次回: http://www.hi-ho.ne.jp/odaka/quad/sando2.html

 

前後左右のF特一致が強く望まれるマトリクス方式故に、今回、リアがカンスピという事で定位悪化の危惧がありましたが、

会場が大変広く、且つ、吸音に優れた和室である事にも救われ、それなりの分離と音場空間が再現できた様に思います。

 

所で、(前々回にデモをした、) オーディオ帯域を分割しない方式だった以前に製作したQS/SQロジックデコーダは、

時定数を小さめとして、高速で微細な音源方向検出を目指した反面、リップルにて若干ノイズが目立つ傾向がありました。

然し、今回のデコーダでは、オーディオ帯域を3分割し、それぞれ方向性強調させるロジックとした事で、分離の改善や

音場再現性の向上はもとより、課題だったリップルに依るノイズも目立たなくなり、性能/音質改善を図ることができました。

 

又、某S社のWave/Matching (簡易型?) のデコーダは、(方向検出ロジックの完成度の問題とは思いますが)

後方の小さめの音量の音源が無視されてミュートされる傾向が強く、デコードできない音源が少なくないのですが、

本機では、それらの音源も殆ど (無難に) デコードできる事が確認できました。

(自明ですが、SQ方式は別の方向から同じタイミングで同じ音量で鳴った場合は方向検出できずデコードは不可能…)

 

 

参考資料です。

ブロック図

3バンドクロストークキャンセルのシミュレーション

回路図

筐体内部基板(部品面)基板(半田面)

 

デモで使用した音源です

形態

4ch方式

アーティスト

タイトル

曲名

注記

CD

SQ

Chase

Chase

Open Up Wide

冒頭のペットのパンポットが有名な定番曲。

CD

SQ

Jeff Beck

Blow By Blow

You Know What I Mean

リア左キーボード。

CD

SQ

Leonard Bernstein

The Planets

Uranus(The Magician)

リアも楽器が派手に鳴る。

CD

QS

Zubin Mehta

The Planets

Uranus(The Magician)

横の方まで広がる配置。当時、某評論家は2chで聞いて楽器配置にクレーム

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

余談ですが、マトリクス4chの音源は、当時の4chLPも4ch盤である事を示す表記が無いものがあり、再発CDに至っては、

まずそれを示す表記はなく、覆面4chとも言われています。(それを探し出す事も楽しみの一つで、400枚程見つかっています)

 

又、良く言われてはいますが、マニアで音(の定位)に拘る方でも、流石にマトリクス4chをHIFI再生するまで音に拘る方は

(残念ながら、)日本では殆ど居られないと言うのが実情の様です。

反対に、HPへメッセージは今の所、全て海外の方からなので、同様の趣味をお持ちの方は海外の方が多く居られる様です。