような目がねえ。出来る事なら辞めさせたいけど、それはムリだと分かったと言っているみたいでした。 そして室内ではとんでもない事実が発覚していました。 それは、マルコーの研究書にあった賢者の石の材料が『生きた人間』だった事。 生きた鳥でも生きたブタでもないってコトは、精神(科学的に言えば『脳』なのかな?)が重要だってコトか? やっぱり錬金術って科学と呼ぶには胡散臭いな。ちょっと人間中心主義の匂いが〜。 なんにしても、子供には…というより、人間には荷が重過ぎる事実です。 自分たちの目的を達成するためには、他の人間を犠牲にしなければならないって宣告されたようなものですもの。 夕日が美しい、イシュヴァールの子供とスカーの会話で幕でした。 なんつーかこう、タイムリミットが迫って来たなって感じですね。ヒューズとか…。 今回単体の話では、緩急が上手くハマった感じで面白かったです。シェスカが出てればそれで十分という説もあり。 いつもこの位なら、原作と酷似した別物のシーンで混乱したりしないのになー。頑張れアニメ。 好きなだけアニメはアニメで飛ばしてくれる事を期待します。それが私の望んだ方向ではなくても、下手に原作引きずっているよりはいい気がする。 ま、文句を言う時はバリバリ言わせてもらいますけどね。 来週は、とうとう来たぜの第五研究所。彼とも再会ですな。 ウエットになるなー。ならんでくれと願わずにはいられません(本当に湿っぽいの嫌いだな、しばた) (2004.2.8初出)
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第19話「真実の奥の奥」 粗筋:(アニメ公式サイトより) 失ったすべてを取り戻すため、エルリック兄弟が追い求めてきた「賢者の石」。それはおびただしい生きた人間を犠牲にして作られるものだった。エドは、衝撃の事実に打ちのめされるが、やがてマルコーの残したメモ「真実の奥の奥」の意味を確かめる事を決意する。 放映日はバレンタイデーでしたが、皆様の首尾はどうでしたか。 本命がいた貴方は、無事想いを伝えられたでしょうか? 男の子な貴方は、彼女からちゃんとチョコを貰えましたか? 会社勤めをしていると、バレンタインデーは義理チョコで余計な出費をせねばならない日なので、お休みの日に当たるとホッとしますが(しかしお返しが期待出来ないのはつまらん)、学生さんで本命がいるとちょっとつらいですよねえ。 学校で何かのついでのフリして『はい』って渡せないしね。 そんな私は高校が女子高でして、女の子にチョコを貰ったコトがあります。自慢…になる? ロス少尉が美味しかった回。真面目に私と代わって欲しいくらいに羨ましい役回りでした。いいなあ。 そして『ちっちゃいってことは良い事だ』を、エド兄自ら実践してくれた回でしたな。 冒頭、チャンネル間違えたんじゃーとか思った絵画的画面を背後にアルの賢者の石解説。 何故か私、賢者の石とソロモンの指輪がダブってイメージされてしまいます。何故だろう? 長年探し求めてやっと辿り着いた手がかりらしい手がかりの答えが、賢者の石の材料は複数の生きた人間であるという事実。 何故『生きた』『人間』なのか。 『死んで24時間以内の人間』とか『生きたサル』では何故いけないのか? なんとなーく『世界は人間を中心に回っている』って考え方の匂いがします。文句ではなくて純粋にそうみえるって話。 兄弟を訪ねるアームストロング少佐を止めようとするロス少尉。 何だか少佐が普通の人で、すごくホッとしている自分がいます。図書館で脱いだりしたらどうしようとか思ったので。 寝ているのなら仕方がないと、ちゃんと引いてくれる少佐です。押しまくるだけが少佐じゃないのよ〜(またうっとりしてるし) 少佐を帰した後に、兄弟をどう気遣って良いのやらって感じで眉根を寄せるロス少尉です。 でもこれで少佐の出番がひとつ減ったのね。素直に引く少佐もカッコいいけど、原作の少佐も捨てがたいー。 その分ロス少尉が美味しい役目を貰うコトに。いいなあ(マジ羨ましいしばたさん) 落ち込み中のエド兄。本っ当にアニメのエド兄は落ち込むと周りが見えなくなりますね。 