100 Management Discourse/管理百訓

目標達成◆( 1〜 25)

改革実行◆(26〜 40)

問題解決◆(41〜 55)

部下育成◆(56〜 75)

現状改善◆(76〜 85)

上司操縦◆(86〜100)

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Managerial Grid

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上司10訓

仕事10訓

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目標達成( 1〜 25)

1) 経営方針を正しく理解する

     経営方針が理解できていなければ、正しい目標を設定することはできない

2) 目標達成に必要な情報を確保する

     目標は一人歩きしているわけではない 達成するために必要な情報を確実につかまえる必要がある

3) 効率を徹底的に追究する

     ムダの排除は、目標達成のための必須条件である

4) 状況の変化に対応した行動基準を策定する

     正確な状況把握によって、変化に対応する用意を怠らないことが大切である

5) 業績低下を不況のせいにしない

     「不況」は念仏ではない 業績低下の場合は、その原因を徹底追求する

6) 部下の業績向上に全力をあげる

     自分だけのノルマ達成は部課長職には意味がない 部下の目標達成によって仕事の成果となる

7) 既存のお客さまを大切にする

     売りっぱなしは、営業機会の減少を招くだけでなく、営業計画の価値を低下させる

8) 計画変更に伴う新たな目標の意味を理解する

     不況下ゆえのさまざまな計画変更が生じるが、目標は常に意味がある

9) バブル時代の妄想に固執しない

     「あの時はこうだった」は通用しない 今はどうかを考えて行動する

10) 思い切った方法論を導入する

     黙っていても目標は達成できない 思い切った方法が求められている

11) ローコストに徹する

     コスト意識の向上は、目標達成力を鍛えてくれる

12) 優先順位を的確に判断する

     目標達成の総合効率は、仕事の優先順位の判断で左右される

13) 苦しい状況を必要以上に嘆かない

     現在の不況を原因とする苦しい状況は、みんな同じである

14) 情報網の再構築をはかる

     自分情報を見直すと、新たな発見がある

15) 新たな情報がないか検討する

     好景気に流されている時には、気がつかなかったり活用していなかった情報源が一つはある

16) かつては必要のなかった情報を再活用する

     小さいと考えられた情報が、今の時代にだからこそ復活させる意味のあるケースは多い

17) 情報には迅速に対応する

     表面的な判断だけで情報の価値を判断しない 必ず検討してから軽重を判断する

18) 情報伝達の徹底をはかる

     正確な情報伝達が迅速な目標達成の原動力となる

19) 環境変化への対応に労力を惜しまない

     「今までと違う」ことを、億劫がらない 違うからこそ新しい活力が生まれる

20) 自分の足を最大限に活用する

     営業の原点に戻るべし 指示を出していれば目標が達成できた時代とは違う

21) チーム力を最大限に活用する

     個人情報だけでは目標達成は厳しい 部下の力を見直せ

22) 目標達成に「かめ」の方法論を確立する

     「うさぎ」はもはや行動力ではない 計画行動こそが勝者となれる「かめ」である

23) 目標を常に具体的に表現する

     実行可能かどうか判らないような目標でなく、根拠ある目標を設定する

24) 確信したことは終始一貫して実行する

     計画された行動は、一時的な状況変化に惑わされず実行することである

25) 偏見やメンツは捨てる

     なにが大切かの判断を誤らなければ、好結果を得られる

 

改革実行◆(26〜 40)

