第21話「紅い輝き」 粗筋:(アニメ公式サイトより) 第五研究所の中で繰り広げられる、ナンバー48とエドの死闘。「賢者の石」の情報をめぐり息もつかせぬ一進一退の攻防が続く。一方、研究所中庭でもまた、アルとナンバー66の戦いが始まろうとしていた… うーむ、とうとう風邪をひいてしまったようです。 水曜日くらいから喉がおかしいなーとヤバ気でしたが、土曜日はくっきりと喉が痛くなっていました。これからが忙しいっていうのにイヤだねえ。 寒暖の差が激しい毎日が続いていますから、皆様もお気をつけて。 ここからはアニメオリジナルで突っ走ってやるぜ! ヘイヘイ!…と、言わんばかりに頑張っている回。 そしてアル×スカーの回(きっぱり) やっぱりスカーは総受けで間違いないな、うんうん(勝手に納得しないように) 冒頭、アルとN0.66の対決シーン。溶接時のような飛び散る火花がキレイ。 形勢逆転したNo.66が、アルに作られた存在だという事を認めちゃえよ、ラクになるぜーと迫るのに対し、動揺するアルは、だったらあんたはどうなんだと反論します。 そんな所にシャシャり出るのがスカー@一部で総受け認定されたっぽい人。 獲物がいっぱいで嬉しそうなNo.66。自分の存在意義は殺しであると言い切ります。『我殺故我有』とはいっそ立派。悩みがなくていいなあ。羨ましいくらいですね。 そして襲いかかるNo.66を逆に捕らえてのスカーの言葉。 『お前の存在など証明する必要はない』 いやー、これって実はとっても本質を突いている言葉な気がするんですけれど。 人間である事や作られた存在である事を証明する必要って本当にあるのかしらん? 証明してどうするの? …なーんて思っちゃうのは、ただ単に私がのんびり過ごせればそれでいい怠け者なせいっぽい。 やはり人としては悩むべき事柄なのかも。 スカーを見て思わず呼びかけるアルに、No.66はまだ仲間がいたのか汚ねえぞとジタバタバタ。 …てのはカムフラージュで隙を見てスカーをぶっ倒すつもりが、逆に腕を分解されちゃいます。 相変わらず勝手な神の論理を振りかざすスカーの右腕を見たNo.66、何故それがそんな所にあるんだ? と驚いている模様。 びっくりしたのはスカーも同じらしく、これがどうしたと逆に問い返します。No.66に、それが何だか知らないのかーってバカにされたように言われて頭に血が上るスカー。ああ、若い。そんなに隙だらけだから受け認定されるんだ…ってのは余計なハナシ。 答えろと、さっきまでのクールな態度は何処へやらなスカーです。 教えよっかなー、どうしよっかなーなNo.66は壁をもじもじ…しているワケではなく、隠しボタンを押して壁に穴あけちゃいます。 B級映画なトラップといい隠し爆破ボタンといい(爆発は男のロマンですか?)、一体誰が設計したんだ? 設計した人とお友達になりたいぞ。 爆発のショックで封印でも解けたのか(骸骨が壊れたようだけど、人の魂で封じていたってオチだろうか)、グリード@強欲さんのお目覚めです。 腕長すぎるって。玄ちゃんって呼んじゃうぞ(劉備玄徳の腕は膝までの長さがあったらしい) バイオシリーズのケルベロスの檻を思わせる実験動物部屋(?)を壊してお仲間を勧誘する強欲さん。原作にいた方々らしい姿も見えてましたな。 目覚めてさっそくお友達を探しに出かけるなんて、実は強欲さんって寂しがりやですか? スカーを爆発から守ったのはアルでした。 腕の入墨の秘密を知りたきゃ奥まで行き着きなと捨て台詞を残し(お尻ペンペンは可愛かった)No.66は退場。 まだスカーの上に乗っているアルに『おい…』と声をかけるスカーに『すみません!』で、慌ててどけるアルって…、往年の少女マンガやボーイズラブものじゃあるまいし…。 貴様がいるなら鋼は中だなと、やはりエド兄の方が好みなのか壁の穴から中に入るスカーと、その後を追いかけるアルでした。 ああもう! スカーって何から何まで受けっぽいです、山○さんっ!(『スカーは背中で語る男』説の青年) やはり総受け認定を正す事は出来ません…っ! さっきの揺れは何なんだと訝しがるエドに、この建物には証拠隠滅用の爆薬が仕掛けてあるとNo.48。 …だからさ…。誰なのよ。この必要以上に大掛かりでバカっぽい仕掛けを考えて、しかも本当に設置しちゃうようなおたくは。 究極超人あ〜るの成原博士じゃないの? まだ何も分かっていないのにと口惜しげなエドに、賢者の石の秘密の入り口までなら案内しようとNo.48。 兄者の頭を抱き、胴体の弟よはどうしようとのエドに、さっさと壊せと弟よ。 だから殺しはしねえって言ってるだろ!と怒鳴るエド兄ですが、弟よは笑います。 この身体でこれから先どうやって生きればいいのかと。 思わず口ごもっちゃうエド兄、抱えた兄者と見比べて困ったように笑うと、もう繋ぐんじゃねえと妖怪テケテケ(分かるかな?)のように逃げる弟よ。 また老いる事のない空っぽな身体で廃屋の番人をさせる気かとの弟よの言葉に、そんな事やめればいいだろなエド兄。 この身体で外の世界に戻れるワケねーじゃんとの言葉に、賢者の石が見つかれば、(お前達の)身体だって元に戻せる、だから…で、またもや口ごもるエド。 その後を続けるは兄者でした。 『人間に戻ったら、また死刑だな』 連続殺人犯のスライサー達は、人間に戻ってもまた殺されるだけ。それともお前は人殺しを見逃すのかと。 この姿で生きていかなければならない身にとって、人間扱いされる事がどれほど残酷な事か分かるか? と問いかけて、自分で血印を壊そうとする弟よです。 そう言われても、自ら死を選ぶのを止めずにはいられないエドに、兄者は黙って見ていろと告げます。あんたの弟だろ!? との叫びに、人間として扱われた弟よはもうNo.48には戻れない、人間として出来る唯一の事をするのだと言うのでした。 『兄者、先に行く』との言葉を残し、弟よは旅立ってしまいました。 がっくりと膝を落とすエドに、約束を果たしたらすぐに逝くと呟く兄者。 お前ら何考えてるんだ、人間扱いしたら死ぬって、それじゃオレはどうすればこいつを助けられたんだと叫ばずにはいられないエドに、答えようのない事は、この世に幾らでもあると兄者。 『オレはアルを元に戻す。アルをこんな目にあわせるもんか』 と自分に言い聞かせるしかない、悲痛な面持ちのエド兄です。 兄者に『行くぞ』と抑揚のない声で言われた時のエドはとっても痛そうだった。ちょっと可哀想でしたな。 アニメって問答好きだなあ。好き嫌いではなくて、本当に純粋にそう思う。ま、結構ベタでありがちな問答だとは思うんですけれどね(ひねくれ者) 確かブラックジャックにも、死刑囚を手術して完治した後やっぱり死刑になっちゃったって話があった気がするのだけれど、子供に問うにはちょっと重すぎるテーマな気がします。 件の話ではないけれど、ドクターキリコ絡みの話(確か『二人の黒い医者』の回だったかと)で、BJはその答えらしき言葉を最後に言っていました。 『それでも私は人を治すんだ! 自分が生きるために』(コミックがないので記憶に頼っています。間違っていたら御容赦) さて、エド兄はどんな結論を出すのでしょうか。 所変わってお隣の刑務所。何やら物騒な人たちを軍の研究とやらに差し出す模様。 その中の一人にイシュヴァール殲滅戦に参加のキンブリー@爆弾凶がいました。紅蓮の錬金術師ですか…。焔に紅蓮かよ。むーん…(何かよからぬ妄想が駆け巡っているらしい) 後はエンヴィーが材料を集めてくるだけとラスト。どれだけこの日を待った事かと、冷めた態度のワリには何だか尽くす女の姿を原作同様垣間見せるラストさんです。 死んだはずのグラン准将がエンヴィーその人らしいですが、死んだってまだセントラルまで伝わっていないのか? そんなに情報伝達が遅いのか、それとも東部がそれだけど田舎なのか。 しかし強欲さんが目覚めちゃったので、ちと計画に狂いが生じそうです。 昔懐かしマジンガーZのブロッケン伯爵のごとく兄者を抱えて通路を歩くエド。 ここから先はトラップがないハズなのに、キメラ達がお出迎えです。 兄者放り投げて応戦するエド兄。先週より動きが少ないワリにはよっぽどスピード感があるっていうのも不思議な物。見せ方って大事なのねえ。 あわや噛み殺されるかという所で口笛が。途端に大人しくなるキメラとエド達の前に現れたのは、死んだはずの綴命の錬金術師、タッカー氏でありました。 しかしまあ変わり果てた姿に。兄者が『キメラたちを作った“もの”』と称した理由が分かります。何で頭反対に付けたのかしらん? 頭クラクラしない? そしてキメラになってもメガネっこなのは何故なのだろう。よくメガネ落ちないのう。 思わず兄者を取り落とし、なんであんたがここにいると、タッカーに掴みかかるエド。 ニーナはあんたのために死んだのに、どうしてお前は生きているのかとの問いにタッカー氏曰く 『ニーナのためだ』 今ならエドの気持ちが良く分かると。 やっぱり生きていたタッカー氏でした。アニメに出てきた処刑シーンがいかにも想像っぽくちと芝居がかっていたりして、こりゃ生きているかもとは思っていたので、あまり驚きはなかったです。 建物の中を行くアルとスカー。 兄さんを狙うのはもうやめてくれないかとのアルに、これはイシュヴァラの意志だとスカー。 あのねえ。いつイシュヴァラの神が国家錬金術師を皆殺しにしろって言ったの? 夢枕にでも立たれたのか? それだけの酷い目に遭ったというのは重々承知していても、どうにもこいつ、復讐心で頭があまりに意固地に凝り固まっているので、突っ込まずにはいられないです。 自分自身の復讐心やら心の傷やら痛みやらを、神の代弁者語る事で正当化するなよと言いたくなる。 国家錬金術師を、エドを殺したいのは神じゃなくて、肉親や友人や同胞を殺されたあんたの心なんでしょ? あー、本人を目の前にして言ってやりて〜っ! 賢者の石も戦いに使うワケではないとのアルの言葉に、貴様達は賢者の石の恐ろしさを知らないと言うスカー。 賢者の石に近づくと滅ぶという伝説なら知っていると答えるアルは、イシュヴァールは賢者の石に近づいたがために滅ぼされたと聞いた事があると思い出します。それを否定するスカー。イシュヴァールは滅ぼされたのだと。 回想シーンでようやっとナイスなメガネっこ兄貴がしゃべって動きましたね。なんだか苦悩していたけれど。 若いっつーか幼いスカーに何故か笑える。 どうやら愛しい女性を生き返らせるために、禁忌の(宗教で異端の邪法とされている錬金術を使ったのだから、二重の禁忌ってコトですか)人体練成を試して失敗したようです。 次のシーンでは、身体中入墨入れたすっぽんぽんの姿で登場。ああ、私にとっても憧れの兄貴だったのに、何て変わり果てた姿に…。ほろり。 賢者の石を得る事が出来れば彼女も甦り、イシュヴァールも救われると信じていた、だがそのためにはイシュヴァールは滅びなければならないと、何だか矛盾いっぱいのコトを呟きながら、どっか行っちゃう兄貴です。 一人で回想シーンに雪崩れ込み痛そうに入墨の右腕を押さえるスカーの手にそっと添えられるアルの手。 うう、往年の少女マンガかボーイズラブマンガか…。見ているこっちが恥ずかしいとか思った、もうどうしようもないワタシです。 賢者の石が人間から作られかもしれない事は知っているとアル。それを確かめるためにここへ来たと。 見つめ〜合う瞳と瞳〜♪ と、アイコンタクトな二人の世界にお邪魔虫するのはラストとグラトニー。本当に邪魔が多い日だとのラスト姉さんに、何故その顔をしている? と尋ねるスカー。 何のコトやら本気で分からないようなラスト姉さんですが、スカーの兄貴の恋人やっていたほどお若いの? いつものように食べていい? なグラトニー。鎧の方はお腹に悪いわよとのラストの言葉に『頑張る♪』っていう所が可愛い。ラスト姉さんもやはり可愛いと思って世話焼いているのだろうか。 スカーの『ホムンクルス』との言葉に、まさかと驚愕するアルです。 