2002年 飼育日記
2月16日
佐賀産のオオクワガタの飼育を開始しました。オークションで手に入れたカッコイイ個体です。以前からオオクワが洞に入るのを観察したいと思っていた私は、早速デイスカウントショップで110円の朽木を購入しました。電気ドリルで穴を開け、人工洞をつくりました。クワガタを洞に近づけると、自分で入って行き、心地よさそうにしています。翌日は、さらに自分で木を削って「リフォーム」していました。やはりクワガタは洞好きなのですね!観察に行くと必ず洞の中にいます。しかし困った事もあります。今までは、餌台の下が住みかだったので、簡単に取り出せたのですが、洞の中では、そうはいきません。対策は??
3月9日
最近中国ホーペがブレイクしています。オークションでも1番人気で、インドアンテも真っ青な勢いです。私も最近は「いつかはホーペ」と誓っていました。「国産より太くて、飼育も簡単、縮みも少ない」とくれば国産の立場は・・・・。そんな時に、あるショップで「国産?これ見てみな!」と渡された個体に、私は電撃(ピカチュウのカミナリ位の)をうけました。しかも産地は岐阜県養老町。「ウチの台湾より太いかもしれない・・・」その後見せられた能勢産がスリムビューティコンテストの出場者に見えるほどでした。サイズは73mmと決して大きくはありませんが、欲しかった形でした。特に頭幅の広さが気に入りました。今年はこれを種親にブリードしようと思います。
3月31日
お気に入りの岐阜産オオクワのペアリングを開始しました。とりあえず一緒の産卵ケースに入れて様子をみましたが、♀がすぐマットに潜ってしまい、数日後も交尾している様子がありません。そこで、ハンドペアリングに切り替えました。バケツの中に餌皿を逆さにして入れ、2頭を放しました。♂は♀が気に入ったらしく、威嚇の姿勢は全くみせませんでした。触角で♀の体を確かめると交尾に移行しました。これを翌日も行い産卵ケースに移しました。(写真は交尾の瞬間です)
4月8日
産卵ケースに移して1週間経ちました。しかし餌の食いが悪く、♀がマットから出てきている様子がありません。どうやら休眠傾向にあるようです。そこで、小ケースにマットを薄く敷き、餌皿を置いただけの「愛の小部屋」を用意しました。このケースに移したところ、翌日には餌を空っぽにするなど、活動が活発になりました。このまま1週間、タップリ餌を食べさせてから、♀のみを産卵ケースに移そうと思います。
4月16日
「愛の小部屋」に移してから1週間後・・・餌の「食い」がとてもよくなりました。ほぼ毎日、餌を交換するほどでした。しかし、交尾過多は無駄に体力を消費します。目的の交尾と産卵スイッチ切り替えは達成されたはずです。そこで♀だけを産卵ケースに移動させました。これで、♀が産卵木を削り出したらブリード成功という事です。
4月22日
産卵ケースに移した岐阜産オオクワガタのメスが産卵木を削りだしました。ノコギリで切ったような見事な切り口です。どうやらメスは産卵セットを気に入り?卵を産む体制に入ったみたいです。このまま1ヶ月位そっとしておきます。しばらくして、メスがマットの上で毎晩脱走しようと活動するようなら産卵が終了した合図です。それまでは、このままそっとしておきます。ちなみにほぼ同時期にブリードを始めた佐賀産も無事産卵中です。

5月10日
岐阜産オオクワガタの♀が産卵木を削り出して20日がたちました。最近は♀も表面で見かける機会が増え、餌も小さいものを5皿ペロリと平らげました。どうやら、産卵も終了みたいです。産卵後も同じケースで飼育すると、自分の産んだ卵を食べてしまう個体もいます。「本当にご苦労様でした」とミニケースに移しました。

    産卵木は3本とも削られている。
5月18日
岐阜産オオクワガタの産卵セットの材割りをしました。
セットから1ヶ月経っているので、1令幼虫が採れるはずです。2時間近くかけて丁寧に3本の材を割ってみると・・・なんと幼虫が22頭、卵が3個という成果でした。これだけ採れれば成功といえるのではないでしょうか。見逃した幼虫がいるかもしれないので、材の残骸はケースに戻します。さて、今回使用する菌糸ビンはフォーテックさんの「G-Pot」が中心です。とても人気のある菌床ですが、私は初めて使用します。ポリ製の容器で、単価が安い(ネットでの箱注文)のが魅力です。ビン使用の説明書が付いているのが嬉しいですね!写真は発見されて、フンをする岐阜産幼虫

5月26日
先日材割りした岐阜産オオクワガタの産卵セットの残骸を再び調べてみると、新たに4尾の幼虫が見つかりました。前回、卵で回集した3つは無事羽化しましたので、合計、29頭となりました。大成功ですね!!しかし、前回あれだけ丁寧に調べたのに見落としがあるなんて・・・。実は今まで、見落としが無かった事は一度もないのです。そこで、今回はいつもより丁寧に調べたのですが・・・。皆さんも必ず再検査して下さいね!

幼虫はケースの底にいることが多いのでケースを逆さまにして残骸を出し、調べるとよいでしょう。(写真)

6月27日

ラッキーとはこの事を云うのでしょうか?念のため保存しておいた岐阜産オオクワの産卵廃材を調べて見ると、何と!幼虫を1頭発見しました。2度あることは3度ある?ですかね・・・。何事にも絶対は無いのですね。あやうく尊い命が失われるところでした。合計30頭。

7月9日
岐阜産オオクワガタの幼虫を飼育していた菌糸ビン(G−pot)にアオカビが発生しました。アオカビが表面の7割近くを覆い尽くしたため、幼虫の命が危険と判断。予備の菌糸ビンが無かった為、添加発酵マットに移しました。幼虫は3令に成長していて、艶もあり、健康状態も良いようです。大きさ、頭幅、おしりから判断して、どうやら♀のようです。
7月28日
岐阜産、佐賀産のオオクワガタの幼虫の菌糸ビン交換(1回目)をしました。今回、用意した菌糸ビンはG‐Potの850cc20本と1.5リットル12本です。全てのビンを交換するには足りませんので、使用開始が早いビンと食痕が多いビンを優先に交換しました。20グラム以上の幼虫は1.5リットルのビンに投入する予定でしたが、岐阜産は未だ3ヶ月たっていないため、小ぶりな個体が多く、17−8グラムが最大でした。佐賀産はちょうど3ヶ月経過していたので、最大23グラムありました。いずれも22ー23度で温度管理しているため、成長はやや遅いように感じました。
佐賀産の幼虫が突然出現して驚かれたと思いますが、実は岐阜産より早くブリードに成功していました。並行してレポートするのも・・・という理由から、お気に入りの岐阜産で話を進めていましたが、ここからは同時進行で行きます。写真は佐賀産23グラムと22グラム×2。

10月
国産オオクワガタの幼虫の菌糸ビンを適時交換しています。(3本目)
佐賀産、岐阜産など元気に育っていますが、最近、寒暖の差が激しく、エアコンを止めたところ急に暑くなったりで困っています。蛹化のスイッチが入ってしまう個体もいます。天気予報の最高気温を見ながら、今日はタイマーで昼間だけエアコンを使おう・・・などと苦労してます。

11月
11月上旬、ついに、温室のスイッチを入れました。平均温度が18度を切ると電気代節約も限界です。とりあえず、サーモスタットを18度にセットして、温室の上と下の温度を測りました。今年の温室は密度が高いせいか、温度ムラが発生しています。そこで、菌糸ビンを移動させたのと、サーモのセンサーを適切に配置することにより温度ムラを極力少なくしました。その後、少しずつ温度を上げ、現在は20度をキープしています。国産オオクワの幼虫の菌糸ビン交換も適時続けています。

12月4日
温室の中の菌糸ビン管理をしていると、オスの蛹を発見しました。5月に材割りした岐阜産オオクワです。蛹室はビンのほぼ真ん中に作られていました。蛹は、すでに眼の部分が黒く、全体にあめ色になっています。サイズは決して大きくなさそうですが、(多分70mmくらいでしょう)胸部の幅が広く、大アゴも長そうで、親虫に似てバランスがよさそうです。羽化が楽しみになりました。
12月14日