それを浮上させるために張り切らざるおえないアルが健気で可哀想。たまにはアルにもとことん落ち込ませてやれよ。兄貴だろ。 軍の狗と言われるのを厭わずに、兄さんがこんなに努力しているのだから賢者の石はきっと見つかる、頑張ってまた一からやってみようと励ますアルですが、今のエドには煩わしいだけの模様。 大きな身体でキレイに書類を片付けているアルが健気でねえ。ほろり。 もういいっ! と言い放って、勢いでアルの差し出した解読資料と共にコーヒーカップまで振り払っちゃうエド。アルにぶつかって砕け散るカップ。 でもアルは痛くないんだよね、身体がないからね…って嫌味のひとつも言いたい場面ですが、固まってしまったエド兄がすげえ痛そうだったので、子供を苛めるのはやめようと思いました。 何事かと駆け込んできたロス少尉たちを尻目に、呆然としたアルに謝って、でももう見たくないとふて寝決め込むエドに、黙って書類を拾うロス少尉。そして一言。 『それで いいんですか?』 ここでやめて後悔はないのか、追い求めたものは簡単に諦められる程度のものだったのかと。 何も知らないくせにとのエドの言葉に、失礼ながら聞かせて貰ったと答えるロス少尉。全てを知って、尚お子様たちに問いかけます。 これ以上調べてもムダだ、ほっといてくれなエド兄に向かって少尉の追い討ち 『やっぱり子供ね』 …言いたいよね。頑張ってるのは分かるけどー、でも言いたいよな。あーこのお子様って! 子供呼ばわりされていきり立つエドに(この辺が子供だと言われる所以)、更にたたみ掛ける少尉。お見事です。KO勝ちまで後少し? 答えがなくなってしまうのが、今までの努力が無に帰すと認めるのが怖いのだろうとの少尉のお言葉に、反論出来ないエド。 怒りに任せて反論するほどのガキではなかったようです。良かった良かった。 言うべき言葉が見つからず、ただ頭を抱えるエドへのロス少尉の言葉は 『いいじゃないですか。意味がなくても』 意味がないという事が分かるってコトそのものに意味がある。それだけの価値があるものを追い求めて来たのでしょう。もう少し頑張ってみませんかと、エドに揃えた書類を手渡す少尉です。 ちゃんと『エドワードさん』で、子供とはいえ国家錬金術師としてのエドに礼を通しているのが偉いなあと、ちょっと思いました。 この一連のエド兄の表情は結構好きです。ガキっぽいけどな。 実際いい年になってくると、自分なりに努力しても、どうにもならない無駄なコトなんてかーなーりーいっぱいあるというコトが分かってしまいます。 命あるものは、どんなに永遠を望んでも欲しても、いつかはいなくなってしまうように。 そこで諦めるか、気持ちを切り替えてアプローチを変えるか、それともしがみついてみるかってのは、その事象への自分なりのウエイトのかけ方とか気持ちとか、まあその辺で対処は違ってくるのでしょうが、兄弟にとっての賢者の石は、生きる全てであると言っても過言ではなさそうなので、途中で諦めるのは勿体無い、むしろ諦めてはいけないものなのでしょう。 ロス少尉の子供たちを気遣う部分は、多分賢者の石探しなんかやめて欲しいと思っているのでしょうが、兄弟の生きる糧が賢者の石だって事も理解している模様です。 いや、本当に羨ましい役だなあ。私と代わってくれないかなあ…(まだ言うか) 『途中で投げ出したからって答えが変わるわけじゃない』 と、アップトリム60°くらいで急速浮上のエド兄(今さら沈艦ネタかい) いつまでも引っ張って目の下にくま作ってた頃よりは、他人の言葉に耳を傾けられるほどには成長したんだねえ。 後はもう少し周りを見る余裕を持とうね。 元気を取り戻したエドに嬉しそうなアルの『うん!』 ああ〜、兄弟ごと愛しい〜! エド浮上に成功したロス少尉の慈愛の微笑がいいですね。ああ、ホントになんていい役…っ! マルコーの研究は、理論としては完璧だが(一体どんな理論なのやら)それでも完全な賢者の石を得るまでには至っていないとのエドの言葉に、別の可能性があるかもしれないとアル。 エドは真実をこの目で確かめるとの決意と共に、マルコーに渡されたメモの『真実の奥の奥』という言葉を思い出します。 