タッカー氏の研究室。 軍はあんたを処刑したと偽ってキメラを作らせていたのかとのエドの問いに、ここでは他にも表沙汰に出来ない研究を色々とやっているとタッカー。 鎧への魂の定着、完全に人間としての記憶を残してのキメラ練成、これだけの技術を誰が持っているとタッカーへ問い詰めている最中、タッカーの視線の先にでも気づいたのか、カーテンに隠された先がエドは気になった模様。 恥ずかしがるから見ないでやってくれとの言葉に構わず(ほんっとーに人の言うコト聞きやしないぜ、アニメのエド兄)、カーテンの奥を覗いた彼の目に映ったのは、キメラとして甦り中(?)のニーナでした。 人体練成の代わりのキメラへの練成、しかし失敗し続けでとうとう自分の身で試してしまったらしいタッカー氏。 しかしあと一歩だと彼は言います。 そしてエドを案内するのは紅く光り輝く部屋。賢者の石の未完成品の納められた沢山の容器。スカーの腕の入墨に似た練成陣の描かれた床。 この大量の未完成品を完全に精製出来れば賢者の石を得られるとタッカー氏。 しかし、誰も成功した者はない、並の錬金術師では不可能なのだとのタッカーの囁きに答えるエド。 『オレは 並の錬金術師じゃないぜ』 悪魔ってこんな笑い方するかもねって感じのタッカー氏の笑顔で幕でした。 いやまあ、飛ばす飛ばす。ようやっと原作なんか知るかって部分を表に出してきたなって感じです。 それまでは、なるべく原作に近づけないとなーって、遠慮というか制約がかかっているように見えていたので。 原作通りに見えるワリにはかなり大胆なアニメ独自のエピソードが挟まれていて、見ているこっちはアレ? 原作に沿うの? それとも勝手きままにやるの? どっち? …と、混乱していたものですが、今日は混乱のしようがないくらいにすっ飛ばしていたので、却って観ていて楽でした。 好きな展開かどうかはともかく、私は下手に原作との齟齬が気になるような今までより、ばしばし飛ばしてくれた方がいいなあ。 ま、原作に沿った展開も見たいとも思うので、上手く原作部分とオリジナルのバランスを取ってくれるとかなり嬉しいのですけれどね。 まあ、これからに期待します。 ラストのエドですが、マルコーノートの内容を知った彼には、あれだけの賢者の石もどきを作るためにはどれほど多くの人命が使われたのかを知っているのだろうと思います。だからこその、部屋を見た時のあの驚愕の表情だったのだろうと。 NO.48の弟よが自らの命を絶った事にあれほどショックを受けていたエド。なのにラストで、多くの犠牲の証の賢者の石もどきを、自分なら完全に精製出来ると言ってしまう辺りに人間の業を感じずにはいられません。 実は、このエドの発言はかなり好きです。暗い情熱をひしひしと感じて。 来週のエドの行動が楽しみですな。我に返った時に、悪魔の囁きに心を奪われた自分をどう思うかってトコロまでやってくれると尚楽しいのだが(我ながらイヤな性格だコト) そして来週はー。 アル・スカー組VSラスト・グラトニー組、エドとエンヴィーのバトルにキンブリーや大総統までシャシャリ出て、これまた突っ走る展開っぽいです。 しかし一番気になるのはヒューズのパジャマ姿(?)だったりして。 (2004.2.28初出)
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第22話「造られた人間」 粗筋:(アニメ公式サイトより) 第五研究所の深部へとたどり着いたエド。そこではかつて錬金術の軍事転用の為に、大規模な生体錬成の研究が行なわれていた。研究所内に放置された、夥しい量の未完成の賢者の石と巨大な錬成陣。タッカーは、エドにそれらの材料を使用し、賢者の石を完成させることを提案する。 ようやっと風邪から復調しました。いや、今週はヤバかったです。熱よりも何よりも涙と鼻水が…。 真面目にトイレで仕事をしたかったです。 寒暖の差が激しい昨今、皆様もお気をつけて。 最近リアルタイムで観る時は、鋼の錬金術師→ニュースの森→ほんとにあった怖い話 の3連コンボです。 いや、ほんとにあった怖い話は面白いです。あのチープさというか、とほほ感が病みつきになりますね。見逃せませんっ! 人気キャラを仲間外れにしたままクライマックスですかあ? …と、ちょっとばかし大佐に同情した回。 大丈夫だよ。きっとこれからいっぱい出番あるよ、大佐!……多分な。 後はー。やはりヒューズ@ピヨたんVS大総統@お花の競演ですかね。 のっけからピヨたん…もとい、ピンク地にひよこ柄なパジャマ姿でヒューズ登場。色と柄から察するに、愛娘とお揃いとみたがどうよ? しかし、それならせめて色くらい青にしておけばいいのに。何気に若作り。 まあ、奥さんと娘のいる自宅でまでマスタング大佐と愛のホットライン?…とか思っていたら(バカ)、家族どころかアームストロング少佐以下2名までいました。 ちょうど事件が起きている真っ最中に電話をする勘の鋭い大佐ですが、ヒューズお休みモードってコトは時間遅い? それとも実はセントラルと東部って、時差があるほど遠距離なのかしらん(だとしたら、グラン准将の死が伝わっていないのも納得…か?) いつものメンバー全員がカメラ目線でメンチきっておりましたな。大分ご不満らしい。 (通じるか気になって『メンチきる』でググったたら死語どっとコムなぞにヒットしてしまったわ(^^;)) こっちの気もしらないでとボヤきつつ、大佐に知らせなくていいのかとの言葉に『まだいい』というヒューズですが、何か含みがありそうな気がしないでもない。頭がキレすぎるってのも…ねえ(遠い目) つーか、やはり大佐がエルリック兄弟の軍での後見人みたいな役をしているのだろうか。まるで同人ネタだにゃあ。 独断で軍を動かすらしい、中佐の地位は伊達じゃなかったヒューズです。 所変わって第五研究所。グラトニー×スカー(決してVSではない) ホントにスカーってば何から何まで受けっぽい。何? その倒れ方! 誘ってんの? …と、思わずつっこまずにはいられなかったです。感想文が男の子お断りになったらスカーのせいだからねっ! ヤられた後(何をだろうか…)のやうに色っぽい腰つきで倒れたまま、強欲さんがいた穴に落ちちゃったスカー。グラトニーの『あそこきら〜い』が可愛かった。最近グラトニーに胸ときめきます。 お次はアルVSラスト(こっちはちゃんと対決) デカい鎧のアルをちゃんと坊や扱いしてくれるラストは偉いかもしれません。会った4年前って第4話の時だっけ? 発売日にきちんとDVD買っているのに、未だに観ていないワタシ…。時間が出来たら観ようと思いつつ〜。 人を模した人口のもの、人ざらなるヒトであるホムンクルス。それを作った人間はいない、ありえないと言うアルに、ありえないなんて事はないとラスト。現に自分の前には魂だけの坊やが立っていると。 鋭く伸びる爪に捕らえられ、アルが思わず口にする言葉は 『ヒトじゃ ない』 いつの間にやらやってきていたグラトニーに、丸ごと食べられそうな大ピンチのアルです。 赤い研究室での、エドとタッカー氏と賢者の石もどき。 残されていた研究資料を読み解くエドに、タッカー氏の甘い誘惑の声。 『キミなら賢者の石の完成も可能だろうねえ』 賢者の石もどきは自分が連れて来られた時には既に大量に作られて放棄されていた、前任者のマルコーが残したものだろうとタッカー氏。 これが何から出来ているのかと言いかけたエドを遮りタッカー氏は続けます。 『それが何から出来ていようと何の意味がある』 例え材料が人間だろうと元には戻せない。キミに戻してあげられるのかと問い、完璧な石にしてあげる方がよほど意味があると囁くタッカー氏。 追い討ちをかけるは兄者。このままでは彼らの命には何の意味もない、私も同意見だと告げます。 赤い輝きを放つ賢者の石もどきに映るアルの幻を見つめて呟き、おもむろにガラスの筒によじ登って天井に練成陣を練成。 やる気っぽいです。 大義名分: 他に対して後ろめたさを感じないで何かをやってのけるだけの、(表面は)堂々たる理由。(新明解国語辞典より) いやー、タッカー氏の口にする、なんて巧みな大義名分。どうせ戻せないしー。だったら意味のあるモノにしてあげた方が親切ってモンじゃーん? …ってコトですよねえ。 後ろめたい事をする時には、やはり自分を騙す何かが必要なのでしょう。仕事や勉強の息抜き〜と自分に言い訳してサイト更新したりとか。 完璧な賢者の石にしてあげるのが犠牲になった人たちのため…なんてエド兄は考えていないと思いますが、アルのためという大義名分は持ち合わせているようです。 こういう言い方しちゃったら身も蓋もなくて可哀想なのですが、心の何処かでそれを免罪符にしているって事は、自覚はしておいた方がいいと思わなくもない。 (何気にエド兄、身に染みて分かっていそうだけどな) 走る〜走る〜オレた〜ち〜♪ と、軍内部を走っているらしいヒューズ中佐御一行。その前に立つは、ヒューズとベストパジャマニスト(なんだそれ?)を競う気らしいブラッドレイ大総統閣下。 こちらは青地に白いお花柄。チューリップかしらん? 清楚な中にも中年のおばさん的熟れたアダルティさを加え、それでもキュートを全面に押し出したナイスなパジャマです。 ヒューズ負けるな! ついでにマスタング大佐やアームストロング少佐にも、ぜひ参戦して欲しいトコロです。 ねむねむにょ…と言わんばかりのプリティさなのに何でもお見通しらしい大総統。第五研究所へ自らの出陣を宣言します。 嬉しそうなロス少尉とは違って、何故か険しい表情で敬礼するヒューズ。この辺の目先の利きが後のアレに繋がるのかなあとか思うと、何だかとほほです。これから先は油断出来ん…。 賢者の石精製のための準備で忙しいエド。真上の階にある賢者の石もどき貯蔵タンクの水槽の大きさを見ても、顔色を変えずに『使える』と呟くエド兄に、迷いも動揺も見られません。ちと感情がマヒしたっぽい。 人間の順応性って早いもんだねえとか、ヘンな所で感心しました。さすが同族同士で殺しあえる生物です>人間 しかし大量の賢者の石もどきが入っていると思われた水槽は見せかけだけで、水槽の一面が開けられると、中にはグラン准将に連れて来られた囚人達が詰まっていました。 あの水槽のダミーは、エドのために用意したのだろうか? 開けたグラン准将@エンヴィーは、うんざりしたように人間ってヤツは何百年経っても変わらないと言って、また閉めちゃいました。視聴者に事情を説明してくれるために開けたとしか思えない、何気に優しいエンヴィーです。 ま、ご都合主義と…げふげふ。 あれでも軍人かと呆れている囚人の皆様の中に、座っていたのは紅蓮の錬金術師キンブリー。 まだアレがグラン准将と思っているのかと、妙にバカ丁寧な言葉で言います。グラン准将はあんなに大物じゃないとか言っちゃう辺りに昔を偲ばせたりして。 二部屋同時に練成すると告げるエド兄。ふたつの練成陣のエネルギーをぶつけて圧縮するそうな。その時の爆発力が必要って、本物を得るのは大変。 練成陣を変えると言ってエド兄が描いたのは七角形の練成陣。初めて見るというタッカー氏に思いつきだとエド。もう天才ってこれだからー。理屈よりも直感か。 もし賢者の石が出来たらアルを元に戻して姿を消す、後はあんた達の好きにすればいいと言い放つエドです。 エド兄いいのか? ホントにそれでいいのか? …と、ちと突っ込まずにはいられないシーン。 まさに練成のための準備をしている上の階では、囚人の皆様がお騒ぎ中でした。 うるさいと言うキンブリーに向かって悪態をつくその中の一人。仲間殺しだって手も足も出ないじゃねーかとの言葉に、キンブリー笑って立ち上がり、どうして仲間殺しと呼ばれているか知っているかと尋ねます。 爆弾で仲間をふっ飛ばしたんだろうとの返答にせせら笑うキンブリー。爆弾など要らない、人間を構成する多少の金属原子と若干の有機物を利用すれば爆発性の物質に練成出来ると男を水槽の壁に追い詰め、ドカンと爆発。 