○栗材とウリン材の木材特徴は下記のように考えられます。 |
− | 栗材 | ウリン材 |
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科目 | ブナ科 | クスノキ科 |
産地 | 日本全国に育成するが北海道南部や岩手県などが本場 | ボルネオやインドネシア、フィリッピンなど |
長所 | 日本国産材の中で最高の保存性を秘めている木材です。木質は重硬で保存性が高く水湿に耐える特徴があり建築物に用いると非常に高い耐久性により丈夫なものができます。樹液タンニンがシロアリなどの害虫を寄せ付けない効果があります。 | 非常に重くて硬い木材です。心材は非常に耐久性が高く、産地では最高の木材です。また、樹液ポリフェノールが海虫にたいする抵抗性があるのも特徴です。 |
短所 | 乾燥が遅く暴れやすい。切削などの加工が難しい。水にあたると樹液タンニンが染み出易いなどがあります。 | 反りなどの動きがでて寸度安定性がよくありません。切削など加工が難点。水にあたると樹液ポリフェノールが染み出易いなどがあります。 |
用途 | 水湿に良く耐えることで枕木、杭、橋梁、土台などに利用されます。 | 保存性の高い性質を利用して杭、桟橋、造船などに利用されます。ボルネオ島では薄い板を屋根板に使用します。 |
経過 | 初めは栗色といわれるくらい優雅な色相をしていますが年月が経過することにより白銀化してきます。細かなひび割れが出てきますが耐久性などに影響はありません。塗装を施すことにより補うことができます。 | 年月が経過することにより白銀化してきます。細かなひび割れが出てきますが耐久性に影響はありません。塗装を施すことにより補うことができます。 |
耐年 | 15年〜20年程 | 20年〜25年程 |
材種 | 保存性 | 耐湿性 | 加工性 | 重さ | コスト | 害虫 |
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栗材 | ◎ | ◎ | △ | △ | × | ◎ |
ウリン材 | ◎ | ◎ | × | × | × | ◎ |
ウエスタンレッドシーダー材 | □ | □ | ◎ | ◎ | □ | △ |
☆評価基準5段階=上から◎○□△×の順 |
○栗材とウリン材の総論 |
栗材 | ウリン材 |
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■栗材は15年〜20年程の耐久性を有して、また水湿によく耐える性質が日本の多湿な環境に充分に耐えうる丈夫な
ウッドデッキをつくることができます。木理は大きな動管が環状になっていますので年輪がはっきりしています。
木材の中では重硬で堅い部材には入りますので加工性は難儀な方に属します。重さも気乾比重は0.44〜0.78ありますので
重たい部類に入ります。栗材にはタンニンという樹液成分が含んでいます。この樹液タンニンがシロアリなどの害虫を寄せ付けません。
日本国産の中で最高の耐久性を保持している栗材は、昔から丈夫で堅くて害虫や湿気に強いことから建築土台や枕木などの採用されてきました。
特に建築土台としては最高級な木材といえます。このような木材をウッドデッキに採用したのですからご満足いただける良いものに
出来あがっています。 ■栗材にも短所があります。一つに、木材含水率の乾燥が遅くて、素性の悪い栗材は暴れやすいということがあげられます。 この点は栗材の産地により大きく左右されるところであり、基本的に栗材は全国に分布していますがやはり寒い地方に良いものがあり 北海道や東北地方で特に岩手県が本場です。この岩手県産をウッドデッキに採用しています。二つ目に栗材の特徴である 樹液タンニンが染み出して汚すことがあります。ただ、ある程度染み出ると出なくなりますしウッドデッキには塗装を施しますので 染み出るのを止められているようです。 ■このように短所もありますが長所のほうが遥かに優れていてこの栗材でつくられるウッドデッキは是非ともお勧めしたい商品になっています。 |
■ウリン材は20年〜25年程の耐久性を有しています。ウリン材もまた水湿によく耐えうる良材で、海に近いところにも分布しているので
海水にも耐えうる順応した性質を持っています。木理は通直ないしやや交錯しています。木材の中では非常に重硬で堅くて重い木材に属していますので
加工性は容易ではありません。重さの気乾比重は0.83〜1.14ありますので非常に重たい木材です。ウリン材にはポリフェノールという樹液成分を保持しています。
この樹液ポリフェノールが害虫、特に海虫に強い効果を発揮します。ウリン材の産地国ボルネオ島やインドネシアなどで、ウリン材を割いて屋根板などの利用しています。
耐久性は特大で近年ではウッドデッキに採用されることも多くなりました。 ■ウリン材にも短所があります。一つは、非常に重くて堅い木材ですので加工性に苦労することも一つですが、木材含水率を乾燥させる段階で下手をすると木割れがおきやすいという ことがあげられます。特に木口割れがおきやすいですので注意しましょう。また、非常に堅い木材ですので堅すぎて粘りが無く欠けやすいという欠点もありますので加工する際には注意が必要です。 二つ目にウリン材に特徴である樹液ポリフェノールが染み出て汚すことがあるのは栗材と同じ特徴です。こちらもある程度染み出ると出なくなります。 このように短所も長所も栗材と似たような特質を持っています。 ■ウリン材でつくられたウッドデッキは施工難易度は高いですが出来上がれば優れたウッドデッキになります。 |
○栗材の写真の一例 - 写真をクリックすると大きな写真になります。 |
○栗ラチス材写真の一例 - 写真をクリックすると大きな写真になります。 |
○総栗造りグレードのウッドデッキ完成写真の例 - 写真をクリックすると大きな写真になります。 |
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