賢者の石を扱っていた研究所の場所を検討する内に、今は廃屋となった第五研究所に辿り着きます。 隣りが刑務所で、フレッシュな生きた人間を使い放題ってコトですな。 死刑囚を使ってーってなコトをブロッシュ軍曹が言っていましたが、どうせ囚人だしー。終身刑とか最悪ちょっとした窃盗で捕まった人も、運悪きゃ第五研究所送りだったのだろうと、想像にがたくありません。 研究所の責任者は先だってスカーに殺害されたグラン准将だとの少尉と軍曹の言葉に、こうなりゃ直接確かめに行くかの兄弟。それを慌てて止めるロス少尉。 ここから先は大人の仕事で、エドはスカーに狙われている身。自分達が責任を持って第五研究所を調べるから、どうかここで大人しくしていてくれと、頭まで下げるます。 さすがのエド兄も、任せるとしか言い様がありません。 その言葉にホッとしたように破顔して、その後凛々しく敬礼する少尉ですがー。 この兄弟が大人しく待ってられるワケがない。黙って窓から脱走して、第五研究所へと夜の闇に紛れるのでした。 デカい身体を小さく丸めようとしているアルが(でもガシャガシャうるさいアルが)微笑ましいです。 私はロス少尉に同情しますよ。 兄弟は、決して少尉たちを信用出来ないから行動に出たワケではないとは分かりますが、少尉にしたら信用されていないって三下り半食らったのと一緒ですものねえ。 帰ってきたら、兄弟揃ってたっぷりお仕置きして貰いなさい。 書類起こしでへろへろなシェスカに、平気な顔して次の仕事を『特急で』と言いつけるヒューズ。 …さすがマスタング大佐のお友達。さりげなく人使いが荒い。 シェスカの疲れたため息を聞いたヒューズ、おもむろに迫るのかと思いきや、娘の写真(特別に水着バージョン)で疲れを癒せと迫ります。 この世界にビデオはないようですが。もしあったらヒューズの家に行ったら最後、朝から晩まで家族ビデオを詳細な解説つきで見せられる事必至です。本当になくて良かった…! シェスカの机に乗ってハートマーク散らしている姿は不倫の様相を呈しているのにねえ…。 しかし仕事の時にはちゃんと職業軍人に戻るのが、偉いというか、軽く二重人格入ってるんじゃないかというかー。 スカーの遺体が見つからないと厳しい表情を見せたり、エドには借りがあると中央図書館の警備増員の件を指示するとか、有能な所を見せるヒューズです。 でもなー、所詮家族バカだからなー。 第五研究所の前の兄弟。使っていないワリには厳重な警備をしいている様子に何かある事を確信した模様。しっかりカメラもあったのだけれど気づかなかったみたいです。 裏口から侵入〜。アルに放り投げられる、まさに『豆』状態のエドが可愛いのう。和む。 門だけでなく入り口もがっちり閉じられている研究所ですが、アルが換気口(?)を見つけます。 小さい身体を生かしてそこから潜り込むエド兄。アルの肩に乗った、肩乗り兄貴な様がまた可愛い。和みまくり。 一人で大丈夫? とのアルの心配に『お前のデカい図体じゃ通れないだろ』とエド兄酷い言い様。 自分はちっさい言われるの気にするくせにー。大きくて悩んでいる人だっているんだよ。 好きでデカくなったんじゃないやいといじけるアルと、その後自分で自分を小さくて良かったと思ってしまって苦悶するエドでした。 『身から出た錆』とか『因果応報』って言葉をエド兄には進呈しちゃる。 アームストロング少佐に電話中のロス少尉。お話したい事がと切り出したと途端に銃声が。手負いのスカーの来襲でした。 『鋼はどこだ』と、まるで『わるいごはいねが〜』なナマハゲのごとくエドを捜し求めるスカー。そんなにエドが好き?(違うから) 兄弟の詰めていた部屋へやってきたスカー。賢者の石の資料に入墨の右手が触れると、文字が消えて何やら奇怪な球体を作り出します。 それで資料の内容が分かったらしく、地図に印のつけてあった第五研究所へと向かうようです。 賢者の石って科学の産物ってワケではないの? あの球体は、この世界では科学的に解明出来る…のかなあ? イシュヴァールの文化はまた違うようだし、賢者の石共々神秘なものとして捉えるべきなのだろうか。 ますますワケが分からないスカーの右腕です。マルコーの賢者の石もどきも吸い込んじゃったしねえ。 