ウッドデッキの伝統軸組工法


伝統軸組工法で作られるメリットとデメリット

メリット

1)先人達が知恵を絞って考案された組み立て技術で永年の実績がある。
2)同じ木材同士の組み付けであり、金属金具などを利用した異種同士での組み付けでないので接合部材同士の歪みがおきない。
3)継手、仕口といった工法は加工自由度が大きく殆どの間取りや大きさに対応可能である。
4)一度、組み付けると部材の捻じれや反りなどに対して部材同士がお互いを牽制するように絡み合っているのでお互いが反発しあい、捻じれや反り、歪みなどに防止効果が高くて堅牢なウッドデッキが出来る。

デメリット

1)継手、仕口などの加工に精度が要求されるため高い技術が必要である。

伝統軸組工法の総論

継手、仕口は木材同士のツナギにもっとも適したやり方で木材の特性を熟知した方法という事がいえます。金物を使いビスや釘で止めていく方法よりも遥かに丈夫で 永き間にもガタがおきない堅牢なウッドデッキになります。
また、何といっても伝統軸組工法での墨付け、キザミが施されたウッドデッキは、そのまま組み入れれば組み立てが出来る簡単さが魅力です。
更に、施工自由度が高く、殆どのプランニングに対応できる融通性も持ち合わせています。
良くホゾ穴などに雨水が溜ったりしてこの部分が腐るという方がおられますが、本来はホゾ穴にはホゾ差しがピッタリ入っていますので雨水がホゾ穴に流れていく懸念が生じません。 それよりも、金物とビスなどで作られる場合にはこのビスのネジ込み部分が腐れやすく、下がりなどのガタが生じたりしますので注意します。
このように、伝統軸組工法での優れた技術で作られたウッドデッキは丈夫で長持ちするということがいえます。

ウッドデッキで使う継手と仕口について

日本の伝統軸組工法を語るとき、けっして落とせないのが継手と仕口です。 「継手」は、木材どうしを長手方向にまっすぐに接合する木組みのことです。 「仕口」は、木材どうしをある角度で(多くは直角に)接合する木組みです。 「継手と仕口」は、原則として木だけで接合し、釘その他の金物は使いません。
まず、「継手」ですが、その中でも”鎌継ぎ””蟻継ぎ”が多く見られます。 その他、”略鎌系”と総称される一群の継手があります。”追掛大栓継ぎ”や”金輪継ぎ” などがその好例です。

つぎに「仕口」ですが、代表的なものは”ホゾ差し”でしょう。木材をT字型に組み合わせる 仕口で、土台に足元を差し込んだり、胴差しを通し柱に差し込んだりするのに使われます。 横架材どうしをT字型に組み合われるためには「蟻落し」などが使われます。 L字型に対しては、「留め」と、総称される仕口があります。
「継手と仕口」は、木に刻んだ日本の文化です。じつにさまざまな「継手と仕口」 が考案されてきています。大阪城の大手門の継手”四方鎌”、継手にも仕口にもなる究極の”河合継手”など 木造の接合部は古くからいろいろ工夫されてきました。 法隆寺は現存する世界最古の継手と仕口の木造建築。日本の伝統的な木造建築は、この継手と仕口だけで、釘止めをせずに建てられてきた例がたくさんあります。

組み立て式ウッドデッキでは、釘金物は補助的に考え、継手と仕口の卓越した技術がウッドデッキを構築致します。
それでは、簡単にウッドデッキに採用している継手と仕口の説明を致します。

継手技術として

一般に建築現場で多く採用される継手は、腰掛継ぎ方式と殺ぎ継ぎ方式です。
腰掛継ぎ方式の、腰掛というには成いの半分のところを段形に欠きだして、男木を載せ掛けて支えるやり方です。
殺ぎ継ぎ方式は、両木を同じ角度に斜めに殺いで、重ね合わせて継ぐのを指しますが、先端に胴着を作った段形の 殺ぎ継ぎの形式があります。その例が下記の名称の仕様です。

○腰掛継ぎ方式○

<鎌継ぎ> 古代からの継手、その形から引っ張り力に対して抵抗できます。
ウッドデッキでは腰掛け状の部分のついた腰掛け鎌継ぎ仕様にして応力を分担させます。
<蟻継ぎ> (別名:鳩の尾継ぎ)腰掛方式継ぎの柄の先を広くして
男木を上から落としかける継ぎ方です。ウッドデッキの継手に採用します。
<車知継ぎ> 車知(しゃち)と読みます。上木を落とし込んで掛けるほどの余地の無いところでは柄を横から差し合わせて
その先で車知栓を打ち付け締め付ける継手です。

○殺ぎ継ぎ方式○

<追掛大栓継ぎ> 縦に段形殺ぎ付けて継ぐから上端と下端に殺ぎ肌ができて両側面は垂直に胴着線が密着し男木を上から滑り込ませ
固木の大栓を両側の中央に打ち込んで継ぐ仕様です。絶対に強い継手です。
<金輪継ぎ> これは、追掛大栓継ぎほど強くありませんが前後左右に力が加わってもどちらへも持ちこたえられる好条件の継手です。
さればこそ、土台や柱のような部材の継手に最適といえます。
<台持継ぎ> 一般に梁の継手に採用されます。この梁の継手には殺ぎ継ぎ方式の段形殺ぎ継ぎを採用します。
しかもその段形も追掛大栓継ぎや金輪継ぎのように直角段形でなく斜め段形です。
したがって上下から押さえる力が強いほどこの継手は堅固なのです。

仕口技術として

縦の木部の面に、横の木部の木口を切組んで結合させるのが切組仕口の起こりです。木口と面ばかりでなく 筋違いや方杖など斜め仕様も仕口の一部です。

○柄差○

<平ホゾ> 材端部に突出部をつくり他材に穴を彫って差し込むようにした仕口です。
ウッドデッキでは4面胴付にして柱の安定を良くしています。
<扇型短ホゾ> ウッドデッキでの隅柱は位置構造上長ホゾにできないので扇型にして断面積を広くし強度を確保します。

○割りくさび打ち○

<土台隅差柄割りくさび固め> 柄の先にくさびを打ち込んで柄幅を広げると柄は抜けずくさびを打ち込むほど胴着を引き寄せるという仕組み。
くさびの両面に糊を塗って打ち込めばくさびは抜け出しません。
これを「糊差割くさび打ち」といいます。ウッドデッキでは土台4隅部分に採用します。

○蟻落し○

<大入れ蟻落し> 横架材どうしを組み合わせる継手です。ウッドデッキ仕様では一方の材の断面全部を差し込む継手を採用します。
これを大入れ蟻落しといい横揺れに抵抗があり、またせん断加重を束が支えます。

○笠木留め○

<留め> ウッドデッキでは、笠木の四隅に使います。木口を見せない仕口です。

○根太大入れ差し○

<大入れ差し> 床を支える根太全体を土台に差し込む仕様です。ウッドデッキでは釘に頼らないから床下がりがおきません。

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