コイルの部分を開けてみました。
改造するには中を見ないと始まりませんので、開けてみました。
うまく、開けられず、結局カバーを壊して開けました。
あけてびっくり玉手箱(古い!)、とはこの事です。
なんと、コイルボビンは十字型です。
これは、超有名、DENONの103シリーズの特徴そのものです。
DENON製かとも思いましたが、DENONには、1.6mV出力のMCしかありませんので、オルトフォンの自社製のようです。
高出力を得るには、コイルの巻き数を増やさなければなりませんので、巻きやすい十字型巻き枠になったのでしょう。
但し、DENONの高出力MCを見たことはありませんので、はっきりしたことは言えません。
オルトフォン ジャパンの総合カタログには、”伝統の"井桁"形に巻かれて”、となっています。
うーん、ちょっと、あやしい。
注:2002年の総合カタログでは、この部分が抜け落ちて修正されています。2000年、2001年は、入手しなかったのでわかりません。
又、この総合カタログの周波数特性は、本社のウェブサイトの値とは異なり、プラスマイナス何dBでの値なのか良くわかりません。
さて、上の写真を見てお分かりになると思いますが、磁気回路は独特の形式です。
この写真の向きで言うと、マグネットは、コイルの下側にあり、前後のポールピースが上に立ち上がり、磁気回路を形成する、というのが通常(下図)のMCです。
MC1ターボは、ポールピースが横から、しかもL字型をしており、どうやらコイルの右側に見えている切り欠きのある物がマグネットのようです。
そのような構造だと部品が省略でき、コストダウンとなります。
さて、改造ですが、とりあえず、エポキシ接着剤で、補強を試みました。
行ったのは、・針の前方側 ・外側(見えている側)コイル ・カンチレバーとコイルボビンの接続部、の3点です。
さて、音がどう変わったかというと、接着剤がやっと固まった状態ですが、ずいぶん良くなりました。
但し、やはりその高域上がりの特性のせいか、ノイズが目立ちます。
又、ボディがやわ(振動しやすい)な為か、ずいぶんと付帯音が付きやかましい感じがします。
DV 10X−3(改) との比較では、比較の土俵に乗るようになってきました。
ただ、10X−3(改) は、さらに改造を行っていますので、まだまだではあります。
後は、この不帯音を取るべく、ボディの方をいじらないとならないようです。
さらに試聴をしてみて、これからの方向を決めようと思います。
今回はここまでです。
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