賢者の石もどきの効果で、いつもより2.5倍は大きく爆発したようです。 その爆発のショックで目を覚ますスカー。つーか、この何かと慌しい時にのんびり寝てたんかいっ! 誤解を招きそうな色っぽさ全開のスカーです。 ああー、ホントにこいつは〜っ! いつかは『私が悪うございました』と土下座して謝りたくなるくらいの攻めっぷり…じゃない、漢っぷりを見せて欲しいです。頑張れ! いつもより余計に爆発したので床が崩れちゃったようです。下で準備中のエドの上から大量の人が降って来た模様。 何故人が居るのかと驚愕するエド。まだ研究員がいたのかとの問いに、あの服は囚人服だとタッカー氏は答えます。 人で作られた賢者の石もどきを練成する覚悟は決めても、さすがに生きている人間を練成するのはダメらしいエド兄(そりゃそうだよな)は抗議しますが、タッカーは笑っちゃってます。 なんとなーくだけど、タッカー氏が笑う理由って分からんでもない気がします。 人間の命で作られたけれど既に人間でないモノなら平気だけど、本物の血と肉を持った人間だとダメだってのも、ある意味滑稽。 肉は好きだけれど、牛とかブタとか鳥を自分で殺して食べるのはイヤっていうのと同じ滑稽さと哀しさを持っている…かな。 誰が連れて来たんだと思わず怒鳴るエドの耳に、聞き覚えのある声で『私だ』との返事が届きます。 ここにいるはずのないグラン准将でした。 まだしゃべっているのに有無を言わさず殴りかかるエドの拳を避けて、元の姿のエンヴィー登場。結構オトコらしい。 エド兄を小ばかにして『おチビさん』呼ばわりの連続です。いやー、でもホントにチビだもんねえ…ってのは言ってはならないコトか。 その上『役立たず』とは。エド兄が怒るのもムリはない。 チビチビうるせえと、やっぱり小ばかにした態度でケンカは嫌いなんだよねえなエンヴィーに完璧臨戦態勢のエドでしたが、まさに気合入れている時に故障しちゃう右腕。原作では『運良く』でしたが、アニメは『運悪く』って感じ。 エンヴィーに足蹴にされちゃいます。 最初は余裕を持って小ばかにしていたのに、 『お前なんか あの人が生かしておけっていうから生かしておいてやっているダケなんだよ』 辺りからちょっと雰囲気変わり始め、珍しく余裕のない表情で(原作でも見られるのかしらん? こんな顔) 『あいつの血を受けたお前だけは許せない』 と、ラストが止めなければ蹴り殺しそうな勢いでした。 原作の『お父様』が『あの人』なのか、『あいつ』ってやっぱりエドの父親のコトなのかとか、またまた謎だけチラつかせて焦らしてきますな。ちゃんと最後には説明してよねー。覚えとくからさ(すぐに忘れそう) あなたが材料をちゃんと調べなかったせいでしょとエンヴィーを戒め、エドに材料はあるのだから練成を続けてねと、ラストは迫ります。 最初から囚人達を使って練成させるつもりだったのかと驚愕を隠せないエドに、グラトニーに引きずられたアルがやってきます。 うーむ、やってくれますグラトニーっつーかアニメ。四肢のない、鎧の胴体と頭だけの姿となってしまったアルです。 せっかく直したばかりなのに。今回鎧の欠片はグラトニーの栄養になってしまったから、失った分はどうやって直すのだろう。泣ける。 こいつらはホムンクルスだと叫ぶアルに、目の下くま作りっぱなしで驚愕しっぱなしのエド兄。 まさかと呟くエドに、タッカーはその通りだと告げます。彼らは完璧な人造人間で、その秘密を自分も教えてもらう約束をした。そうすればニーナは完全に甦ると。 姿形だけ甦らせてどうする、魂はない! と怒鳴るエドに、ニーナの魂ならあると自分の頭を指差すタッカー氏。 自分のニーナの記憶を全てホムンクルスのニーナに植えつければ、完璧な“私の望む”ニーナが出来ると。 『完璧』っていうのが、本当のニーナではなく『自分の望み通りのニーナ』ってトコロがポイント。 小中学生の子供よりも、親となれる年齢に達した人や、実際に親である人には実に耳の痛いお話かも。 望み通りの子供か…。アイタタタ。 それを聞いて穏やかではないのはアル。ああ、またきっと怖い考えになっちゃってるんだ。 むーん。アニメってばアルを追い詰めすぎちゃうか? そんなのニーナじゃないと叫んだ所をエンヴィーの美しい回し蹴りを食らって倒れるエド兄。脚キレイでした>エンヴィー。 さっさと練成しろとの言葉に、そんなの出来るワケねーじゃんとばかりにそっぽ向くエドです。 それを見てため息をつくラスト姉。自分達は錬金術が使えないから誰かに頼むしかないと言う言葉に、だったら何故賢者の石が要るんだと問うエド。コーネルみたいに世界でも手に入れたいのかとの言葉に、ラスト姉ったら意外な言葉を口にします。 『人間に なりたい』 妖怪人間の頃から、人ならざる物は人になる事に憧れるものなのでしょうか? ホムンクルスの方が人間よりよほど優れているとか言いそうな気がするのだけれど。あんなに人間を見下しているエンヴィーすら人間になりたいのかしらん? 人間になったら、鉄なんて食べたら死んじゃうよ、グラトニー。 お前達が本当にホムンクルスならそれを作った錬金術師がいるハズだ、そいつなら賢者の石が作れるんじゃないかとのエドの言葉に、作られたんじゃない、生まれたんだといきり立つエンヴィー。 ああ、また何気なく謎が増えてる…。 錬金術が使えない自分達に出来る事は、賢者の石のヒントをチラつかせ、それを欲して完成してくれる者を探す事だと言うラスト。 そのためのリオールのコーネル教主やマグワールやその他諸々で、そのお陰で自分たちのために働いてくれるエドを見つけたと。 兄弟で力を合わせて自分で切り開いてきたハズの道が、実は誰かの掌の上で遊んでいただけだったと告げられたにも等しいお話。さすがにエド兄可哀想だのう。 『オレたちは操られてなんかいない!』の叫びも、『私達がそう望んだからよ』のラストの言葉の前では虚しい。素直に同情してしまいます。 でも、誰かに踊らされていたとしても、やっぱりキミらが自分で切り開いた道だと思うヨ。 等価交換だと言って、賢者の石の精製方法を教えるから自分達を人間にしてくれと迫るラスト。 とうてい呑める要求ではないけれど、あちらには最大の切り札アルがいました。兄者をあっさりと殺し(やはり壊すより殺すだろう)、暗にアルの命と引き換えに賢者の石の精製を強要します。 これは『お願い』ではなく『命令』だと。 アルの言葉に黙っていろと怒鳴り、天井を直すエド兄です。 素直に感心しているエンヴィーがいい感じ。 再び賢者の石精製の準備を進めるエドに、アルの悲痛な叫びは届いているのかどうか。 今頃やってきたスカーさん、何だか勝手なコト言ってます。くそー、こいつ嫌いじゃないのに、いちいち言動や行動が間抜けで何だか歯がゆいったら! 後は練成するだけの状態で、アルは見ないで虚ろな目で囚人達を見やり、両手パンして練成陣に手をつけばそれでおしまい。 …という緊迫した場面でしたが、ラスト姉の『あなたなら出来るわ』に、つい『おだてないでください』と(私が)答えてしまったファーストガンダム世代(年がバレそうだな)のしばたさんです。 人間を犠牲にしてまで元の身体に戻りたくないと叫ぶアルをせせら笑うエンヴィー。人の命の代償は人の命以外役に立たない、人が生きるという事は、大なり小なり人の命を奪って生きている。 後を続けるラスト。何かを成し遂げるためには犠牲は付き物。大人は皆知っている。軍の狗と罵られても構わないと大人の社会に入って来たのなら、都合のいい時だけ子供に戻らないでと。 …こんな時くらい子供に戻してやってよー。 ま、確かに生きる事は母親だったり他の誰かだったりの命を削って生きるのと一緒ですが、ついでに言えば、命有るものを体内に取り込まねば生きていけませんが、それを都合のいいように解釈されて丸め込もうとされてもなあ。 これもまた、何かをごまかすための大義名分。 実際、殺人犯やらレイプ魔なんかの何十人よりも身内1人の命が大切だってのは、己の愚かさを痛感しても嘘偽ざる心情だろうと思います。エドがやろうとしている事は、当然といっちゃ当然な結論かもしれない。 でもそうやって叶った望みの後には、長〜い人生が待っているんですよねえ。 決して『末永く幸せに暮らしました』で終わるおとぎ話ではありえない。ありえないのよ、エド兄〜っ! …と、両手パンしちゃったエドに向かって叫びたい心境に〜。 でも、やはりというか結局というか、賢明というかで出来ないエド兄です。そんな兄貴が好きだよ、私は。 そしてスカー。見てないでさっさと助けなさい。 時代劇のように微妙に遅れて(ずっと見ていたくせにー)助けに入るスカー。 弟を連れて行けとの言葉にふざけるなと怒鳴るエド兄。その兄貴に向かってスカー曰く。 『兄は弟を守ってやるものだろう』 ああー、このアニメってばブラコン多いったら! まだ終わらせてしまっては困るわと臨戦態勢のホムンクルスの皆様でしたが、賢者の石もどきに触れた途端暴走しちゃったエド兄に圧倒されてしまいます。 明日のジョーかと思うくらいに怖かったです、エド兄。 外では大総統自らの指揮で突入。『薙ぎ払え!』ってまあ、ステキすぎです大総統。 鋼の隠れた萌えポイントは『オヤジ』だと主張するしばたさんです。さり気なくナイスなおじさまが多いのよねえ。うっとり(オヤジ属性持ち) そして逃げ出したキンブリーとグリード@強欲さんのご対面シーン。手を組む事になるのだろうか。 研究室ではまだエド兄が暴走中でした。そこに駆けつけるアームストロング少佐他2名。 練成反応が無限連鎖を起こしているとの少佐の言葉を聞きつつも、危険を顧みず幽霊みたいなエドの元に近づくロス少尉。 やはり子供を助けるのは女性なのでしょうか。マリアの名を持つ少尉に抱きしめられて、思わず『母さん』と呟くエドです。 ロス少尉美味しすぎます。予測はしていた展開ではあったけれど、何ていい役…っ! 今の所、アニメで一番美味しい役貰っているんじゃないか? あそこでエドを助けるのは、やはり母親と同じ性しかなかったのだと思います。 アニメって難解そうに見せかけているワリには、結構分かりやすいロジックな気がする。 まあ邪まビジョンだけで言えば、ロス少尉の役をマスタング大佐がやったら面白かったのだけど(ありえんありえん。そんなハメになったらエド兄もっと暴走すると思うぞ) 軍服を着てまんまと逃げおおせるホムンクルスの皆様。エンヴィーは変身した方良かったんじゃ? 兄弟のお母さん似の秘書と目が合って、『お疲れ様』とか(しかも何だか嬉しそうに)言われていましたが、あれは軍の人間としてなのか、正体を知った上でなのか。 ああー、また謎が〜。謎ばっかり。 ラストは、たくましい父親像のアームストロング少佐が、キッチリ締めてくれました。 先週、今週の原作のふっきり具合は好きです。比べる必要がないから気分も楽だし展開が分からないからドキドキするし。 この調子でこれからも適度にぶっちぎってピリオドの向こうまで疾走して欲しいものです。 しかしラスト達の魂胆の一端が分かったと思ったら、そのせいで却って謎が増えてしまいましたねえ。 ああー、原作同様焦らせまくるぜ、アニメ。 そして、今回もアニメ名物の問答が出ましたな。 アニメが終わる頃には『ハガレン禅問答集』とか出来るんじゃねえかと思うほどに、皆語る語る。 しかし、どれもこれも答えの出ない問答で困っちゃいますね。 ええ、確かに仰る通りですう。でもだからってどうすりゃいいのさ!…って、そろそろエド兄キレたくなるんじゃないだろうか? 重いテーマを扱っているし、先の見えない深い論理に陥りやすい話だとは思うけれど、あまり袋小路的問答が多いと肩凝っちゃいます。 適度にやってくれると観ている方は楽なのだけれど。つーか、私が難しい話を理解出来ないだけ?(多分そう) 来週はー。アルのアイデンティティを賭けたエドとのケンカの話らしいですが。 なんか暗い? ウィンリィすら暗い? ウエット一直線ですか? が、頑張れー(誰より私が) (2004.3.7初出)
