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Childrenシリーズ三部作の第2巻ですが、前作Coalescentとのつながりは、ほとんどありません。
本作は、なんと、ジーリー・クロニクルそのものなのです。
時代は2万5千年ころで、「真空ダイアグラム」の4000年後、第三次拡張期の後ということになります。また、フォティーノ・バードとジーリーの誕生秘話も語られます。
戦争に特化した社会が、若者にとって実は「順応しやすい」社会であることが示される一方、人類にとって集団に属するという本能が、攻撃性の根本であることが繰り返し語られます。この辺は、9.11、イラク戦争以降の世界を反映した考察といえるかもしれません。
また、Coalescentと似たようなミツバチ社会も登場し、長期間の隔離によって人類が種として分化していくことが避けられないことが示されます。
しかし、Coalescentの重厚な展開の続きへの期待はみごとに裏切られました。そこを割り切れば、これはまさに、最新の宇宙科学の成果をこれでもかとぶち込んだアイディアてんこ盛り、おなじみのジーリー・クロニクルの新作です。
ジーリーのファンのみなさん、へへへ、お先に読んじゃったよーん(^o^)/ というわけで、今回はストーリーのネタバレも最小限にしてみましたので、翻訳が出るのをお待ちください。
疑問なのは、まったく色合いの違うChildrenシリーズの1、2作を、バクスターは3巻目Transcendentでどうまとめるつもりなんでしょうか。なにやらウルトラCの匂いがします。さっそく注文せねば・・・
●ストーリー●
2万5千年後、人類は銀河系の中心部に巣くうジーリーと、2万年に及ぶ終わりなき戦いを続けていた。その帰結として、人類は、政治・経済・生殖まで、種の生存にかかる全てのシステムを戦争遂行に最適化していた。
前線の兵士達は要塞小惑星のタンクから大量に生まれ、兵士として育ち、少年のままジーリーと戦って死んでいく。 「人類のために戦え。長い生を夢見るな。名も無き英雄となれ。」という「ドクトリン」を信じながら。
超光速戦闘機グリーンシップのパイロット・19歳のピリウスは、所属編隊がジーリーの罠にかかり全滅しそうになる。辛くも脱出したもののジーリーの戦闘機ナイトフライアーに追撃されたピリウスは、超光速飛行により時間を逆行する奇策で敵を撃破し、ナイトフライアーを捕獲する。
基地小惑星に戻った彼を待っていたのは、タイムトラベルによる2歳若い自分との対面と、命令無視の罪だった。19歳のピリウス(ブルー)と17歳のピリウス(レッド)の2人は同僚らと共に軍法会議に掛けられる。しかし、地球からやってきた人民委員のナイリスが弁護した結果、ブルーと彼の戦友は、歩兵に降格され前線の小惑星に送られることになったが、レッドはナイリスの保護下に置かれ、地球へ向かうことになる。
前線と比べあまりに異様な地球に戸惑うレッドに、ナイリスは驚くべき計画を告げる。ブルーたちがナイトフライアーを捕獲したことで、2万年にわたる戦争に決着を付けることができるかもしれないというのだ。ナイリスの計画とは、ジーリーの拠点となっている銀河系の核にあるブラックホール「チャンドラ」そのものを破壊してしまおうというものだった。
彼らは、2万年を生き続ける女ルル、絶滅したはずの敵対種族シルバー・ゴースト、群生化した人類が管理する火星の地下図書館などを巡り、「ドクトリン」に反して秘蔵されてきた知識を掘り起こしていく。 やがて、ブラックホール・キャノン、未来積算コンピュータ、泡宇宙シールドなど、異様な武器が出来上がっていく。
はたして、人類はジーリーを打ち負かすことができるのか。「チャンドラ」の秘密とは何か。読め!2000年代に蘇ったジーリークロニクルを。
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