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「でっかい夢を持たなきゃいかんぜよ」九州・四国ツーリング

Part5 4/4(9日目)〜4/5(10日目)

Part5の行程


「帰りたくねぇ〜」土佐の海を見ながら一人たそがれる

4/4(金)雨のち曇り のち晴れ間も

 雨の音で何度か目を覚ます。6時20分頃、シュラフを出て、公園の水道で靴下と下着の洗濯をする。天気予報によれば、今夜には天気は回復に向かうという。今のところ風も雨も強くないし、今日は移動なしだし、まぁ、のんびりやるさ。

 朝めしを食ってしまった。なぁ〜んだ、ほとんど雨がふらねーぜ。ひまだ!ひまっ!!10時半頃、しょうがないので、酒を飲みながら昼めしにする。

 テントの外に出てぼんやりしたり、本を読んだり・・・。やることもないので、13時半、晩めしのカレーシチューの仕込みに取りかかる。テントの中で、タマネギの攻撃にあい、一人でおおいに泣く。

 昨日のがきんちょが、また遊びにやってきた。彼らに、近所のスーパーへ買い物をお願いし、そのお駄賃に100円づつやったら、「人からお金なんかもらったら、かーちゃんにしかられる」とか言いながらも、カップヌードルを買ってきた。お湯を沸かしてやったら、うれしそーに食ってた。帰るときには、「おんちゃー、また帰ってきてやぁ〜!」 『また来て』じゃなくて、『帰ってきて!』とは、クーッ、泣かせるねぇ〜。

 夕方、浜辺で一人ボーッとする。やっと身体も心もツーリングにこなれてきたのに、あと少しで帰らねば、と思うとたそがれてしまう・・・


「ゲロ」を吐きそうなほどハードな林道走行の1日

4/5(土)晴れ

 朝、テントの外で「朝だよ〜」なんて言っている声で目が覚める。6時20分、天気良し。気合いを入れて荷をまとめる。

 R55から林道を目指して、伊尾木川沿いの道にはいる。舗装道路をかなり走った後、ダートが登場!道はしまっていて走りやすい。しかし、最後の集落、別役(べっちゃく)を越えたあたりから道が荒れ出す。崩落して、岩がふさぐ林道を荷を下ろして越えたところ、2カ所。トライアルライダーのような華麗なテクニックは持ち合わせていないので、岩の壁目指して、いけるところまで勢いで突っ込んで、止まったところからはエンジンを止めて、押したり、引いたり、強引に越えていく。

崩落した岩が行く手をふさぐ

 峠のトンネルを越えてからも、道は良くならず、がけにタイヤ一本分ほどの幅を残して、ゆっくり越えたりしながら前に進む。う〜ん、恐ろしい・・・。身体中、冷や汗べっとりだったよ。

 前方にブルドーザに乗ったおっちゃんを発見。この先は、道も良くなり、大丈夫と聞いてやっと安心。R195を見つけたときには、ホントうれしくて、ひとりガッツポーズ。

 次は、剣山スーパー林道だ。林道の入り口はすぐ分かった。起点から終点まで、88kmぐらいあるすごい林道だ。ぐんぐん山を登る。すごい雄大な風景だ。すごい!すごい!!山肌に延々林道が続いているのが分かる。天気も良いし、気持ち、ええなぁ〜。

 しばらく進むと、雪で道が埋まっていた。山側に強引に登って雪を迂回するが、下りでこけてクラッチレバーを折ってしまった。修理をしていたら、高知ナンバーのXT-Tがやってきた。今日、もし、この出会いがなかったら、このスーパー林道を走破することは不可能だったのである。

 道を覆う残雪。二人で踏み固め、バイクを押し上げて残雪を越える。ただ、ただその繰り返しだ。越えても、越えても、次々とあらわれる残雪。もう二人はフラフラ。こんなハードな走行は久しぶりだ。もう俺なんか、ゲロ吐きそうなことが何回もあったもんね。二人の頭の中は、「前へ進むんだ!」ただこれだけだ。

 17時30頃、やっとR193に出る。じつに6時間以上の闘いで、66kmを乗り切ったのである。別れ際に、がっちりと握手。

土佐の森本さん

 神岡という町で野宿する。200円の大きな板チョコに食らいつくが、甘さを全然感じない。疲労のあまり、食欲もわかない。ハードな1日だった・・・。


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「ソロツーリング」

 

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