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リニアトラッキングトーンアームの制作、ページ1

メーカー製プレーヤ付属のメカを改造してリニアトラッキングトーンアーム(プレーヤー)を作成しました。  2019.2.5

 ピュアストレートトーンアームと同じような音が出ました。
 メーカー製メカを少し改造するだけの超簡単な制作方法です。
TD521のアームボードに全てを載せています。


全景です。
メカはテクニクスのSL-J11R ミニコンポのプレーヤーです。
SL-10を頂点とするテクニクスのリニアトラッキングプレーヤーのトーンアームはダイナミックバランスでした。
時代が下ってSL-J11Rはスタティックバランスになっています。
構造がシンプルなので改造もやりやすくなっていました。
行ったことは、T4Pカートリッジを取り外して、シェルコネクタの付いたカーボンパイプを接着しただけです。
で、それに見合ったバランスにするように重りを追加しました。

元のプレーヤーはレコードのどこの部分を再生しても同じ音質という特徴はあるものの安いプレーヤーの音でした。
今回、MCカートリッジが使えるようにMCアンプも仕込んで再生するとピュアストレートトーンアームのような音が出ました。


重りを付けている金具は、SL-3300のトーンアームの部品です。
それに元々ついていた真鍮製の重りと鉛板を丸めた重りを取り付けています。


真ん中の重りの位置を変えて針圧調整を行います。
その右側のコンデンサは、MCアンプの出力コンデンサです。
2SK170を5パラにした標準的なアンプです。
但し、ソース抵抗を入れてゲインを10dB程度に下げています。
電源は、バッテリー(単三サイズのニッケル水素充電池を10個直列)です。
まだスルースイッチを付けていませんので、MC専用です。

こんな簡単な改造で、高級リニアトラッキングプレーヤーに近い物ができたように思います。
このトーンアームのネックは、ピンを利用したジンバルサポートの部分です。
これをいじるとなると相当に大変そうなので行わないことにしています。

むき出しのメカの動作を見ていますと、少しの移動(溝1本分の移動)でトラッキング動作を行っています。
当時は、トーンアームに角度が付いて移動するので真のリニアトラッキングではない、との評価がされていました。
それが、モーター式のリニアトラッキングが衰退する一因だったようです。
動きを見ていますと、お見事としか言いようがないリニアトラッキングの動作をしています。
アームの水平移動をスタティックで行うのは回転動作よりも大変です。
それでしたら、こちらのほうが良いのでは、と思っています。

SL-10はヤフオク価格が高騰していますが、後期のプレーヤーは安く手に入ります。
簡単な改造で済みますので、リニアトラッキングプレーヤー遊びはいかがでしょうか?
実際にやられた方がいらっしゃいます。
こちらです。
私のより高級なメカのようです、アーム部分の作りが良さげです。

以上、リニアトラッキングアームの制作でした。次は、ちょこっと改造です。

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