HONDA CBR600F('00)

購入のキッカケ

 注目し始めたのはアルミフレームのF4型になった頃。3型は鉄フレームの重さがネックだったんですが、17kgも軽量化されました。しばらくBaliusで行く気でいたため、様子見を決め込んでいると、更にレース向きにモデルチェンジするという話になってしまいました。個人的にツーリング向きの性格が好ましかったため、いずれ新車で買おうと思っていた計画を前倒ししました。
 ・ホンダの四発である(一度は乗りたかった)
 ・フルカウルで高速も楽そう
 ・国内仕様がある             というのが、理由といえば理由でしょうか。

 メインスタンドがあることもポイント高い所です。チェーンメンテ時に雲泥の差です。一体型ダブルシートもタンデム部が真っ平のため、荷物が積みやすいです。シート下の積載能力はほぼゼロなので、シートバックを使わないなら、シングルシート風になった新型(現行型)の方がたくさん積めるはずですが.......。

 長所  エンジンは精密機械です。また、厳冬期もチョークを引けばあっさり始動(そのまま暖気しすぎると、当然カブリます)。バリオスで結構苦労したので感激しました。大型なら当たり前ですかね。
 自分の腕前では、もうこれ以上は要らないよねと思わせる車体とエンジンの完成度。特にタンクのニーグリップ部分の形状に感動。バリオスが吊るしの服なら、こちらはさしずめオーダーメイド品といえる出来映えです。内腿全体でグリップしやすいです。
 フルカウルゆえ高速走行が楽。スピード感が乏しいので、速度超過に要注意(短所?)。
   
 短所  エンジンが温まる前?ダラダラ減速して停まると、エンジンが止まりそうになることがあります。アクセルをあおれば大丈夫ですが。
 収納スペースのなさ。シート下は、車載工具とU字ロックのみ収納可。あとツーリングネットがぎりぎり収められます。
 低速トルクが思ったよりもない。もともと高回転型エンジンだから400よりもないのでは、と思う頼りなさ。
 クラッチのつながりがわかりにくい。上記低速トルクと相まって、初Uターンのとき、エンスト・立ちゴケしてしまいました。
具体的に言うと、バリオスでは、エンジン音が、ヒューングワッグワッ(エンスト寸前)カタッ(停止!)と、明確だったのですが、CBRは、ヒューン、(〜クラッチつなぐ)カタッ(停止!)と、エンスト寸前まで滑らかに回っているため、突然止まる印象です。あまりうまく表現できませんが。

 

改造点
フレームスライダー モリワキのフレームスライダーをつけました。
タンク・パッド お約束のタンクパッド。専用品です。
タンク・パッド2 ホールドしやすいよう、タンクパッド追加しました。
モト・イージー 知る人ぞ知る、始動時用ヘッドライト消灯パーツ。
ヘッドライトリレー&アーシング ライトを明るくするためのリレーと、アーシングを行いました。
バックステップ リアルバランス製ステップに交換しました。
エアクリーナー K&Nの純正リプレイス型フィルター。洗って再使用でき、パワーもアップする!
オイルフィルタ  Vesrah(タカラ)のオイルフィルター。対応年式による微妙な違いあり。
バッテリー これも純正でない部品(当然、激安)を使っているという意味で。
チタンコーティング加工 フロントフォークのインナーチューブに、コーティングを行いました。
インシュレーター加工 国内仕様では半分塞がれている吸気口を、フルパワー仕様と同等に加工しました。
スリップオンマフラー LeoVince(レオビンチ)のスリップオンマフラーを装着しました。
リヤフェンダー マジカルレーシング製リヤフェンダーを装着しました。

 

メンテナンス
ブレーキ清掃 管理人は半年にいっぺんぐらいしかやってないです。
ブレーキパッド交換 ベスラのパッドを使ってみました。
フォークオイル交換 フロントフォークオイルを交換しました。ジャッキさえあれば、わりと楽です。
エンジンオイル交換 オイル銘柄変更のため、フラッシングしました(オイルはモトレックスを使用)。
ペダル類清掃 結構フィーリングが変わるトコロです。まめにやった方がいいかも。
クラッチワイヤー注油 基本中の基本。皆さん、やってますか〜?(管理人は前回がいつか忘れた頃にやっている.....)
スパークプラグ交換 カウル付車両ではやりたくない作業のひとつ。サービスマニュアルとは違う手順で。

 


 

改造点  

 フレームスライダー

  
   見づらいけど装着すると、こんな感じです。
      右側は気休めにもならないですね
 どのメーカーのでも良かったのですが、店頭にあったモリワキ製に決定。NAPS世田谷店にて\5,840ナリ。CBR600F用のものは取付ボルトの関係から、どれもカウルに穴を開ける必要があります。ご覧のとおり、スライダー本体は左右非対称。安っぽい鉄ボルトが付属しています。純正は頭が肉抜きしてあるのに.....。

車体への取付
 まずトルクレンチ、12mmソケットを用意します。規定トルクは4.0Kg/m。締め付けるだけ、と舐めてかかっていましたが、右側取り付け終了後、左側を付けようとして、付属のボルトを締めこんでいくと、規定トルクに達する前に、「バシンッ!」と盛大な音がして、エンジン側の雌ねじが一部砕け散りました。(泣)
 付属のボルトでは半分くらいしか雌ネジにかかっていないようで、さらにスライダー本体(樹脂部分)が車体に接しているため、トルクレンチが正常に作動しなかったのか? ボルト(鉄)VSエンジン(アルミ)で、当然エンジン側が負けた訳で......。回転角でトルク管理した方が良さそうです。
 仕方がないので、別途長いステンレスボルトを調達して、一応取り付け終了。

カウル加工
 サークルカッターなどないので、地道に穴を開けます。プラスチック用カッター(Pカッター)、デザインナイフ、耐水ペーパー(紙やすり)、ペンチを用意しました。
 まずカウルに小さめに穴の目印を付け、Pカッターで円形の溝を彫ります。溝からペンチで折り取ると楽です。大まかに穴をあけたら、あとは車体に取り付けたスライダーと現物合わせで削ります。細かい削り込みはデザインナイフで行い、最終的な形に仕上がったら耐水ペーパーで磨くと、写真のような仕上がりになります。
 なお、カウルを外してみると、こんな感じです。

 

 


 タンクパッド
 N-PROJECTカーボンタンクシールド(商品No.00613/タンクパッド)です。装着は付属の両面スポンジテープで貼り付けるだけです。両面テープの厚み分だけ少し隙間が開きます。専用品なのでさすがにぴったりです。見えにくいですが、真中にモデル名称の「CBR」の文字が、モールドされています。

