● Part8 3/13(14日目)〜3/14(15日目)
3/13(金)くもり 14日目
6時頃、目覚める。冷え込みがきつくなりそうな予感がしてシュラフを2枚重ねにしたおかげで、余裕の暖かさでぐっすりと眠ることができた。外に出て、温度計を見ると-16度。
テントやバイクには、大きさ5mmぐらいの雪印マークのでっかい雪の結晶がふわっといっぱい積もっている。「きれいなもんだなぁ」としばし見入ってしまう。コーヒーを飲みながら、今朝も美しい雌阿寒岳と阿寒富士、そして大きく育った雪の結晶、当然のことながら俺一人しかいない静かな時間をじっくりと楽しむ。
8時半には出発準備が整うが、昨日の夕方、奥に入っていった4駆が戻ってきていなかったので、ちょっと心配になって見に行くことにする。ところが、途中でコケるし、買ったばかりのカッパは破くし、荷物の所に戻ってくれば、新品のフランスパンをカラスに持っていかれるし…と散々な目にあってしまった。車はUターンの跡が残っていた。心配して損したぞ。
9時、出発。足寄の街を抜け、本別を経由して、池田に向かう。距離は順調に伸び、午前中には池田に到着。わざわざ池田にやってきたのは、1年半前、初めて北海道ツーリングしたときに食べることができなかった池田駅前・レストラン「よねくら」のワイン漬けステーキ弁当を食べるためなのだ。あのときは、散々悩んだ末に予算不足で泣く泣くあきらめたんだよね〜。
無精ひげや汚い格好なので、気が引けて「外で待ってますから…」と言う俺に、「大丈夫だから、中で待ってくださいよ」と、とても親切にしてくれた。しかし、本当の感動は弁当を食った瞬間にやってきた!「むっちゃくっちゃ、うっまっいぃ〜!!」食って良かったぁ。もう涙が出そうだったよ。
帯広の街に向けて出発したのは、12時頃。帯広に行くのは初めてだ。久しぶりの大きな街で、バイクをおいて、町中をブラブラする。大判焼きを買って食べたり、フランスパンを買ったりと、たまには街歩きもいいもんだ、と思ったりもする。
1時間ほどブラついたところで、帯広を出る。今夜は新得あたりで野宿するかなぁ。
15時頃、新得着。町営グランドの駐車場にテントを張る。空はどんよりと曇って、重苦しい感じだ。なんか、なま暖かく、湿ったテントが乾いていく。これはうれしいと思っていたら、ラジオの天気予報で「明日は雨」なんだと…。雨が降るなんて、北海道も、もう春なんだなぁ〜。
3/14(土)くもり、雪だったり、雨だったり、 15日目
6時ちょっと過ぎに起きる。外に出てみると、新しい雪がうっすらと積もっていた。雪が降ったばかりの狩勝峠を越えるのは、ちょっと怖いかなぁ。
テントの中でピーク1をガンガン焚いて、シュラフを乾かす。テントの中がメチャメチャ暑くなって息苦しくなってきて、死にそうな気がしてきたので、そこそこのところでやめる。
9時ごろからパッキングを始めるが、湿った雪がやたらたくさん降ってきて、荷物をその辺にちょっとおいておくと、その上にベタベタと積もってしまう。
9時半ごろ、ヨタヨタと出発。雪がベタベタとゴーグルに張り付いて、すぐ前が見えなくなる。いつもの粉雪のことを思うと、こいつはタチが悪い。こんなんで狩勝を越えるのは怖いなぁ、大丈夫かなぁ。
峠に向かう道は、一面真っ白。木材満載のトラックがゆっくり登っている後ろについて、自分も同じペースでゆっくり走る。これぐらいのスピードなら怖くないもんね。それに、雪が降り続いているにもかかわらず、路面の雪は真っ平らになっていて、フラれたりすることもなく走れたのもよかったよ。
無事、峠にたどり着く。気持ちがのっているので、そのまま下りに突入!コーナーも緩くて、適当にスピードものる。べたついた雪がゴーグルについて前が多少見えにくくても、「かまうことはねーさー。行っちゃえ!行っちゃえ!!」とばかりに、変わらぬスピードで走り続ける。雪が荒れているところにでも運悪く突っ込んだら、一巻の終わりですな…。
三の山峠を越えたあたりから、路面は荒れた残雪でいっぱいになる。これは、怖いよ、真剣に…。出発初日の対向車に突っ込みそうになったことが思い出される。慎重に減速して走り抜ける。
しばらくすると、雪は雨に、路面も濡れたアスファルトに変わる。雪と違って、やっぱ、暖かいわぁ。ツーリングしてて、雨が降ることがこんなにうれしいなんて、初めてじゃないかな?
今日は、14時、モンスター(富良野のバイク屋さん)でくまパリと待ち合わせになっている。無事、再開。その後、三平さんが借りているという富良野の農家に向かう。夕方までには、わかばさん、ヒアリンカ、三平さんとついに全員集合。ジンギスカンを食いながら、夜中まで大騒ぎさ!
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