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 DV−20X H の改造について(その4)です。

そろそろ終わりに近づいています。

 前ページの改造で、さらに違うLPを聞いてみましたら、どうも高音が出ていません。
それに、リズムがもったりとしています。スピード感がありません。

 これは?、と、針圧を0.2グラム上げて聞いてみましたら、まあまあ高音域も出てきました。
カンチレバー先端に塗ったエポキシは少量のつもりでしたが、可動部の先端ですので、思いのほか影響が大きかったようです。
又、もったりとしたリズムはそのままです。

 どうも、どこかに変な影響が出ている様です。
カンチレバーで問題がありそうなところは、スリーブになっているところです。
スリーブの先端を良くみてみますと、接着剤がはみ出している様子がありません。
ごく少量がカンチレバーとスリーブの間に付いているだけのようで、先の部分は、空間が空いているような気がします。

 そこで、この部分に急遽エポキシを塗り補強する事にしました。
そうすると、そのついでにカンチレバーの傷も埋めることができますし、パイプの急な太さの変化もなだらかになります。

そのスリーブ先端部の上下左右は、ポールピース先端部の穴の部分で、作業は、慎重にも慎重に行わなければなりません。
具体的には、細くマイナスドライバー状に尖らせた物の先にエポキシをごく少量つけ、スリーブの先端に押し付ける様にします。

 

 さて、エポキシがじゅうぶんに固まったら、試聴です。
結果は、良好です。もったりした感じが少なくなっています。
細かい音が良く拾えるようで、音にボリューム感があります。
比較しているカートリッジの方がスピード感があるのですが、音がきつくやや不自然さを感じ、この改造カートリッジの方が良い感じです。
何種類かのLPを試聴してみましたが、どれも良くなっていました。

これでおしまいにしても良いかな、という気も一瞬しましが、さらにあと2ケ所に固め技をかけてみたいと思い直しました。