岐阜産オオクワガタがついに羽化しました。13日夜、帰宅してビンを覗き込むと羽化の真っ最中でした。この写真の状況は羽化開始後1時間くらいでしょうか・・・。上翅がやっと伸びたばかりのようです。頭部が未だ折れ曲がっています。この状態は少しの振動でも危険ですので、写真撮影は温室の中で行いました。
14日朝、頭部がまっすぐに伸びました。しかし、腹部は長くのびたままです。無事固まってくれるように祈ります!
12月30日

羽化から2週間がたちました。岐阜産オオクワガタは羽化不全もなく、綺麗に固まったようです。ところが問題が起きました。メンテナンスでビンをいじったため、蛹室の中に、きのこがはえてきたのです。クワガタには影響はないと思いましたが、「早く掘り出したい」という欲望の後押しをしてくれました。「思ったより小さい」というのが第一印象でしたが、サイズを測ると69mm位ありました。最初に蛹化してしまった個体としてはまずまずでしょうか・・・。

2003年 飼育日記
3月6日
お待たせしました!久しぶりの佐賀産の登場です
佐賀産オオクワ♂の蛹室にキノコが生えてきたので、仕方なく?人工蛹室に移しました。実はこのボトルは添加発酵マットと菌床のコンポジットを実験的に使用していたもので、劣化も早く、状態が不安定でした。キノコの生えた原因は温室でボトルを置く位置を変えたからかもしれません(光に反応したものと思われます)
人工蛹室にはオアシスを使用しました。安全のため、昨日より、水を含ませ、温室で温度を合わせておきました。蛹の状態は良好で、70mmオーバーが期待できそうです。
3月31日
佐賀産オオクワガタが羽化しました。こちらも岐阜産に劣らず美形のようです。サイズは70mmを超えています。
菌床と添加発酵マットとのコンポジット・ボトルでの飼育はどうやら、失敗ではないようです。いくつかのデータがそろいましたら、紹介したいと思います。
4月22日
1週間の出張から帰ってみると、佐賀産の蛹に白いカビのようなものが生えているのを発見しました。振ってみても動かなかったので、掘り起こしてみると・・・・残念ながら死んでいました。
問題は菌床が黒く劣化していたことです。食痕以外の部分も発酵して、ドロドロの状態でした。多分、発酵熱か、ガスで死亡したのでしょう。前回の菌糸ビン交換は昨年の10月11日でした。その後、交換しようか迷ったのでしたが、前蛹になってしまった為、見送ったビンでした。出張に出る前に人工蛹室に移しておけば助かったかもしれません。
5月14日
岐阜産オオクワガタの75mmです。どうですか?すごいでしょう!!大アゴを閉じた状態でもこれだけの迫力です。頭幅、大アゴの太さ、内歯の稜線とも申し分ありません(自画自賛)。実は、私は血統に関して、少なからず疑っていた部分がありました。しかし、この岐阜産にめぐり会ってからは考えを変えるしかありませんね!兄弟もソックリなんですから。要素は環境と血統の二つなんでしょうか!
温度管理は夏季25度以下、冬季20度前後。菌床とマットのコンポジット飼育ビン(オリジナルです)
5月16日
先日羽化(20日前)した岐阜産オオクワガタのサイズを測定すると・・・デカイ!!見ただけでデカイ!!なーんと76mmありました。「何とか、77mmまでいかないかなー」と何回か測り直してみましたが、あとわずかで届きません。認定・76mmです。これは、私のベストレコードです。飼育方法は例のコンポジットビン飼育です。詳細は後ほど紹介したいと思います。
5月29日

岐阜産オオクワガタの種親のメスが、また産卵するようです。何気なく覗いていると、メスが材を齧り始めました。彼女は大アゴで材を挟み込み、後脚を力強く突っ張らせて体全体を使い、頭を持ち上げて材を引き千切りだしました。初めて材を齧るところを見た私にはとても新鮮に映りました。まさか、こんな方法で材を齧るとは思いもしませんでした。想像では、噛み切りながら進むイメージ?でした。
今年はこれで、セットを終了してたっぷり休ませてあげたいと思います。重労働ですが、あと少しガンバッテください!
7月3日

昨年の5月頃材割りした幼虫の大半は既に羽化しましたが、まだ羽化どころか、蛹化の気配すらない幼虫が数頭います。今日はこれらの幼虫を飼育しているビンを観察して蛹室を作っている気配の無い個体のビンを交換しました。多くの個体は、これで5本目の交換です。二年一化で羽化するのでしょうか?もし、二年一化で羽化するなら、より大きな成虫になる可能性がありますので歓迎です。しかし、オスの幼虫は2本目からは1400ccのビンで飼育していますので、飼育費用もバカにはなりませんよ!写真は岐阜産の大型幼虫。
9月5日

今年の春採れた岐阜産・幼虫の菌糸ビン交換を行いました。ところが、思ったよりオスの数が多く、大きめの菌糸ビンが足りなくなりました。幼虫を掘り出したあとに、ビンが無いでは遅いですよね!そこで苦肉の策?で、菌糸ブロックをそのまま使うことにしました。菌糸ブロックは小サイズの飼育ケースにピッタリとフィットすることは聞いていました。実際にブロックを押し込んでみるとご覧の写真のように、本当にピッタリ入りました。「こんな豪華な飼育ケースに入れたのだから、大きく育つんだぞ!」と幼虫に言い聞かせたことは言うまでもありません!?
10月21日

岐阜産幼虫はやっぱりセミ化か??クワガタ用語に「セミ化」という言葉があります。いつまでも幼虫のままで、蛹化する気配がない幼虫をさします。今回、マットから掘り出した幼虫は「そんな感じ」です。孵化は昨年の春です。普通の幼虫に比べ、全体に黄色味がかっていて、節々に脂肪が溜まっているような感じです。餌を食べている様子はなく、部屋の中でじっとしていました。
原因は冬季、加温したことのようです。春が感じられなっかったのでしょうか?対策は温度差をつくること。今年は温室には入れず、来春早々にも温室に移すことで、蛹化を促すつもりです。(冷蔵庫で擬似越冬させる人もいるみたいです)
11月16日

国産オオクワガタの越冬準備を開始しました。活動期は薄めに敷いていたマットを越冬用に暑く敷きました。厚さはミニケースの場合、ケースの高さの6分目くらい、小ケースは半分くらいです。メスはミニケースに仕切りを入れ、2頭を別けて入れました。(一応、餌も入れておきました。) このまま、飼育部屋のスチールラックの棚で越冬します。温室が同じ部屋にありますので、最低気温は推定7−8度だと思います。

同時にホーペ、グランディス、台湾などの冬眠傾向のある種類も同じようにセットしました。国産オオはマットに潜って出てきませんが、ホーペ♂は元気に活動しています。

2004年 飼育日記
2月8日
2002年の春に割り出した幼虫の一部(12頭位)が未だ羽化しません。昨年も日記に書きましたが、「セミ化」してしまったようです。そこで昨年は季節を感じさせるため温室には入れませんでした。そして今年早々に温室(20度)に投入しました。以前の経験ではこれで、数週間後には蛹室を作るはずでした。
ところが出張から帰宅して全てのビンをチェックしてみましたが、蛹室を作る気配は全くありません。メスもですよ!「これはもしかしたら・・・。」
推測ですが、暖冬で飼育部屋の気温が思ったより下がらなかったのが原因ではないでしょうか?しかし、このままの状態では、幼虫のまま死んでしまいます。
そこで、思い切って屋外で飼育することにしました。置き場所は家の北側です。本当はもっと管理しやすい場所がよかったのですが、1日中、陽が当たらない場所はここだけなのです。雨よけにビニールを被せておきました。この状態で春まで置いておくつもりです。
4月6日
春ですね!暖かい日はTシャツで庭に出れますし、大概の外出時にコートも必要ありません。
しかし、憂鬱なのは、例の「セミ化幼虫」たち(2002年採卵)です。思わぬ暖冬で、蛹化のきっかけが掴めないようです。2月8日に家の北側に出してからそろそろ2ヶ月です。再び飼育部屋に戻しました。中にマットが劣化したボトルがありましたので、マットを交換しました。メス幼虫でしたが、すっかり縮んでしまい、本当に蛹化できるのか不安は増すばかりでした。
ところで、2003年に採れた幼虫も一向に蛹化の気配がありません。わたしの飼育部屋はセミ化幼虫養成所になってしまったのでしょうか?

