『カンマを伴う分詞句について』(野島明 著)
第五章 分詞句の解放に向かって

第3節 もう一つの「カンマ+-ed分詞句+ピリオド」


〔注5−10〕

   He murdered his wife.という発話をピリオドまで辿り終えた瞬間に、この発話の受け手にとって「彼」は「妻殺し=妻を殺した男」であり、「彼の妻」はすでに「死者=夫に殺された女」である。こうした叙述による「特定」の実現については、第一章第4節、及び[1−39]参照。

(〔注5−10〕 了)

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