 これを装着する前に、JTC1ピースプロテクションパッド(商品No.7722 アルマイトカラー/赤)を使おうとしたのですが、暖めて柔軟にして貼り付けても、しばらくすると浮き上がってしまい、結局使用出来ませんでした。完全に貼り付けるタイプは分割式でないと、タンクの丸みに合わないようです。

 

 

 タンクパッド2

自作スポンジタンクパッド
 硬質スポンジのタンクパッドを装着しました。側面のニーグリップ部分です。レベルの高い操作性を追求すると、かなり大きなものをつけないと駄目でしょうが、お気楽メンテらしく見栄えを損なわない程度に、ウィングマークに合わせてつけてみました。これならノーマルっぽくて目立たないでしょう(写真)。

 まず適当な紙で型紙を作り、これに合わせて硬質スポンジ(硬質といってもかなり柔らかい)を切り出しました。裏に粘着剤がついているタイプだとそのまま貼れて楽ですが、この大きさでは近所のホームセンターの在庫にはありませんでした。使用したのは厚さ5mm、粘着材なしのタイプなので、300×300mmで¥270と、かなり安いです。両面テープを全面に張り(こんな感じ)、タンクに貼ります。柔らかめなので耐久性はどうか?

 装着後
 今回のように小さい面積でやるだけでもかなり効果あり。街乗りでもあったほうが絶対に楽チンです。たとえ弱くてもニーグリップさえしていれば、タンク方向へのずり下がりが無くなり、下半身が安定するので視野がぶれないです。当初、タンク側面(凹んだ部分)すべてを覆ってしまうか検討していましたが、管理人はとりあえずこれだけで大丈夫そうです。
 ちなみにこの天然ゴムは耐候性はあまりないそうです。現在、装着1年で、表面をこすると、ぽろぽろ黒い粉になってくる感じです。完全に崩れるわけではないですが、色の薄いズボンでは、ニーグリップの跡が残ってしまいます。
                                                  (2009. 2 追記)

スポンジゴムを貼ったところ。もともとのウィングマークの形
かつ同色なので、違和感ゼロ。でも効果はかなりのものです。

 

 

 モト・イージー   
 浜モト・ニューロモト・イージーです。エンジン始動時のバッテリーの負担を軽減するための装備です。
 常時点灯式の車種に取り付けて、エンジン始動時にはヘッドライトを消灯したままで、いったんハイビームに(orパッシング)すると点灯するというものです。再消灯したいときは、セルスイッチをセルが回らない程度に押すだけ(車種により違います。ヤマハ、ホンダの一部は別途部品を購入する必要あり。プラスワンというもの)。
 取り付けは簡単で、ヘッドライトバルブのところのソケットに、モト・イージーのソケットを噛ませるだけです。カウルを外す必要もありません。本体は結構大きいので、カウルステーなどにしっかり固定しましょう。私は写真右のように「の」の字型に配線をまとめて、タイラップでカウルステイに固定しています。

現在、リレーが故障したため動作しなくなったので、外しました。使用頻度はそれほどでもなかったのですが、残念。

 

 


 ヘッドライトリレー&アーシング

 リレー配線はスパーダと同じ構成。
 下側と左側から出ている丸端子が
 アース線。


 タンク下の純正アースポイント

ヘッドライトリレー
 CBRはノーマルではマルチリフレクターなのに意外に暗いのです。理由としては光が拡散してしまうのではないかと思われますが、光源を明るくしてやるのが最も手っ取り早いですね。HID装着が最も効果的ですが、自分の夜間を走る頻度とコストとを考え、リレー装着にします。常用するロー側だけ、バッテリーから直に配線を取り、ヘッドライトを明るくするのです。
 配線のとりまとめなどは既に施工したものと同じなので、用意する部品はスパーダのページ(こちら)を参照ください。

アーシング
 CBR600Fのサービスマニュアル配線図を見ると、バッテリーマイナス端子に直接繋がる配線はありません。なので、アーシングの効果は期待できそうです。エンジン発熱量が多いので、フレーム自体も触っていられないほど熱くなります。温度が上がると金属の電気抵抗は増えるはずなので、その点からも、より効果があるのではないかと(モチベーション維持のための希望的観測というやつです)。
 純正のアースポイントは、ラジエーター脇と、上側のリヤサスペンション支持部付近(タンク下)の2箇所。まず、ここからバッテリーのマイナス端子へじかに配線を行います。純正ハーネスの緑色の配線がつながっているので、すぐわかります。

 上述の通りかなりの発熱量なので、配線の取り廻しには気を遣います。基本的に純正ハーネスに沿わせてやればOKですが、エンジンはもちろん、相当熱くなるフレームにも接触させるのは、好ましくないでしょう。タイラップを使用して純正配線と並べて取り回します。特に、エアクリーナーとフレームの間に通す部分はメインハーネスが平たくなっており、恐らく線材が断熱材に包まれていると思われます。ここの配線は、特に注意して純正配線と一体化させ(ぴったり沿わせ)ました。

 配線自体は、スパーダ用に作ったものと同様、ヘッドライト(ロー側)強化配線リレーと、アーシング配線をサブハーネスとして一体化しました(写真)。右側の黄色いモノがヒューズで、バッテリーのプラスへつなぎ、何もない丸端子側がマイナスへつながります。

アーシング
 効果は、同型CBR(キャブ車ということ)にアーシングして「低回転が力強くなった」と書かれているHPもあったので、かな〜り期待したのですが、鈍い管理人には変化は感じ取れませんでした。まぁ毎日乗ってるわけではないので、わかりづらいだろうと思っていたのですが。ヘッドライトについては、文句無く明るくなったので、一応良しとします。
                                                      (2007. 9)

 

 

 バックステップ

 リアルバランスバックステップです。定価\19,950ですが中古品を格安で入手。説明書が無かったので、メーカーに問い合わせるとパーツ価格と取り付け方法を記載したPDFファイルを送ってくれました。親切です。

 このメーカー製品の特徴は、純正シフト・ブレーキペダルを使用する形態で、コストを下げている点です。
仕上げに高級感はありませんが、他社より断然ローコスト、ポジションは固定です。

 
 ノーマルステップのポジション。これはこれで良いのですが.....。


 バックステップのポジション。スイングアームとの位置関係
 で、若干上がっているポジションであることがわかります。
 CBR600F(99〜)用のステップは、3cmアップの固定ポジションなので、正確にはアップステップってことでしょうか。これは写真のようにローレット加工された固定式ステップなので、純正の可倒式ステップのように、カタカタしないのが良いです。踏み変えのときに躊躇せず踏ん張れます。

 実際に走った感じは、まず前傾がきつく感じられるようになります。その気になって走るとき以外は、ちょっときつくなりました(→ 慣れました)。足でがっちりホールドするときには、固定式のため安心感があり、管理人の身長(170cm)ではステップ位置も絶妙に良い感じです。
 ネガティブ面は、シフトレバー軸にカラーを咬ませている関係からか、シフトフィールがわかりづらくなったこと。管理人の乗り方では予期しないときにニュートラルに入ってしまうことがありました。。。と、言っていたのが4月だったのですが、装着後、そのまま乗り続けていたら、上記症状は無くなりました。すっきりしませんが、単に慣れの問題だったようです......。(2005. 9)