26) 社会状況を正確に分析する

     なにを改革しなければいけないのかは、目先ではなく総合的な判断が必要である

27) 自社の状況を客観的に把握する

     ないものねだりは許されない 現状の中で最善はなにかを模索せよ

28) リストラが実施される意味を理解する

     リストラは必要に応じて、大所高所から実施されるものである 本質を理解せよ

29) 変化を素直に受入れてみる

     変化に対する無理解がひずみを生む とりあえず検討してみる勇気が必要である

30) 過去がどうであったかに固執しない

     過去の事例は大切だが、時代への即応性が求められている現状を優先せよ

31) 新しいものに積極的に取り組む

     これまでの経験を踏まえていれば、新しいものは怖くない

32) 自分の環境を変える方法を考える

     改革が必要なのに改革に着手できない環境があれば、そこから改革に取り組む

33) 個性的な考え方を否定しない

     部下の考え、意見を頭から否定しない 柔軟に検討する度量を持つべきである

34) 分野の違うものにも興味を持つ

     担当部署の動向だけに固執するのではなく、他部署、他社の動向にも興味を持て

35) 知識の棚卸しを常時実施する

     固執観念が通用する時代ではない 知識のリフレッシュを心掛けるべし

36) 情報の再点検を自らに義務づける

     漫然・漠然とした仕事からの脱却手法である

37) 自分のアイディアを出す

     なにが必要か 視点を変えた意見がもっとも大切である

38) 行き詰りを感じたら原点に戻る

     会社の基本方針は、理屈を越えたあらゆる行動基準の原点である

39) ヒントを見つけるアンテナを広く張る

     とにかく広い情報収集が、改革実行の指針になる

40) 決めたことは大胆かつ慎重に行動する

     部課長に優柔不断は許されない 決めたことは実行する意気込みを示すべし

 

問題解決◆(41〜 55)

41) 問題を発見する力をつける

     無意識からはなにも生まれない 問題意識を常に向上させよ

42) 発生した問題に柔軟に対応する

     問題が起きたからといってあわてる必要はない 本質を見極めることを優先する

43) 問題の本質を正確に把握する

     予断・偏見は判断を誤るだけではなく、新たな問題を生み出す原因になる

44) 問題解決の正しいプロセスを理解する

     社会的な影響のある問題は、手順を踏まなければ解決できない

45) 状況を客観的に理解する

     問題に対して感情的にならず、突き放して状況を分析する

46) 問題の周辺情報を把握する

     問題の本質を理解するために、関連情報の収集を欠かせない

47) 問題を別の角度から見つめ直す

     問題情報を把握していると、視点を変えた検討ができる

48) 問題解決のための具体的な根拠を探す

     根拠が明確でない問題解決は、新たな問題を生じる危険がある

49) 現状に即した最適解を求める

     必要以上の結果をのぞまず、現状のなかで十分な要素が確認できればよしとする

50) ものごとを単純化して考える

     必要以上に騒げば、小さな問題を大きくしてしまう

51) 生じた問題の影響力を検討する

     問題が問題をそのように生んでいるか 適切な防御策を迅速に立てる

52) 問題から派生するリスクをフォローする

     問題が起きれば、さまざまなリスクが発生している 見逃しては、リスクがリスクを生む

53) 部下や当事者の意見だけにとらわれない

    周辺情報から、自分なりの見解を持ち、自己弁護を制限する

54) 問題を最小限に食い止める努力をする

     迅速な対応ができるように、常にフットワークを軽くしておく

55) 再発防止策をたてておく

     最大の問題は、解決したはずの問題の再発であり、再発対策は不可欠である

 

部下育成◆(56〜 75)

