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第六話 退職の決断
コジマの全国キャンペーンが終わってからは、何だか抜け殻のようになってしまい、仕事のやる気が急速に落ちていきました。
また来年も同じことやるのか?と思うと嫌気がさしてきたのです。
組織改革で人事異動が激しく行われる中、私だけは東京へ転勤して以来、ずっと同じ担当法人で同じ仕事をしていました。
人間、5年間も同じ仕事をしていれば腐ってきます。やはり、3年に1回は異動させるべきだと思います。変化対応力をつけるには、2年に1回のペースでもいいかもしれません。
どんどん会社への愚痴が多くなり、本業以外の少林寺拳法や操体への比重が大きくなっていき、遂には寮を出て奥沢の九品仏へ引越して密かに操体で週末起業をスタートさせました。
そんな中で、主任試験を受けることになりました。
「松下で将来、自分はどんな仕事をしたいのか?」
自分に問いかけてみると、「将来、会社でやりたいことがない」という自分の本心に気づいてしまいました。
収入が安定している松下に残ってこのままいくのか、それとも海のものとも山のものともわからない操体の世界へ飛び込むのか?について真剣に悩むことになりました。
そうなると、今まで吐いてきた会社への愚痴が全て自分に跳ね返ってきてものすごい自己嫌悪に陥りました。
愚痴るということは甘えているのです。私は会社に甘えていた自分に気づいて大きなショックを受けました。
周りは真剣に主任試験に受かりたいと思っている人ばかりなのに、自分は中途半端な気持ちで外見だけは優等生ぶったふりをしている。そんな本音と建前のギャップに苦しみました。あんなに苦しんだことは過去なかったと思います。
いわゆる欝状態です。本当に精神的に辛いときというのは胃の辺りがキューっと締め付けられるように痛むのですね。何度、主任試験を辞退しようと思ったことでしょう。
こういう落ち込んだときに励ましてくれた家族、友人への恩は一生忘れません。(特に叱咤激励してくれた朗天狗のあきひろさんには感謝!)本当に有難かったです。
主任試験最終のプレゼン発表当日などは精神的にズタズタの状態でしたが、何とか平静を装って乗り切りました。
結果的に合格を聞いたときは、「せめてもう1年、半年ぐらいはがんばろうかな」と思ったのですが、やはり自分の心にウソはつけません。
決心(こうしようと思う)⇒決意(自分の中の自分に誓う)⇒決断(一方の可能性を断って、行動を起こす)
決断にいたるまでに相当な勇気がいりましたが、2004年2月5日、遂に意を決して上司に退職の意志を伝えました。
有難いことに送別会は京都、滋賀、東京、東京と4回もやっていただきました。

※送別会にて記念撮影。快く送り出していただけました!
「俺がいま、退職してもこんなに人が来てくれるとは思えない。正直、うらやましい」
「会社を辞めてしょぼくれるのだけはやめてくれ。まだ松下なんかにおるんですか!と意気揚々としててほしい。そんなら俺達もアホかこっちはこっちでがんばってるんやと言えるから」
「やりたいことがあるのは幸せやな。うらやましい」
「なんでやめるの?せっかく主任試験に受かってこれからなのにもったいないなぁ」
本当に色んな人から温かい言葉をたくさんいただきました。多くの人にお世話になってきたんだなぁと改めて思いました。
6年勤めた松下電器を2004年4月末をもって退職しました。
今でも松下電器で働いていたことを誇りに思っていますし、ナショナル製品を愛用し続けています。
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