 

 

 エアクリーナー
 定番のK&Nフィルター(純正形状)です。純正品と違い、洗って再使用できます。
 プロトのカタログによると、定価ベースで99-00年式(キャブレター車)だけ\12,000、他の年式は\8,500位。そのため、導入を見送っていたのです。ところが!!国内流通はプロトとアクティブで扱いがある(他にもあるかも)ようで、全く同じ品がアクティブで\8,500位だったので、アクティブに注文。店員さんによると、価格改定があったのに、プロトのカタログが更新されていないのでは?ということでした。実際にはセール価格の約\6,300で購入。
 細かく言うとキャプセッティングが必要かも知れませんが、とりあえずポン付けで(他は国内ノーマル仕様のまま)使ってみることにしました。

取り付け
 まず5mmヘックスレンチ、8mmソケット、+2ドライバーを用意します。ダクトカバーのヘックスボルトを外し、カバーを取ってタンク前部の8mmボルトを外します。ゴムブッシュ上の丸座金、下側の金属ブッシュの脱落に注意します。後は車の取扱説明書にあるように、車載工具の27mmメガネを支えとしてタンクを持ち上げれば、エアクリーナーボックスに到達できます。
 エアクリーナーを取ると、サブエレメントの空気取り入れ口が見えます。プラスネジ2本を外せば、サブエレメントの交換も出来ます。エアダクト内はかなり汚れている筈なので、空気でごみを飛ばしてからの方がいいと思います。管理人は小型掃除機を動員してきれいにしました.....。
 掃除が済んだら取り付けです。片側が金属の網で覆われている国内純正品と違って、K&Nは両面が開いていて、よく空気が通りそうです。CBR600F用のは、工場出荷時にオイルが塗布してあり、表裏はわかりづらいですが、ふちに THIS SIDE UP とか書いてありました。K&N新品は、純正よりもビミョーに厚みがあるようで、そのままではエアクリーナーボックスのふたが、きっちり閉まりませんでした。ふたを均等に押さえつけながら、対角線上のビスを徐々に締め付けていき取り付け終了。

結果
 まだ近所をちょっとしか走っていないので、あまり違いはわからないです。わざと低速でシフトアップしてみると、以前よりアクセルについてくる感じはします。きっと高回転で差が出てくるのでしょう。早く試したい......。(2005. 9)



  CBR600F(99-00)用は、品番HA-6099 です。
   写真のようにフィルタ本体、ユーザー登録証、
   このフィルターは捨てるな!のステッカー、K&Nマーク
   のステッカー。
    使用方法の説明はあっさりしていて名刺半分位しか
   なかった(おまけに日本語表記はかすれてる)くせに、
   ユーザー登録証の質問の細かいこと!職業で「軍隊」
   の選択肢があるところが、アメリカを感じさせます。


   純正フィルタ。見るからに吸気抵抗になりそうな
     金属板が付いてます。これが使い捨てなんです
     から、勿体無い。


    掃除前。一見きれいですが、細かい砂粒のような
     ごみがイッパイです。上の状態でサブエレメントの
     蓋を開けたら、中にごみが入って焦った.......。


   K&N装着後。結構、オイルべったりです。いっぱい
    空気を吸ってくれそうです。あと、同梱の「捨てるな!」
    ステッカーをエアクリボックスに貼りました。

 

 


 オイルフィルタ
 Vesrahオイルフィルタです。適合はというと、

 ベスラ品番SF-4005 → CBR600F(97〜00)純正仕様、SF-4007 → CBR600F4i(01〜)となっています。
 SF-4005の方が長く、重量は230g強、SF-4007は180g強でした。つまりF4i用を使用すれば軽量化できます。。といってもモーターサイクルではあまり意味がないですが、軽量化フェチの方はやってみてもいいかも。管理人はSF-4007を間違って購入したため二回使用していますが、町乗りで特段トラブルは発生しておりません。サーキットとかで強烈な使い方をしたりすればわかりませんけれど。

 なお、CBR用ではないですが、スパーダなどゴムパッキンが必要なものは、Vesrahなど通常のフィルタでは別売りですが、ユニオン産業のフィルタは値段も安く、パッキン付属なのでお気に入りです。ユニオン産業の型番は、CBR600F(99〜00)用がMC-560、VT250SPADA用がMO-512でした。

 

 


 バッテリー
 KOYOバッテリー(YTX-9BS)です。通販で購入。

 だましだまし使っていたバッテリーが、ついにお亡くなりなりました。補充電しても、渋滞路を少し走るだけで再始動不可能になってしまいました。そこでバッテリーを交換することにしたのですが、正規品はとてつもなく値上がりしているので、割安な製品を探してみました。
 中国製(Made in China)は駄目、台湾製は信頼できそうなので、KOYOバッテリーのものを選びました。このメーカーは、日本のバッテリーメーカーが技術指導しているようなので、不良品率も日本製と同程度のようです。パッケージがなかなか気合入ってます。

 ただし、この写真のようにバッテリーターミナルの形が、固定ナットが横から抜けるようになっており、日本製のようにナットの落下防止爪(というか突起)がありません。このあたりは完成度が低いというか、だめなところですが、金属片を折り曲げただけのような中国製と違ってしっかりしているし、頻繁に取り外しもしないので諦めようと思います。
 力はかからないので、自分はハーネステープを切ったものを張り、抜け防止としました。

 新品部品ですので、当然のごとく、快調です。回転も元気になった気がします。あとはどれだけ持ってくれるか?
                                        (2008. 5)

 

 


 チタンコーティング加工

 鞄圏m硬化に依頼して、インナーチューブのイオンプレーティング加工をしてみました。いわゆるチタンコーティングというやつです。フォークを分解しインナー単体にして送れば、個人からも受け付けてくれます。
これでワークスチーム並みの動きのフォーク.....は無理にしても、最新型には(気分的に)負けないフォークになりました。

 で、送り返されてきたインナーはこんな感じ。シール類と擦れない所は、コーティングしてありません。ただ、全体を磨き上げてあるらしく、写真で見るより映り込みがすばらしく良くなっていました。また、分解したフォークを組んでいるところまでは、多少、すべりがいいかな?位でしたが、実際に走らせてみると、すごく動きが良くなっている感じです。
 普段通る道で、80kmくらいで「ゴン」という衝撃の来る荒れた路面があるのですが、コーティング後はあまり凹凸を意識しないでいられる様になりました。凹凸があるのはわかるのですが、不快な乱れ、衝撃ががほとんどありません。こんなに自分でも感じ取れるくらいに変わるとは全く思っていなかったので、想像以上の変化です。