茶化しなしで真面目に問いたいのですが。錬金術って本当にホントに科学ですか?(主にアニメ) 辛くもスカーを逃がしてしまったロス少尉、兄弟の脱走を知ります。 怒るのではなくてあきれ返った顔をする少尉でした。スカーの侵入で兄弟を守らなくてはと緊張しまくっていたのに、肝心のお子様たちがこれじゃあ、脱力もしますな。 ホント同情しちゃう。 ラストたちの密談。久々登場のエンヴィーは、リオールの町は片付いたと報告します。 そしてエドへと変身。この変身で同人誌のネタがまた増えたなあとか思っていたワタシ。 私がやるならー。エドバージョンのエンヴィーに大佐を誘わせてみっかな。 (エドを)邪魔だし片付けちゃったらと進言するエンヴィーですが、ラストはそれはしたくないようです。 エドが何かをしてくれる事を期待しているらしい。原作の『人柱』云々はアニメには持ち込まないみたいですね。 つーコトは、マルコー死んじゃってるかもしれんのかー。マルコーの命を助ける理由がなくなるもんね。 ヤバくなりそうになったら丸ごと処分しなよ、分かってるの会話で、ご馳走にありつけるかもと嬉しそうなグラトニーです。 こいつの食い意地はなんだか愛しい…。 ちっさくて良かったねなエド兄、Sサイズの換気口から無事内部へ侵入成功。 非常灯がついていて、とても廃屋となっているとは思えません。しかも歩くごとにインディジョーンズばりのトラップが。 原始的で大掛かりなトラップに、デザインした人の趣味が伺えます。B級映画とか好きそう。 バイオ1で散々悩まされた(ええ、何度も下敷きになりましたとも)デカい玉も小さい身体を生かして(うぷぷ)、なんとかクリアしたエド兄です。 ほんっとうに小さくて良かったね!(あくまで爽やかな笑顔で) かんしゃく起こしたエドは、面倒なんで通路全部を舗装しちゃいます。なんか強欲さんがさりげなーく寝ていましたのう。 エドの奮闘振りを微笑ましく(?)見ていた、ラスト曰く『バカだから』な鎧のお二人さん。せっかくの獲物を逃がせないぜってなコトで、半分こするコトになりました。『手を出すな』の命令は何処へ行ったやら。 ま、バカだしな。 入ってね(はあと)と言わんばかりの入り口に辿り着いたエド。歓迎してくれたのは、第五研究所を守護しているという東洋かぶれのNo.48でした。 東洋の神秘に憧れた人なのか、それともホントにサムライの国から来たのか。 殺しちゃうけど悪く思うな小僧と言い放つNo.48に、そっちこそ小僧に倒されても悪く思うなと、受けて立つエドです。 やっぱり啖呵きってるエド兄はいいのう。多少バカでもいいからチャキチャキでいて下さい。 兄の安否を気遣うアルの方にはNo.66がお目見えしました。 デカい身体のワリにはいい動きとアルを褒めていましたが、No.66もなかなか。 中身が原作と同じならアニメで彼とアルは会っていますが、名前を聞いたアルの反応は如何に? ここを守護してるってんなら聞きたい事があると言うエドに、私を倒したら何でも教えてやるとNo.48。 自信家なのか武士道精神に溢れているのか。武士道精神の人なら、なんで囚人なんかやってたんだろう? 『我が愛刀』とか言ってるし。 鍔ぜり合い中に機械鎧の肩がミシッとか言っちゃうエド。この瞬間、No.48との立会いでヤバいと思ったのか、それともウィンリィに怒られると思ったのか定かではありません。 そのウィンリィ、見覚えのないネジを見つけて、でも用途を思い出したらしくーと、原作よりも驚愕しつつ笑ってごまかすナイスさでした。 No.48の腹を蹴った手応え(足応えというべきか)で中は空洞だと気づいたらしく、頭部を開けて(多分血で)描かれた印を見つけて驚愕するエドと、今まさにNo.66に襲われそうなアルで、ばりばり次週引きまくりで幕でした。 いや、本当にロス少尉は美味しい役を貰っていましたね。 アニメのエドは、大人との会話で自分の未熟さを振り返って、少しづつ成長していくというパターンが多い気がします。 16話『「失われたもの』での片足のおじいさんとの会話がエドと祖父時代の大人との対話としたら、今度のロス少尉はお姉さんか母親からの進言って形か。 