SBC6809ルーズキットの製作(改造編)
2018.05.01
最近SBC6809ルーズキットを知り、6809が懐かしく早速スイッチサイエンスさんから基板を購入しました。せっかく製作するので、ルーズキットを改造して機能・性能を強化し、日立のCMOS LSIで統一してみました。①RAM 32KB化②ROM 8KB×4ページ化③EEPROMプログラミング④ROM 28KB化⑤HD63C09P⑥3MHz動作が可能になります。

下記は、改造後の基盤です。



改造のポイントは下記内容ですが、銅箔カットはデザイン用カッターナイフとルーペで細かな作業になります。半田付時の再ショート防止のために、カット溝に尖がらした爪楊枝を使って、エポキシ接着剤をわずかに充填しました。

①32KB RAMの搭載(HM62256BLSP-10)
 ・RAM 1pin->GNDのカット、CPU A14->RAM 1pin
 ・RAM 26pin->VCCのカット、CPU A13->RAM 26pin
 ・74138 15pin->RAM 20pinのカット、CPU A15->RAM 20pin
②32KB ROM(HN27C256AG-10)と8KBページ切替で、4つのプログラムROMを搭載可能
 ・ROM A14信号を作成し、ショートジャンパで、GNDとCPU A14切替
 ・ROM 26pin->VCCのカット、ROM 26pinをショートジャンパで、GNDとCPU A13切替
③ページ切替なしで、最大28KBの連続ROM
 ・7400 9pin->GNDのカット、CPU A15->7400 9pin
 ・7400 10pin->GNDのカット、74138 11pin->7400 10pin
 ・74138 7pin->ROM 20pinのカット、7400 8pin->ROM 20pin
 ・74138 4pin->GNDのカット、CPU A12->74138 4pin
④EEPROM(HN58C256AP-10)搭載可能で、自己書き込み可能(後日、プログラム作成予定)
 ・ROM 1pin->VCCのカット、ROM 1pinをショートジャンパで、VCCとROM A14切替
 ・ROM 27pin->VCCのカット、ROM 27pinをショートジャンパで、RAM 27pinとROM A14切替
⑤HD63C09P搭載で3MHz動作
 ・水晶振動子をソケット化
⑥HD63B50P搭載し、READアクセスタイムを稼ぐために74AC138を使用、3MHz動作(実力)
 動作確認後、信号の遅延を測定し、タイミングマージンを測定したいと思います。

基板にピンヘッダーのための穴をピンバイスとドリル刃で開けます。ピンヘッダーは、エポキシ接着剤で基板に固定後、リード線を半田付けします。

変更部分の概略回路とジャンパー設定をまとめると、次のようになります。
2018.05.01 22:03 | 固定リンク | SBC6809
アパマンハム「HFへの挑戦」~ノイズ対策:ノイズキャンセラーの自作(調整編)
2017.08.23
組み立て後は、調整になります。

①アンプ部のゲイン調整
まず、RFアンプのゲインをVR9で、とりあえず+3dBに調整しました。次にノイズ信号系のゲインを調整します。ノイズアンテナの感度にもよりますが、今回はCISPR・FCCで良く使われる 直径60センチメートルの磁界ループアンテナ(~30MHz)を自作して用いましたので、比較的高いゲイン設定にしました。VR5を最大にした状態でVR3で最大ゲイン、VR5を最少にした状態でVR6で最少ゲインを設定します。最大で30dB程度になるはずです。

ノイズアンテナに適当な信号(たとえば7MHzの信号)を入力して、VR4の移相量の変化に対して、出力信号の変化が比較的少なくなるように、VR2を調整します。50Ω程度になると思います。

②キャリア検出感度調整
まず、CW出力を最小にします。FT-991のTUNEボタンを長押してFC-40をチューニングする状態にし、余裕をもってリレーが反応するように、C13とVR1を調整します。ログアンプがリレー切替ノイズを拾うことがある場合は、C12、C13を大きめの容量にする必要があるかもしれません。

③リレー遅延時間調整
キャリア検出からキャリア未検出状態になった後、適当な遅延時間(設計値は、約200mS)をVR7で調整します。

④PTT遅延時間調整
FT-991用のPTTアダプタとマイクを接続してPTTボタンを押し、PTT OUTの遅延時間(設計値は、約50mS)をVR8で調整します。

ノイズキャンセラーの効果は、ノイズアンテナの配置によって大きく変わります。基本は、メインアンテナとノイズの相関があり、ノイズを拾いやすい配置(設置角度・高さ)を見つける必要があります。メインアンテナとノイズアンテナの距離は、近寄りすぎても、遠すぎても良くないようです。試行錯誤が必要で、じっくり探すことで良い結果が得られます。

下記は、電源OFFで、ノイズキャンセラーが動作していない状態です。黄色部分は、外来ノイズです。(7MHz帯の交信信号が少ない時間帯でした)


電源投入後、移相量とゲインを調整し、ディップポイントを見つけます。下記のように、外来ノイズが低減できました。この例では、RFゲインが+3dBで、ノイズレベルが-11dB(Sメーター読み)ですので、都合14dB程度のS/Nの改善になるのではないかと思います。ノイズアンテナの設置チューニングがまだ十分にできていませんが、効果は出ています。


次は、画面の拡大です。


下記は、今回自作したノイズアンテナです。プラスチック段ボールと結束バンドで、箱を斜めに切断した形を作りました。重りを段ボール下部に置いて、ベランダの適当なところに自立できるようにしました。


しばらく試行錯誤して、効果・問題点など見極めたいと思います。参考にしていただければ幸いです。
アパマンハム「HFへの挑戦」~ノイズ対策:ノイズキャンセラーの自作(製作編)
2017.08.22
回路図中の3モジュールは、表面実装部品のプロトタイピング用ガラスユニバーサル基板(秋月電子通商)を用い組み立てました。BPFモジュールは、1608サイズのチップ部品で、その他は、2012サイズのチップ部品を使用しました。本体部は、両面スルーホールユニバーサル基板を用い、ベタアースは、低周波シールド用銅箔テープを加工して使用しました。

参考までに、入手しにくい部品の入手先をご紹介します。3SK206・1SS226は、「ビジネスシステム ネットショップ」、たまたま手持ちのJSPQ-80を使用しましたが、JSPQ-65は、「ミニサーキットヨコハマ」、B500Ω2連VRは、「eBay tayda2009」で、今のところ入手可能だと思います。なお、同軸リレーは、CX-120P(max. 150W)がポピュラーですが、中古・新品ともに、eBayに出品されています。CX-1051P(max. 50W)を含めて、ヤフオクに出る場合もあります。

下記は、本体部の基盤表側と裏側です。




下記は、組み立て後、後ろ側から見た内部構造です。


下記は、FT-991用のPTTアダプタです。協和ハーモネットのクロス変換アダプタHLA-T-CR4を改造して、PTT入出力用ジャックを取り付けました。PIN2がGROUND、マイク側PIN3がPTT入力、FT-991側PIN3がPTT出力となります。

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