56) 自分自身が模範となる行動をとる

     部下のあるべき姿を、自らの行動によって示す以外に部下育成はありえない

57) 環境の状況に合せた指導をする

     観念的なことを押しつけるのではなく、仕事を基準に指導力を発揮する

58) 世代的なギャップを自分なりに掌握する

     「若者の気持ちはわからない」というのは、逃げである

59) 若者はこうだという固定観念を持たない

     自分の価値観を押しつけていては、部下の本心を理解できない

60) 信賞必罰は正しく行なう

     感情に左右された指導は、絶対に受け入れられない

61) 部下の意欲を引き出す方法論を持つ

     仕事をしていくことの必然性を自分なりの言葉・行動で理解させる

62) 報・連・相を徹底する

     ビジネスマンの基本「報告・連絡・相談」は上司の指導によって確立される

63) 成果は小さいものでも確実な評価をする

     部下のあげた成果が小さなものであっても、達成感を感じられる評価をする

64) 検討違いの噂をされる環境をつくらない

     自分の行動を律して、模範たるべき存在感を明確に示せ

65) 上手にほめる

     ほめるときは、人前ではっきり功績を称える

66) 上手に叱る

     問題の本質だけを叱り、他人の目を気にしなければいけないことは公にしない

67) 部下の個性・持ち味を尊重する

     部下の特性を生かし、適材適所の配置を実現する

68) コミュニケーション機会を多くする

     意思の疎通をはかる努力は、管理職が積極的に取り組む課題である

69) 理想と現実の食い違いを具体的に説明する

     若者特有の理想を求める情熱を否定せず、具体例を明示して現実との違いを教える

70) 仕事に対する意欲を態度で示す

     部下の意欲向上は、上司のやる気で培われる

71) 気持ちの若さを保つ

     世代ギャップを理解するためだけでなく、自らの生き方の問題でもある

72) 部下の原動を色眼鏡で見ない

     上司たるもの常に正確な現状判断で部下に対応しなければならない

73) 部下の成長には個人差があることを理解すること

     自分の思い通りの成果があがっていなくても、長い目で見る寛容さも必要である

74) ものわかりのよい上司であろうとしない

     「けじめをつける」ことの大切さを、毅然とした態度で教えるべきである

75) 長所を伸ばす指導をする

     部下の長所を見抜き、生かすことが上司に求められる使命である

 

現状改善◆(76〜 85)

76) 改善するべき状況を分析する

     社内外にかかわらず常に問題意識をもって、向上心を心掛ける

77) 改善点を的確に掌握する

     本当に重要な問題は何かを、冷静に分析する力を普段から養っておく

78) 改善点の緩急を考慮する

     急ぐ問題からスムーズに着手する

79) 現在の自社環境を改善判断の基準にする

     自社の置かれている立場から改善基準を決定する

80) 社会動向を踏まえた判断をする

     独り善がりの判断に陥らないために、社会情勢を配慮する

81) 必要な事項は会社に積極的に要求する

     改善を実行するために、会社に対する必要不可欠な事項は、遠慮せず要求し、実現してもらう

82) 戦略的発想を養成する

     行動力だけでなく、マネジメントとは何かを、しっかりと身につける

83) ビジョンを戦術に落とす手法を学ぶ

     構想だけがどんなに立派でも、実行できなければ意味がない

84) 競合他社の情報・動向を常に把握しておく

     「先んずれば人を制す」るためには、自社情報だけでは限界がある

85) 勇気ある撤退にも果敢に取り組む

     攻めるだけが改善ではない ムダをなくすことが先決である

 

上司操縦◆(86〜100)

86) 上司が動ける情報を提供する

     上司が動く価値ある情報でなければ、絶対に上司は動かない

87) 人間関係を力学だけで判断しない

     上にへりくだり、下に強圧的なだけでは、誰も動かない

88) 個人感情をコントロールする

     感情が冷静な判断を誤らせることは、自明のことである

89) 意見・考えにきちっとした説明をする

     自分の意思を仕事に反映するには、本意を説明できなければならない

90) 上司の自尊心に訴える

     「時には甘えてみる」ことが有益な場合もある

91) 部下のために上司マネジメントをする

     上司が動けば自分だけでなく、自分の部下も成績が向上する

92) 抜本的な問題解決に利用する

     相手に対して「いざ」というときの隠し球が上司である

93) 報・連・相をタイムリーに行なう

     的確でタイムリーな行動を促すために、ビジネスマンの基本を忘れてはいけない

94) 一気に意見を詰めようとせず段階を踏む

     上司は忙しい 急ぐ問題で無ければ緩急をつけて相談する

95) 問題点解決の対策を自分なりにたてておく

     最終判断を仰ぐだけでことたりる問題は、自分なりの解決策を提案する

96) 正しく状況を判断しムダがないようにする

     上司といえども状況判断を誤った報告を受ければ誤断がでる

97) 距離が生じないように常に配慮する

     気軽に相談できる環境づくりを怠ってはならない

98) 結果を急がず上司のスタンスを理解する

     上司は上司なりの問題を抱えているから結果を焦らない

99) 上司の意見が反映する環境をつくる

     上司の意見を自分のものだけにせず、部下にもスムーズに伝わる職場環境を演出する

100)上司の方針や戦略を完全に理解する

     伝達された事項を勝手な判断で曲解することがないように、部課長としての職責を自覚する