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第23話「鋼のこころ」 粗筋:(アニメ公式サイトより) 朦朧としたまま、病院のベットで目覚めた満身創痍のエド。アルもまた半壊した姿で部屋の片隅に置かれている。賢者の石に後一歩のところまで迫りながら、踏み切ることが出来なかったことがエドの心を締め付ける。 金曜日にガンガンを買ったのですが、なんかもう、エド兄がふてぶてしく元気で癒されました。やっぱりエドには、ケンカっ早くて暴れん坊な、口の減らない可愛くないガキでいて欲しいです。 最近、アニメのエドのイメージに引きずられ気味だったので、久々に原点に戻った気分でした。 そうそう、来月からの『鎧の錬金術師』が楽しみです。にやり。 アニメ名物、全編湿っぽい回。画面にカビ生えそう(ほんっとーにウエットが嫌いだなあ、私) そしてヒューロイの方々にとっては、深読み裏読みが楽しい、なかなかに美味しい回だったのではと思います。 病院で目を覚ますエド。覚醒して真っ先にアルを心配する所が兄貴っぽいです。 しかし裸電球って、貧乏くさい病室だよなあ。 アルが居る事にほっとしたと思ったら、無事とは言いがたい姿に愕然とするエドです。むー、今日は目の下くま作りっぱなしデーなのね。 努めて明るい調子ですぐに元に戻してやると告げる兄に、元気なく頷く弟。エド兄は何か忸怩たる想いがありそうです。 そんな兄弟の惨状に、思わず何があったのかと訊かずにはおれないブロッシュ軍曹。 しかしエド兄、口を割りゃしません。どう見たって大した事ないようには見えないのに、大した事ねえで押し通す模様。 この辺がガキっぽいですな。 しかしロス少尉はお子様の危機一髪な暴走ぶりを見ていますから、さすがに黙ってはいられなくなったらしく、上官へ向けて謝罪をしてから、スパーンと平手打ち。 …っていう、原作では乾いた味わいで笑いさえ生むシーンを、じめじめっと深刻な調子で展開させる辺りが、個人的にはアニメの苦手な所です。 『もっと自分が子供だって事を認識しなさい』 この気持ちは分かるー。ま、それを今ひとつ忘れているっぽいトコロが、エド兄の魅力でもあるとは思うのですがね。 私バカな子好きだから(身も蓋もない…) 『少しは大人を信用してくれてもいいじゃない』 とのロス少尉のお言葉です。 まあその通りなのだけれど、子供の頃は『大人は嘘つきだ』って思っているモンだとも思ったりして。 お咎め覚悟のビンタに、しどろもどろになりながらもちゃんと謝る、たまには素直なエド兄でした。 ところでハタと思ったのですが、アルの正体ってこの2人にはバレていましたっけ? 賢者の石の秘密を盗み聞きした頃に告白していたのかなあ。記憶には残っていない。 いや、アルのあの姿を見れば中身が空なんて分かっちゃうだろうし、そのワリにはビックリもしなければエドに言及もしないから、ちょっと疑問に思ったもので。 そういや、先週の引きでアームストロング少佐がアルを抱えて出てきた時に大勢の兵士の皆様がいましたが、彼らにもバレたりしている? それとも、なんで少佐は壊れた鎧なんて持ってるんだろーとか思っただけだろうか? うーむ、この辺つっこんでも良いですか?>アニメスタッフ リゼンプールでウィンリィは、ネジを片手に苦悩中でした。 『若き美貌の天才機械鎧技師のワタシがとんだヘマを〜っ!』 突然入って来たばっちゃんを誤魔化している所へ(バレバレだって)、エドからの恐る恐るといった風情の修理依頼の電話が。 『突然右腕が動かなくなった』でギクっとするウィンリィと、『またムチャしたんでしょう』でギクっとするエド。 何気に似た者コンビか。 この2人ってば、幼馴染の小さな恋のメロディ…にはちょっと足りないって感じが、微笑ましくていいですな。 普通にノーマルカップリングとして好きです。アルとウィンリィってのもよさげだけど。 第五研究所跡での厳しい表情と、エドを見舞った際のふざけた態度の落差が不安をかきたてるヒューズ。仕込みに入ったか、アニメ(ちょっと泣きながら) さりげなくっつーかあからさまに人払いをして、エドに第五研究所の様子を知らせ、真相を聞き出します。 何気に子供に物を訊く態度って感じでした。さすがお父さん。 重い口を開いて、ホムンクルスの事、生きた囚人たちを使って賢者の石を作らされそうになった事等、諸々の見た事聞いた事を話します。 えげつないエンヴィーの性格を良く表わしたナイス似顔絵ですが、エド兄意外に画才あり? 『良く聞かせてくれた』で、『後はオレに預けてくれ』と、やっぱりお父さんの表情で微笑むヒューズに、珍しく突っ張らないで、肩の荷が少し下りてほっとしたような微笑を見せるエドです。 そろそろヒューズを見ていると、心中穏やかじゃなくなってきましたよ。あまり一人で背負い込まないでくれい。 それにしても、図書館といい研究所といい、デカい破壊事件の犯人にされまくっているスカーって、ちょっと可哀想かも。自分だって酷い目に遭わされているのにねえ。 セントラルにウィンリィ到着。師匠夫妻にしっかり焦点が合っているってーのがなんとも。 お迎えに上がったは、目印のアームストロング少佐。『出た…』ってウィンリィ…。今回少佐の出番くらいしか和む時がないんだから邪険にしないでー。 入院中のエドにびっくりなウィンリィ。後ろの少佐が激ラブリー。家に持って帰りたい…っ! 私の整備不足でこんな目に〜とうなだれるウィンリィを、必死で盛り上げるエド。もしかしてネジの閉め忘れに気づいていない…? と、モノローグ後に元気になっちゃう現金なウィンリィです。 しかしそこですかさず、出張料金の商談に入らなきゃー。 ヒューロイさん御用達シーン(きっぱり) エドの話で考え込んでいるらしいヒューズさん。シェスカから大佐の電話を告げられて、一瞬顔を歪めちゃう辺りが萌える! で、大佐相手にはなーにも話さずにおふざけヒューズで行っちゃって、そして大佐が何も気づいていないっぽい鈍感振りが、何だかやたら受けっぽくてこれまた萌え! 報告しなくていいんですかとのシェスカの言葉に、厳しい顔で『いいんだ。あいつは何も知らなくて…』と言うヒューズにいたっては、深読みしていいですか? 妄想しまくるけどいい? …と、思わずエキサイトせずにはいられないくらいに萌えでした。 あー、色んな意味で美味しいー。このシーンでご飯3杯はいけそうです(あんた、いつからヒューロイ者に…) そして相変わらず人使いの荒いヒューズでした。私的にはシェスカの出番が多くて嬉しいです。好き好き♪ お食事が終わってさあ修理しましょうってトコロで、ぽつんと置かれた手付かずの牛乳に気がつくウィンリィに、気づかれて滝のような脂汗を流すエド。 やっとマメ発言が飛び出して、ああこれでアニメのエド兄もマメ呼ばわりしていいのねーとか思ったです。 しかし、私はこの場面はエドの味方です。私も牛乳嫌いだから…。でもシチューとか乳製品は好き…。 だよねー! 牛乳なんて人間の飲むモンじゃないよねーっ!(エド兄に加勢中) そんなだからいつまで経っても大きくなれないのよで、『ねえ、アル』と同意を求めるウィンリィ。 元気なさそうでも、ようやっと会話らしい言葉がアルから出てほっとしたのか、こんなモン飲まなくてもアルはでっかくていいよなあ なーんて言っちゃったら怒られちゃいました。 『好きでこんな身体になった訳じゃないっ!』 なんかもう、画面は黄昏ているし、エドはすぐ凹むしアルはそのまま黙っちゃうし、ウィンリィまで暗くなってヒステリックに叫んじゃうしー。 重いというより、やっぱり湿っている。シリアスというより湿っていると思うです。 大事な事を何で話してくれないのとキレちゃって、病室を飛び出すウィンリィにバッタリ会うヒューズ。いつものように愛娘の写真を取り出し、可愛いだろう会いたいだろう? と、素早く拉致っていきます。 明日はエリシアちゃんの誕生日〜と浮かれ気分のヒューズに、そういえばエドも…とか言っていましたが、エドの誕生日って第6話で冬にやってなかったっけ?>アニメ エリシアちゃんの誕生日。一生懸命ローソクを吹き消す姿が可愛い。社交的なヒューズらしく、お客様も千客万来です。 リンゴはシロップに漬けておくといいそうですよ? 本の虫と呼ばれて滂沱のシェスカが可愛い。でもシェスカの選んだ絵本なら、きっと面白いと思います。 楽しいパーティなのに暗い顔のウィンリィ。 それに気づいたエリシアちゃん、おめでとうって言われた数だけいいコトがあるからと、ウィンリィに向かって 『おめでとう、おめでとう、おめでとう♪』 ああ、なんていい子なんでしょう。ヒューズ夫妻の慈しみ方が見えるようですね。 愛情に満ち足りているから、ちゃんと他人を気遣える子になるのでしょう。ある意味理想の子育てかも。 そうやっていると姉妹のようだなとヒューズに声をかけられ、こんな妹がいたらいいのに、一人っ子だしと答えるウィンリィ。そんな彼女にヒューズ曰く 『いるだろう、兄弟なら』 兄弟だったらもっと色々話してくれる、あいつらは昔から大事な事は何も話してくれないと寂しそうなウィンリィに、男ってのは言葉より行動で示す生き物だからしょうがないとヒューズ。 …そうですか?>数少ない男性諸氏 苦しい事は、なるべくなら自分以外の人間に背負わせたくない、心配もかけたくない。だから言わない。 …って原作通りの台詞なのですが、アニメの展開を見ていると、これってエルリック兄弟の事を言っているとみせかけて、実は暗に大佐に向かってコクっているんじゃねーの? と、あらぬ方向に妄想してしまったワタシです。 そう思うとかなり意味深でドキドキもんの台詞だと思いませんか? …思わないか(バカ丸出し) 最後に弱音を吐けるのはウィンリィだろうから、その時はきっちり受け止めてやればいいんじゃないかと諭して、それから付け加えた言葉は 『姉ちゃんがそんな顔してちゃ 弟たちが甘えられないだろ?』 そうですか。エドは弟ですか。ホントに子供と見られているのねえ、エド兄。 早く長男に昇格出来るように頑張れ〜(生暖かい目で) 奥さんが焼いてくれた誕生日ケーキを持って、エドの元に急ぐウィンリィです。 『ウィンリィちゃんの笑顔に勝るプレゼントなんてないよ』とヒューズに言われて、嬉しそうに笑う様が可愛かったのう。本当にエドは果報者だ。 病室では暗いぜ、早くケンカでもしてスッキリしろよ兄弟! の、だんまり場面。 そこへ飛び込んできたウィンリィ、開口一番 『おめでとう、おめでとう、おめでとう!』 そして恥ずかしそうに、誕生日におめでとうと言われた分だけ幸せになれるからと言って、にっこりと笑います。 つられて頬を染めるエドの可愛かったコト。ノーマルカップリングは心洗われます。 グレイシアさんからとケーキを手渡し、作り方を教わってきたから、食べられるようになったらいつでも作ってあげるとアルに言うウィンリィです。 欲を言えば、私はアップルパイの方が好きでーす。 しかしこの展開だと、アルの『やたー♪』が見られなくて残念ですよ。しくしく。 そういやガキの頃、いつも3人でケーキ食ってたなと思い出話に華を咲かせるエドとウィンリィですが、暗ーいアルは『そうだったかな』と一言。 エドがフォローしてもムダで、修理が終わるまで外に出ていると告げます。一人屋上で何を思うのか。 アルが暗いとエドも暗いぜ。逆の時はそうでもないのにねえ。 兄貴という生き物は、傍若無人な暴れん坊と言えども弟妹に対しては苦労性なようです。 修理中のエドとウィンリィ。 アルと何かあったのと訊かれて、エドはアルに対してとんでもない事をしてしまったと答えます。 身体を元に戻せるチャンスがあったのに、アルに比べればとるに足らないハズの囚人たちの命を惜しんでためらったと。 …このアニメエドの勘違いっぷりには、目眩がしたばかりか一発殴りたい気分に駆られたのですがー。 