4月30日
いよいよ岐阜産オオクワガタのブリード開始です。今回は2ペア同時進行で行います。♂75mm×50mmm、74mm×48mmの2ペアです。2002年春に羽化した個体たちの中から、自分なりに選りすぐった個体たちです。両ペアとも愛の小部屋に入れました。短時間の観察でしたが、相性が良さそうでしたので、早ければ2、3日で産卵セットに入れられそうです。
5月6日
3年目に突入した「セミ化幼虫」のメスたちの一部が蛹室を作り始めました。ちょっとだけ安心しましたが、オスの方はまだ、兆候も見られません。生きているのかどうかも、わからない状態です。ビン交換をしたほうがいいのでしょうか?迷うところですね・・・。
5月9日
岐阜産オオクワガタのメスたちを産卵セットに入れました。
(75×50 ・74×48でペアリングしたメス2頭です)
先月30日より、それぞれのオスたちと「愛の小部屋」で十分交尾を済ませたメスたちです。
セット内容は、2つのケースとも、中ケース、埋め込みマット、夏菌皮剥き材2本+カワラ材1本です。
待ちに待った、岐阜産の次世代が楽しみです!!
5月22日
岐阜産オオクワガタのメスが産卵を開始した様子です。ケースを開けてビックリ!3本の産卵木のうち2本がボロボロに齧られています。ここまで、派手に齧ってくれると嬉しいですね!材を削っているという事は産卵の兆候ですから!
もうひとつのケースは、ここまで派手ではありませんが、着実に産卵は進んでいるようです。6月中旬には割り出しができそうです。
5月29日
訃報です。私が累代飼育している岐阜産オオクワガタの種親♀が旅立ちました。
彼女の生年月は2001年8月です。3年弱の命でした。最近、元気がなく、ここ1ヶ月はゼリーに口を付けませんでした。・・・・・近いかな・・・・という不安はあありましたが、天命を全うしての大往生でした。
しかし、彼女(F1)は数多くの子孫を残しました。昨年はF2が羽化しましたし、今年も昨年産卵のF2が羽化しそうです。さらに、来年にはF3(孫)も誕生すると思います。
亭主に遅れること約2年で後を追ってしまいましたが「ご苦労様・・・」と言いたいです。

6月5日
2002年に採卵したセミ幼虫たちの1頭(岐阜産♀)が羽化しました。何と!羽化までに2年と1ヶ月かかった計算です。他にも佐賀産の♂、♀たちが蛹化しています。
問題なのは岐阜産のオスたちです。佐賀産と一緒に管理したにもかかわらず、1頭も蛹化していません。食痕もなく、外から観察できないボトルばかりです。死んでいるのでしょうか?フタを開けると、1頭は半分菌床からお尻を出して黒くなっていました。もう1頭は未だ幼虫のまま、うずくまっていました。5月6日に撮影した岐阜産メスも前蛹のまま、黒くなって発見されました。
現在のところ無事羽化した岐阜産はメス1頭だけです。やはり、昨冬の暖冬が影響したのかもしれません。(十分に成熟した個体でも、冬の寒さを経験できないと蛹化のスイッチが入らず、蛹になれない個体が存在します。)2月に慌てて飼育ボトルを屋外に出したのでしたが、佐賀産のオスが蛹化したことで、少しは効果があったのでしょうか?
今後の対策は特にありません。しばらくしたら、他のボトルも掘り出してみる予定です。
6月17日
岐阜産オオクワガタの産卵セットのひとつ(74×48)を割り出してみました。3本の産卵木のうち、最も削られていた材には全く産卵していませんでした。どうやら、柔らか過ぎたみたいです。残りの2本には産卵していました。特に、中央に置いたカワラ材には真っ先に産卵したみたいです。しかし、幼虫の大きさにバラつきがあり、1令末期から、卵まで出てきました。時間をかけて産卵したみたいですね!仕方なく、根こそぎ回収するのを中止しました。目立つ場所にいた6頭のみ回収して、卵は埋め戻しました。
6月24日
もうひとつのセット(岐阜産・75×50)の材割りをしたところ・・幼虫がザクザク・・・?といっても18頭ですが・・・。とにかくよかった!前回割り出した幼虫の数が期待はずれでしたので、今回が楽しみでした。(こちらの材はそれほど削られていませんでしたが・・・)実際に割ってみると、幼虫が18頭出てきました。しかも、カワラ材よりも、何故か夏菌皮むき材に多く産卵していました。カワラ材の効果も確かですが、やはり、良質の材を選んで産卵するのですね!実は、まだまだ出てきそうでしたが、材が固めで、手が痛くなりましたので途中で止めてしまいました。数日後に再チャレンジしようと思います。

6月28日
岐阜産オオクワガタの再割り出しを決行しました。(74×48)からは、9頭、(75×50)からは何と、14頭もでてきました。まずまずの成果ですね!合計で47頭です。これで、来年が楽しみになりました。
幼虫は全て「月夜野キノコ園」さんの280ボトルに入れました。この菌糸ビンは本当に品質が安定していて、助かります。
9月30日
岐阜産オオクワガタ・幼虫の菌糸ビン交換をスタートしました。とりあえず、食痕の多いボトルから始めました。しかし、我が家のオオクワは、ビンの周囲を綺麗に食べるタイプは少なく、内部をつまみ食いするタイプが多いようです。普通は「1/3食べたら交換」と言われますが、食痕は10パーセントにも満たないのに、中身は食べ尽くされている事が多々あります。小さな食痕がビンの周囲に点々と出てきたら赤信号です!実際、今回もそのような幼虫が多数いました。
掘り出したオスの幼虫の体重を測り、21g以上を1400ccボトルへ、以下は1100ccボトルへ移しました。オオヒラタの幼虫を扱っていると、国産オオクワガタの幼虫は小さく見えてしまいますね。それでも、多くのオスは24−25gありました。一本目でこの体重は期待させるサイズですよね!
ところが、私が作業半ばにして挫折!!体調不良もあり、疲れてしまいました。
残りは後日・・・・。
10月5日
先月末に続いて、岐阜産オオクワガタ幼虫の菌糸ビンを交換しました。
順調に、大型のオス幼虫が多数出てきました。23gから25gが中心です。さらに、突出して大きかった幼虫がいました。「29g」左の写真の個体です。私の観測史上?最重量です。無事羽化すれば、70mm代後半に達すると思われます。
ところで、幼虫が餌(菌床)を食べた量と体重は必ずしも比例しないようです。菌床が余り食べられていないボトルから、26gの幼虫が出てきました。巷で言われる「居食い」です。
「居食い」というのは、幼虫が飼育ビンの1箇所に落ち着いて、排泄物を再摂取している事です。有用バクテリアの繁殖した排泄物を再度取り込むことで、栄養の消化、吸収が向上すると言われています。
しかし、菌床の量が少なくていいというわけではありません。餌の量が少ないと、蛹化のスイッチが入ってしまいますから・・・。1本目で1100ccのボトルを使用したのは正解だったみたいです。
10月20日

6月5日に報告した「セミ化幼虫」の菌糸ビンを掘り出してみました。今回掘り出した個体たちは、2003年春に採卵した岐阜産の幼虫たちです。普通なら翌春に羽化するのですが、今回割り出した3頭は、全く蛹化の気配がありませんでした。今春のビン交換時には黄色く色づいて、しぼんだようになっていました。もちろん外部には食痕すらありません。死んでいる可能性もあります。スペースの関係上、このまま置いておくことは出来ません。掘り出す決心をしました。
掘り出してみると意外や意外!立派な大アゴを発見しました。慌てて残りのビンも掘り出すと、やはり元気なオス成虫が顔を出しました。皆、あんなに縮んでしまい、カプセル・ルームを作ってうずくまっていたのに・・・。よかった・・、本当によかった。
早速、サイズを測定してみると、72、74、74mm前後という結果。縮んでしまった割りにはまずまずではないでしょうか?
11月20日