エドのガキっぽさを表すエピソードとか(今回のコーヒーカップぶつけちゃうヤツとか)、その時エドに話しかける大人な方の言葉とか、ちょっと分かりやすい構図過ぎる気もしますが、少年少女へのアピールとしては適切かなあとは思います。 私からみると、こんなベタな言葉でいちいち自分の考え揺るがすなよ、エド兄とか思っちゃうのですが、それは自分が年取りすぎてスレまくってしまったせいだと思われます。どうせアニメがターゲットにしている視聴者から外れてるモン。 ロス少尉が女性だって事を、アニメは原作よりも踏み込んだ形で利用しているように感じました。 次週はアルのアイデンティティの危機ですな。17話でアルの記憶がボヤけているという描写を付け加えたアニメが、これをどう料理するのかお手並み拝見というトコロです。 頑張れ〜(なんとはなしに投げやりに) (2004.2.15初出)
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第20話「守護者の魂」 粗筋:(アニメ公式サイトより) 「賢者の石」の研究場所が「第五研究所」であることをつきとめたエドとアル。廃墟のはずのその場所には、数々の罠が仕掛けられていた。そして、エドとアルに襲い掛かる二つの黒い影。死刑囚ナンバー48とナンバー66。 今週末は、無事就職が決まった友人の壮行会と言う事で、遠方の友人達も迎えてがっつり飲んで遊びまして、アニメ感想までは手が回りませんでした。 格ゲー繋がりのお友達なので男の子が大多数だったのですが、普通にマンガとして鋼の錬金術師は人気がありました。読んでいそうもない人が読んでいたり。 しかし『□エニックスって所がねえ…』と、皆が口を揃えて危惧していたのにはちと笑えたです。とってもゲーマーらしい感想だと思って。 デモワタシモオナジキモチ☆ その中に、第16話感想文の前振りにちょろっと書いた、スカーを熱く語っていた御仁もおりまして、黙っていよういようと思いつつ、飲み会開始5分で『スカーってワタシ的には受けなんですけどー』…と、コクってしまいました。 『そんなコト考えた事もありませんでしたーっ!』と驚愕され(そりゃそうだ)『一体相手は誰なんですか!?』と訊かれたので、『スカーは総受けです』と、やはりついつい素直に答えてしまいました。 でもスカーって受けだよねえ?(同意を求めるなよ) 可もなく不可もなしでワリと原作通りの回。ナンバーズがなかなかにいい味を出していましたな。 OP前は前回の粗筋というか、エルリック兄弟VSナンバーズの名場面集。いつもより捻りがないとか思ってしまうのは贅沢か。 普通に前回の引きの部分を見せてくれたのってこれが初めてのような〜。 エド対No.48。ちゃんと鎧に『48』と書いてあるのがなんだかお茶目さん。 鎧に魂を定着させるバカやるヤツが他にもいるなんてイヤんなちゃうぜーなエド兄と、子供相手に結構マジなNo.48です。よっぽど退屈だったと見える。 No.48は死刑囚番号で、生身の時は殺人鬼スライサーだったとか。名前から察するに、犠牲者をナマス斬りに切り刻んでいたのでしょうねえ。…人体の不思議展(いや、なんとなく) 腕を買われて不死身の番犬をしていると言うNo.48に、不死身ではないとエド。血印を壊せば死ぬと。 血液の鉄分と、鎧などの鉄分を含んだ器とが同調して魂をこの世に定着させるそうですが。要は磁石? そうすると、1巻のおまけ4コマにあったようなペコちゃんとか食い倒れ人形には魂の定着が出来ないんですねえ。ちょっと残念。 往年の『出来るかな』に出演していたゴンタくんにしてみせて欲しかったのにー。 にしても、ナンバーズへ血印を施したのは誰なのでしょうか? ホムンクルスな皆様の血じゃやっぱり出来ないよね? 弱点を暴かれたのに嬉しそうなNo.48。戦いに緊張感を求めるタイプって…。宮本武蔵とかの読みすぎじゃねえの? 実は○HK大河ドラマのファンとか言わないだろうな。 『いざ、参る』で正眼から脇構えに変化させ、摺り足で間を取った日本の剣道のような緊張感がなかなかに美しい動作の始まりのワリには、後は力いっぱい刀振り回しているだけに見える、よー分からん剣技です。 