 オーバーホールに伴うオイル入れ替えと、プラシーボを差し引いても、かなりの差があります。管理人にはそれを活かせる腕はないにしても、少なくとも乗り心地は断然アップしているので、普段使いのVTにも、加工したくなってしまいました。出来れば早くやりたい。。。問題はコストです。一本あたり¥22,000(2008.9現在)。しかし管理人にとっては、値段分だけの価値はありました。

 エンジンはパワーアップしても使う場所がかなり限られます。でもサスペンションのグレードアップは走っている間中、ずっとその恩恵に与れます。ショップを通すと結構な金額になってしまいますが、フォークを分解できる環境にある人は、是非やるべきと断言します。そのくらいスゴイ変化です。

                                                    (2009. 2)

 

 

インシュレータ加工 
 CBR600Fは国内向けでは、キャブ・エンジン間のインシュレータが半分くらい塞いであり、パワーを落とされています。キャブを外す機会があったついでに、加工してみました。

 フルパワー化については、既に多くの媒体でも紹介されていますが、変更する点は
  @インシュレータのアルミ板撤去
  A二番・三番のメインジェット番手を変更(132→135へ)
  Bマフラーを輸出仕様へ変更
  Cイグナイターを輸出仕様へ変更(あるいはノーマルのまま、配線を加工)
  Dメーターを海外仕様に変更
  Eドリブンスプロケット及びチェーンを変更

 以上を行うと、完全なフルパワーになるようです。厳密に言うと海外仕様はカムシャフトが違って更にパワフルらしいですが、管理人はそこまで要らない。
 実際にパワーを出すのは@〜Bで、Cは速度リミッター解除、DEはメーター誤差に関係しているようです。とりあえず今回行ったのは@Aです。

 キャブレターを外す手順は、冷却水を抜く→タンク・エアクリボックスを外す→インシュレーターを緩め、キャブを浮かせる→ワイヤー・ハーネス類を外す、の順で取り外せます。

分解準備編
 まず左右のアンダーカウルを外しておきます。冷却水は、車体左側、ポンプの所のボルトを緩めると排出できます。ラジエーターキャップを緩めると、勢いよく排出されます。
 タンク・エアクリボックスについては、スパークプラグ交換の項を参照ください。
 インシュレーターバンドを緩めるのですが、長〜いプラスドライバが必要です。手持ちのシャンク長200mmのものでは長さが足りず、新たに450mmを購入しました。もう少し短いのがジャストフィットだと思いますが、店頭にこれしか在庫が無かったので。カウルステー付近のフレームに楕円の穴が開いていますが、そこからドライバーを差し込み、バンドスクリューを緩めます。内側2気筒のが、角度があっていないせいで、なめやすいので注意が必要。

 キャブを外す際には、エンジン側インシュレーターバンドを緩めているのを確認してから、キャブ全体を左右に揺するような感じで持ち上げると外れます。管理人は車体に跨りつつやりました。インシュレーターをキャブから外す際は、インシュレーターバンド(キャブ側)のネジを取り外し、バンドをインシュレーターの溝から外した上で、嵌め合わせの所を変形させると外せます。バンドが固定位置のままだと出来ないと思います。

 あとはスロットルセンサーのカプラーや、チョーク・スロットルケーブル、忘れがちなスロットルストップスクリュの固定を取り外します。キャブ後ろ側のチューブは、太いT字型で2箇所で接続されているのがガソリンチューブ、その下にある少し細めのチューブで、外側二本がキャブの外へ、内側二本がキャブに連結されているものが冷却水ホースです。それぞれ外します。ガソリンチューブは、口をふさぐものを用意しておいたほうが良いです。ぴったりのナットがあったので、ワッシャ、ボルトを捩じ込んで突っ込みました。
 単体になれば各フロート室のガソリンを抜くのも楽です。かなり固く締まっているので、プラスネジをなめないよう注意しつつ、真ん中2気筒分のフロートチャンバを開け、マイナスドライバでメインジェットを外し入れ替えます。

 メインジェットはNAPSにて\210/個で購入。ネジの頭に当る部分の外周か、天辺に番手が刻印されています。買ったやつはそれぞれ刻印位置が違い、性能には影響なくても不揃いでなんだか嫌な感じ。

加工編
 最大の山場・インシュレーター加工のために、ドレメルのリューター(マルチプロ)を導入しました。加工しない場合、輸出仕様インシュレーターを購入することや、リューターに他にも使いでがあることを考えれば、それほど痛い出費ではありません。29点の先端ビット類が付属して、定価\18,000位です。インシュレーターの遮蔽版は少し奥まっているので削りにくいですが、さっさと加工を済ませて戻します。

 フルパワー化を行うと、やはりセッティングを変更しないといけないようです。インシュレーター加工・K&Nフィルタ装着&マフラー改としたら、温まってくると、エンジンが時折苦しく回るようになってしまいました。どうも薄い(焼きつく?)兆候のようなので、スロー系を濃くしてみました。
 具体的には国内ノーマルは、パイロットスクリューを、1・7/8回転戻しが標準ですが、輸出仕様は3回転戻しです。輸出仕様を参考に、戻し回転数を合わせてみると、上記の症状は消えました。厳密にはジェットも変えないといけないかもしれないのですが、一応、普通に走れるのでこれでOKとしました。


作業結果
 まだマフラーが国内仕様で詰まったままで(→ 社外品スリップオンを入れました)、激変というわけではないですが、2000回転位でもたつく感じがあり、代わりに4000回転〜は元気になったようです。吸気音も大きくなりました。思ったほど、低速トルクは落ちませんでした(もともと無いから気にならない?)。
                                        (2005.11)


 冷却水はポンプの後ろ側に位置するボルト
を抜くと排出できます。ラジエーターキャップ
を外しておきます。



 左の説明で判りづらいホース類の説明を書
き込みました。クリックすると開きます。



 キャブから外したガソリンチューブはそのま
まだと垂れるので、ナットを捩じ込んだボルト
で蓋をしておきました。



 左が国内ノーマル状態、右が加工後。リュ
ーターで削りました。国内仕様は半分くらい
絞ってあるのがわかります。

 

 


 スリップオンマフラー


 パッケージとサイレンサー一式。ス
プリング用フック(工具)もついてます。
す。ロゴはシールで、別途リベット留
めのプレートと、パイプ取り外し時用
のボルトも付属します。

 純正よりも細身なため、リヤ周りも
軽快に見えます(実際軽い)。音は、
、、太いです。

 LeoVince(レオビンチ)EvolutionUスリップオン(アルミ・オーバルタイプ)です。Napsのセールにて\39,690でした。

 はじめ純正マフラーにしようと思っていましたが、オークションではF4i用(エキパイ連結部までの長さが違います)だけでキャブ車用(99-00F4)は見当たらないので、結局安いスリップオンに落ち着きました。社外品にするのを躊躇していたのは、うるさいマフラーが嫌だったためで、割と静かだというレオビンチに決定。一応、欧州では公道使用可能ということで、期待して買ってみたのですが....。

