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 Ml−1L用イコライザ回路はトランジスタのバッファが入っています。

これをJFETに変えて入力コンデンサを無くして直結しようと思いました。
NchJFETとPchJFETでバランス回路を形成すればソースフォロアーは簡単です。
ですが、バランスのとれたJFETが必要でコストが上がります。
まず針圧によってバイアス電圧がどの程度変化するかを調べました。


003の方の変化がLとRで異なりますが、ギリばらつきの範囲かなと思います。
確認の為2回測りましたが、2回目は水平バランスを直して測ったものですが、影響はないようです。
この変化と遮光板との関係は、以下の絵で、針圧0gが@の部分、おそらくAの部分は針圧2gくらい
測定していませんが、3gかそれ以上の時にBのようになると類推されます。
スリットが遮光板で全ておおわれた場合と、完全に開放された状態では測定値はフラットになるはずです。
測定の範囲内ではそういう現象がありませんので、そういう類推になります。


以上より、推奨針圧2.1gの時に遮光板がスリットの中央になるように調整されているようです。
Cは、片側チャンネルだけが動いた場合で測定にはありません。
上記測定カーブは直線変化が良いのでしょうが、揺れと測定誤差とダンパーゴムの潰れ具合の差が影響しているようです。
レコードの溝の深さは深くても50μ、針圧の変化でこの変化をさせるにはせいぜい0.1gか0.2gの変化で良いようです。
この測定結果から、標準針圧の2.1gの時バイアス電圧は−2Vから−5Vです。
この電圧がJFETのゲートに入って最適動作をするようにすれば良いわけです。
JFETはPchを使って要求を満たすようにしようと思います。
シミュレーション上は良い結果が得られました。
実回路では、歪率は悪いのですが、聴感上は良く聴こえました。

光カートリッジの出力は70mVとスペックにあります。
これは技術資料の回路から類推すると8kΩの負荷の場合だと思います。
通常、カートリッジの出力は、1kHz 50mm/sec 水平方向での値となっています。
これはかなり大きな音ですが、それでも70mVというのは大きな値でフォトダイオード(PD)の効率がかなり良いと思われます。
通常のPDではなくてPINフォトダイオードかな、と思いました。
そこで大雑把な検証をしてみました。
標準針圧の時は遮光板がスリットの半分を覆うとしてみます。
その時には、電圧は−3.5V(上記測定のおよその平均値)となり、PDからは約0.814mA流れ出しています。
スリットのサイズは大雑把に1mmx0.1mm、半分が遮光されているので、1x0.05mm、面積で0.05平方mmです。
この面積に当たった光で0.814mAが生じるわけです。
もし、PD全体に光が当たったら何mAとなるのでしょうか?
PDの受光面積を3x3mmとすると、9÷0.05=180、つまり0.814mAの180倍、146mAとなります。
これを平方mに換算すると、16200A、すごい値です。
赤外LEDの放射束を0.5Wとすると、その放射強度は、およそ70800W/平方mです。PD−LED間の距離を1.5mmとしています。
電流値を放射強度で割るとPDの効率が求まります、0.22A/Wです。
PINフォトの効率は、およそ0.7A/W、Siフォトダイオードは0.3A/W程度です。
という事は、PINフォトではなく通常のSiフォトダイオードのようです。
概算ですので完全には特定できませんが、電流を1000倍以上に増幅するというフォトICダイオードが使われているのでは無いことは確かです。

何が使われていようが光カートリッジが実現できているわけで、これはすごいことです。

さて、70mVの出力は1kHzの交流の平均値だと思われます。
そうしますと、P−Pは、220mV、最大値は、110mVとなります。
但し、これは水平変化の値で、今回の測定は垂直変化です。
針圧対バイアス値の測定データからの直線近似式は、−1.7X−1.4(V)となります。
従って、70mVを垂直変化で得るためには、±0.11Vの変化が必要で、±0.06gの針圧変化相当になります。
3gの変化で0.1o動くとすれば±0.06gでは50分の1、よって0.02mm、すなわち±20μm、となります。
レコード盤の縦溝の深さは深くとも50μmですから70mVの出力が取れることがうなずけます。
概算なので、桁が合っているので良いかと思います。

以上です。

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