『カンマを伴う分詞句について』(野島明 著)
第六章 開かれた世界へ

第4節 「カンマを伴う分詞句」の「暗黙の主辞」の在り方について

その三 文形式@の場合


〔注6−26〕

   「適切」ということについて一言述べておけば、例えば(3−3)I read her favorite books, piled upon the oak dresser, and came to know ...中の"piled"の暗黙の主辞としては"I"ではなく"her favorite books"が「適切」なのである(第三章第1節, 第五章第3節参照)。こうした「適切さ」の度合いに関わる判断は最終的には多かれ少なかれ受け手の世界認識の在り方と相関的である([1−6], [5−1]参照)。

(〔注6−26〕 了)

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