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 Siemens A40−A1

 
その2

発注番号は、C72233−A40−A1です。


 

 以前購入した時、このスピーカーは、”既にシーメンスでは作っていないが、協力工場でまだ作っているので購入できる”、という事でした。
2つを比べると微妙な差があります。
ゴム等は、資源の回収法(?)の関係で、材質が変わったのではないかと思います。
マグネットは、同じ物が手に入らないので、わざわざ、大きさを合わせずに近い物を使用したのでしょう。
外形寸法を合わせる為にわざわざポールピース下部を薄くしているのは、同じ型を変更して使う為か、外形寸法にこだわった為と考えられます。
もう1つ考えられるのは、工場が変わったのだと思います。
なぜなら、そうでなければ、箱まで変える必要がないからです。

但し、箱のロゴマークは、どちらも怪しげです。
下は、シーメンスの真空管の外箱のロゴです。左がZ2b、右がEL34です。
比べてみると、古い方の箱のロゴは、太すぎ、新しい方も、縦がつまり気味で、部分的に細い線があります。
現在のシーメンスのロゴは、もう少し、カッコ良くなっています。
それは、'89 から変わったそうで、新しい箱のロゴは、現在のロゴと同じでなくてはなりません。
古いロゴをそのまま使っている場合もあるとの事ですが、それにしても、正規に印刷するのであれば、清刷りを使うはずですし、最悪でも他の印刷物の物をコピーしますので、わざと違えているとしか思えません。
スピーカーエンクロージャーに入れた製品にするのであれば、化粧箱は必要ありませんので、日本への輸出用のみ箱を適当に作っているのかもしれません。

  

シーメンスAGのWEBサイトをのぞいても、スピーカーの部門はありません。
部品は、一部が松下との共同事業となっています。
そうなる際に、スピーカー関係は、どこかへ行ってしまったのではないか、と想像されます。
以前、スピーカーを輸入してもらった商社に問い合わせましたら、ここ数年、その商社ではシーメンスのスピーカーの輸入実績はないそうで、全く情報は得られませんでした。
おそらく、メンテナンス用にどこかで細々と作られているのではないか、と勝手に思っています。

このスピーカーの紹介をWEBサイトで行っている加藤さんのお話ですと、生産は終了し、後は、在庫限りとの事です。

下のグラフは、等価インピーダンスカーブです。
ユニットをじゅうたんの上において測定しましたので、正確とはいえませんが、比較には十分です。
ログ目盛りは正確ではありません。

又、直流抵抗は、ほぼ同じで、旧:4.5Ω、新:4.7Ω でした。

残念ながら、この2つのカーブの差が、2つのユニットが同じと言える許容範囲であるのかないのかは、私にはわかりません。
ずいぶんQが高く、共振周波数の高いユニットだなぁ、という感想があるだけです。

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