やはり東洋に憧れた外人さんって感じが〜>No.48 対するエドもはしっこさで負けていませんが、何分にもリーチがねえ。肩はミシミシいってるし。 こりゃ早めにケリつけないとヤベえなと、それでも一瞬不敵に笑うエド兄です。 エドがふてぶてしいと、何だかほっとします。私は可愛げのない兄貴が好きなもので。 この対決シーン、音楽がないのですよね。双方の気合の声と刀と機械鎧のぶつかる音が中心で、結構珍しいなと思って見ていました。 ただ、気合が入っているワリにはいまいちテンポが悪いと思った、大変失礼な私です。 BGMによるごまかしというか気分の高揚感がない分、すごく動きに気が向きます。多分演出意図としてワザと狙ったと推察しますが、成功したかどうかはびみょ〜かなあ。 まるでサルだなと言われていきり立つエドですが、でもホントにその通り…おっと。私エド兄ファンだから、そんなコト思っていても心に秘めておくワ。 生身の身体で斬り付けられれば血が出るし、動けば動いた分疲れるしでエドが圧倒的に不利です。ズルいよなあ。 表にいるお前の仲間も、今頃私の連れが始末していると嘯くNo.48の言葉に、これまたにやりと不敵に笑うエド。 アルのコト信じきっているのねえ。あんな出来の良い弟を持ちながら、よくぞいじけず育ったものよ(大変失礼な物言い) あんたより弱いんなら心配いらねーや、オレあいつとケンカして勝ったコトねーもんと、何だか妙に嬉しそうなエド兄です。 表ではアル対No.66。大人しく切らせろと向かってくるNo.66に、そんなコト言われたってーと困っちゃうアル(そしてあんなに可愛い声なのにでら強い) 避けた拍子に躓いちゃって、やったぜ肩ロースいただき!…と、すごく嬉しそうなNo.66でしたが、肩ロースは思ったよりも堅かったらしく、包丁の刃の方が飛んでいった模様。逆にアルに投げ飛ばされちゃいます。 飛ばされた拍子に首が取れてしまったNo.66。中身がなくなっちゃ誰だか分からないだろう、オレはお前らに捕まったバリー・ザ・チョッパーだとコクります。 いやー、生身の身体の頃よりも今の方がよっぽどいい男に見えるのだがどうよ? 絶対、今の鎧の姿の方がモテると思います。 死刑となったが、お前達に復讐するために地獄の底から甦ったのさーと、ホラーに笑うNo.66ですが、アルの反応は小首を傾げて 『そうなんだ』 原作の『誰?』の代わりですね。この2人のおとぼけなやり取りがお気に入りだったので、形は変わってもそれっぽいのが残っていてくれて嬉しいです。 死刑囚が生き返ってるんだから驚けよー、首取れたんだからビックリしてくれよーと派手なアクション付きで訴え、首取って見せるアルに驚愕する所とか、なら弱点は分かるぜーと偉そうに言っている言葉の端からアルに突っ込まれるとか、No.66はいい仕事してますな。 ホント、鎧の身体になった方が丸っこくなって可愛さ倍増だし、肉に執着しなきゃ新たな人生が開けるんじゃないか? 原作でもアレだしね。ファルマン准尉は大丈夫だろうか…と、原作ネタ。 所変わって中央図書館。私の…じゃない、我らがアームストロング少佐も到着しています。 『どうしてスカーは執念深くエドワードさんを狙っているのでしょうね』 と、ブロッシュ軍曹は言っていますが。そんなの愛してるからに決まってるじゃん。エドに片想い中なのよ、ヤツは。 偶然良く出会うし、赤い糸で繋がっているのさー。うぷぷ。 そのエルリック兄弟は何処だ? との少佐の言につい口ごもっちゃうブロッシュ軍曹と、怪しいと北斗の拳ばりの黒影の付け方で迫る少佐。ピンクのお星様はもうお約束なの? そんな少佐に意を決したように、軍を動かして貰えないかとロス少尉が嘆願します。兄弟は今第五研究所に居ると。 聞かせて貰おうと少佐。さーて、この後少佐の大活躍があるか? つーか、頼む! 出番を作ってくれ、アニメっ! 相変わらず刃を交えているエドとNo.48。エド兄の身のこなしはやっぱサル。疲れを知らないNo.48と疲労困ぱいのエドです。 それでもチビ助と言われると、疲れた身体にムチ打ってでも反論せずにはいられないらしい。パブロフの犬と呼んであげよう。 