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小型パワーアンプ                                                              小高@練馬

 

秋月の産研ダーリントンパワTRと手持ちのジャンク電源トランスを活用する為に小型アンプを製作しました。

 

外観と内部です。

 

基板の表側と裏側です。

 

電源変動に強く、入力レベル、負荷インピ、に関わらず歪まず、且つ、過入力時も綺麗に対称にクリップする様に、回路シミュレータを利用して検討した結果、当初の

回路は、http://www.hi-ho.ne.jp/odaka/pure/main.pdf となり、これで試作しました。 尚、回路シミュレータはCircuitViewer4.0を使いました。

 

然し、初段のデュアルFETのK150 (Q13/Q31)のgm誤差は(仕様通り)10%で、多少は揃っていると期待してのバランス調整用のVR2/VR11の50Ωでは小さすぎ、

今回は、K150の選別で対処しましたが、現実の誤差に対応する為にはVR2/VR11は500Ωは必要でした。(或は、50ΩのVRをソース側としてもOKです) それに対し、

2段目は、TRのhfeの誤差の影響は殆ど受けないので、半固定のVR6/VR14は、18kΩの固定抵抗が妥当でした。 尚、DCサーボの入力オーバも発覚し、それら、

回路ミス等も考慮し、少し手直しした修正回路は、http://www.hi-ho.ne.jp/odaka/pure/main2.pdf となりました。

 

帯域は大体1.5Hzから120kHzです。

出力は、連続では、8Ω30W/90Wです。(ステレオ/モノ)

ミュージックパワーでは、4Ω50W/50W、6Ω75W/75W、8Ω60W/100W、12Ω42W/150W、16Ω33W/120W、程度と思います。(ステレオ/モノ)

                                  (出力に保護回路が入っている為、低出力インピでは出力制限されています)

 

デモ実験

DCサーボON/OFF切り替えが可能なので、今回、それの音質変化も確認してみた所、差は殆ど分らないという結果となりました。

 

改善策等指摘

DCサーボのオペアンプが入力オーバとなる。(設計ミス即修正)

各半固定は固定化/削除。(DCサーボのオフセット調整は接地し削除。2段目の半固定は固定化、等)

半固定接触不良考慮。耐圧への更なる考慮。位相補正方法の更なる考慮。

上下パワTRベース間にCの追加。(バイアス調整に難を生じ中止)

DCサーボなしも推奨、DCサーボオフでのDCカット用電解は削除可。

初段FETのドレイン側のオフセット調整半固定はソース側推奨。

最終段からFBしなければ出力のコイル類削除可。 TR/部品数の削減。

定電圧部へのデカップ追加。  等。

 

終わりに

個人的には、一寸太めながら、確りとした輪郭、且つ、比較的クリアな音質を得られ、十分実用に耐えられるのでは、とは思っていましたが、今回の発表に於いても、

音質に付いての評価は悪く無く、ディジタルやICアンプ全盛の中、微力ながら、アナログ且つディスクリート方式の音の良さを改めて伝える事ができた様に思います。

又、今回の三土会に於いて、メンバの方々から、誤りの指摘や改善策、等、数々の有意義なご助言を頂き、本当に有難う御座いました。

 

試聴音源

1

Aaron Neville

Fingers

Summertime

3:41

2

Jennifer Warnes

The Hunter

Rock You Gently

4:24

3

Rickie Lee Jones

Pop Pop

My One And Only Love

5:56

4

Sonia Rosa With Yuji Ohno

Spiced With Brazil

Chove La Fora

4:36

5

Cowboy Junkies

The Trinity Session

Misguided Angel

4:52

6

Duo Di Basso

Progressive Duo

Rondo Lukas

3:31

7

Eiji Oue Minnesota Orch

Pictures At An Exhibition

The Hut Of Baba Yaga

3:40

8

Stan Gets & Joao Gilberto

Gilberto 1

The Girl from Ipanema

5:24

9

John Coltrane

Ballads

All Or Nothing At All

3:38

10

Brian Bromberg

Wood

The Saga Of Harrison Crabfeathers

6:15

11

Jesse Van Ruller

Trio Here And There

The Best Things In Life Are Free

5:00

12

Oscar Peterson Trio

We Get Requests

You Look Good To Me

4:43

13

Buddy Rich

Time Being

Space Shuttle

4:17

14

Stephane Grappelli & Michel Petrucciani

Flamingo

I Remember April

5:19

15

Art Pepper

Meets The Rhythm Section

You'd Be So Nice To Come Home To

5:28

16

Michel Petrucciani

Michel Petrucciani

Days Of Wine And Roses

7:17

今回は時間の関係で、1、2、6、9、13、14、の最初の部分だけの再生となりました。