あんた、アルがそんなコトを怒っていると本気で思っているのか? 弟を見くびりすぎじゃないか? エドを無力な子供として描くのは構いませんが、頼むからあまりばかにしないで欲しいと思います。 アルがたとえ死刑囚と言えども、その命を犠牲にしてまで元の身体に戻りたいと思うかどうか、そんな事すら分からないようなバカな兄貴にするのはやめて欲しい。 前回、必死で兄を止めたアルの叫びを全てムダにするつもりなのだろうか、アニメ。 まあ、ウィンリィが真っ当な事を優しく諭してくれたのでマシですけどねえ。 『一度でも人を犠牲にしようとしたエドを怒っているんじゃないかな』って方が、よっぽどありえそう。 このシーンのエドは、私的にはなかった事にしたいトコロ。気にしすぎだとは思いますけど、けど〜。兄弟萌えとしてはちと許せん気分。 No.66の言葉とか思い出して、どんどん怖い考えになっちゃっているらしいアル。 病室では、修理の終わったエドに、ウィンリィがアルに早く会いに行かなきゃと促しています。 なんと言ったらいいのかと渋るエドに、ごめんって謝ればいいでしょとウィンリィ。 『いつも言葉が足りないんだから』 そんなウィンリィを見る、エドのやたら無防備な子犬のような目が、やっぱり可愛いと思ってしまった萌えには勝てない私でした。 屋上のアルの所へ行くエド兄とウィンリィ。 リゼンプールからくず鉄をいっぱい持ってきたという事は、アルの惨状を知らされていたのか。 何にしても重かったろうにご苦労様。でも、女の子は腰を大事にしなきゃダメなんだからムリはしないでね。 アルにごめんと謝って、オレは諦めないから、オレたちはオレたちのやり方で元の身体に戻ろうと告げるエド。 しかしアルの答えは、 『兄さんはそれで元に戻れるかもしれないけれど、ボクは本当に戻れるのかな』 そう問われて『心配するな』って答える物言いが、珍しく兄貴っぽかったエドです。 ウィンリィの労働の賜物を使って、アルの身体を元に戻すエド。 直った手を動かして、あの時もこうやって魂を定着させたんだよねと訪ねるアルに、ああと答えるエド。その後にアルが続けた言葉は。 『記憶も一緒に』 ってコトで、ついにアルは大爆発。 記憶なんて所詮は単なる情報に過ぎない、でっち上げる事など容易い。 兄さんの怖くて言えなかった事は、ボクの魂も記憶もでっち上げだという事じゃないのか。 冷静に考えて、10歳程度の短期間とはいえ、人間一人の記憶を作り上げるのは、とんでもない手間だと思います。 アルは実は死んでいて、エドの記憶に残っているアルを練成したって方がよほどありえそう。 …なーんて事は、自分の存在が実感として感じられない身の、精神的にもまだまだ未熟な子供では思いつかないっていうか、あえて気づかないフリしてるんだろうなあ等と思うと、過酷な状況が可哀想ですな。 いつだって兄の抑え役やってたんだから、たまには爆発しなきゃねと思ったり。 でも女の子に手を上げるのはいただけないぞ、アル。 わたしやばっちゃんを信じて! と訴えるウィンリィに、この空っぽな身体で何を信じればいいんだとのアルの悲痛な叫び。 何も言わないエドに何で質問に答えてくれないのさと怒鳴るアル。去ろうとするアルと、それを止めるエド。離してよ! と、思わずエドを宙に飛ばすくらいに振りほどくアル。 シリアスシーンです。が、私には痴話ゲンカにしか見えませんでした。目腐ってます。 倒れるエドの姿と自分がしでかした事に動揺したアルは、来るな! と叫んで柵を越えて逃走。アルのように屋上から飛び降りて追いかけようとするエドを止めるウィンリィに、アルを呼ぶエドの叫び。 ちょっと1回で解決しないの!? と、しばたさん呆然としつつ幕でした。 今回は、昔懐かしスターウォーズの、オビワン・ケノービへのレイア姫のメッセージ風に 『助けてアームストロング少佐。貴方だけが頼りです』 …って気分でした。アニメのじめじめさ加減って、ホントに性に合わないらしいですよ、しばたさんは。 あまり多くは語りませんが(語るとグチになりそうだし)、湿っぽいのもほどほどにしてくれると嬉しいなあ(懇願) 今回の話はドラマチックなエピソードではあるので、深く掘り下げるってのはいいのですが、何かヘンな方向に傾いているような気がします。あくまで個人的意見として。 原作読んで、ちょっと頭の中を修正したい気分。 良きにつけ悪しきにつけ、アニメのイメージって結構強烈ですから。感想文なんか書いているから余計影響受けているみたいです。 来週はー。 雨まで降ってじめじめ一直線。 スカーにすら縋りたい気分になっているがどうよ。この調子で3週目にも続いたら感想文書く元気が出ないかも。 まあ、アルがいっぱいってのは貴重なので、その辺は楽しみかな。精一杯の良かった探し。 (2004.3.15初出)
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第24話「思い出の定着」 粗筋:(アニメ公式サイトより) 自分の記憶も魂さえも偽りのものではないかとの疑念に囚われ、エドの前から逃げ出したアル。街角でただ立ちすくんでいた彼は、そこでイシュヴァール人の幼い兄弟、レオとリックと出会う。兄弟に連れられてイシュヴァールの隠れキャンプを訪れたアルは、思わぬ人物と再会する。 昨日はアニメを観てから、中学時代からの友人と飲みに行って来ました。 去年の夏以来に久々に会った友人は、『最新刊予約しそこねたーっ!』とのたまうようなハガレンファンになっていました。世の中狭いっつーかなんつーか…。 本人曰く、予約特典はどうでもいいんだけれど、予約しないと発売日に手に入らないかもと思ったそうな。 私は昼休みに買いに行く予定ですが(退社後だと買えるかどうか危ないとは思っている)、何だかそれでも買えないんじゃないかと心配になってきたです。 私も特典には興味がないので、最初から予約する事は視野に入っていなかったのですが。大丈夫かしらん。 そんな友人もアームストロング少佐ファンで、『アニメは少佐の使い方が下手だ!』で意見が一致して盛り上がったり。類友だ。 彼女はヒューズファンでもあるようなのですが、『自分トコの上司がヒューズに似ていると思った』途端にハマりきれなくなったのだそう。いいじゃん、ヒューズ似の上司なんて。でも無能だったら許せんかも。 しかし彼女、長年私の友人をやっているにも関わらずやおいは大嫌いでして、鋼の錬金術師で検索するとヘンなサイトしかヒットしないと嘆いていました。 彼女のいう『ヘンな』ってのが腐女子向けサイトなんだろうなーと思いつつ、ごめんワタシのサイトも今はそうなんだよーと、心密かに懺悔していました。 しかし表は男の子どんと来い! な、一般向けのつもりなのよ? これでも。 友人が出入りしている軍オタ(彼女は公務員おたくで自衛隊おたくでもある)の掲示板でも、普通に少年マンガとして人気があるそうですよ。女の子だけじゃなくて男の子にも(それもいい年した男性にも)人気があるのが、鋼の錬金術師のなかなかに凄いトコロだなと思います。 Web拍手で感想文を『いつも楽しみにみています』と送ってくださった方、どうもありがとうございます。 中身がなくてただ長いだけの文章を読んでくれている人がいるんだなーと思うと、結構時間をかけてUPしている(ホントにバカみたいに時間かかるんですよ(^^;))自己満足が報われます。 かなり好き勝手自分勝手な事を書いているので『あんたそれは違うだろう』と、色々と突っ込み所満載だと思います。否定肯定含めて、アニメをより楽しむ踏み台になっていればいいなと思います。ま、所詮ただの萌え感想文ですけどね。 疑問点などがあったらWeb拍手などでこっそり訊いて頂ければ、次週の感想文の冒頭などでお答えしますので、そんな時はお気軽にどぞ。 前振り長すぎでごめんなさいで、ようやっと本題。 良かった解決したとほっとした回。途中までは次の週まで引きずるつもりかー? と、ちとうんざり気味だったので。 雨ばっか降っていたワリには、結構面白く観ていられました。アルがいっぱいで嬉しかったわ。 イシュヴァールの街へ出戻りのスカー。幼い兄弟に一生懸命世話して貰っているのに言うコトききません。子供相手に意地張るなや。大人気ない。 グラトニーに完敗したコトがよほど悔しかったのか、思い出してシーツなんか握り締めちゃうスカーです。 そんなコトしているから受けっぽいと言われるんだと、くどくどくど(…と、言っているのはワタシだけ) こいつ言うコトちっともききやしねえとのボヤきを、入って来たおじいさんがにこにこと聞いていた所へ、妙に崩れた軍服の部隊が襲撃に。何処から湧いたのかNo.66もいます。血と肉〜が、そんなに好きか。業だねえ。 最初はキンブリーかと思ったヘンなの背負っているリーダー格の男。ゲイツのオールレンジミサイルを髣髴させる(…と、サイキものにしか通じない例えを使うな、しばた)ナイフっつーか手裏剣? を雨あられと降り注ぎます。 それで練成陣作ってってのはちょっと面白かったな。上手く陣が描けるのかどうかって疑問はともかく。 紅く染まる街を目にし、神はまた我々に試練を与えようというのかと呆然とするおじいさんに、起きてきたスカー曰く 『これは神の意志などではない。おぞましき人間の業の成せるわざだ』 私はスカーを基本的には好きなのですが、ヤツを見る度にどうもイライラしていました。その原因が、この台詞でちょっと分かった気がします。 スカーのやっている事は、私には『神の意志』ではなく『人間の業の成せるわざ』にしか見えないんですよね。信仰を口にしているのにとても生々しい。生臭いって方が適切かも。 新興宗教の資金集めの報道などを見た時に感じる、胡散臭さとか生々しさと同じものをスカーにも感じて、それを本人は気づいていないっぽい辺りに、どうもイラつくようです。 但し、私はそれを否定的には思っていなくて、そういう血と肉を持っているが故の生々しさにイライラしつつも、だからスカーって面白いなとも思っています。 悟りきった人間なんてつまらないじゃありませんか。 おぞましき人間の業ってものに絶望しつつも、だからこそ愛しいと思ってしまう今日この頃。 先週の回想シーン。雨の中でとぼとぼと、そんな暗い話を思い出すなー、アル。 どうして兄さんは答えてくれないんだろうとの心細そうな口ぶりが、爆発後でちと冷静になったアルの、兄貴への憎むに憎めない愛が感じられます。 仲睦まじげな親娘の姿に、お母さんとの思い出が脳裏に浮かんで、『母さんとの思い出も偽の記憶かも』と、呆然と立ち尽くすアルでした。 スカーのお世話担当兄弟。お店の果物を万引きした模様。路地に暗ーく座り込んでいたアルの陰に隠れて追っ手から逃れます。 万引きは、咄嗟に兄がしでかしたらしく、そんな兄を諌める弟。 この世界では、弟の方が総じていい子で兄貴は乱暴者ですな。例外はスカー兄弟くらい? 兄貴はメガネが良くお似合いです。可愛いじゃん。 ガラクタだと思っていたアルがしゃべってびっくりな兄弟。世の中に絶望して自暴自棄になっている最中だろうに、 『人の物を盗んじゃいけないよ』 …と、自分に関係がない人間にも気を使うアルが健気っつーか偉いというか。アニメのエド兄もちと見習えや。 兄弟の目を見て、イシュヴァールの民の人? と驚くアルと警戒する兄弟です。 反対にじめじめーっと自分の殻に閉じこもっているらしいエドを連れて、アルの行方を捜すウィンリィ。アルの絵は少佐に描いてもらえば良かったと思うよ。でもなかなか特徴を捉えていていい感じ。 しかし片一方はコート着用で、もう一人はキャミソールにミニスカートか。季節はいつなんだ? とにかく早くアルを見つけて良く話し合うしかないでしょと諭すウィンリィに、あんたが雨降らせてるんじゃーと思うくらいに泣きそうな顔でエド兄曰く 『怖いんだ』 見えるけど見えないもの…じゃなくて、ずっと訊きたくて、でも怖くて訊けなかったもの。