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仕事絵師シリーズ@ Excel:XLマップ・マニュアル/2-トレース |
トレースの基本
ワンポイント: 元に戻す/線引き中はBackSpace 曲線の操作 … ( 操作ハンドル 頂点の左右を別々に操作 曲線―直線切り替え 曲線に折り目 ) |
エクセルの線描画はXLマップの要なので、少し詳しく解説していますが、「トレースの基本」以外は読み飛ばして、必要な時に参照してください。
エクセルで線を引くには、まず描画フォームで などのボタンで線種を選んでから、マウスでクリックしながら頂点をつないでいきます(上図)。
や
を使うと曲線も引けますが、最初のうちは次の点に注意してください。
@ できるかぎり直線でつなぐ。 曲線は、慣れないうちは精度を保つのが難しいです。
A 下絵の端から少しはみ出すように描く。 後で修正する際に選択しやすくなります。
B 河川、主要幹線、鉄道は、できるだけつなげて描く。
トレース中の例 (説明のため一部は強調) |
白抜き道路に変換した例 |
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トレースでは何回もミスをしますし、誤って下絵がずれたりもします。「元に戻す」のショートカット・キーは必ず覚えましょう。 右手はマウス、左手は + の上に、ですね。
・元に戻す …………… +・前の作業を繰り返す … +
※ ただし、これらのキーはマクロボタンで行った操作は元に戻せません。
線引きは、クリックの連続で線をつないでいきますが、このクリック動作は、 + では訂正できません。線を引いている途中にやり直したいときは、 キーを押します。押すたびに、そのひとつ前のクリックポイントが解除され、最終的には始点までクリックを解除できます。(下図)ダブルクリックして線を確定してしまうと、この訂正操作は効きません。 |
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線を描くときは、まず使いたい線のボタンをクリックしてから、線を引き始めます。
直線は「 フリーフォーム」を使います。フリーフォームは、クリックを続けるだけで簡単に連続直線を引くことができるので、地図のトレースには最適です。
マウスボタンを押したままドラッグすると、後述のフリーハンド曲線になるので、注意しましょう。
線の最後は、ダブルクリックかEsc キーを押し、線描を終了します。
なお、フリーフォームは、出発点に戻ってクリックすると、閉じた図形(下図)を描きます。(この場合は、ダブルクリックする必要はありません。)
線引中に修正したいときは、
キーを押すと、ひとつ前のクリックポイントが解除されます。線ボタンの「曲線」を使うと鉄道や高速道路のカーブを美しくを描けますが、直線と違い慣れるまで少し練習が必要です。
エクセルの曲線は「スプライン曲線」というもので、クリックの繰り返しで手軽に曲線を描くことができます。しかし、曲線の描かれ方にちょっとした癖があり、それを理解しておかないと思い通りのトレースはできません。
下図を見てください。
曲線ツールを使い@・Aとクリックすると線が引かれます。しかし、その後マウスを動かすと移動の向きと長さによって、@−A間の線の曲がり具合が大きく変化することが分かります。
@−A間の曲線は、Bをクリックして初めて確定するのです。(右端)
線の最後は、ダブルクリックかEsc キーを押し、線描を終了します。
線を引いている途中にやり直したいときは、
キーを押します。![]() |
このような癖があるため、よく失敗するのは、下図のようなケースです。
左図は途中2ヶ所でクリックした場合ですが、下絵から見事にはみ出しています。これは下絵でAの点の両側で曲線の曲率が、スプライン曲線と違っているためです。
そこで、それほど精度を求めない場合は、カーブのトップの両側(A、A’)でクリックして、両者の間に中間曲線を挟んでやります。これで曲率が違う両側が分断され、見かけ上は連続した曲線に見えるわけです。慣れないうちは、この方法でこまめにクリックしていきましょう。(^_^)
※ 厳密にやるなら、後述の「曲線の操作」を行うしかありませんが、面倒です。
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「 フリーハンド曲線」は、マウスの左ボタンを押しながら、ドラッグします。
最初の点に戻ってクリックすると、下記のような閉じた図形が描けます。(フリーハンド曲線は、フリーフォームでも描けます。)
フリーハンド曲線は、正確な描画はこんなんですが、小さなスプライン曲線の集まりなので、後述の頂点の編集で、自由に編集することができます。
![]() 事例として、フリーフォームを使い幹を直線、葉をフリーハンドで一筆書きして「図形描画」で色々修飾。何かに使えそうですね。2個目はXLマップで白抜きして色付けしてみました。 |
直線も曲線も、クリックした点「頂点」のつながりです。この「頂点」を表示させ、移動・削除・追加を行うことで、線を大きく編集することができます。
頂点を表示させるには、図形を選択し、 をクリックします。(下図)
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下図のように、頂点が■で表示されます。カーソルと近づけるとカーソルがに変わります。ここで移動したい頂点をクリックしてドラッグすると、自由に移動できます。
ただし、曲線の端の頂点を動かした場合、Cのように1つ前の区間にも影響が出るので注意しなければなりません。