10月上旬の2本目のボトル交換から、1ヵ月半が経過しました。そろそろ菌糸ビン交換時の体重減少から立ち直り、MAX体重に達した頃かと思われます。そこで、飼育ビンを温室からメタルラックに移しました。
このまま温室で飼育しても半数以上は羽化するのですが、期待している幼虫に限って「セミ化」してしまうものです。そこで、温度変化のショックを避けるために、比較的暖かい日を選び、飼育ビンを飼育部屋のメタルラックに移しました。本日は18度の室温ですが、真冬には10度をきる事も多々あります。2−3月には再び温室に戻し、蛹化を促します。


2005年 飼育日記
2月4日

岐阜産オオクワガタ・オス幼虫の菌糸ビンを交換しました。前回の交換が9月下旬から10月上旬でしたので、いくら寒いとはいえ劣化した菌糸ビンが目立ちはじめました。
今回も「月夜野きのこ園」さんのプラボトル入り菌床を使いますが、オガの色がいつもと違う様です。しかし、実績のあるメーカーさんですので、信用して使用することにしました。
さて、幼虫たちですが、中には体重を1−2グラム落とした個体もありましたが、概ね順調に進んでいます。24−26グラムの個体が多いようです。残念だったのは「大」と印を付けていた幼虫が黒くなっていた事でした。
また、この機会に幼虫たちを温室へ移しました。今回交換したオスのビンとメスのビン全てを温室(20度)の棚に並べました。しかし、安全のため、オス7頭はビン交換を控え、しばらくの間、室温で管理します。
3月14日

昨年6月に採卵した岐阜・養老町産オオクワガタのメス幼虫が蛹室を作り始めました。2月4日に温室飼育に移行、21度で管理していました。計画は順調に進んでいます。
また、先月、温室投入を見合わせたオスたちの菌糸ビンも温室へと移しました。劣化した菌糸ビンは交換しましたが、劣化の進んでいないビンはそのまま様子を見ます。
4月2日

岐阜産オオクワガタのオスが冬眠から目覚めました。昨年採れた幼虫たちの父親です。最近流行の極太大アゴではありませんが、「これ正に国産」と断言できるバランスの良い個体です。今年も再びハッスルしてくれるのでしょうか?起きた早々、ゼリーのカップを挟むなど、益々凶暴です。

その子供はというと・・・

先月蛹化を始めたメス幼虫に続いてオス幼虫も蛹室を作り始めました。早期羽化の個体郡のようです。なるべく多くの個体が晩期羽化になることを期待します。
5月13日

誕生!岐阜産オオクワガタ。デカイ!
岐阜産オオクワガタのオスが羽化しました。メスがまだ羽化していませんので、きっと小型のオスに違いありません。期待しないで、割り出し作業を開始しました。ただ、気になったのは初回交換時の「25グラム」、2回目交換時の「大」というラベル表示。もしかしたら、大きいかも?
菌糸ビンの中身は外見とは異なり、意外と劣化していました。あっさりと出てきた個体が、これまた意外とデカイ!!デカイ!!早速ノギスを当ててみました。まだ体が赤く、正確には測れませんでしたが、78mm位あります。自己新記録更新です。これから多少縮むかもしれませんが、上々の結果に満足です。
当分の間、濡れたティッシュを入れたケースで管理します。サイズは後日再計測したいと思います。

5月21日

デッカイ・メスが羽化しました!割り出した瞬間、「デカイ!!」と、即座にノギスを当てましたが、数字はそれ程ではなく、50mm強でした。
しかし、岐阜・養老町産のポテンシャルはスゴイですね!F3に至り、♂で70mmを下回る個体はまだ羽化していません。先日羽化した大型オスをはじめ、大型、美形ばかりです。今回割り出したメスたちも大型が多く、顔が緩んでしまいます。
5月31日

今年度、優秀な成績を残している岐阜県・養老町産オオクワガタの種親を再ペアリングし、産卵セットに投入しました。
5月13日にご報告した大型個体を「クワカブランド」の木下店長に測定していただいたところ、「79mmは少し切りますね」との結果でした。私が再測定していた数字とも一致しました。結局、この個体のサイズは「78.5mm」という数字に落ち着きました。やったね!万歳!右の写真は完全に固まった岐阜県養老町オオクワガタ・78.5mm。
岐阜産はコンスタントに優秀な成績を収めています。そこで、この個体の種親に再び奮闘していただくことになりました。サイズはオス75mm、メス50mmです。夏菌材を使った産卵セットに、再交尾済みと思われるメスを投入しました。結果は・・・・・?

6月13日

昨年ブリードした岐阜産で最後の個体が羽化しそうです。オオトリは最大時29グラムあった幼虫です。
5月下旬、菌糸ビンに「窓」すら作らず、私を心配させた「29グラム」入りの菌糸ビンを割り出してみました。そこには大きな蛹が入った空間がありました。やはり、ビンの側面には接していません。しばらく「露天掘り」の状態で置いておきましたが、私の頭を「羽化不全」の文字がよぎりました。決して狭い蛹室ではありませんが、大型個体が羽化不全になりやすい事は事実です。良く出来た人工蛹室は本物を凌ぐともいわれます。私は「後悔する位なら・・・」と思い切って蛹を人工蛹室「どろんぱくん」へ移しました。
蛹は色づいてきていて、羽化も近そうです。「クワカブランド」の木下店長の助言で体重を測定しました。結果は22グラムでした。80mmには届きそうもありませんが、どうぞ、無事羽化してください。
*24グラムあると、80mmが狙えるそうです。
6月16日

オオトリの「岐阜産オオクワガタ・29」が羽化しました。心配された羽化不全もなく、ホッとしました。人工蛹室は正解でしたね!
まだまだ正確な判断が出来る状態ではありませんが、大アゴ基部も太く、かなりの美形個体?(親馬鹿)のようです。ノギスを当てるには早すぎますが、おおよそ77mm位でしょうか?早く固まることを期待します。
6月18日

「岐阜産・29」死亡!?帰宅後ケースを覗いてみると、「岐阜産・29」がグッタリとしています。「オイ!」と触ってみると体が「だらーん」となっています。全く動きません。かすかにアゴヒゲが動いたように見えたのは気のせいでしょうか?原因は全くわかりません。エアコンの風が悪かったのでしょうか?無事羽化して、安心していただけに、ショックです!仮死状態の可能性もありますので、当分、このままの状態で様子を見ようと思います。
6月20日

奇跡でしょうか?「岐阜産オオクワガタ・29」が蘇生しました!昨晩、「岐阜産・29」を確認すると、左後脚がピクリと動きました。「これはいけるかも・・・!」という希望を込めて温暖な1階の和室・パソコンルームに移動させました。
数時間後には、さらに元気になりました。大アゴを開き、威嚇も出来ます。「天は我を見放なさず!」という気分です。このまま元気になってください。
7月1日

奇跡のカムバックを果たした岐阜県養老町産オオクワガタがほぼ固まりました。皆様には大変ご心配をおかけしました。
見るからに素晴らしいい形の個体ですが、参考までにサイズを計測しました。体長78mm、頭幅27.4mm、アゴ基部の太さ5.5ミリ。特に頭幅のサイズは素晴らしいですね!来年の種親に決定です!
7月9日

5月30日にセットした岐阜産G血統の産卵ケースを割り出しました。
結果は散々でした。ほとんどの卵が腐っていました。1個だけ無事な卵がありましたが、状態は良くありません。しかも、多くの卵は赤く変色しています。これは、どういう事なのでしょうか?初めての経験です。
無精卵の場合や産卵セットのコンディションが悪い場合、腐ってしまう事はあります。しかし、コンディションは悪くありませんし、無精卵が「鮮やかな赤」に変色するとは思えません。
さらにじっくりと観察すると、小さなクモのようなモノが卵に張り付いているのが見えました。「犯人はダニか!?」慌ててカメラをセットしましたが、ファインダーには何も写りませんでした。「あれ?見間違えだったのか?」確かに触手のようなモノを見たつもりだったのですが・・・。残念ながら、証拠を押さえることはできませんでした。
10月20日

