「仕事と子育ての両立ができる社会を堺から」(ファミリーサポートシステムの充実)
近年、女性の社会進出が目覚しくなってきた反面、社会における「仕事と子育ての両立体制」が追いつかないのが現状である。結婚や出産を迎えた時、働きたいのに仕事をやめなくてはならない女性が多くいる。現在、社会の中軸を形成している20代、30代、40代の働く女性は、豊かなキャリアーを持っているし、「自己実現」の上昇志向が強くなっている。それらの女性たちの社会活動の大きな壁になっているのが、「子育て」である。核家族化、離婚、夫婦の別居生活が進んでいる現状においては「子育て」は社会のみんなが参加していく時代になってきた。
社会の「子育て」支援システムが充実し、安心して「子育て」が出来る時、女性の社会での活躍と、「少子化問題」の解消が現実のものとなるであろう。
現在、堺市では、ファミリーサポートサービスを実施している。これは、育児の援助をしたい人(提供会員)と育児の援助を受けたい人(依頼会員)からなる相互援助活動を行う会員組織である。
提供会員の活動は(1)保育施設の保育開始前及び保育終了後、子供を預かること(2)保育施設までの送迎を行うこと(3)小学校の放課後、子供を預かること(4)子育てを離れて、スポーツや買い物、講演会などに行く時、子供を預かること、などを内容としている。そして、1時間700円の利用料金を依頼会員が提供会員に直接払うシステムである。ファミリーサポートセンターは両者を結びつける役割を果たしている。
現在、堺市全域で提供会員485名、依頼会員250名、両方会員173名の会員登録があり、研修は年3回行われ、会員の親睦を目的とした子育てに役立つ情報の交流会も行われている。
しかしながら、このシステムの認知度も低く、待機児童857人の解消には至っていない。もっと市民に積極的に告知し、多くの人が利用できるようにしなくてはならない。堺市役所のHPや広報堺などでのPR活動や町会、自治会の回覧板での紹介をさらに増やしていくことから始めることが必要である。
働く女性が結婚しやすく、仕事をしながら、子どもを産み、育てやすい環境を堺市で確立するものである。
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