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サラウンドデコーダ2種      小高@練馬

 

INVOLVE社製サラウンドデコーダの紹介

  INVOLVE社製の Surround Master(V1) に関しては、以前、本三土会にても紹介しましたが、

  先日、同シリーズ最新機種である Surround Master V2 を入手したので早速紹介します。

    初期型である Surround Master との違いは、筐体が華奢な成型から金属製に変更、

スライドSW及び電源On/Ofが必要だったSQとQSのモード切替がロータリ丈で切り替え可能、

各チャネルのレベル調節が可能、となった位で、基本的な性能/特性に関しては、

ほぼ同等であり、モード切替の操作性の大幅改善以外は大きな変更や改良はありません。 

因みに、今回もステアリングロジックに依る分離改善は中高域のみですが、これは、

音質劣化を防ぐ為、エンベ検出の時定数と処理帯域を最適とした結果と思われます。

  (従って、男性の声等は手前に近付く傾向になります)

   関連資料として、Surround Master V2 のゲイン/セパレーション特性の実測値を示します。

 

◎ 自作サラウンドデコーダ不具合対策

  これは、以前、本三土会にてフラグシップのQS/SQデコーダとして、

SQデコード部は帯域を3分割。個別に分離改善するステアリングロジックを搭載。

QSデコード部は帯域4分割。最低音以外を個別に分離改善するステアリングロジックを搭載。

として紹介しました。

後に、ステアリングロジックでのクロストークキャンセル時、その分レベル低下を生じ、

SQデコード時は、音源と逆方向故、気付き難いのですが、QSデコード時は、音源方向となり、

且つ、今回、低域はロジック動作させていない事で低域の上昇傾向が顕著となる事が判明、

新P板にて、これを補正する回路を追加し対策しました。

   関連資料として、レベル低下対策後のゲイン/セパレーション特性の実測値を示します。

   (調整を追い込んでいないので特性は良くありませんが、実用上支障ありません)

 

◎ 関連資料

  上記2機種のレベル(クロストーク)特性

  自作サラウンドデコーダの全回路図。一枚目にFETに依るVCAを追加。

 

◎ デモ音源情報

Stay In Tune With Pentatone (PTC 5186 086)

4ch 面目躍如、野原のカラスがリアルに再現。 2ch ではこのリアルさは無理。

Barbra Streisand The Way We Were Original Soundtrack Recording (CK 57381)

 この Soundtrack盤 は 4ch 効果が考慮され、演奏も凝っている 2ch盤 です。

普通の The Way We Were は 4ch 効果がない極普通の 2ch なのでご注意の事。

Artur Rubinstein and Eugene Ormandy-The Philadelphia Orchestra_Rachmaninoff (CDLX 7336)

 後方に弦配置。MTR音源からのリミックスの様です。

Leonard Bernstein's Concert for Peace (CDLX 7346)

 後方にコーラス。(録音写真では前方奥ですが)

Zukerman-The For Seasons (CDLX 7335)

 周りを楽器が囲む。バロックの家庭的雰囲気再現に違和感なし。

James Levine conducts Mahler and Brahms (2CDLX 7344)

  ジャケットの絵の通り、楽器に囲まれる。