朝霞の「クワカブランド」で、山梨県産オオクワガタを購入しました。この夏羽化したWF-1・73mmです。久々の新血統購入です!
写真をご覧ください。太いでしょう!木下店長と雑談中、何気なく目についた「山梨産・アゴ先欠け」のラベルが貼られたケースを開けてみると、この太い物体が現れました。アゴ先欠けといってもご覧のように微々たるものです。
私が気に入ったのは特に頭幅の素晴らしさです。いくら大きくても頭幅が狭いと貧弱に見えてしまいます。しかもこれが、累代の浅いWILDの子だというのです。つまり、遺伝子が不安定なので、大化けする可能性もあるのです。
今まで、岐阜産オンリーで来たのは岐阜産に匹敵する個体にめぐり会えなかったからです。もちろん、素晴らしい個体でも法外な値段は論外です。この個体のお値段は・・えっ?うそ!?の○○○○円でした。
11月3日

今年は早くも来年の種親のペアリングを開始しました(岐阜産G・F血統とも)。この新しい試みは、今までの経験から、「種は翌年も生きている」という結論に達したからです。そして、来春、メスさえ目覚めれば直ぐに産卵セット可能というメリットを感じたからです。
数日前より、種親候補のオスたちのケースにメスの投入を開始しました。
コロンボー(写真左)を取り除くと仲の良いペアが確認できました(写真右)。
11月13日

我が家の飼育部屋もそろそろ冬支度です。特に国産オオクワガタは冬眠の季節です。マットを交換、厚めに敷いてあげました。
最近、気温が急下降しています。夏季は水苔マットで飼育していますが、冬季は広葉樹のマットへと変更が正解ですね。冬眠はデリケートな部分ですから。
半日かけて飼育ケースを整理しました。もちろん、保管は加温無しの、飼育部屋です。
尚、先月下旬から行っていたペアリングは無事終了しました。上手く「かかって」くれているといいのですが・・・。


2006年 飼育日記
3月11日

春を感じたのでしょうか?岐阜産オオクワガタのオスが顔を出しました。ここ数日、東京は暖かいですね。飼育部屋の気温も暖かい日は18度位まで上がります。そろそろブリードの季節ですね。今年の岐阜産は楽しみが一杯です。F血統、G血統、FG血統も作出する予定です。近々、ブリードの準備に入りたいと思います。お楽しみに。
3月16日

昨年末にペアリングした岐阜産オオクワガタのメス・4頭を温室へ投入しました。実は昨年末に交尾は済ませてある、越冬成虫のメスたちです。
この試みは、多くのクワガタ飼育マニュアルには書かれていない発想です。今までの経験から、メスにつけられた種は翌年の産卵を可能にする事がわかりました。そこで、春先に機嫌の悪いオスを起こして交尾させるよりも、交尾済みのメスをそのまま投入する方が得策と判断いたしました。この事が吉とでるか凶とでるかは判りません。産まないかもしれませんが、新しい試みとしてご容赦ください。
メスたちには高級ブラウンゼリーを与え、マットを薄く敷いたケースに入れました。餌を2カップ程平らげたら、産卵セットへと移す予定です。

4月6日

先月、温室へ投入した岐阜産オオクワガタ・メス4頭のうち、餌の食いが良い2頭を産卵セットへ移しました。この2頭のメスたちは既に4カップも餌を平らげました。期待が持てそうです。
今回のセットも、「中ケース」、「夏菌皮むき材2本」、「アンテマット」というお決まりの内容です。材は熱湯をかけ消毒し、30分ほど水に浸しました。水分はやや多目、材の堅さは普通位です。手で割り出せる程度の堅さと言ったほうが解りやすいでしょうか?
国産オオクワガタは「やや堅め」と言われますが、私的には「柔らかすぎない、よく朽ちた材」が適していると思います。水分も「多目」が私の好みです。
5月14日

岐阜産オオクワガタが産卵した様子です。材が削られています(写真)。しかし、削り出しがやや遅かったので、割り出しはもう少し後になりそうです。そろそろ菌糸ビンを発注しようと思います。
4月6日にセットした2頭に追加して、4月中旬に残りの2頭も産卵セットへと投入しました。合計4セットです。
5月24日

岐阜産オオクワガタの産卵セットを割り出しました。4月6日にセットした産卵セットです。メスが材を削り出すのが遅かったため、セット後、ちょっと遅めの割り出しとなりました。
しかし、結果から申しますと、まだ少し早かったかもしれません。1本目の産卵木から出てきたのは、初令初期の幼虫7頭と卵10個でした。仕方なく、割り出しを中断しました。
私は、「幼虫は初令で回収する事」が大切だと考えています。従って卵を回収する機会も多いのですが、幼虫より卵の割り合いが多いと、管理が面倒くさいのです。
幼虫7頭のうち、お尻が膨らんでいる5頭は菌糸ビンへ投入しました。残りはプリンカップでのマット飼育、卵はプリンカップにマットを敷き、その中で管理します。
残りはあと、1週間後と言った感じでしょうか・・・。
ところで、前年度交尾実験(3月16日参照)は順調です。残り3頭も有精卵を産めば、前年度交尾ブリードの有効性が証明されます。

5月31日

5月24日の続きです。残りの1セットの産卵セットを割り出したところ、雑虫が出てきました。
本日、前回の残りの産卵木・1本と、同時期にセットした1ケースの産卵セットの割り出しを行いました。
まずまずの結果です。合計2セットで幼虫25頭・卵20個でした。もちろん孵化しない卵も存在すると思いますが、F血統・30頭の確保は間違いないようです。
ところが、気になることがありました。産卵木を熱湯消毒したにもかかわらず、雑虫が発生したのです。多分、ゴミムシダマシの幼虫です。詳しくはクワガタの雑話で報告したいと思います。

6月9日

岐阜産オオクワガタ・遅れてセットした残りの2セットの割り出しを行いました。
結果から申しますと、1セットは成功、1セットは失敗、全く産卵していませんでした。
全く産卵していなかったセットの産卵木の1本が思った以上に柔らかく、手で強く握ると潰れてしまう位でした。もう1本は普通の堅さでしたが、こちらにも産卵していませんでした。
産卵木の肉質を見分けるのは本当に難しいですね!しっかり選んだつもりでも、「ハズレ」がでてきます。私は手でどうにか崩せる柔らかい産卵木が好みですが、余り簡単にほぐれてしまうような木には産卵してくれません。
現在、再セットするかどうか迷っています。前回採れた幼虫と合わせると50頭を超えています。温室のスペース問題もありますので、採らないかもしれません。
ところで、前年度交尾実験(3月16日参照)は成功したみたいです。4頭のメスのうち3頭が順調に産卵してくれました。残り1頭が産まなかった原因はわかりませんが、前年度の交尾とは関係ないと思われます。

6月20日

前回、前々回に割り出した、産卵セットの残骸を再び調べてみました。結果、5頭の幼虫を新たに発見しました。
繰り返しになりますが、産卵セット割り出し時の「見逃し」はなかなか防げません。面倒くさいのですが、数日後、再捜索する事は重要だと思います。この世に生を与えられた命です。大切に育てたいと思います。
今期、3セットで採れた幼虫の合計は現在60頭になりました。尚、今回産卵しなかったメスも再ペアリング後、再セットしました。♂78×♀50.5という大型血統です。何とか子孫を残したいと思います。

8月5日

兵庫県猪名川町肝川産オオクワガタ73mmペアを購入しました。このペアは有名ブランドを数多く販売している「T☆BRAND」というショップの「WORKS」という血統だそうです。累代は不明です。
私は「ショップブランド」は好きではありません。販売至上主義で、混血個体が出回っているという噂も聞きます。今までは、購入を控えていましたが、諸般の事情で、「WORKS血統」に興味がわきました。検証の意味も含めて飼育、ブリードしたいと思います。
この個体は、国産オオクワガタの常識的なレベルの太さで、国産オオの特徴を備えています。内歯のラインが気に入りました。大型になればきっと、素晴らしいポテンシャルを発揮してくれると思います。6月上旬の羽化という事ですので、来春のブリードになる予定です。新しい「WORKS血統」が楽しみです。