ウィンリィには、手術後でうなされているエドのうわ言からか、思い当たるフシがあるらしくぽつりと一言。 『でも、話さなきゃ分からない事ってあると思う』 そうなのよ。言わなきゃ何も分からないのよ。言わなくても分かるだろうとか、夫婦なんだから恋人なんだから、言わなくても分かって当然とか、そんなワケあるかーっ! 好きなら好きって、今でも好きだよって言わなきゃ分からないのよー! 感謝しているなら言葉にしなきゃダメなんだってばさ! …おお、何かしら心に秘めた想いがあるらしいしばたさんですよ。 捜索中のアルは、エドとウィンリィの足元にいました。 下水道に逃げ延びたイシュヴァールの方々の所に何故かお邪魔して、おじいさんと歓談中のアル。 風変わりな格好をしているようだがと訊ねられたアルが答える前に、こいつは軍の人間じゃないと、スカーがしゃしゃり出てきます。 またしてもアイコンタクト中のアルとスカーの間にただならない雰囲気を感じたらしく、スカーを庇うようにしがみつく兄弟の弟の方なリックくん。 ちょっと怯えつつもアルを睨むリックの姿に目を丸くし、それからアルと見詰め合って、どうしたもんかねと言いたげなへの字口のスカーが、なんだかとっても可愛かったですな。 我々の事は口外しないで欲しいと頼まれて、それは大丈夫と答えるアル。でもどうしてこんな事に? との疑問に、兄貴の方のリックが、軍の連中が襲ってきたんだと叫びます。 イシュヴァールの民へのかつての殺戮だけでは足りないらしいと、後を継いで語るスカー。全ての国家錬金術師を憎んでいるってのは、もう耳にタコ出来てるからわざわざ繰り返さなくてもいいって。 兄貴はどうしたとの問いに、『知らないよ、兄さんの事なんか』 そっぽを向いて答えるアルに、スカーが戸惑っているのがなんだか微笑ましい。 そんな時にリックくん、お母さんの形見のロケットを失くした事に気づいた模様。慌てる弟に、あんなもんどうでもいい、忘れちまえと兄貴の言葉。 逃げて転んだ際に落としたのだと思って兄の制止の言葉を聞かずに外に飛び出していくリックくんと、放っとけ言いつつ慌てて弟を追いかける兄貴です。 連れ戻してくるって、外に出る前に捕獲しろよーとか思ったですが、スカーってば大怪我中で走れないんだね、多分。 だったらアルにでもひとっ走りしてもらって捕獲してもらえばーとか思った、そんなコトしたら今後の話が展開しないじゃんなコトを考えていたワタシです。 のんびり歩いて兄弟を探しに出るスカーとアル。 兄と反目中のアルに、何があったかは知らないが、お前と兄が憎しみ合えばオレにとって都合がいいとスカー。 彼にしては珍しく、ちょっと大人になって挑発しているっぽいですねえ。いつもこんなに大人だといいのにね。 そんなスカーにアルが問うのは 『ボクの事どう思う?』 こんな身体で人間だって思う? と。 『どう思います?』じゃなくて『どう思う?』って子供口調で言ってしまう所に、アルの必死さと余裕の無さが伺えます。 そして答えないスカー。あんた年上なんだから、子供を不安に陥れるなよ。 スカーって自分の事はべらべらしゃべるくせに、肝心な所で言葉が足りないよなあ。 必死にロケットを探す兄弟と、それを見張っている街を襲った軍人の一人。もういい加減諦めろとの兄の言葉に、顔を歪めつつも探すのをやめようとしない弟。そのかいあって無事見つかります。 というか、あんなに分かりやすく道路の真ん中に落ちているのに、どうして見つからなかったのだろうとつっこんじゃ、やっぱりダメ? 暗闇の電話のベル。 電話の相手は、エルリック兄弟のお母さん似な大総統秘書。尾行を続けて巣穴を見つけなさいとは穏やかではない。 第五研究所での、ラストたちへの『ご苦労様』には、やはり含みがあった模様です。 ロケットはお母さんの形見で、開かないから中に何が入っているのか分からないと、見つけた安堵でにこにこと話すリック。でも兄貴はそんなモン捨てちまえとか言います。 お母さんの形見をそんな風に言っちゃいけないよと諭すアルに、あんな女、母さんなもんかとレオ。 戒律ばっかり押し付けて、優しかった事なんか一度もなかったと言うレオに、それは君達のためを思ってーとなだめるアルですが、この世界の兄貴連中は、総じて人の言う事を聞かない意地っ張りばかりらしく、アルの言葉を否定して 『オレたちの事なんかどうでも良かったんだっ!』 うたた寝している弟と一緒の所へやってきた軍の人間。助けを求めて伸ばした手は、実の母に顧みられる事はなく─ と、一人で悶々中のレオ兄貴です。 黙りこくるレオを見ているアルの独白。この子は全ての過去を忘れたいと思っているんだろうか。ボクとは正反対だ。 今自分の中にある思い出を、本当の思い出として取り戻したいと、穏やかだけれど切実なアルの想いです。 まんまと尾行されて巣穴を見つけられたスカーたち御一行。気づけ、スカー。そのくらい(ムリだって) 誰にも見られていないか確認しに行ったリックを、軍の連中にしては胡散臭すぎなヤツらに拉致られてしまいます。 アルが強いぞー。カッコいいぞー。アルのアクションシーンは、何故かたいていカッコいいですな。 何やら情報を集めるためにロス少尉に電話をしたアル、何処に居るかの問いには答えません。 スカーが車運転していますのう。この世界に免許があるかは知りませんが、違和感バリバリで何だか笑えちゃう。 イシュヴァールの方々の街を襲ったのは傭兵連中で(どうりで胡散臭いとー)、郊外の軍事施設をアジトにしているとアル。リックもそこに居るだろうと。 これから戦いに行くのにお年寄りや子供を連れて行っていいのと戸惑うアルに、イシュヴァールの民は血の繋がりを何よりも重んじると笑顔で答えるおじいさん。 このおじいさんは、非常に信仰心篤くて戒律を大事にしているってのは分かるのだけれど、それを信仰していないアルに押しつける訳でも諭す訳でもなく、ただイシュヴァール人はそうなのだと伝えているだけって所が好感が持てます。 宗教に限らず、自分の信じる事は正しいのだから他の人もそうあるべき、そうでなかったら良き道に進むように啓蒙すべきって人がそれなりの数は居て、私はそーいうのがものすごく苦手なもので、余計そう思うのかも。 スカーにも、このご老体の物腰の柔らかさを少し学んで欲しいものです。 血の繋がりが大事というおじいさんの言葉に、それが大切な事なんだとリックは繰り返し、そして続けるは 『それなのに母さんは、オレたちを見捨てたんだ』 ってトコロでアルから電話が来たとロス少尉に告げられるウィンリィとエドですがー。 少尉は病院からかけているようですが、彼らは一体何処にいるのやら? リックの思い出話。 イシュヴァールの惨劇の日、祈りを捧げている母親の目をかすめて階段の下で遊んでいた兄弟。弟は疲れて眠ってしまいました。 攻撃されている側なのに、戦闘機を模して遊んでいるってトコロが何だか泣ける。 …って、この世界に飛行機はあるのだろうか? どう見てもアレ戦闘機遊び…だよねえ? それはサテオキ。 そんな所へやって来たのが軍人御一行。銃を突きつけられて怯えて動けないレオは、階段の上の母親に気がつきます。しかし、助けを求める手を無視して奥の部屋に入ってしまう母親。そのせいで爆撃にやられて亡くなってしまった模様。 母親に裏切られたとの思いでいっぱいのレオは、寝ていて何も知らないリックにはこの事実を知らせず、その代わりに自分が弟を守ると心に決めたようです。 ま、ただの厳しい母親嫌いの子供じゃなかったってコト。 傭兵御一行のアジト。 今度の仕事は軍からたっぷり報奨金が出るらしい…って、軍からの仕事なのか。へ〜ほ〜ふ〜ん。 イシュヴァールのヤツらは結束が固いから、仲間を人質に取れば必ず来る。鎧のヤツと傷の男をおびき寄せてしまえば〜とか言っていたので、てっきり別働隊が下水路のその他大勢の方々を襲っているかと思ったのですけれどねえ。 そこまでは頭が回らなかったのか、人員不足だったのか。 偉そうに薀蓄たれている所へ練成の光。鉄柵なんか出来ちゃったり壁に穴開いちゃったりします。錬金術を見ても悪魔の所業〜とか、おじいさんもレオも思っていなさそうな無関心さに時代の流れを感じる…か? スカーは飛び出すナイフの錬金術師崩れの傭兵が、アルにはNo.66がお相手です。 どうせ作られた記憶なんだからそんなに頑張るなよと言うNo.66に動揺するアル。オレが楽にしてやる、そうすればもう自分が本物かどうかなんて悩まなくて済むぜーと言葉攻めの(もっと他に言いようが…)No.66です。 痛い所をつかれて防戦一方のアル。おまけに後ろからバズーカなんて貰っちゃいます。 それでも砕けない鎧って…。超合金かオリハルコンか、それともミスリルで出来ているとか?(そしたらアルって羽のように軽かったりして) 倒れた所に襲い掛かるNo.66。絶体絶命の所に真打登場、エド兄が飛び込んできます。 どうしてここに? とのアルの疑問の言葉に、何バカなコト言っているのと怒るウィンリィ。 『あなたを心配して 探しに来たに決まってるでしょ!』 その言葉に嬉しそうに兄さんと呟いて、エドの加勢にかけつけるアルが愛し過ぎます。 No.66が倒れた後へ襲ってくる、バズーカ砲だかロケット砲だかの弾を壁で防ぐ兄弟。 そして、ここで言わねば何処で言うのかって感じで、エド兄一世一代の告白。 怖くて訊けなかったのは、アルが自分を恨んでいるのではないかという事。 『お前がそんな身体になっちまったのは、オレのせいだ…!』 原作ではウィンリィが代弁した事を、アニメはエドの口から言わせたのですね。なるほどと思ったです。これは正解だったのではとー(偉そうに) だがしかし、その後のアルの『ボクに言いたかった事って…』とのちょっと嬉しそうな様子や、襲い掛かってきたNo.66をホームランでかっ飛ばしながら、 『恨んでなんかいるもんかーっ!』 …と叫ぶシーンまで含めて。 ずっと片想いだった年上の先輩に(何故に年上…)思いきって告白したら、実は熱烈両想いでしたーっ!…的な図柄に見えて、ほんっとーにワタシはバカだなと。どうしようもなく目が腐っているなと思ったです。 素直に感動しておけよ、自分…。この辺が腐女子たる所以なのね、きっと。とほほ。 スカーは未だ戦闘中でした。飛び道具を使って描く練成陣といい静電気か何かの塊みたいなデカい光球といい、身を持ち崩しているワリにはなかなかの術師のようですな。 でも何故かスカーには効かない模様。良く見えないけどまた右腕が吸い取ってるのか? しとめ損なったのかわざと殺さなかったのか、何にしても助かったはいいものの、仲間は全部捕らえられてしまった傭兵氏、エドに向かって何者だと問い、あんたと同じ軍の狗だとの答えにバカなと叫ぶヤツに、逆にびっくりするエド兄。 何かを知っていそうなNo.66は、襲い掛かってきた所をスカーに真っ二つにされてしまいました。 エドを助けたのか? スカー。やっぱりあんた、エド兄を愛している? 自分以外に殺させないとか思っているのだろうか。愛だねえ…(違うから) そしてなんと、ここでNo.66はあっさりリタイア。あねさんには会えずじまいでしたな。合掌。 N0.66にしがみつかれて壊れちゃったのか、リュックから飛びナイフだか手裏剣だかの乱舞再び。あんなにすき間なく飛んでいるように見えたのに、リックの胸に命中以外は誰もかすり傷ひとつ負っていないって、ある意味すごい。 というか、まず伏せたらいいのにと思ったが、そんなヒマないくらいに飛んでくるのが早かったのだと納得しました。 ああ、幼い命が散ってしまったのねー…なーんて涙するワケはなく、お約束通りに胸のロケットにナイフは命中。 ナイフが刺さった瞬間からバレバレの展開に、脱力しつつもなんだか微笑ましかったです(ほんっとーにイヤな性格だよ、しばた) で、やはりお約束で開かずのロケットが開くと、中にあったのは親子3人の写真と目の薬。 兄弟を見捨てたと思ったのは、目が悪かったために階段にいた2人に気づく事が出来ず、むしろ探すために子供部屋に行って爆撃にあってしまったのだとレオは悟ります。 