安全器材情報


漂流時の発見確率を上げる器材でも紹介した器材(レーダーが感知できるフロート)ですが、自衛隊の某隊がこれを平成18年度、100個程度調達したそうです。昨今の防衛予算が減っている状況では、当然その必要性が認定されたからと思います。

海上保安庁の実証試験での結果(漂流者救助に向けた海上保安庁の検証)も以前、ご紹介していますが、レーダーが感知できないビニールの筒であるフロートに比べ価格が高いこのフロートが性能重視の軍用レベルにかなうとして調達されたことは、やはりその機能が特に優れていたからではないかと思います。

メーカーでは、4月末現在、2種類のレーダーが感知できるフロートが両方とも完売して在庫がないそうです。しかし追加生産されるそうですから、早めに予約を入れれば手に入るかもしれません。

なお私がハワイ大学のダイビングセーフティの事務所の方にこのフロートを見せたところ、「興味深い」と言われました。そのときの様子を見ると、アメリカにもないものですからきっといろいろなイメージが頭に浮かんだのだと思います。

あと安全器材としての効果と必要性を考えると、電波の届かない地域での事故時の緊急連絡体制を確保するための器材として衛星電話のイリジウムがあるといいですね。しかしこれは高価なので、一般にはなかなか厳しいものがあると思います。すると、電波が届かなくても、とりあえず、防水のケースに入れた携帯電話の用意は必要と思います。

安全あってこそのレジャーであり、またダイビングビジネスです。一般ダイバーもプロも、また講習やツアーを紹介する旅行会社も、安全に全力を傾け、またリスクの情報については、積極的に開示してください。


平成18年5月3日

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