8月17日

肝川産オオクワガタ・ワークス血統のオスが後食を開始しました。羽化から2ヶ月経過していますので、順調な成熟といえそうです。
成熟するに従い、威嚇姿勢も一人前になってきました。こうしてみるとなかなかカッコが良いですよね!自画自賛です!しかし、未だ足腰に力強さを感じません。やはりブリードは来年が妥当でしょうか?メスも食べ始めてはいますが、安全策は「来年」ですね!
8月24日

今春、割り出した岐阜県・養老町産オオクワガタの幼虫の菌糸ビンを交換しました。幼虫たちは、飼育部屋の中でもエアコンの風が直接当たる、比較的涼しいエリアで管理していました。22-23℃程度だと思います。
今回、私の体力の関係上、20本程度を交換しました。全体の約1/3程度です。
期待はずれだったのは、オス幼虫のサイズが伸びていなかった事です。例年ですと25-28グラム程度の幼虫が数頭混じります。しかし、今回の最高は22グラムでした。以前よりも飼育温度が低目なのが理由でしょうか?もちろん、1本目で伸び悩んだ幼虫が2本目で飛躍的に成長する事も多々あります。
驚いた事があります。1本の菌糸ビンから、2頭の幼虫が出てきたのです。分裂??するはずはありません。多分、スプーンで幼虫を投入したとき、誤って2頭入れてしまったのですね。しかし、噂とは違い、2頭が共存していたのは驚きでした。ちなみに、双方メスでした。写真は17グラムもあるメス幼虫。オスと見間違うほど大きいです。
10月14日

またしても、悲惨な事故が起きてしまいました。長年連れ添った「嫁」をオスが惨殺してしまったのです。
岐阜産オオクワガタ・G血統の種親ペアでの事故です。一昨年、ペアリングし、有力な子孫を残したペアでした。その後、同じケース(小ケース)で越冬し、昨夏以降も仲良く暮らしていたペアでした。余りの「おしどり夫婦」ぶりに、この飼育日記で、「仲良し夫婦」の見出しで掲載する事を考えていた矢先でした。
勿論、ブリード目的の同居ではありません。スペースの都合上の同居です。しかし、長期の観察の結果、全く問題の無いペアでした。原因は何でしょう?所詮、「虫」の事ですから、1時間で殺すこともあれば、2年後に殺す可能性もあるのです。
まさか、何かの電磁波で、突然昆虫が凶暴化したとは考えたくはありませんね。
11月11日

岐阜産オオクワガタ・2回目の菌糸ビン交換(3本目)です。今回交換したのはオスの菌糸ビンを中心に、痛みが激しいもの二十数本です。大型個体を報告しますと、最大体重・28グラムが2頭、27グラムが1頭、26グラムが8頭でした。
昨年の29グラムは越せませんでしたが、十分に期待出来る数字です。特に26グラムが多いのが特筆モノです。今年は24グラム以上を1400ccのボトルへ、未満を800ccへ移しました。それでも予想より1400ccのボトルが不足し、途中でビン交換を中断するしかありませんでした。
面白いのは、前回、17グラムしかなく、800ccで飼育していた個体が、今回9グラム増の26グラムまで成長していた事です。必ずしも飼育ビンの容量に比例して大きくなるとは限らないという事です。2本目に1400ccをセレクトしていたらもっと大きくなったのかもしれませんが・・・。反対に体重が2−3グラムしか伸びず、800ccに降格になった幼虫もいました。
ところで、昨年は今の時期に飼育ビンを温室から出し、室温管理しました。幼虫に冬を感じさせるためでした。結果大成功!セミ化幼虫は出ませんでした。(昨年は2本目の途中でした)
今年は既に3本目に突入しています。このまま温室管理すると早い個体は蛹化する可能性が高そうです。近いうちに温室外へ移動させたいと思います。

11月15日

10月14日に「ご報告」した岐阜産オオクワガタ・「嫁」惨殺事件の加害者「75mmオス」が死亡しているのが発見されました。発見者は「Blue」です(敬称略)。嫁を惨殺した後、悔いて自殺したのでしょうか?そもそも、嫁を殺害した動機も不明です。自然死したメスを気遣って遺体が分離してしまったのかもしれません。
加害者?の遺体は、苦しんだ様子もなく、静かにマットの上にうずくまっていました。
羽化は2003年の春でした。3年半の成虫寿命でした。捜査の結果、自然死で落ち着きそうです。この状況から判断すると、メスの死因も自然死の疑いが出てきました。どうもありがとう!数多くの子孫を残してくれて・・・。

11月20日

11日に、ご報告した岐阜県産オオクワガタ・幼虫の飼育ビンを温室から出しました。このまま、来春(1月から2月)まで、飼育部屋の室温で管理します。
本日、東京はとても寒く(飼育部屋は15度程度)温度差によるショックが少し心配でしたが、敢えて決行しました。これは、幼虫に「冬」を感じさせるためのテクニックです。四季のある環境で進化した国産オオクワガタの場合、通年同じ温度で管理すると、蛹化するタイミングを失い、最悪、死亡してしまう個体が存在するからです。これは、幼虫が「寒さ」を体感出来ない事が原因だと考えられています。もちろん、そのままでも羽化出来る個体も多いのですが、何故か大型個体ほど、蛹化のタイミングが難しいように感じます。
そこで、「短めの冬」を体感させる事で、温室飼育のメリットを活かした大型個体を羽化させられると思うからです。「短めの冬」は「騙し」ですので、2ヶ月もあれば十分だと思います。

11月30日

11月11日に3本目へ移せなかった「♂マーク」の付いた菌糸ビンを交換しました。今回は、2本目への移行時に20グラムに満たず、さらに食痕が少なかったオスたちです。24グラム以上の幼虫は1400ccへ、未満は800ccへ移しました。
驚いた事があります。2本目への移行時19グラムだった幼虫が、今回26グラムという数字を示した事ではありません。その菌糸ビンに外見から見受けられる食痕がほとんど無かったという事です。
この飼育ビンは前回の交換時に「♂」という表記をしていましたので、躊躇せず3本目へ移しました。しかし、食痕は小指の爪ほどしかありませんでした。掘り出してみると中も「食い尽くされている」感じではありません。「居食い」です。写真は幼虫がいた部屋です。食痕が飼育ビンの表面には接していませんので、外見からは、換え時が判断しにくいと思います。初心者用の教科書に書かれている、「菌糸ビンの表面に70パーセントの食痕が見えたら交換」という表現は、今回は当てはまりませんでした。

*「居食い」・・・幼虫が飼育ビンの1箇所に落ち着いて、排泄物を再摂取する事。有用バクテリアの繁殖した排泄物を再度取り込むことで、栄養の消化、吸収が向上すると言われる。幼虫が動き回らず、体力の消耗が少ないこともあり、「大きく育つ」といわれる。


2007年 飼育日記
1月21日

待ちに待った日が来ました。冬を感じさせ、セミ化幼虫を防ぐために、昨年11月から温室外で飼育していた岐阜産オオクワガタの幼虫を温室へ戻しました。
今冬、スカスカだった温室が菌糸ビンの容器で一杯になりました。多くの菌糸ビンは低温での管理が続いたため、極端な劣化は見られませんでした。しかし、前回ビン交換をサボったメスのボトル(前回の交換は8月下旬)の中には劣化が懸念されるものもあり、一部を交換しました。温度の上昇による菌床の発酵が心配だったからです。念のため、本日は温室の温度を18度まで下げ、明日以降20度まで上昇させる予定です。
もうひとつ心配なのは、今冬の暖冬です。飼育部屋の温度は温室が設置されていることもあり、10度を下回る日が少なかったように思います。この2ヶ月間で十分に冬を感じてくれているでしょうか?順調なら3月下旬には羽化が始まるはずです。