厳しく当たっていたように見えたのは、自分が目を患っている事を悟らせないためだったらしい。 それが正解かどうかはともかく、親の愛の一形態ではあったのですな。 ようやっと素直に母親の死を悲しむ事が出来た兄貴でありました。 何処かのホテルの一室か、オレは軍に雇われたハズなのに、何で国家錬金術師が邪魔に入るんだよと雇い主に傭兵氏は怒鳴りますが、あっさり口を封じられちゃいました。ホムンクルスの中にはアメーバーなヤツもいるのかー。 秘書がこれだと大総統は。さて、アニメの彼の正体はどう描くのか? 他のイシュヴァールの生き残りの街を訪ねると旅立つ皆様。ちゃっかりスカーまで一緒だぜ。あんたここでリタイアする気? お見送りの時に、スカーがいるせいなのか仏頂面なエド兄が、なんだかとっても意地っ張りっぽくて妙に可愛かったです。 これからは母さんの思い出を大切にして生きていくよと晴れ晴れとした顔で言うレオに、ボクもこれからは思い出を本当の思い出としていくと応えるアル。 そんなアルにスカーは、(アルに)人間かと問われた時に、お前の目に見えぬ涙が見えたと告げ、そして一言。 『人間だ。お前は』 そう言われたアルの嬉しそうな声が可愛かったですね。 旅立つスカーに仏頂面のエド兄がひとつだけ教えろと、突然声をかけます。 イシュヴァールの民は賢者の石を持っていて、そのために軍に狙われたのかとの問いに、スカーの答えは否。 軍に狙われたが故に、身を守るために賢者の石を求めたと。エドが続けるは 『そして作ったのか? 賢者の石を』 それには答えずに行っちゃうスカー。ちょっと待てよと叫ぶ兄貴に、このまま行かせてあげてと諭す弟です。 ああ、なんでこの世界の弟は、皆兄思いの優しいいい子なのだろうか。 なんかエドの方を未練たらたらに見つめているスカーですがー。 まあこのままリタイアってのはないとは思いますが、今度出てくる時に、このイシュヴァールの皆様方がまた襲われて皆殺しになって、狂戦士度アップで再登場! …ってなハードな展開は避けて欲しいですねえ。 いつものようにアルに『行くか』とエドが声をかけ、それにアルがいつも通りに『うん』と答え、エド兄の連敗記録を兄弟で数えての幕でした。 いや、中盤まではこのまま来週まで持ち越しますか? この展開〜と思っていたので、ちゃんと解決してほっとしました。 ガンガンに何週か後まで粗筋載っているのだから、それを読めって気もしますが、なんかそれはそれでつまらないなあと思って読んでいないワタシ。つーか、マンガしか読んでいないような気が…。 アルがいっぱいで嬉しい反面、第17話でちょいと出てきた昔の記憶が薄れているって部分には言及されなかったので、ちょっと物足りない面もあるかな。 まあ、その辺は今後のお楽しみなのでしょう。 この辺の事を考えると私が怖い考えになっちゃうので、あまり先読みしないでいようと思います。 私はハッピーエンドが好きなのよー。兄弟には幸せになって欲しいのよー! でも今回の話は、普通に楽しめました。突っ込み所も含めて。 突っ込み所といえば、ラストでのエドのスカーへの問いは、あまりに唐突過ぎる気がして違和感を覚えてしまったのですが、皆様はいかがでしたか? エドがこんな疑問をスカーに尋ねたくなるような、そんなエピソードを見た記憶がなくー。物覚え悪すぎ? 来週はー。 暗いモノローグな予告とは裏腹なコミカル画面が何だか痛いぜ。列車内で暗ーくなっているってコトは、そろそろお師匠さんの出番でしょうか。楽しみ楽しみ。 そしてやっとマスタング大佐の出番があるようです。しかもヒューズとツーショットかい。楽しみ楽しみ。 最近、大佐が妙に可愛く思えているので、感想にも力が入ったりしてな(なんだかヨコシマ一直線のようですよ? しばたさんってば) (2004.3.21初出)
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第25話「別れの儀式」 粗筋:(アニメ公式サイトより) 皆を危険に晒すことなく、元に戻るための方法を模索するエドとアル。2人はその可能性を求め、師匠に会うため、セントラルを出発することを決める。路の途中にある機械鎧の聖地、ラッシュバレーがお目当てのウィンリィと共に。一方、第5研究所と賢者の石について調査を続けていたヒューズは、ある事実にたどりつく。しかしその時…。 今日はいつも通りふざけた前振りなんて書いていいのかなあと思いつつ。 まあ、それはそれ。これはこれってコトで。 Web拍手で一言書いて下さる方が増えて、非常に喜んでいます。例えて言うなら、紫のバラがそっと送られてきた北島マヤの心境でしょうか? どうもありがとうございます。言葉を送って下さった方々にはこの浮かれっぷりを目の前で披露したいくらいです。 アニメ感想文への『鋭いツッコミ』の言葉に、書いた先から忘れ去っていくような体たらくなのに、過分な評価で恐縮しきりです。 真面目に答えるならば、ビデオ観ながら徒然を書く作業の過程で、初めて気がついたり疑問に思ったりという事が多かったりします。 文章にまとめるという事は、考えを整理するのに自分で思っている以上に役に立つものかもしれません。 …の、ワリにはさっぱりまとまっていないのは個人の能力のなさってコトかい。がっかりだ。 『鋼は男性にも人気があると知って安堵いたしました。』 との事ですが。やはりこの流行っぷりのせいで、面白いと思っていてもなかなか『好き』とは言いづらいらしく、話題を振って初めて、『実はオレも好きです』とか『(コミックスを)大人買いしました』…という声がポツポツと上がるらしいです。 私も純粋にマンガとしてファンなので、あまり萌え方面で迫られるとひいちゃうんだよねえ。自分の心に正直になれないお年頃。 コミック最新巻の10頁最後のコマで、何気に拷問器具が置かれているコトを教えてくださった方。私的にはエルリック兄弟よりも、師匠の旦那が三角木馬に乗っていると考えた方が萌え……。おっと失言。 とうとう来ちゃったのタイムリミット回。アニメって何から何まで説明してくれて親切〜と思いました。 普通にヒューロイ且つホークアイ中尉公認のロイエド、ラストにはヒューエドが控えている回…とか言ったら、不謹慎だと怒られそう。 喪に服しているヒューズファンの方々、申し訳ありません。 冒頭、どうやら篭りきりのロイの陣中見舞いに来たヒューズ。奥さんを『彼女』と呼んでいた所とロイの行動から察するに、大体4〜5年前の話? 20代に入ったら、5年経っても容姿にあまり変化は出ないですね。 というワケで、うっかりすると現代との区別がつかない回想シーンです(そんなバカはあんただけ) 無精ひげ生やしたロイですがー。以前夢で見た彼にそっくりでした。くたびれさ加減が。 その時は、無精ひげの他にもとんでもないモノを見たのですが、それは秘密というコトで(純真なお嬢さんには告白しづらいです) ひげ生やしてくたびれているワリには、思考は若い。若さゆえの気恥ずかしさまで覚えるくらいに純真。 あの大佐がねえ。こんなに純真だったのに、どうしてああスレまくってしまったのだろうか? イシュヴァール戦で自らが葬った命への償いのためか、己が罪を消し去ろうとしたのか、はたまた緩々と自殺する気でもあったのか、禁忌に手を染めようとしたロイ(初耳だ)と、それを理解つつも諌めるヒューズでした。 自分の命惜しさに(禁忌を)試す事も出来なかったと自嘲するロイですが。私的には、彼のそういう所が好きなのですがね。 人間の汚い部分を呑み込んで、その上でいけ好かないイヤなヤツって所がそそるのですが。 身の内の闇を喰らうために、ロイは何かを決心したようです。 いやまあ、今後の展開の上で親切なエピソードだし美味しい話だったのですが。なんか、アニメに餌もらっている気分がしないでもない。 何だか『こんなのが好きなんだろ? ちゃんと知ってるぜー』 …なーんて見くびられているような気がしなくもなくー。 うがった見方をしてしまって申し訳ありません(謝ってばかりだ、今回) それはサテオキ。 うたた寝しつつ上記のエピソードを夢みているヒューズの『聞かせろ、ロイ』…って声にはそそられました。 …結局アニメの思惑にハマってるじゃん。くそ、萌えには勝てんっ! ヒューズの元を訪ねるは大総統。 第五研究所絡みで軍の上層部に探りを入れているのがバレた模様です。 大総統自らが手がけて出した結論が不満かと問われて不満だと答える、怖いもの知らずというか正直というかなヒューズです。 バレた以上、隠す事のデメリットの方が大きいと判断したのか、マルコーの上官がことごとく死亡または消息不明となっている事、傭兵を使ってイシュヴァールの集落を襲わせた者がいる事などから、軍内部に賢者の石絡みの勢力がいる事を進言します。 それが明らかになれば軍の権威が失墜すると脅しをかけた上で、『冗談だ』とにっこり笑う大総統。 こ〜わ〜い〜。 あの笑顔と、その後の徹底的にやれとの言葉を含めて、全てがうさんくさくて怖いのう。 マルコーへの事情聴取を行いたいとのヒューズの言に、大総統が拷問されても白状しないように秘書のジュリエット・ダグラスだけが知っている潜伏先から呼び出すよう指示する大総統です。 あの大総統を拷問…。その役はぜひワタシに(こそこそ) 膿を出すの『うみ』とは、さて誰のコトだったのやら。 エルリック兄弟とアームストロング少佐と御一同。第五研究所の謎とその後のアプローチについて相談中。 これ以上危ない事に首は突っ込みたくないと、耳を塞ぐロス少尉の気持ちが良く分かる。 もういい加減にして欲しいよねえ。 謎は謎のままだけど、マルコーの下で働いていた科学者を見つける事が出来れば ─ という少佐とヒューズに、兄弟曰く 『なんかもう、どうでもよくなったっていうかー』 賢者の石やホムンクルスなんかのヤバい事に首突っ込むのはやめて、別な方法を探す方が賢明ではないかと考えたと話します。 だからと言って、別の道の当てはあるのかと訝しがる軍人さん方ですが、兄弟は自分たちの先生なら何かを知っているかもしれないから、南部のダブリスを訪ねてみると告げます。 何か言わんとする少佐を止めるヒューズ。 そしてそれとは関係なく、エキサイトするウィンリィ。ダブリスの手前には機械鎧の聖地ラッシュバレーがあるじゃな〜い! 連れてって連れてって連れてけ! と、瞳を一点の曇りもなく輝かせながら女王様口調のウィンリィです。 タカるつもりな所がステキよ。ウィンリィには元気でいて欲しいですよ。 『やっとお二人とも危険な事に首を突っ込むのをやめてくれたんですね』 と、嬉しそうなブロッシュ軍曹に、そんなタマなら苦労はしないとヒューズ。 次の犠牲者を出さないために、自分達だけで行動を起こすつもりのエルリック兄弟です。 そんなエドをドア越しに見つめての『ガキのくせに』 …は、やはり美味しい一言でした。エドのためにもホントに惜しい人が…。 旅立つ兄弟とウィンリィ。涙目のエリシアちゃんが可愛い。 そして滂沱の少佐が振る大きな手のひらに、しばたさんは胸ときめきました。あの手と握手したい〜(うっとり中) 列車の中で、ウィンリィにダブリスには行かないとコクる兄弟。 ラッシュバレーまで行くならいいけどと気を取り直し、賢者の石に変わる方法を先生に教えてもらいに行くんじゃなかったの? と尋ねるウィンリィに、エドは一言。 『そんな事すれば殺される』 国家錬金術師になったなんて知れたら、しかも人体練成なんてしたコトがバレたら〜と、長生きがしたいエドとせめて恋がしたいアルでした。 想像の中の先生は、ウィンリィの妄想だろうか? キンニク好きなの? それは別にしても、先生には訊いちゃいけない気がすると漏らし、そしたら南へ何をしに行くのかというと、スカーを追いかけるそうな。 エド兄、追いかけられなくなったら気になるってヤツ? 恋の第一歩?