線の途中に、新しい頂点を追加する方法は、直線、曲線とも同じです。
@ 頂点を表示した状態(前項参照)で、頂点でない線の部分にカーソルを近づけます。カーソルが「」に変わった状態で、Ctrlを押しながらクリックします。
(右クリック → ポップアップメニューで「頂点を追加」を選んでも追加できる)
A 頂点の追加と移動を同時に行う場合は、カーソルが「」に変わった状態で、線の適当な場所をクリックしてドラッグするだけで、そこに頂点が追加されます。
直線の場合、Aの方法を使うと、下図のようにトレース作業が楽チンになります。
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頂点を削除するときは、頂点を表示しておき、Ctrlを押しながら頂点にカーソルを合わせカーソルが「×」になったらクリックします。 (右クリック → ポップメニューから「頂点の削除」を選んでも可)
特に「 フリーハンド曲線」は頂点が非常に多くなるので、この方法で頂点を削除していくと、曲線がスムーズになり見やすくなります。
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@ 操作ハンドル
曲線の曲がり具合を微調整するには、最強かつ最難関のスプライン曲線の操作が必要です。
曲線を操作するには「操作ハンドル」を使います。
頂点を指定して、右クリック―ポップアップメニューで「頂点を中心にスムージングする」を選ぶと、白い四角のついた「操作ハンドル」が表示されます。
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操作ハンドルは、その傾き、長さで頂点の前後の曲線の曲がり具合をコントロールします。
普通の状態では、片側のハンドルを動かすと、反対側は同じ量だけ逆に動きます。(下図)
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ハンドルの長さは、頂点の「トンガリ度」を表します。上図で、短くしたAは頂点がトンガり、伸ばしたBは頂点部分の曲率がなだらかになっていますね。
この動きはなんとなく納得できるのですが、分かりにくいのは、Cの傾けた場合の変化です。私は、「ハンドルが線に近づくと線が直線ぽくなる」と覚えるようにしました。その反対側のように、線から離れれば、線はさらに直線でなくなるということですね。
A 頂点の左右を別々に操作
ここまでは、ハンドルは、左右が連動して動いていましたが、ハンドルは、左右別々に操作することができます。
まずハンドルを表示させ、操作したい側の□をShiftキーを押しながらドラッグします。
いったんこの操作をした後は、Shiftを押さなくとも左右別々に操作できます。左右を再び連動させるには、右クリックしてポップアップメニューで「頂点の自動設定(T)」を選びます。
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B 曲線 ⇔ 直線の切り替え
曲線と直線を切り替えるには、線上や頂点で右クリックして出てくる、ポップアップメニューを使った簡単な方法があります。
下図は、曲線の2頂点間を直線に切り替える場合です。
ポップアップメニューには、その他にも便利な機能がありますので、下の機能の表を参考にしていろいろ試してみてください。
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●ポップアップメニューの機能@ … 線上(頂点間)で右クリック
メニュー |
直線 |
曲線 |
操作 |
摘要 |
開いたパス(P) |
○ |
○ |
線をを閉じた頂点が離される |
線が閉じられている場合に表示 |
閉じたパス(P) |
○ |
○ |
始点と終点を直線で結んで、図形を閉じる |
線が開いている場合に表示 |
線分を伸ばす(S) |
- |
○ |
カーソルを置いた頂点間の曲線が直線になる |
|
線分を曲げる(C) |
○ |
- |
カーソルを置いた頂点間の直線が曲線になる |
|
下図は、逆に直線を、頂点で曲線に切り替えるメニューです。
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●ポップアップメニューの機能A … 頂点で右クリック
メニュー |
曲線化 |
操作ハンドルの表示 |
摘要 |
頂点の自動設定(T) |
○ |
ハンドルは表示されない |
ハンドルの左右独立を再度連動に戻す |
頂点を中心にスムージングする(S) |
○ |
左右のハンドルは連動 |
|
頂点で線分を伸ばす(R) |
○ |
左右のハンドルは独立操作可能 |
|
頂点を基準にする(C) |
△ |
ハンドルが表示されるだけ |
|
開いたパス(P) |
- |
線をを閉じた頂点が離される |
直線・曲線 線が閉じられている場合に表示 |
閉じたパス(P) |
- |
始点と終点を直線で結んで、図形を閉じる |
直線・曲線 線が開いている場合に表示 |
C 曲線に折り目
さて、これまではU字型のカーブだけでした。応用として、曲線で桃のお尻のようなV字型の「折り目」のラインを作る方法を考えて見ましょう。
下図を見てください。(あくまで桃のお尻です(^ ^;) ハンドルを片方づつ操作し、ハンドルの線がV字型を作るように操作します。V型の頂点に曲線の折り目ができます。
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ここまで直線と曲線の操作の基本は終りです。うまくトレースができたら、次はいよいよ、白抜き道路への変換です。