 このタイプは、先の閉じたパイプを突っ込んで音を落としており、テールエンドのボルトを抜きパイプを外すと完全なストレート排気(レース仕様)となります。

装着編
 イタリア製なので精度はアバウトかと思いきや、きっちりした製品でした。純正マフラーで使用するようなガスケットは不要です。念のため、エキパイ集合部とマフラー側のパイプの接合部に、液体ガスケットを塗りましたが、クリアランスが無いので、殆どが装着する側のパイプによって削ぎ落とされる感じです。多分、何も塗らなくていいと思います。溶接も綺麗です。嬉しいのは、メインスタンドストッパーがあること。先走って外しておいたスタンドをつけなくては.....。

 重量は純正約5kgに対し、約3.4kg(実測)でした。触った感じでは結構丈夫そうです。アルミはもっと安っぽい感じかと思っていたら、落ち着いた雰囲気で良いです。経年変化の白錆が心配ですが、これは様子を見るほかなさそう。

結果
 気になる音の方は、アイドリング近辺ではさほど、うるさくありません。でも音を気にする人が近所に住んで居るようなところでは、早めにエンジンを切りたい感じです。3,000回転辺りから、ノーマルに無いドスの利いた低音が響きます。但し、排気口にパイプが突っ込んである構造のせいか、音も口を塞がれたようなこもった感じに聞こえます。低速トルクも思ったほど落ちなかったので総合的に合格です。
 純正マフラーに戻して走る機会があったので、明確に違いを感じました。やはり抜けが良いので、回転数の上昇・下降ともに勢いが良いようです。ノーマルだと、スロットルオフで回転が落ちてこない感覚に襲われます。低速トルクはそれほど違いを感じないので、軽さも含め、スリップオンの方が良いですね。
                                                         (2006.2)

 

 

リヤフェンダー


 カーボンリヤフェンダーマジカルレーシング 定価\24,000)を装着しました。オークションにて中古を購入。中古品ということで、全体的に細かい擦り傷などがあったのですが、ピカールで磨いてやるとだいぶきれいになりました。

 実際の装着には、リヤカウル、左側のタンデムステップを外します。フェンダーをあてがう前に、チェーンカバーとリヤブレーキホースの固定具を外すのをお忘れなく。チェーンカバーを外してしまうので、あらかじめタイヤ情報ステッカー紙を作っておき、貼り付けてみました。
 純正ステッカーに準じて前後タイヤ空気圧やタイヤサイズ、チェーン振れ幅の設定値の表示ステッカーをPCにてちょこちょこと作成し、プリンター出力。カウル保護用のウレタンシートステッカーの切れ端があったので、こいつを少し大きめに切り取り、切り出したステッカー紙を貼り付けます。ステッカー紙の裏には薄手の両面テープを張り、浮いてこないようにしました(こんな感じ)。貼ってから気づいたのですが、タイトルは「CAUTION」ではなく「TIRE INFORMATION」が正解ですね。次回(いつだろう?)は、きちんと打ち直します。しかも純正シールも安かったりして....しまった!!

 フェンダー自体ですが、ネットではチェーンルブの飛び散りを指摘するユーザーも居ましたが、管理人は気になるほどではありませんでした。飛び散りにくいルブを使用しているせいかも知れません。タイヤ(パイロットスポーツ)とのクリアランスも充分で、標準指定のタイヤなら銘柄によらず干渉はなさそうです。
                                                    (2007. 10)

 

 


 

日常メンテナンス

 ブレーキキャリパー清掃

 キャリパーを丸洗いします。
 用意するものは、洗剤(中性洗剤で十分)、対応する大きさのヘックスレンチ、ソケットレンチ、トルクレンチ、ブラシ大小(小は歯ブラシでいいです)、紐、ブレーキグリス等です。部品が消耗していそうなら、新品を用意しておくといいでしょう。パッドピンは結構ボロボロになっていることが多いです。
 洗剤は私はスプレー式のボトルに、水でうすく溶いたものを入れて使っています。洗いたいところだけに吹き付けて、水でさっと流せるので楽です。

 まず、パッドピン(@A)を緩めます。ついでキャリパーマウントボルト(BC)を外し、キャリパーのボルトの穴などに、紐を通して適当なところにぶら下げます(写真右上)。これはブレーキホースに重みでダメージを与えないためです。キャリパーって結構重いので。フロントがダブルディスクのものは、左右を連結するホースのクランプボルトも外します(写真右下)。なお今回の作業のために、アンダーカウルを外す必要はありません。
 
   このように紐でつるしておきます。
 
   これを、予め外しましょう。


ブレーキキャリパーを洗います。作業と
しては、写真の4本のボルトを外すだけ。
これは清掃後なので綺麗な状態です。

 キャリパーを車体から外したら、緩めておいたパッドピンを完全に抜きます。ブレーキパッドが脱落するので注意しましょう。バックプレートも外れます。パッド交換のみのときは、車体に付いたまま、このプレートを外して入れ替えることも出来ます。パッドを外したら、レバー操作は厳禁です。

 ですが、お勧めはパッド交換時にキャリパーを丸洗いすることです。ブレーキの効きが全くといっていいほど違います。あと、サービスマニュアルだと厚みのある新品パッドを装着するため、ピストンを押し戻すよう指示してありますが、清掃せずに押すとピストン外周の汚れ(固着していることが多い。写真左下参照)がシールを痛めてしまいます。

 そこでパッドを外した後、キャリパーに洗剤をつけ、大きなブラシで全体を洗います。ピストン外周は歯ブラシでごしごしやります。どうしても落ちない頑固な汚れは、ピカールを細長い布につけて、引っ掛けて磨くと取れます。ピストンを回せる工具を使うと便利。

 こうしてキャリパーを洗うと、とてもよく動くようになります。ピストン外周にシリコングリスなどを薄く塗布して馴染ませましょう。私はメタルラバーを吹いて、ピストンを押します。
 
   汚れが堆積したキャリパー。        清掃後のキャリパー。
                              本当はこんな色です。

 パッドピンなども忘れずに磨きましょう。右の写真のような惨状でしたが、部品の手配をしていなかったため、今回はこのまま組んでしまいます。パッドピンにはシリコングリスを薄く塗布しておきます。あと、パッド裏面のピストンが当たる部分にも、鳴き止めグリスを薄く塗ります。

 きれいになったら組み付けです。パッドを取り付け、バックプレート(矢印を上にして組みます)を押えながらパッドピンを差し込みます。サービスマニュアルには特に指示はありませんが、右下の写真のように、下側(A)から入れないと、私は組み立てられないのですが.......。