No.48の刃を正面から受け止めると、やはりミシミシいってる機械鎧。ネジ一本ないしねえ…。 槍を練成して起死回生を狙いますが、出来上がる前に切り刻まれてしまいます。練成速度の方が遅かったんだね。 ゴボウでも切るみたいにスパスパ切れていましたが、完全に練成が終わるまでは柔らかかったりするのかしらん? 妙に芝居がかった口調で(絶対サムライ映画の見過ぎ)エドの健闘を称えつつ、この辺で死んどけと止めを刺しに迫るNo.48に、それはどうかなと嘯くエド兄。オレが一人じゃない事を忘れているぜと。 『今だ! アル!』 …で、鉄人28号のように登場したアル……のハリボテです。 こっちがメインで槍はおとりだったのねえ。やる事がセコいっつーかあくどいっつーか。目先が利いてて良い感じ。 そちらに気を取られている内に、No.48の頭と胴体を分離しちゃいます。 『卑怯な…』と口惜しがるNo.48に、『ケンカに卑怯もクソもあるか』なエド兄です。まったくだな。 武装錬金を解き…じゃないか(どうでもいいが、やはり時代はパピヨンだろうか?)、刃を引っ込めNo.48の頭部を手に取るエドに、まだ血印は壊れていないぞと言うNo.48ですが、頭に魂があるのだから胴体は鉄の塊だと言い放ちます。。 それよりオレの訊きたい事に答えろや、ゴルァなエドに、先回りして賢者の石かと興味を引きつつ言えんなとにべもないNo.48。 そんなNo.48に、やらしー笑い浮かべながら 『負け犬が気張るんじゃねーよ。血印壊しちまうぞ』 …って、エド兄、ナイスにムカつくガキっぷりですな。 しかしNo.48の答えは笑いながらの『まだ負けたなどおらん』 そして背後から、ホラー映画のごとく胴体が襲ってきました。 ひとつの鎧にひとつの魂とは限らねえだろと勝ち誇って言う胴体(弟)です。兄者って言い方がもう、兄弟揃って何かにかぶれているとしか思えないぞ。 そういや、兄者がやられると『弟よ〜!』…と、巨大な弟が出てくるって戦隊物があったな。バトルフィーバーだっけ? 反則くせーと思わず文句言っちゃうエドですが、ケンカに卑怯もクソもないと言ったのは確かにエド兄だからねえ。 しょうがないよねえ…って、やっぱり反則くせーっ。 しかしエド兄、顔にクマ作りっぱなしですな。血を流しすぎて足りなくなったか? それなのに、チビ言われると突っ込まずにはいられないらしい。 武装錬金…違う! 機械鎧の刃引っ込めちゃったので再び練成しようとするエドですが、練成のヒマなんて与えねえと、息もつかせず襲ってくる弟。 武装を解いちゃう辺りがまだまだ甘いってコトですか。 疲労は極限だし血は出すぎて貧血ってるしで、こんな所で死ぬのかと弱気モードに入るエドでしたが、 『オレが死んだら 誰がアルを元に戻すんだよっ!』 …と、文字通り死力をふりしぼる、弟思いの兄貴です。 襲いかかる胴体(弟)にスカーの面影を見るエド兄。 『イヤなヤツ思い出しちまった』 …って、良かったねえスカー。キミの思いは届いたようだよ。 スカー式分解で練成を止める技で、見事胴体を真っ二つにするエドでした。 いやー、原作読んでいた時はスカーの技使ったなんて、ちーともさっぱり気が付かなかったわー(オバカすぎ) 兄者、解説してくれてありがとう。ひとつ賢くなりました。 『チクショーっ! オレはこんなモンじゃねえぞ〜っ!』 …と、じたばたする弟よは可愛かったのう。エドの言うとおり気色は悪かったけどさ。 『本当は3兄弟でしたとか言わない?』と、胴体の下半分を足でつんつんするエド兄と、『言わん言わん』と声を揃えるスライサー達が妙に可愛かったです。 やはり物語には緩急が大事だと思った一瞬。 今度こそお前の勝ちだと言う兄者に今度こそ全部白状しろやのエド兄。 しかし、それは言えない、さっさと破壊しろと兄者は言います。『死あるのみ』ってまあ、これもまた時代がかった台詞だコト。 人殺しは勘弁しろなエド兄(…第4話『愛の練成』が頭をよぎった、ほんっとーにしつこいワタシ。ワケ分からん方は第4話感想文を参照してクダサイ)に、殺すのではない、破壊しろと尚もせまるスライサーですが。 