芹沢氏が29歳の時、この船に乗って40日の航海で渡仏しました。芹沢氏は海上から、妻の金江は陸路でこの船に入りましたが、井出クニが写っていることは特筆すべきでしょう。光治良とクニは高校時代、祖母とクニの家を訪れた時に出会いました(『男の生涯』参照)が、忙しい時間を割いてクニが見送りに来ていることを考えると、この頃からすでに見えざるものの思惑に入っていたのだろうかと考えざるを得ません。この二人の繋がりは、後に書かれる『教祖様』に大きく影響します。

1925.6.10 白山丸にて、左端は井出クニ