 
 パッドピンが死んでいます。半年ノーメンテの
 ため、この有様。バックプレートの矢印が見え
 るでしょうか?(下向き)


 
 トルクレンチを使用して車体にキャリパーマウントボルト(BC)で取り付けます。緩み防止のため、制動時に受ける力の方向に押えながら(上記車体装着の写真で下から上に押える)、規定トルク(3.1kgfm)で締め付けます。パッドピンも忘れずに本締めしておきましょう(1.8kgfm)。

 取り付けが終了したら、ブレーキレバーを何度か操作して、当たりを出しておきましょう。最初は全く効かないので、そのまま走り出すと危険です。
 今回は写真撮影などしながら作業したため2時間近くもかかってしまいましたが、作業的にはそんなに時間がかからず、簡単に出来て効果は絶大です。

 

 ブレーキパッド交換 


 今回はリヤパッドを交換します。手順はフロントキャリパーの丸洗いに準じます。

 用意するもの
 当然、ブレーキパッド。今回はベスラ シンタードメタルパッドをチョイス。
  同社HPでは、誕生日の月の購入については標準価格の2割引になる制度があります。
  代引手数料はかかりますが、まとめ買いすれば結構いいかも知れません。
 工具は、メガネ(12mm)、ヘックス(5mm)、バイスプライヤーとマイナスビット、くらいです。


 作業手順
 まず、パッドピンプラグを緩めます。マイナスドライバなのですが、マフラーが当たって入りません。仕方ないので、管理人はバイスプライヤでマイナスビットを掴んで、それで緩めています。その後、ヘックスレンチでパッドピンを緩めましょう。
 ついで、後ろ側のキャリパーボルトを緩めます。結構固いので手をぶつけないようにしましょう。これが外れると、キャリパー後ろ側が持ち上げられます。パッドピンを抜いて、パッドを抜き取ります。

 キャリパーの清掃はフロントのときと同じです。ちょっと磨きにくいですが、綺麗にしましょう。キャリパー前部のボルトも取って、完全にフリーにしておくのも良いかもしれません。もし完全に外すなら、ホースバンドも外し、ブレーキホースにダメージを与えないように注意します。

 部品を清掃したら、古いパッドから金属製のリテーナと、白い鳴き止め(ひょっとすると断熱)プレートを外し、新品パッドに組み付けます。新品パッドの面取りは、ディスクの回転方向を考慮し、パッドピン側を念入りに削りましょう。管理人は貧乏性なので、あまり大胆には削りません.....。面取りなのだから、大きく削る必要は無いのでは?とも思います。

 ブラケットにパッド前部をセットするリテーナがあるので、きちんとはめておきます。キャリパー後部を持ち上げ、パッドをセットし、パッドスプリングが外れないよう注意しながらキャリパーを下げます。あとはキャリパーボルト、パッドピンを復元して終了です。

 パッドピンにはシリコングリスを薄く(表面に膜を作るイメージで)塗布しました。また、今回パッドピンのねじ部にモリブデングリスを塗布してみました。外すときほぼ固着していたので、次回どうなっているか楽しみです。→ ねじ山が真っ白に錆びるのは防げました。多少効果あり。

 取り付け終了後、ブレーキレバーを操作して当たりを出すのはフロントと同じです。
 なお、シンタード(メタル)パッドの場合、新品は面出しが終了するまで、効きは大幅に落ちるようです。止まることは止まるのですが、ヌル〜っとしていて、ギュッっと食い付く感じがありません。しばらくは、かなり余裕を持って運転したほうが良さそう。

 ブレーキは重要保安部品です。パッドやディスクに油をつけないように、しっかり管理して、試走の前にはきちんと組みあがったか、必ず再確認しましょう。消耗部品とはいえ、自分で交換するとより愛着が湧きますね。

 規定トルク
  キャリパピンボルト(前)   2.8kgf-m
  キャリパボルト(後)      2.3kgf-m
  パッドピン            1.8kgf-m
  パッドピンプラグ        0.3kgf-m

 下がフロント用(VD-166JL)、上がリヤ用
  (VD-163JL)。リヤのみステッカー付き。


 軽〜く面取りしているのが見えますか?

 絶対にトルクレンチは入らん.....マフラーが
  もう少しアップタイプならいいのに。

 

 

 エンジンオイル交換



 MOTOREXのパッケージ。横が半透明
 になっていて、500cc毎に目盛があり、
 残量がわかります。親切です。
 オイル交換です。
今回使用するのは、あちこちで良い評判を聞くスイス製のモトレックスにしました。最上級グレードのPowerSYNT 4T(10W/60)です(写真左)。冬場にはちょっと硬いと思われますが、ちょうど安売りしていたので。4L入り定価\6,000がパッケージ汚損のため、なんと\2,500!。左は標準のHONDA ULTRA GP(10W-40)です。安くて良いけど、すぐにシフトフィールが悪くなるんですよね.....。


 で、工具のほかに準備するものは、写真右のようにオイル処理材と、オイルジョッキ、フラッシングオイル(今回はオイル銘柄を変更するため、フラッシングオイルで洗浄を行い、フィルタも交換します)、それにドレンボルトのワッシャー(正確にはパッキン)、オイルフィルタです。ジョッキはなくても良いですが、こぼさず入れるためにはあったほうが楽です。写真のはキタコの2Lタイプ(\750位)です。

 交換手順は、暖機→旧オイル排出→フラッシングオイル注入→暖機(洗浄)→排出→フィルタ交換→新オイル注入、となります。


  
 廃油処理剤は、大き目を用意しましょう。
 気長にやるなら、オイル受け+新聞紙で
 やることも物理的には可能です。

 まずアンダーカウルを外します。フィルタ交換もするなら、フロント下部も外しましょう。数分間暖機して、オイルを柔らかくします。エンジンを止めた後、エンジンのオイル注入口の蓋をとり、廃油受けを用意してオイルドレンボルトを緩めます。軍手・ゴム手袋の二重着用をお勧めします。
 しばらく放置してオイルが殆ど出なくなってから、車体を前後左右に揺すって、再度放置します。こうすると残っていた最後のオイルが出ます(写真右)。今回、1,000km程度しか走っていませんが、半年ほど経過しているため、オイルはご覧の通り。

 さてフラッシングオイルです。
 今回、フラッシングゾイル(PAPA Corp.)と迷いましたが、一番安かったCastrolのオイルに決定。金属表面改質剤のSuperZOILはオイル交換すると殆ど効果が体感できなくなるため、フラッシング程度では意味がないと思ったため(ZOILが効果がないということではないです。添加するとシフトフィールもすごく滑らかになります。念のため。)。