『あんたらの事を人間じゃないと認めちまったら オレは オレの弟も人間じゃないと認める事になる』 その大事な弟は、表で兄の心配をしつつNo.66の相手を心配していました。 兄さんが心配なんだと言うアルに、No.66とーっても楽しそうに曰く。 『兄弟愛は美しいねえ。…たとえそれが偽りの愛情だとしてもな』 『兄さんは本当にボクの事を愛してくれているよ』(うんうん) といきり立つアルに、おめでたいヤツだなとNo.66。 お前の人格も記憶も、お前が兄と呼ぶ人物が都合良く植え付けられたものだとしたらどうすると。 『ボクは人間だ!』と叫ぶアルに、魂なんて目に見えない不確かなものでどうやってそれを証明するんだ? とNo.66。 まったくその通りなのだけれど、だったら『人間』の定義とはなんぞや?…とも思ってしまいますね。 しかしNo.66、いい味出してるわー。 偽りの弟を作った疑いをかけられているエド兄は、スライサー兄弟に独白中でした。 『オレの弟は人間だし、あんたらも人間だ。殺しは イヤだ』(くそ、やはり『愛の練成』が頭をよぎるわ。DVDまだ観てないんだよねえ) それを聞いてとっても楽しそうな兄者の笑い声に、あっけに取られるエドと弟よ。 我ら兄弟は、物心付いた頃から鬼よ鬼畜よと蔑まれてきた。なのに、人間としての心も失い身体まで捨てた今になって初めて人間扱いされるとは実に面白いと、本当に楽しそうな兄者です。 ボクは人間だ! と叫ぶアルに、その証拠はあるのか? 肉体は何処だと、こっちもやたらと楽しそうなNo.66。 まだ子供なんだからさ。あまりいじめないでやってよー。 身体に染み付いている思い出の数々が全部偽りだなんてそんな事があるワケがないと、自らを納得させようとするアルですが、ここでエド兄の余計な一言を思い出してしまいます。 ずっと言おうと思っていたけれど、怖くて言えなかった事があるとの兄の言葉。 言えなかった事ってなんなの!? とのアルの心の叫びと、No.48の嬉しそうな笑い声が重なっての幕でした。 今回はアクションが主だったワケですが。どうにもテンポが悪かった気がするんだがなあ。カット割りのせいだろうか? スピード感に欠けていたような気がしたです。 せっかくのアクションシーンなんだから、ワクワクするくらい迫力があるのを望みたい今日この頃。 そして、No.66によってアルが抱いた『自分は本当に人間なのか。偽りの何かではないのか』という疑念ですが。 多分誰もが一度はちらっと考える事ではないかと思われます。 本当に自分は生きているのか? 誰かの夢の中で生きているのではないか? この世界そのものが偽りでないという保障はあるのか? とかとか。 荘子の「胡蝶の夢」ですね。 昔荘子が胡蝶になった夢を見た時、目覚めて「今の自分はあの胡蝶が夢見ている夢で、胡蝶が見ている夢の中で人間の姿をしているだけではないか」…と思ったという話です。 押井守監督のビューティフルドリーマーでも使われていたかと。 アルの場合、傷ついて痛かったり動くと疲れる身体がないので、そう考えてしまう事は、とんでもなく不安であるかと思います。 疲れたり痛かったり眠かったりする肉体があるからこそ、『本当に自分は偽りの存在ではないのか?』…なーんて、安心して妄想出来るのだろうと思うので。 そんな事考えながら転んだ時に、もしも全然痛くなくてケガもしなかったりしたら、シャレにならないくらいに不安でパニックになると思うな。 でも、逆に『人間』の定義ってなんなのでしょうね? 銀河鉄道999の機械の身体の人々は人間かとか、人造人間キカイダージローはどうなのかとか、島村ジョーや綾波レイはどうよとか考えると、何を持ってして人間と言わしめるのかって、ちょっと分からないですな。 ある意味、アニメや小説やマンガでの永遠のテーマなのでしょう。 来週は〜。グリード@強欲さんが早々と出てきたりスカーはしゃしゃり出たりと、アニメかっ飛ばしそうなオリジナル展開ですな。 結構期待していますです。 さあ! スカーのエド兄への愛の告白はあるか!?(ないから) (2004.2.24初出)
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