【コウタ・メール13】『コウタ、試練のお誕生日』
平成15年1月21日

HAPPY BIRTHDAY DEAR KOUTA!
今日は、コウタの7歳の誕生日です。日曜日にコウタのお見舞いに行って来ました。
幼稚園時代からのお友達からもたくさん手作りカードをもらっていました。ママがいない間、私たちは二人っきりで、長〜い「しりとり」や「あっち向いてホイ」、持参した本を読んだりしました。こんなに元気な子の体の中で、恐ろしい病気が暴れているとは考えられないほど楽しい一時でした。
ママはもちろん、夜に交代に来たコウタパパもぐったり疲れた様子でした。
それもそのはず、コウタの両親はコウタの「転院問題」でずっと悩んでいて、看病の他にいろいろ調べていたのでしょう。今朝「コウタは今日、カルテをもらって病院を転院することになりました」と連絡が入りました。詳しいことは書けませんが、この時期に転院を決意するのは大変なことだったと察しています。コウタにとって、お誕生日は新しい環境での第一日。試練のお誕生日となったことでしょう。
ぐっとあごを引いて、こらえながら目から大粒の涙を流している姿を想像してしまいます。コウタを第一に考えた両親の決断から、必ずよい結果が出ると信じ、皆さんにも祈って頂きたいと思います。
ところで、骨髄バンクではコウタと6分の5マッチの適合者が3人現れたそうです。でも、既に2人の方がキャンセル。ひとりの方が検査を進めて下さっているそうです。その方も1月と3月が都合が悪く、2月に検査を進めて、移植が出来ても4月になるそうです。それまで、コウタの寛解(移植できる状態)を保てますように!キープしてある6分の5マッチのさい帯血も、新しい病院で移植は検討されるでしょう。最終的に何を移植するかは未定です。
多くの方がHPにコウタのことを載せて下さったり、ポスターを貼ったり、ラジオで流したりして下さったおかげで、専門家の方からも情報を頂くことが出来るようになりました。そのまま印刷して、新しい主治医に持参し、検討して頂くつもりです。心から皆さんに感謝します。
「ドナー登録をしてから、イザと言う時に役立てるよう、食事制限をして体質改善を始めた」という温かいメールも届きました。
「弟が白血病で移植を待っています」という方、、、コウタのためにドナー登録運動を推進していますが、まわりまわって待っている全ての患者さんに適合者が見つかる可能性も増やしているのです。
たくさんのアドバイスに感謝しています。激励や情報などに整理して、時期を見てコウタの両親に提供しています。もちろん全ての決断の責任は両親にありますので、じっと見守ることも応援団の大切な役割だと思っています。
昨日、夢を見ました。コウタのママから電話がかかってきて「私のHLAが間違っていて、再検査したらコウタと同じだったの!」朝、跳び起きて、携帯電話を確認したら、やっぱり夢でした。こんな夢を患者の家族は毎晩見ているのでしょう。本当につらいです。

コウタも今日で7歳です。応援の輪はどんどん広がっています。骨髄バンクの配布資料にコウタの新聞記事が入っていたという報告も頂いております。本人の全く知らないところ〜白血病のネットでもコウタは有名人なんじゃないかしら?
コウタが元気になって大きくなったら、私は皆さんから頂いたメールや【コウタメール】をプレゼントしたいと思います。こんなに大変な病気と闘ったけれど、こんなに多くの人に愛されて励まされて病気を克服したことを、いつか話してあげたいです。
引き続きの応援をよろしくお願いします!

黒川英里