 ドレンボルトを仮締めし、フラッシングオイルを入れます。普通のフラッシングオイルは少なめに(規定容量の3分の2くらい)入れるようですが、写真のCastrolのオイルは、規定量入れるように指示されているのでそれに従います。かなりシャバシャバのオイルです。洗浄能力を重視して潤滑性は低そうなので、アイドリングしてすぐ止めます。
 先ほどと同様、残っているオイルを最大限抜くようにしましょう。

 
 写真では廃油をトレイに受けていますが、
 直接、廃油処理剤の容器で受けても良い
 です。車体を揺すると、写真のように、また
 出てきます。


 結構ドロドロに汚れているので、外す前に
 車体を掃除します。写真は清掃後。フィルタ
 付け根の、銀色に見える所を綺麗にします。


 新品のワッシャを使い、オイルドレンボルトを規定トルク(3.0kgfm)で締め付けます。

 フラッシングが終了したら、フィルタ交換です。オイル受け皿用意してから、フィルタレンチで取り外します。緩みだすと、エンジン本体との接合面からオイルがしたたります。中心からも結構出ますので、注意しましょう。フラッシングオイルは水みたいなので、結構はねます。

 フィルタ取り付け部を完全に綺麗にしてから、新しいフィルタを取り付けます。その際、フィルタのパッキンに、あらかじめ新品オイルを塗布しておきます。オイルフィルタの規定トルクは1.0kgfmです。

 それで、新品オイルを注入します。容器の口は、多少伸びるようになっていますが、そのままではこぼれそうなので、オイルジョッキに移してから注ぎます。CBRは大丈夫ですが、規定量を一気に入れようとするとオイルがあふれる機種もあるようです。そうした場合はある程度注入した後、アイドリングさせながら規定量まで注入するといいです。

 オイル交換後、アイドリングしてから点検窓でオイル量をチェックします。エンジンオイルは多すぎるのも良くないので、許容範囲内で、気持ち少なめに入れています。

 

 チェンジペダル、ブレーキペダル清掃

 チェンジペダルとブレーキペダルを分解清掃します。
わざわざ説明するほどでもない.....ですが、初心者向けということでご勘弁を。

 用意するものは、スナップリングプライヤー(写真)、ヘックスレンチ(大きな力を入れるのでソケット式が良い)、ソケットレンチ、トルクレンチ、清掃用具、グリス等です。ブレーキペダルは割りピン(小)を使用しているので、必ず新品を用意します。

 チェンジペダルの方は、写真下のように磨耗していました。ペダル軸にはスリーブが打ち込まれていますが、CBRのものは更にテフロンコーティングらしきものが施されていて、凝ったつくりです(金がかかっているとも言う)。目の細かいペーパーで剥がれかけたコーティングのバリを落とし、グリスアップ(今回はモリブデングリスを使用)後、復元しました。
 組み立てる際は、ワッシャーの順番に注意。写真の順番にペダル軸にセットします。チェンジロッド部分は、ゴムカバーをずらして良く洗い、グリスを塗り込みます。滅多にばらさないのでピカールで各部品を磨きました。

 ブレーキペダルは、ブレーキ本体をステップに固定しているボルトを緩めてから、ステップ本体を外します。このボルトはヒールガードと共締めですが、左右のステップで長さが違います(当然、ブレーキ側が長い)。あと、ペダル後端が、割りピンで留まっているのでこれを外します。ペダルを外す際は、チェンジペダル同様、スナップリングを外します。写真のスナップリングプライヤーは差替式で、4通り使えます。使用頻度を考えると、個人的には差替式で十分と思います。なければ困るし。
 組むときは基本的にばらしの逆にすればいいのですが、安全のため割りピンを絶対に新品に換えましょう。引っかかり防止のために、割りピンの足は軸に添わせて丸めます。

 操作系が軽いと、運転するのが楽しくなりますよ。暇を見つけて是非、やりましょう。管理人のようになる前に......

 規定トルク
    メインステップブラケットボルト    2.7kgfm
    リヤマスタシリンダマウントボルト 0.9kgfm こちらは、手(感覚)で締めていいと思います。
 
 
 
 真ん中はコーティングが残っていますが、両端はスリーブ
 が削れて段つき磨耗してます。もっと早く分解しておくべき
 だったと反省。

 

 フォークオイル交換 

 フォークオイルの交換です。
 ショップによっては必要ないじゃん!的な対応をされることもあるようですが、特に新車時にはスラッジも出るので、早めに変えたほうが良いと思います。なお今回は作業に追われて写真を撮っていません。スパーダのページなども参考にしてください。

 用意するもの
 フォークオイル。CBRはホンダクッションオイル10号が標準。カワサキ純正が安くて粘度が近いのでこれにします。
 分解用に、対応する大きさのソケット、コンビネーションレンチ。部品清掃用にパーツクリーナーと、金属磨きのピカールなど。
 あとはシリコンチューブと注射器。油面調整に必須です。


 作業手順
 まずジャッキアップ後、フロントフォークを外します。恐らくカウルを取らないと整備できないと思います。ハンドルはCクリップを外さないと取れないので注意。ハンドル取付ボルトを緩めたら、フォークが車体についているうちにフォークキャップを緩めます。フロントアクスルも緩めておきましょう。ワイヤーバンドも忘れず取っておきます。トップブリッジなどの割締ボルトを緩め、フォークを抜き取ります。

 フォーク単体になったら、フォークキャップをインナーチューブから取ります。ばねはアジャスターのロッド側にテンションを掛けているため、押さえながら取る必要はありません。アジャスターロッド下側のナット(カラーを押し下げると見えます)にスパナを掛けて、アジャスターロッドからフォークキャップを取ります。調整がずれるため、アジャスター自体は決してロッドから外さないようにしましょう。カラーやスプリングを取り、逆さにしてフォークオイルを排出します。ロッドを収縮させると、スラッジを含んだ黒いオイルが出ます。暫くそのまま置いておきました。

 今回もお決まりのスプリング磨きをしました。管理人は忘れてしまいましたが自由長も計測しましょう。使用限度は 329.3mm。なお、インナーチューブのトップブリッジとステムの間に来る部分は、結構さびが来てました。ピカールで磨いて落としますが、ポツポツ黒い点として残ってしまいました。残念。さすがに4年近くもほったらかしでは仕方ないです。フルカウル車は注意して見ておかないとだめですね。
 で、組むときには、この部分にうっすらと柔らかめのグリスを塗り伸ばしました。中古車でも油汚れの下は意外に新品同様、なんてことがありますから、錆び予防としてはかなりいいのでは? 多少見栄えは悪くなりますが、カウルで隠れてしまいます。
 オイル量475±2.5ccオイルレベル118mmです。フォークを縮めた状態で、インナーチューブ上端から、油面までの距離を測ります。ロッドを伸縮させて、暫く置いてから計測すると良いでしょう。当然、オイル量よりもオイルレベル優先で調整します。


