季節のメリハリとは簡単に言えば雨期と乾期と言って良いかと思います。当然乾期には水がありませんからサボテンは休眠しますので、成長期と休眠期と言い換えても良いかと思います。
栽培のポイント、水やりの項目で休眠期には水やりを控える旨、記載しましたが、たとえサボテンが成長していても冬場は水やりを控えて強制的に休眠させる方が良いとされています。これは育成させることを考えても、花を咲かせることを考えても言えることです。気温の低下により殆どのサボテンが自ら休眠期に入りますが、この休眠が花芽を作っている場合が多いようです。「誰にでも咲かせられる」といわれる美花角も冬場に水やりをしますと花を咲かせません。これは休眠期というよりも、乾燥期を与えることによって花芽を付けてるともいえます。
逆に、強制的に乾燥期を与えることによって花を見ることができるものもあります。宝山の仲間にマルソネリーというサボテンがありますが、このサボテンは夏場に乾燥期を与えることで冬場と夏場に花を見ることができます。
その他、「季節のメリハリ」として考えられるものとしては日照時間があります。シャコバサボテンが日照時間の現象によって花芽を付けることをご存じの方は多いことと存じます。ただ、私の経験ではシャコバサボテン以外で日照時間の減少によって花芽を付ける、所謂短日性植物に相当するものはないのではと思ってます。ですから、いつの時期でも日光には充分に当てて欲しいと思います。
その他、最近感じているのが、低温です。チューリップや蘭科のデンドロビウムのように低温に当てないと花芽ができないものもありますから、サボテンにもあり得ると思うのです。冬場に雪の降る地方に自生するサボテンもありますから、ひょっとしたら…と思ってます。特に今年、月宮殿と満月が久しぶりに開花しましたが、月宮殿は冬場雪が降る地方に自生しますし、いずれのサボテンとも昨年まで寒さに当てないようにしていたときは蕾が付きませんでしたので、今度の冬場には試してみたいと思っております。
結果は来春必ず報告させて頂きます。 |