2月16日

昨夏購入した兵庫県猪名川町肝川産オオクワガタ・ワークス血統73mmペア(冬眠していました)を温室へ投入しました。
もちろん、今春のブリードに向けた加温です。まだ別居中ですが、餌の食いが良くなりましたら、同居させようと思っています。久々の岐阜産以外の国産オオのブリードになりそうです。
写真は、早くもおメメ・パッチリ?のオスです。
2月24日

岐阜産オオクワガタの幼虫が蛹室を作り始めました。温室外で管理していた菌糸ビンを温室へ戻して1ヶ月が経ちました。現在、温室の温度を22度まで上げています。例年でしたら、20度管理するのですが、今冬の暖冬のため、気温差を確保するため、やや高めに設定しました。
中には温度上昇により、劣化し始めた菌糸ビン見られます。その中の1頭(多分メス)が蛹室を作り始めました。今後は続々と後を追うものと思われます。
3月13日

ミス発生!いえ、私の怠慢です。肝川産オオクワガタのメスが脱走してしまいました。
問題は気付くのが遅かった事です。本日温室を点検していて、フタの外れたケースを発見!温室の中を捜索すると一番下にうずくまっていました。「おい!大丈夫か!?」とりあえずは生きています。体には張りがあり、虫の息ではなさそうです。しかし、フタの外れたケース内のマットの乾燥具合から推測するに、2,3日前の出来事ではなさそうです。1週間前後、乾燥した場所にいた可能性大です。コンディションが良いはずありません。
ここ数日、仕事とプライベートの多忙が重なり、メンテナンスがおろそかになっていました。今年の種親を失ってしまったかもしれません。餌に頭を突っ込み、給餌を促しました。無事回復してくれる事を願います。改めて、毎日の点検の重要性を認識しました。せめてもう1日早く見つけてあげたかった。

3月18日

観察をサボっていたのがバレバレです。岐阜産オオクワガタのオス(幼虫時の体重26グラム)が、蛹室作製どころか、既に蛹になっていました。
本当に、面目ありません。速報第一の「DeepBlue」として、情けない気持ちです。
しかし、この個体の蛹化が特別早かったのも事実です。他のオス個体は、やっと、蛹室作製にとりかかったところです。蛹室作製報告をしようと、写真を撮るため、飼育ビンを選んでいてこの個体を発見しました。幼虫時26グラムと決して小型の個体ではありません。蛹も何となく大きく見えます??羽化が楽しみです。

4月22日

岐阜産オオクワガタのメスが羽化しました。
最近、寒暖差が激しく、温度管理が難しいですね。エアコンとヒーター、両方が稼動します。
昨年8月からビン交換をせず、引っ張った菌糸ビンは、劣化が進んでいます。そこに気温急上昇が加わると、発酵が始まり、菌糸ビンは急激に劣化します。こうなると、クワガタの生死に直結します。本来、3日に一度は菌糸ビンの状態を観察するべきなのですが、多忙を理由にサボリ気味です。
本日、念入りに観察すると、完全に発酵、劣化した菌糸ビンが数本ありました(写真)。蛹化した個体は人工蛹室へ移しました。死亡した幼虫もいました。無事羽化した個体は、新鮮なマットへ移しました。
オスの羽化もそろそろ始まりそうです。大概のオスは昨年秋に3本目の菌糸ビンへ移していますので、目立った劣化はありません。しかし、油断はできません。暑い日にエアコンのスイッチを入れ忘れると、全滅の危険もあります。天気予報と毎日相談です。
写真は完全に劣化した菌糸ビン。水分が多く、ネチョネチョ状態。菌糸が萎んできたら要注意です!!
4月28日

岐阜産オオクワガタのオスが羽化しました。今年のオスの羽化、第1号です。
幼虫時の体重が17グラムしかなく、3本目の菌糸ビンも800ccに投入しました(24グラム以上は1400cc)。我が家では「落ちこぼれさん」でしたが、体長を測定すると68mm。頭部のディンプルが気になりますが、プロポーションは素晴らしく、美形です。無事羽化してくれて、「おめでとう」ですね!
その他の個体の蛹化も確認出来ております。大型個体が羽化いたしましたら報告したいと思います。
5月7日

岐阜県・養老町産オオクワガタは順調に羽化しています。現在、最小68mmから、70mm台中盤まで羽化してきました。
ところで、最近、気温が上がる日が増えてきました。劣化した菌糸には、致命的な打撃です。エアコンも使っていますが、急激に劣化する菌糸ビンも多いようです。そこで、人工蛹室の出番なのですが、ちょっと変わった蛹が出てきました。右下が、「ちょっと変な蛹」です。左上は正常な蛹です。
私が見るに、右下の蛹はは大アゴの接点がズレ、後脚が交差しています。正常な蛹(右上)と比べてください。しかし、以前、報告したアンテほどの奇形(2004.3.18)ではありません。無事羽化する可能性もあります。今後、飼育の参考にしたいと思います。
5月21日

3月時、管理ミスから、産卵セットを躊躇していた肝川産オオクワガタのメスを産卵セットへ投入しました。
セット内容は、中ケース、埋め込みマット、夏菌皮むき材という「いつものセット」です。
♂73mm・♀45mmペアのメスです。メスは写真を撮影する間もなく、マットへ潜って行きました。今年セットした中では、最も期待出来そうな種親です。素晴らしい子孫を期待します。

5月28日

5月7日に報告した「ちょっと変な蛹」が無事羽化しました。少々のアゴずれはありますが、ちょっと見た目にはわからない程度です。
以前、アンテの奇形蛹を飼育したときは、羽化する事すら許されませんでした。しかし、軽度の障害なら無事羽化する事が確認できたのは収穫です。
ちなみに岐阜産オオクワガタは続々羽化しています。多くは70mm代中盤の個体です。私が理想とする美形個体も多数羽化しています。報告は後ほど・・・。
6月3日

岐阜産オオクワガタが続々羽化しています。しかし、幼虫時の体重は必ずしも当てになりませんね!28グラムだった幼虫が70mm前半で出てきました。ガックリでした。
ところで、岐阜産は大きな羽化不全もなく、順調に羽化しておりますが、中には私が気に入った美形個体も出てきました。その中でも私のお気に入りが写真の個体です。
昨年の種親「G血統78mm」と「F血統46mm」の子供、GF血統75mmです。大アゴのラインはF血統の美しさ、太さはG血統を引き継いでいます。ひと目で二重丸をつけました。
まだ羽化していない個体もありますが、今年はどうやら親(78mm)超えは難しいかもしれません。

7月12日

肝川産・ワークス血統の産卵セットを割り出しました。ブリードは見事に成功でした。幼虫15頭をゲット!うち艶の良い7頭を菌糸ビン(月夜野きのこ園製)へ投入しました。
この血統は私にとっては未知数で、どんな個体が羽化するのか楽しみです。しかし、気になったのは調子の悪い幼虫が2頭発見されたことです。明らかに、自然淘汰されるであろう状態の個体でした。累代が不明な血統ですので、「血の濃さ」が心配です。今後は幼虫の状態を見て、随時菌糸ビンへと移していきたいと思います。

10月17日

肝川産・ワークス血統・幼虫の菌糸ビンを交換しました。菌糸ビン投入から3ヶ月が経ち、期待のビン交換でした。
しかし・・・あれ??メス??いや・・あ・うーん。またメス?えっ?あれ・次も・・。
解り難くて申し訳ありません。でも本当に、そんな感じでした。オスらしい大きさの幼虫が出てこないのです。写真は9グラムの幼虫です。体重的にはメスなのですが、体型はオスです。明らかに発育不良です。
菌糸ビンが合わなかったのでしょうか?親はまずまずの大きさ(73・45)でしたので、血統的には問題なさそうですが・・。1本目で20グラム後半の数字を出す岐阜産の大型幼虫を見慣れている私には、貧弱と映ってしまいます。もちろん、羽化までは間がありますので、今後に期待しましょう!もしかしたら、大器晩成かも??うーん・・。