 部品を全て綺麗にしてオイルを入れたら、復元に入ります。基本的に分解の逆ですが、フォークの固定位置は、トップブリッジ上面から、トップキャップ上端までが 33mm になるように調整します。フォーク、ハンドルを取り付け、アクスルボルトと右側のアクスルホルダボルトを規定トルクで締め、ホイール&フェンダーとブレーキを仮組みしたら、フォークを何回か伸縮させて、アクスルの収まりを良くします。その後、左側のアクスルホルダボルトを固定します。


 作業結果
 走り出して、特に初期作動が良くなっているのがわかります。突き上げる感じが無くなって、乗り心地が良いのです。踏ん張ったときも違うはずですが、その辺りは管理人の腕前では差はわからないかな。今回の費用はオイル代だけでした。
 メンテナンスの仕方については、現状の二連ジャッキだと意外と支える場所がありません。個人的には、フォーク関係のメンテにはフロントアップスタンドがいいなぁと思うようになってきました。フォーク下部ではなく、ヘッドの軸で支えるタイプ。これならステアリングのベアリング交換以外は対処できます。メンテがやりやすいともっと手入れの頻度が上がるので、購入候補ですね。

 規定トルク
    トップブリッジピンチボルト   2.3kgfm
    ボトムブリッジピンチボルト  4.0kgfm
    フォークキャップ          2.3kgfm
    キャリパーマウントボルト   3.1kgfm
    アクスルボルト          6.0kgfm
    アクスルホルダボルト     2.2kgfm(アウター下端のボルト。片側2本ずつ)

 

 クラッチワイヤー注油 

 メンテナンス初歩、ワイヤー注油です。

 とりあえず、初心者向けに解説を。
 ワイヤー類は定期的な注油が必要です。ざらついた感触が、スパッと切れるようになると乗りやすさが(疲れ方も)違ってきます。アクセルワイヤーも同様に注油します。管理人はクラッチにはフォーク(サスペンション)オイル、アクセルワイヤーにはシリコンオイルを使用しています。フォークオイルは粘度がエンジンオイルより柔らかいので浸透しやすく、ワイヤー表面には留まってくれます。ごみを呼ばないのも良い所です。また、レバー支点のボルトも外して、グリスアップしましょう。クラッチ側は使用頻度が高くかじりやすいので、モリブデングリスが良いと思います。

 作業手順
 カウル付きの車種の場合は、まずワイヤーアジャスターのある側(通常右側)のカウルを取り外します。次にスパナを使ってロックナット(左)を固定し、アジャスターナット(右)を緩めます。最大に緩めたほうが良いでしょう(写真右上)。その後、クラッチレバーを握り、ワイヤーを引っ張りつつレバーを放すと、ワイヤーを楽に外せます。レバーを外してしまうならもっと楽。

 注油はワイヤーインジェクタなどの専用工具もありますが、管理人は指サック(ダイソーで5個入り \100) と結束バンドを使用します。指サックの指先側に穴を開け、ワイヤーを通してから結束バンドで締め付けます。これだとビニール袋を使うのと違って再使用出来ますし、ワイヤーのアウター金属部分で締めると油は漏れません。オイルを入れて暫く置いておきます(写真下左)。

 CBR向けに注意点を。カウル下部のフロントインナーカウルとサイドカウル連結のプラスビスは、注意してねじ込みましょう(写真下右)。入りづらいからといって力任せに押し込もうとすると、サイドカウル側にセットされている雌ねじ部品が、外れてしまいます(数回実績あり)。外周がゴムでできており、はめ込んであるだけだからです。この雌ねじ部品はカウルを外さないと、再セットできません。ビスは、ゆっくりと優しくねじ込むようにしましょう。

 ワイヤー式は切れないよう、常に注油を心がけましょう。

 

スパークプラグ交換
 CBRのスパークプラグを交換しました。
 サービスマニュアルによると、ラジエーターをずらして.....と、大変なことになっていますが、ビッグマシン誌などによると、ショップでもタンク・エアクリボックスを外して交換しているようなので、この手順で行うことにしました。カウルを全く外さずに出来るのが良いです。

作業手順
 まずエアインテイクカバーのボルトと、タンク前部の固定ボルトを外します。下側にもスペーサーが入っているので落とさないように注意します。タンクを持ち上げ、取扱説明書の通り、車載工具のメガネレンチで保持します。タンク下面後部にフューエルコックがあるので、OFFにして、燃料センサーのケーブルやチューブ類を取り外します。ドレンチューブかブリーザーチューブの片方は固かったので、それはつないだままタンクを外しました。

 続いてエアクリボックス外しです。左右ダクト連結部のプラスビスを緩め、ダクトを外します。左のハーネスをエアクリボックスの受けから外し(留め具をペンチでつまむと楽)、後部のバキュームチューブ類(太1、細4本)を外して、あとはキャブにかぶさっているバンドを緩めると、上に持ち上げられるので、さらに前部のエアベントホース(太3本)を外します。これでエアクリボックスが外せます。
 前部のエアベントホースのうち片側は外れていたようで、そういえばエアクリーナー交換のときも、サブエレメントの片方だけかなり汚れていました。自分でいじるのは初めてなので、前回の車検のときに外れたまま納車され、そのまま走ってしまったということか.....。

 CBRは特殊なタイプで、スパークプラグに直接イグニッションコイルがつきます。でかい(長い)プラグキャップという感じです。ハーネスからキャップの頭にあるカプラーへ細い線が繋がっており、そのコネクターを外します。イグニッションコイルは、フレーム補強の丸いパイプの向こう側へ一旦引き出し、取り出すと割合スムーズにできます。

作業結果
 今回交換したのがNGK CR9EVX(VXプラチナプラグ)です。標準の8番から、9番に熱価を変更しました(輸出仕様と同等)。ワンランクでも結構違うという話ですが、果たして大丈夫か?少し試走してみると、甲高いノイズが出るようになった気がします。自分ではあまり違いが判らない.....。低速が若干力強くなったのは、へたったのを新品に交換したせいでしょう。
 チューブ類は多いですが、整備はしやすそうなので、よかった。進んでやるかといわれれば......?(2005.10)

  車載のメガネで支えています。奥に燃料コックが見
 えます。手前側のゴムホース(オーバーフロー?)は、
 外れませんでした。
  手前の燃料センサーの配線は燈・前、緑・後、です。


 エアクリボックス後ろ側。奥の太いホースと、並んでいる細いホース4本を外します。同調調整はこの4本とゲージをつないで行えるようです。画面下半分はキャブ本体。


 エアクリボックスを外した後。この状態なら、点火プラグ交換もできます。ホース類が多いですが、意外と整備性は悪くない感じです。でもネイキッドと比較してはいけません。

 

Home