日常生活支援研修


【筋ジストロフィー】
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3.筋ジストロフィー症 dystrophia musculorum progressiva;PMD

概念

筋ジストロフィー症とは、遺伝的に規定された骨格筋の変性疾患を総称したものである。


成因

筋ジストロフィー症の成因は不明であるが、従来から、①筋表面膜の遺伝性欠陥説、②骨格筋に対する神経性影響の異常説、および③血管異常説の3つが有力視されてきたが、最近の研究によればこのなかで、神経節と血管説は現在むしろ下火となり、筋表面膜の異常説が現在もっとも有力視されている。(Rowland,L,P,::Pathogenesis of musculardystrophies.Arch Neurol 33:315~321、1976)


疫学

進行性筋ジストロフィー症の一般人口中の有病率(prevalence rate)は、10万人中、4~8人の患者がいる事が報告されている(これは、筋ジストロフィー症の各病型をすべて一括したものである)。わが国の調査では、有病率は2.6~5.5である(荒木淑朗:神経疫学、医学書院、1976、P.319)



表10-4進行性筋ジストロフィー症(遺伝性筋変性疾患)

1)伴性劣性型(仮性肥大型)筋ジストロフィー症

 a)重症型(Duchenne型)

 b)良性(Becker型)〔Becker、1955〕


2)常染色体劣性筋ジストロフィー症

 a)肢帯型

 b)小児筋ジストロフィー症(Duchenne型を除く)(悪性肢帯型一三好)

 c)先天性筋ジストロフィー症


3)顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー症


4)遠位筋ジストロフィー症〔Welander、1951〕


5)眼筋ジストロフィー症〔KliohとNevin、1951〕


6)眼筋、咽頭筋ジストロフィー症〔Victorら、1962〕


7)眼筋、咽頭筋、遠位筋ジストロフィー症〔里吉ら、1971〕

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