メールに添付された写真の葉書面はそれぞれ別の絵柄になっており、記念絵葉書のように思われた。
この絵葉書は「万国郵便連合加盟25年祝典」に向けて発行された、日本最初の絵葉書であることがわかった。6枚セットの「きねむはがき」で、祝典の2日前に限定発売したものと、祝典への招待者に向けてものがあり、これは式典の会場で 橋善一が村上某に送ったものと思われる。
橋駅長の署名の真偽の確認は困難であるが、この祝典に招待された事実があるかは、確認可能かと考え、後日 大手町の逓信総合博物館を訪ねることにした。
資料の閲覧の申し込みをして、売店で「日本最初の官製記念絵葉書」のレプリカを購入できた。
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絵葉書6枚の表書き |
絵葉書の絵柄 |
◆日本最初の官製記念絵葉書 (レプリカ)
万国郵便連合加盟二十五年祝典記念(明治35年6月20日発行)
@1874年初めて連合大会議を開いたベルン(スイス)の会場と加盟当時の駅逓局 A加盟当時の横浜郵便局と外国郵袋 B東京郵便電信局舎と郵便発着口 C山陽鉄道に初めて使用した郵便物受渡機械 D千代田城及び楠木正成銅像 E日本交通地図 (記念葉書セット同封の説明書きより)
◆万国郵便連合加盟25年祝典
明治35年(1902)6月20日、万国郵便連合に加盟して25年を迎えたことを記念して、東京の帝国ホテルで祝典が開催された。
記念式典は、総理大臣、逓信大臣をはじめ各国公使など国内外の関係者、来賓1000名余名が参加した盛大なものであった。
来賓には、この記念絵葉書を一組ずつ袋に入れて贈呈された。
会場には、記念郵便局が開設され、この記念絵葉書が販売され、国旗と逓信旗を意匠した特殊通信日付印が初めて使用された。
特殊通信日付印が初めて使用されたこともあって大変な人気を呼び、用意された1万5千組はすぐに売り切れた。 (逓信総合博物館「ていぱーく」 HPより)
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祝典の模様の一部 |
祝典・記念帖 |
尚、後日、特別閲覧の許可をいただき、記念品の扇子や絵葉書、出欠の書状、開催経緯の記録、招待者リストなどが閲覧できた。
資料撮影には更に別の許可が必要であった。
◆招待者リストには
新橋駅長 鉄道事務官補 橋善一 同夫人 の記載を確認した。
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