ダイビングで見た魚を図鑑で調べたい

(マクロレンズ・クローズアップレンズ)


【マクロレンズとクローズアップレンズを購入】
 セブ島でC−カードを取得した際に、インストラクターの方に50本までは一月以上間を空けずに潜りに行った方がいいと言われた私は、自分自身でも、一月以上間隔を空けると、教わったことを忘れてしまいそうだったので、律儀に月に1回位のペースで伊豆へ通いました。
 本数を潜るうちに、お魚を見る余裕も出てきて、ログ付けの時にあれを見たとかこれを見たとか言いながら図鑑と首っ引きになっていたのでした。
 このころは、見る魚、見る魚、ほとんど初めて認識する物ばかりで、図鑑を見てもよく似たお魚がいっぱいで、いったいどれがどれやらさっぱりわかりません。
 そこで、記憶容量の少ない私が考えたのが、写真を撮って、図鑑と見比べればいいのでは無いかということでした。

 ところが、手持ちのMX-10の標準レンズでは、1m以上お魚に近づくことができないので、小さなお魚単体を図鑑で調べられる程度まで大きく写すことはできないのでした。

撮影機材:MX-10 標準レンズ 外付けストロボ
標準レンズで撮れるのはせいぜいこのくらいの大きさのお魚

 そこで、お店に行って、レンズを買い足すことにしました。
 ここで、活躍するのは、マクロレンズとクローズアップレンズです。

◆ ◆ ◆ ◆

【さあ、撮ってみましょう】
マクロレンズ:

まず、お魚が大きく写せると言ったらマクロレンズと思って、マクロレンズを試してみました。
ところが、MX-10用のマクロレンズは、距離と写る範囲を示す棒が付いているのです。
確かに距離が正確に合わないとピントが合わないので便利なのかもしれませんが、どう考えてもお魚は逃げてしまいます。
動かないウミウシ位ならいいのですが(でも余り大きくは写らない)図鑑を引きたいハゼのたぐいはとーっても難しいです。
マクロレンズでお魚を映せたのは、マブールで撮ったジョーフィッシュ位でしょうか。
このジョーフィッシュは、カメラを穴の上から構えたら引っ込んでしまったのですが(あたりまえ)、辛抱強く粘ったら、顔を出してくれた物でした。

撮影機材:MX-10 マクロレンズ YS-40
(左)ちょっと端に寄っているけど一応写っています
(右)トリミングするとこんな感じ

動かないものなら写しやすいです

◆ ◆ ◆ ◆

クローズアップレンズ:

MX-10で図鑑引き用に写真を撮りたい方に一押しなのがこのクローズアップレンズです。
ピントが合う範囲はレンズから50cm位。だいたい肘から指先よりちょっと先くらいです。
あまり動かないお魚なら、そーっと近づけば結構50cm位には寄れるものです。
魚に寄れさえすれば後は簡単。ファインダーの目印とレンズの目印を絵の中心にしたいところに合わせてシャッターを押すだけです。(最近のフラッシュは明るさも調整してくれるため、ISO100なら4.5、ISO400なら5.6にしておけば、明るさはだいたい合うらしい)
このレンズで、クダゴンベ(5-6cm位)のものまで図鑑を引ける程度には写せます。
また、絞りを4.5とか5.6とかで撮るため、バックも水の色が出やすいです。
撮影機材:MX-10 クローズアップレンズ YS-40
(左)クダゴンベも何とか写せます
(右)トリミングするとこんな感じ
ツノダシくらいならちょうどいい大きさに写ります



【教訓3】
  • マクロレンズは動かないものを撮ると割り切る
  • クローズアップレンズは、距離感が命。陸上で、自分の腕などと比較して、50cmの距離を覚えましょう。
  • 50cmまで寄るためには、
    • ダイビングのスキル(中層で体を動かさずに止まっていられる、砂地では砂を巻き上げないでそろそろと近づけるなど)が重要です。がんばって練習しましょう。
    • また、お魚に近づくためには、お魚との意志疎通も重要です。驚かさないように、下の方からゆっくり近づきましょう。逃げる気配があったら一度止まって深呼吸。
    • 逃げてしまったら追いかけないで別の被写体を探す方が良いようです。よそを向いているとまた戻ってくることも。
    • ファインダーを覗いて夢中になっているときはつい遠すぎたり、近すぎたりするものです。シャッターを切った後でもいいのでファインダーからの見え方と、被写体からの距離を確認してみましょう。(もちろん余裕があれば、シャッターを切る前にファインダーから目を離して確認する方が)
  • ファインダーの目印とレンズの目印が、絵にしたいところの中心にあることを確認しましょう。

  • 写真の技術とは関係ないですが、写真に熱中していると、グループやバディからはぐれてしまうことがあります。いつも以上にバディやグループの位置には気を配りましょう。
  • また、写真を撮ることに熱中していると、ついつい珊瑚に手を掛けたり、イソギンチャクを踏んだり、ハゼの穴の上を匍匐前進していたりしてしまいます。手を掛ける前、足をおく前、着底する前は必ずそこに生き物がいないことを確認しましょう。また、手を掛けるにしても指一本とか、体が触れる場所は最低限にしましょう。

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