10月29日

岐阜産オオクワガタのブリードを開始しました。想えば、2002年春に種親(WF-1)を入手してから5年が経過しました。累代もF4まで達し、組み合わせによっては次世代はF5までいくかもしれません。この岐阜県・養老町産とは永い付き合いですね。
昨年成功した「セット前年のペアリング」を開始しました。これは、今年羽化した「NO1」の種親♂の「種」を保険のために残すためです。前年ペアリングの有利さは複数メスの同時期産卵セット投入が可能な事もありまが、翌年のセット時のペアリング省略化も否定出来ません。
今年度中に、この種親♂は数頭の♀と交わることになります。子孫は再来年の羽化予定です。きっと素晴らしい美形・大型個体が出てくれると思います。

11月22日

今年の冬は昨年より寒さが早いですね!そろそろ通勤にコートが必要な感じです。国産オオクワガタはそろそろ冬眠の季節です!マットを厚めに敷き、冬眠出来る環境を構築しました
今年の岐阜産オオクワガタのブリーディング(温室で)も終了しました。といっても2頭のメスに種付けをしただけでしたが・・。来春の本格的なブリーディングへ向け、お休みください・・・・・。
ところで、肝川産の幼虫はやはり大きくなりませんね。どうしてでしょうか?一応来春の羽化へ向け、温室外へ出しました。

12月20日

朝霞の「クワカブランド」で佐渡島・相川産・75mmペアの国産オオクワガタを購入しました。
以前からこの血統は「クワカブランド」では有名でした。形が良く、大型になる血統です。しかし、お値段もそれなりに高価で、私ごときが踏み入れる設定ではありませんでした。
ところが、先日訪れたクワカブランドで発見した成虫ペア(オス75mm・メス50mm)は私の心を動かすに十分な容姿と値段を併せ持っておりました。
とにかく太い!!大アゴは岐阜産のように先端までは太くありませんが、先端が鋭く、付け根も十分なボリュームです。頭幅は恐ろしく広く、胸幅にも驚かされます。
久々に発見した、素晴らしい(コストパフォーマンス的にも)個体です。羽化は今年の9月ですので、ブリードは来年春以降可能になりそうです。・・・・久々に衝動買いしちゃいました・・・・。


2008年 飼育日記
2月18日

温室外の隙間用ラックで飼育していた肝川産・ワークス血統の幼虫を温室の上へ移しました。今春の羽化への準備です。
残念ながら今回の観察でも、幼虫は「大きく」なっていないようです。菌糸が劣化していたビンを交換しましたが、体重を測定する気にもなりません。全部メスですか?菌糸ビンがもったいないので、マットへと移しました。マットも半分は埋め込みマットを使用しました。
温室の上の温度計は17度を指しています。飼育部屋は10度を切ることもありますので、だいぶ暖かいはずです。

4月24日

今年の国産オオクワガタのブリードを開始しました。昨年までの岐阜産に加え、今年は佐渡島産のブリードも行います。
今春行う予定のブリードは岐阜県養老町産産2♀(種親♂は同)、佐渡島産1ペア、岐阜県産、アウトライン1ペアです。岐阜産のアウトラインは、あるショップで入手した同じ岐阜産の「お嫁さん」をもらうことになった次第です。ただし、養老町産ではありませんので、この血統の子孫は単に「岐阜産」と表記します。好結果が出ると良いのですが・・。
写真は佐渡島産のペアです。マットを薄く敷いた「愛の小部屋」で数日管理する予定です。
4月29日

国産オオクワガタのメスたちを産卵セットへ投入しました。
予定通り、佐渡島産1系統、岐阜産インライン2ペア、アウトライン1ペアです。特にアウトライン血統は意外性に期待したいと思います。
今回のセット内容も特に変わった操作はございません。ケースは「中ケース」、産卵木は「夏菌皮むき材」2本(私の衰えた体力を補うため、手で崩せる程度の堅さ)、マットは「カブクワキング」さんの「Zマット」です。産卵木、マットはやや「多め」に加湿してセットしました。「多め」の理由は個人的な好みです。さて、さて・・・新たなるチャレンジに胸が躍ります!!
5月25日

先月セットした岐阜産オクワガタの産卵ケースからメスを取り出しました。きっと、大きな卵を産んでくれたと思います。
私の経験では、メスがこのように産卵木のサイドをえぐった場合、産卵の確立は100パーセントに近いと思います。えぐった部分に産卵する、理想の材の削り方かもしれません。また、このように豪快に削ってくれた材は、柔らかい場合が多く、素手での割り出しも可能です。
今回、メスを取り出した理由は、「産卵セットのセオリー」の通りです。幼虫の令をそろえるためと、メスによる捕食を防ぐ理由です。
尚、お楽しみの割り出しは6月上旬を予定しております。

6月7日

先々月セットした岐阜県産オオクワガタの産卵セットを割り出しました。このセットはアウトラインブリードですので、割り出した幼虫たちはCBF1となります(CB5)。
今回、自分の体力の衰え?を実感し、柔らかめの産卵木を使用しました。国産オオクワガタの産卵木は、「堅め」、「水分少なめ」と言われる事が多いようですが、我が家の場合、「柔らかめ」、「水分多目」でも結果が良いようです。
産卵木は熱湯消毒後、水没させ、そのままセットしました。もちろん、柔らかい産卵木は割り出しの際の「楽さ」も大きなポイントです。
割り出した結果は、幼虫24頭、卵5個という収穫でした。採れた幼虫のうち16頭は即菌糸ビンへ投入しました。残りの8頭の幼虫は、お尻が小さい孵化間もない幼虫でしたので、生オガ発酵マットで様子を見ます。(卵も同様)
柔らかい材なのに収穫数は合格点ですね。確かに「ブカブカ」のコシの無い産卵木には産まないようですが、しっかりと芯のある柔らかい木には産むのですね。要するに産卵木の「質」の問題だと思います。その点、「クワカブランド」さんの夏菌皮剥き材は信頼できる良い産卵木だと思います。
写真右下は苦も無くバラバラになった産卵木。おかげで、1頭の幼虫も潰す事無く回収できました。
尚、廃材はいつも通り保管し、数日後再探索する予定です。
6月25日

今年の国産オオクワガタのブリードの成績は上々です。現在、2セットから60頭近い幼虫を確保しました。
「堅め、水分少なめ」・・の常識に逆らい、私の体力の都合上、「柔らかめ、水分多目」での結果です。おまじないの「味の素」(グルタミン酸)を加水時、産卵木に振り掛けた事が好結果に結びついたのでしょうか?
材が柔らかいとメスが産卵する際の負担が減少するという説もありますが、国産オオクワガタの好みから言うと「堅め、水分少なめ」の材が良いという説が有力でした。
しかし、私が飼育する限り、国産オオは、素手で割り出せる程度の柔らかい産卵木にも十分産卵するようです。今回のブリードで再確認いたしました。
私的には、柔らかめ、水分多目です!

9月16日

岐阜産オオクワガタを菌糸ビンに投入してから約3ヶ月が経過しました。菌糸ビンの表面に食痕が目立ってきたようです。そろそろ、ビン交換のタイミングです。今年の岐阜産オオクワガタは大きく育っているでしょうか?気になるところです。
本日、菌糸ビンを発注しました。オス用の1400ccとメス用の800ccです。銘柄はいつもの「月夜野きのこ園」さんのPPボトルです。この菌糸ビンで台湾オオクワガタは80mmを超えました。
今週末にはビン交換を開始する予定ですので、オス幼虫の体重がどこまで伸びているかが楽しみです。

10月6日

岐阜産オオクワガタにお菌糸ビンを交換しました。今回、ビン交換したのは60頭以上です。さすがに、1日では終わらず、先々週から食いの良い個体からビン交換を始めました。
残念だったのは大型幼虫に出会えなかったことです。今回の交換での最大幼虫は23グラムでした。寂しい数字ですね。
今後の伸びにも期待しますが、ショックで更新が遅れてしまいました。アウトラインで新しい血を混ぜたのが原因かもしれません。
来年羽化の結果次第では、インライン系統を再ブリードするかもしれません。


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