第六章 開かれた世界へ
第1節 異邦人の孤立
〔注6-2〕
例えば、CGELの文例と記述。
? Driving to Chicago that night, a sudden thought struck me. [1] CGEL(15.59)(下線は引用者)
〈その夜シカゴに向かって車を走らせていた(私に)突然ある考えが私に思い浮かんだ。〉
(記号「?」は種々の記号の用法を説明する頁に「英語を母語とする人たちは容認可能性[acceptability]に確信が持てない[unsure]」(ibid, x)と説明されている)
この文については次のように解説されている。
これらの節の暗黙の主辞[implied subject]は恐らく"I"である。しかし、"I"は母型節[matrix clause]の主辞として現れない。非定動詞節をそのままにしておきたいのなら、母型節を言い換えて"I"を主辞として導入する。例えば、
Driving to Chicago that night, I was struck by a sudden thought. [1a](ibid)(下線は引用者)
〈その夜シカゴに向かって車を走らせていた私に、突然ある考えが思い浮かんだ。〉
(「非定動詞節」については[1-1]、「母型節」については[1-10]参照)
(〔注6-2〕 了)
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