2002年 飼育日記
2月10日
昨年夏購入したダイオウヒラタの幼虫♂1頭が羽化しました。窓が小さく写真は撮れません。顔すら見えず、まだ茶色いお尻がかすかに覗ける位です。2週間後に掘り出す予定ですので、お楽しみに!

2月23日
大王降臨!羽化から約2週間後、我慢できなくなった私はついにダイオウヒラタの掘り出しをしました。まさに大王の見出しが似合うほど衝撃的な姿でした。大アゴは短く、太く、大きく湾曲していて、体は圧倒的に太い!大アゴの湾曲のしかたは曲がっているというより、ねじれている感じです。パラワン、ミンダナオなどの、ティタヌス種とはやはり違うのですね!!まだ、生後間もない為、歩行がうまくいかず転倒してばかりでした。腹がまだ、赤かったので、元の蛹室に戻しました。大きな個体は成熟に時間がかかるようです。
3月23日
もう1頭のダイオウヒラタクワガタを掘り起こしました。2月中旬に羽化は確認していました。ノギスを当ててサイズを測ろうとすると大アゴを振りかざして邪魔をします。気性の荒さは他のヒラタと同じですね。サイズは82mmでした!なかなかの大きさです。他のヒラタと比べ大アゴが湾曲しているのと、太い体型のため、80mmを超えると大型とよばれるそうです。確かに体の幅が非常に太くてカッコイイです。ヒラタも捨てたものじゃない!と感心しました。今年のヒラタはコイツをブリードします。

5月16日
お気に入りのダイオウヒラタのオスが後食を始めました。保険のために入れておいた小カップのゼリーを食べ尽くし、さらに大カップのゼリーも翌日にはペロリと平らげました。大型の個体ほど成熟に時間がかかるらしいのですが、2月に羽化してから3ヶ月間、何も食べてなかったと思われます。さぞかし、空腹だった事でしょう!メスが昨年末に羽化した為、ブリードはコイツの成熟待ちでした。しかしまだペアリングには早いかもしれません。焦らず、沢山後食させ体力をつけさせてからからペアリングしようと思います。

6月8日
ちょっと勇み足だったかな??ダイオウヒラタのペアリングに失敗しました。羽化後3ヶ月半、そろそろ成熟したかな??とバケツの中でペアリングにチャレンジしました。♀はどうやら「その気」があるらしく、♂に近寄りますが、♂は触覚で♀の体を調べはしたものの、そこまでで、♂の体の下に入ろうとする♀を挟もうとしました。(写真)セレベスヒラタの悪夢が甦り、急遽ペアリングは中止にしました。また、しばらく経ったらチャレンジする予定です。

6月22日
ペアリングの再チャレンジ!前回バケツの中でのペアリングに失敗した教訓を生かし、思い切って中ケースで一緒に飼育して見る事にしました。♂を落着かせる為、♂が使っていた餌皿を使用しました。しばらく観察すると♂は♀に興味を示し、♀を追いかけて餌皿の下に潜り込みました。夜になると、餌を食べる♀を守るように警戒しています。(写真)ペアリングは大成功です!交尾は終了していると思われます。
前回はバケツを使用てペアリングしようとしましたが、オオクワガタと違い、ヒラタ系はシャイで、なかなか人前では交尾しない事を思い出しました。しかし・・・セレベスの件もありますので、気は抜けません。
7月3日
ここ2−3日、蒸し暑い日が続き、ダイオウヒラタのメスを餌場で見かける機会が多くなりました。相変わらずオスも一緒です。目撃はできませんでしたが、交尾は確実に行われているものと判断して、産卵セットに移しました。メスは喜び勇んで?直ぐに潜っていきました。さて・・上手くいくでしょうか??
7月20日
ダイオウヒラタが産卵したようです!ケースのサイドや底に幾つか卵が産み付けられているのを発見しました。産卵木もよく見るとサイド部分がかなり齧られていて穴が開いています。どうやら、産卵木にも産んでいるみたいです。
以前、私が飼育した、ミンダナオやセレベスは、マットには産卵しませんでしたので、「ヒラタはマットにも産卵する」という諸先輩方の説が信じられませんでした。しかし、今回使用したマットは2次発酵済みの産卵用のマットで、以前ミンダナオやセレベスに使用した「クヌギの純○君」よりも上質なマットです。従って比較しにくいのですが、ダイオウがマットにも産卵するのではなく、メスがマットを気に入った場合はマットにも産卵すると考えられるのではないでしょうか。本当は、同じメスを格安マットで実験すれば答えが出るのでしょうが、飼育スペースの関係で今回は諦めます。

☆メスを他のケースへ移動させました。自分の卵を食べてしまう危険があるからです。
8月1日
ケースの底に産み付けられていた卵が孵化しました。写真の幼虫は孵化後1週間位と思われます。孵化してすぐは体を丸めたまま、しばらく動きませんが、2−3日もすると、写真のように坑道を掘り始めました。割り出しは8月上旬を予定しています。
8月5日
待ちに待った材割りをしました。マットから7頭、産卵材から10頭の1令幼虫が出てきました。(合計17頭)
左右の写真は大体同じ大きさの幼虫ですが、色がまったく違いますね!左はマットから出てきた幼虫で、右が材から出てきた幼虫です。材育ちの幼虫はお尻の部分がオレンジ色です。これは、餌の色が反映しているものと思われます。(産卵木の内部の色と発酵マットの色の違いで糞の色も変わるみたいです。また、消化するバクテリアの差もあるかもしれません。)
しかし、幼虫の大きさは材もマットもまちまちで、成長に明確な差は認められませんでした。

10月30日

ダイオウヒラタクワガタの幼虫の最初のマット交換をしました。17頭中・4頭は友人Aさんに里子に行きましたので残った13頭のマット交換です。結果は2頭が死亡していて、残りの11頭中、オスが2頭・メスが9頭という結果(推測ですが)になりました。どうしてこんなにアンバランスなのでしょうか?しかも、より大きく育つように、初令から2リットルのボトルで飼育した幼虫が全部メスで、大きなボトルが足りなくなり、仕方なく1リットルのボトルに入れた幼虫からオス2頭が出てきました。不運そのものです・・・。トホホ・・・。


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