(全然まるで違います) かつてイシュヴァールの民が得たらしい賢者の石。しかし、そもそも錬金術の技術はなかったのだから、本当ならまるで違う方法で作ったのかももしれないと、一縷の望みを託すようです。 むーん。いつの間に『イシュヴァールの民は賢者の石を作る事に成功した』事になったんだろう? 私、この結論に達するような展開を見た覚えがないのだけれど。誰かそんな事を言ったりした場面があったっけ? そのようなエピソードがまるっきり思い出せなくて、なんで当たり前のように語られるのか分からないです。 ちゃんと語られていたとしたら、物覚え悪すぎっつーか、ボケ始まったかもしれません。いやん。 そんなに悪い人じゃないよとのアルの言葉に耳を貸さず、錬金術を使って人を殺したスカーは許せないと、エド兄の頑固さ炸裂でした。 砂漠の中の、お若いスカーたち御一行の回想シーン。キンブリーと遭遇してメチャされた場面。 その時以来別れたままだったのだろう、スカーの師父が訪ねてきます。 拳法とかそういうののお師匠さん? 国家錬金術師を殺して回っているというスカーの噂を聞きつけ、心配して訪ねてきたようです。 恨む気持ちは分かると前置きしつつ、お前のしている事は八つ当たりに近い復讐ではないか、復讐は新たな復讐の芽を育てるだけだと、しごく真っ当な事を諭します。 ま、これで納得出来るなら、最初から国家錬金術師皆殺しなんて考えないだろうし。 イシュヴァラの古い言葉として 『痛みを受けても眠る事は出来る。痛みを与えれば眠る事は出来ない』 と語られますが。 言葉の意味は分かるのだけれど。眠れない痛みもあるよなってちょっと思います。 外ではバイクに乗っていい気になってる若者(若いかどうかは微妙〜)が大魔神が現れる事も知らずに狼藉していました。 腕はおろか頭潰されちゃったヤツは貧乏くじ引いたね、可哀想。 何だかスカーがメッチャ強く見えましたよ。いつもこんなに落ち着いているといいのにねえ。 スカーの入墨の右腕は、兄の腕だったようです。 ブラックジャックなみの名医がいるのか、それともイシュヴァラの神の奇跡ってヤツか。 『何でエルリック兄弟が入院していたのを知らせなかったのか!?』 …と、CM明けからエキサイトする大佐。いやまあ、別にいいんだけどさー。けどさー…(何かが気に入らないらしい) 『知らせなかったっけ?』としれっとのたまい反論する大佐の言を聞かずに、そんなコトよりセントラル招聘が本決まりになりそうだぜー、早く偉くなって楽させろー、嫁さんも早く貰え〜と、いつもの調子のヒューズです。 で、いつもの調子で電話を叩ききり、いつものように諌めるホークアイさんに列車の手配を指示する大佐。 長年の付き合いからか、ヒューズの態度に不審な匂いを感じた模様です。 マスタングさんだって2人の事を心配されているのにと言う奥さんに、あいつは余計な心配をする必要はないし、くだらない事を知る必要もないと答えるヒューズ。 ここ最近の大佐への隠蔽のワケが、最後に分かるのですが。 それに電話を盗聴されているかもしれないと日常会話のように話すヒューズと、それを聞いて顔色を変えつつも、調べ物が残っていると出掛ける夫を、気をつけてと黙って見送るグレイシアさん。 寝ている愛娘を起こさないように声をかけて、愛しげにキスするヒューズがねえ。なんかもう、ベタだと思いつつも泣ける。 仕事場のヒューズは、シェスカをこき使って資料を漁り中。 走り回りつつ残業手当は出るのかなあと嘆くシェスカに、娘の写真をプレゼントするヒューズでした。最後のシーンにも写真が落ちた事からも、2〜3枚(もっとか?)は家族の写真を常備しているらしいです。 廊下を歩くロス少尉のカットが挟まれますが、さり気なくなかったですね、アレ。 そして資料に埋もれて考え中のヒューズが見ているエドの絵が『彼』なんですね。 賢者の石を作らせようとするなら、何故賢者の石に近づくと滅ぶなどという噂を流行らせるのかとの疑問から、何かを推論した模様。 『全てが逆』のキーワードだけでは、私の貧弱な頭脳では検討もつきません。 やはり、イシュヴァール内乱の原因は『偶然』ではなかったのですね。ありがち…とか言っちゃダメ? 開戦の原因となった部隊はダグラス…ってトコロで、大総統秘書官からマルコーの到着を告げられるヒューズ。電話を切った時に、秘書官がダグラス姓だった事を思い出します。 シェスカに資料の後片付けとクビを言い渡し(この場は封印するつもりか)、罠と知りつつマルコーが待っているはずのホテルへ急行するのでした。 ホテルでのヒューズとジュリエット・ダグラス。 イシュヴァール内乱のきっかけとなった、子供を殺したのはジュリエッタ・ダグラスである事。この人物はその2年前に死亡している事。しかし軍籍は剥奪されず、しかも最近、大総統秘書官という異例の昇進を果たした事。 ストレートに『あんた、何者だ?』と問うヒューズに答えず『ドクターがお待ちです』とだけ答えるジュリエット。 マルコーが居る訳もなく、背後の部屋からラストがご登場でした。はじめまして、もしくはさよなら。 襲い掛かるラストをかわし、逆にナイフを眉間に刺して1回殺しちゃうヒューズです。 そこへやってくるはロス少尉。あれ? っと戸惑う間もなくヒューズを援護。唐突なのにはワケがある〜。 大総統秘書官はスロウス@怠惰でしたか。七つの大罪が揃うまで後2人。つーか後1人? ロス少尉に敵は軍内部に完全に入り込んでいる、敵の目的は賢者の石を作る事ではなく ─ ってトコロで、大総統の元へと命令したはずが、自分と一緒に来るように告げるヒューズでした。 頭の回転が良すぎるというか、目が利きすぎるというかー。 大佐への電話は入れ違いでした。…この辺は電話中だった原作の方が面白かったな。 この情報さえあれば一気に上を目指すチャンスだってのにと口惜しがりつつ、手がかりがなくなった訳じゃないと、おもむろにロス少尉にナイフを向けるヒューズ。 少尉には泣きぼくろがあるんだという話ですが。あの暗がりで気がつかなくても良かったじゃん。しくしく。 ほくろを作ってみせてから抵抗しようとした少尉@エンヴィーの喉をためらいなくかき切るヒューズ。しかし、奥さん相手ではためらわずにはいられなかったようです。 名前の通りえげつない演出で、ヒューズに引導を渡すエンヴィーでした。 しかしアニメ。最期に思い出すのはロイとの約束ですかそうですか。 大総統になって世の中のあり方を変えると、本当に今のヤツからは想像出来ないような純な望みを持つ(しかも、未だに持ち続けているんだろうなあ)ロイに、それにはお前を理解して支えてくれる人間が必要だなとヒューズ。 『お前さんの下について、お前を上まで押し上げる』 おっと、これは大佐の回想でしたか。それとも以心伝心か? …この期に及んでも萌えチェックを忘れない哀しい性に、情けなくて涙が出ます。ごめんなさい。 ヒューズの葬式。 ところでホントにくだらない事なのですが、ロス少尉の手前で敬礼していた黒髪のやたら色の白い男前って何者なのでしょう? やけに目立っていたのでちょっと気になっています。あんなの出てたっけ? シェスカは軍服着ていなかったので、ホントにクビになったのですね。 棺に土がかけられて埋まっていくのを見ていたエリシアちゃんの、どうしてパパを埋めちゃうの? そんな事したらパパお仕事出来なくなっちゃうよ、ママ止めて、パパお仕事いっぱいあるって言ってたもんと、こりゃ泣くしかないだろうの幼い叫びでした。 2階級特進で准将になっちゃったヒューズの墓の前に立ち、私より上に行きやがってバカ者めと毒づく大佐。 もういい大人で、戦争で殺す立場も殺される立場も経験して、命あるものは必ず潰える、それもとても儚く ─ と言う事を身に染みて分かっていても、いざ自分の大切な者を失った時に、手の届く所に例え禁忌でもその方法があれば、可能性に縋りつきたくなるっていうのは、錬金術師というよりは人間の業なのでしょう。 エルリック兄弟が絡んでいるなら何故報告しなかったと言う大佐に、ホークアイ中尉はぽつりと一言。 『お気づきじゃなかったんですか?』 大佐はあの兄弟の事となると冷静な判断力を無くされる事がある、だからヒューズ中佐は兄弟の事は自分の胸にしまって、大佐が安心して上を目指せるようにしたのだろうと。 …美味しいというか、こりゃたまらんなシーンなのですが。私的には地雷に等しい。 いやアニメ、そーいう同人誌向けな設定は表沙汰にしなくてもしなくても〜。 それは後に譲るとして。 その日のセントラルは快晴にも関わらず、所によって雨が降ったようです。 何も知らないお子様たち御一行。グレイシアさんの手作りアップルパイをお袋の味〜と言いながら食べ、ヒューズ中佐って仕事忙しいと言いながら良く見舞いにきたよなーなどと、好き勝手噂話していました。 どうしてあんなにボクたちの世話をしてくれたんだろう? と訝しがるアルに『知るかよ』と答え、ウィンリィにセントラルに帰ったらお礼言いなさいよと諭されている所に、通過駅で手を振るヒューズを見るエド兄。 窓から身を乗り出す姿に『なにかあったの?』と問うアルへ、『いや』とだけ答えて美味しそうにアップルパイをほおばるエド兄で幕でした。 ラストのエド兄はヤバいくらい可愛かった。久々にアニメのエドでドキドキしました。 原作でもそうだったのだけれど、ヒューズの死を見ると銀河英雄伝説のキルヒアイスを思い出します。 作者の田中芳樹が『早く殺しすぎたーっ!』と嘆きつつ、しかしそのおかげで物語に広がりも出来たとインタビューで語っていたかと。 上を目指す友人の補佐をする縁の下の力持ち、そして人気もハンパじゃないって所も似ています。 ヒューズがロイにエルリック兄弟の事を含めて何も知らせなかったのは、ロイの下についてヤツを大総統の地位まで押し上げると決めた時に、泥は全て自分が引っ被る覚悟も決めたためだろうと思われます。 エルリック兄弟云々よりも、余計なわずらわしい面倒な事は全て自分が引き受けて、ロイには上を目指す事だけをさせるようにしていたのだと思うワケです。汚い事は自分で留めるつもりだったんだろうな。 それが一連の黙秘のワケだと思いたいので。 エルリック兄弟の関わる事柄では大佐は冷静な判断が狂う恐れがあるっていうのは、ヒューズの心意気が矮小化しちゃう印象を受けてしまってちょっとなあと思ってしまいます。 ロイエド的には美味しいのだけれど、兄弟絡みで情に流されて顔色を変えちゃうような大佐はちょっと見たくないぞ。 だから地雷と表現してみました。 私は、大佐にはあくまで腹の底が読めないいけ好かないヤツでいて欲しいらしいです。 そんなヤツが流す涙だからこそ値千金だと思うがいかがなものか。 どうも、アニメから萌えを提供さ〜みたいなネタには、なんだか逆に冷めちゃって腰がひけちゃうらしいです。 素直に喜んでおけばいいと思うのですが。根性ねじれています。 ヒューズの死を子供たちが知らないっていうのは、初代ガンダムで、カムラン、ミライ、スレッガーの痴話げんかをアムロが知らないって図式を思い出します。 何かあったんですか? と訊くアムロにセイラさんが『子供には関係のない事』とか言うんだっけ? さすがに記憶が薄い。 本編の主人公なのに、物語の重要な事を長い間知らずにいるっていうのは、なかなかに凄いなと思っています。 原作ではこの事実を知るタイムリミットが迫っていますがね。 こういうのって、物語に深みが増しますよね。ホント、面白い層の重ね方だなって思っています。 何にしろ、最高のサブキャラだったヒューズの死を悼んで合掌。ああ、本当に惜しい人だったよ。 さーて来週はラッシュバレー。足からロケットだぜ! 出産ネタ再びで、ウィンリィの見せ場はあるか? どうでもいいが、むやみに予告のナレーション暗くするのはやめて欲しいぞっ(お願い) (2004.3.27初出)
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