【コウタ・メール14】『よくあるご質問にお答えします』
平成15年1月28日

日曜日に、コウタの新しい病院に行って来ました。
最初の頃コウタメールに登場した、骨髄バンクの設立者、プロジェクトXにも登場された大谷貴子さんもお忙しい中、一緒にお見舞して下さいました。残念ながら、コウタはクウクウ赤ちゃんのように眠りっぱなしでお話できませんでした。(かわいかった!)でも、大谷さんのお計らいで、コウタのお父さんは、近くの病院で2度目の骨髄提供を終え退院したばかりの男性とお話することが出来ました。
その男性も、骨髄提供者を待っている患者さんや家族とお会いするのは初めてで、「私は提供しかしていない。自分に何が出来るかもう一度考えます」とおしゃったそうです。皆さん、2度も骨髄提供しただけでもすごいことだと思いませんか!
大谷貴子さんは元白血病の患者さんですが、すごいパワフル、関西弁の「お姉さん(自称)」です。私たちの為に、この日は東京都と埼玉を車でニ往復もして下さいました。ところで、私が卒業した「自民党かながわ政治大学校」の仲間が学監にコウタの話をしてくれて、7月12日(土)に13:00〜講演を依頼されました。私は尊敬する大谷さんを推薦し、80分の講演をお受け頂きました。この頃には、コウタも元気になって、受講生の皆さんに私も少し体験談を話せると思います。私は、このHPを通じて広がった善意の輪のことを、政治を学ぶ受講生に訴えたいと思います。
同じ日曜日の昼、京急の上大岡駅で、横浜ポートヒルライオンズのメンバーの方々がコウタのチラシと骨髄バンクのリーフレットを配布して下さいました。メンバーのお子さん(小学校5年)も、一生懸命知らない通行人に声を掛けてくれました。寒い中、本当にありがとうございました。
また、倉敷イオンショッピングセンターでのドナー登録会のご報告を頂きました。61名も登録できて、これは地方では新記録だそうです。骨髄バンクの報道やドラマが最近増えてきて、関心ガ高まっていると実感しています。
滋賀県の方で青年会議所や大きな会社、元オリンピック選手の呼びかけのもと、コウタのための大規模なHLA検査をして下さる話があがっています。
遠く長崎の方がCDに「コウタくんへ愛のメッセージ」とヒーリングミュージック(?)を吹きこんで下さいました。その中にある言葉ですが、本当にコウタはたくさんの人に愛されて励まされています。みんなの善意に答えるには、コウタが元気になることです!!

≪よくあるご質問にお答えします!≫(私の分かる範囲です)
Q.どうして、骨髄移植にこだわるの?
A. コウタの名前で、現在5/6マッチのさい帯血をキープしています。その他に、骨髄バンクで5/6マッチの方が4人現れました。でも、すでに3人キャンセルされていて、あとの一人の方はご都合で4月でないと移植ができません。「コウタのフィラデルフィア型白血病は再発率が高く、進行も早いので、3月の移植が最適」と新しい主治医も言っています。ひとくちに移植と言っても今はいろいろな方法があります。でも、白血病の中でも珍しいフィラデルフィア型は成功例のデータも少なく、どれが正しいのかは神様しか分かりません。両親が様々な情報から、コウタにはフルマッチの骨髄を移植することがベストであると判断しているので、私たちは移植のその日までコウタとフルマッチの骨髄提供者が現れるために「できることを何でもしたい」と考えています。

Q.どうして、個別検査を始めたの?
A. おかげさまで、個別検査は既に300人を超えています。その中に3/6マッチまでの方はいましたが、まだ適合者はいません。16万人のバンクにも適合者がいなく、海外にも望みがないコウタの両親は、「個別検査はどぶにお金を捨てるようなもの。これからかかる治療費にとっておいた方が賢明。」と、前の主治医に言われました。これは、正しい見解です。でも、「愛する我が子をなんとか助けたいという両親の気持ちに答えたい」と、コウタを最初に診て下さったお医者さんが検査を、両親の友人方がその費用を集めて下さいました。HPも立ち上げて下さり、多くの方がコウタのことを応援して下さるようになりました。初めの頃は「ドナー登録は誰にあげるか分からないから、コウタにならあげたい」という人が多かったようですが、バンクのコーディネートでは時間が足りない今、個別検査が頼みとなっています。個別検査をきっかけにドナー登録して下さった方もいらっしゃいます。

Q.薬を飲んでいるとダメなの?
A. 風邪薬、胃薬程度はOKです。でも、日常的に飲んでいる方はHPの「個別検査」アドレスに問い合わせて下さい。私が手伝ったドナー登録会では「献血が出来ない条件の方はごめんなさい」と、お断りしていました。ドナー登録は一番嬉しい報告です。コウタだけでなく、他の仲間も助かるかもしれないからです。でも、HPにリンクを貼って下さったり、ポスターをお店に貼って下さったり、自分の代わりに誰か検査して欲しいと基金に振り込んで下さったり、遠くから毎日お祈りして下さったり、、、皆さんの応援は様々で、どれも本当にありがたいです。コウタはまだ小さくて分からないかもしれないけれど、看病で極限疲労状態のコウタの両親にとって皆さんの励ましにどれほど支えられていることでしょう。

Q.健康食品や非科学的(?)治療について
A. 現代医学で難病といわれるコウタの病気を治すための最新情報として、健康食品や西洋医学と違う治療を教えて下さる方々にも心から感謝します。誤解を招いてしまうかもしれないけれど、その情報を信じていないのではなく、コウタの両親が求める時まで私からは勧めないことにしています。

Qコウタの新しい病院はどう?
A. 病院は古いけれど、とても清潔な感じがしました。それ以上に、新しい主治医の先生は素晴らしいそうです。病気のことだけでなく、コウタがどんなゲームに夢中か、どんなおもちゃを持っているか、いろんな話を聞いてくれるそうです。前の病院では骨髄検査の度に全身麻酔をするのが当たり前でしたが、「コウタ君の身体にとっては部分麻酔の方がいいから、コウタ君に説明します。」と、30分以上かけてコウタに、なぜ部分麻酔が必要か説明してくれたそうです。大人でも辛い骨髄検査を、コウタは泣かないで頑張ったそうです。「白血病の治療は、病院の実績ではなく、実際に治療にあたる医者の人格で選びなさい」というアドバイスを私は思い出しました。

長くなりましたが、最後まで読んで下さってありがとうございます。コウタと同じ、小学生も【コウタメール】を読んで、コウタを応援してくれていると聞きました。かんじがおおくてごめんね。こんど、ひらがなでかきます。

黒川英里