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 広島県福山市鞆町  平成19年1月10日

 広島県福山市鞆町鞆は福山市の中心部から南に伸びた沼隈半島の先端で、瀬戸内海の東西の中央付近に位置し、万葉集で大伴旅人の歌にも詠まれるなど、古くから瀬戸内海の潮待ち・風待ちの港として栄えた港です。江戸時代には薬草成分を含む保命酒の醸造が盛んになり、鞆の町には古い商家建築が今も数多く残っています。福山市の発展をみると、臨海工業・フェリー港など近年の施設は全て福山市の中心近くに立地して、鞆は昔のままに残されているという感があります。
 鞆では船の停泊に適した入り江が鞆港(写真下左)と呼ばれ、その中心部の船着場、常夜燈、蔵、商家などが文化財として古いままに保存されています。港と小さな岬で隔てられた鞆の浦(写真下右)は弁天島・仙酔島・皇后島の眺めが美しく、作曲家宮城道雄の父が鞆の人であったことから、正月によく演奏される「春の海」と鞆の浦が結び付けられ、鞆城跡の高台には宮城道雄の像が置かれています。
  

 JR山陽本線の福山駅へは大阪駅から姫路・相生・岡山駅などで快速を乗り継いで約3時間半です。福山駅前から鞆の浦・鞆港へは鞆鉄バスで約30分、運行本数が多いので不便はありません。鞆の浦の景観は自然というより庭園のような感じで、広々とした海の期待には反しましたが、多少の悪天候でも霞んで見えなくなることはなさそうです。
投稿( 山内 )

 兵庫県美方郡新温泉町浜坂と香美町余部  平成18年12月10日

 兵庫県美方郡新温泉町浜坂は漁業と温泉の町です。江戸時代に諸寄港が西回り航路の北前船の寄港地として栄えたといわれますが、史跡や古い町並みはなく普通の漁港という佇まいです。敦賀・小浜・舞鶴など日本海岸の大きな町が湾内に位置するのと違い、駅から徒歩で、昭和初期に植林された「松の庭」という日本の白砂青松100選に選ばれた松林の先のきれいな砂浜から、遮るもののない日本海(写真下左)が眺められます。
 新温泉町の山間でNHKドラマ「夢千代日記」で有名になった湯村温泉ほど知られてはいませんが、浜坂温泉は一般家庭にも給湯している湯量の豊富な温泉です。その「夢千代日記」は「表日本はあんなに晴れていたのに山を越えたら一変に鉛色の空・・・」という言葉で始まります。香住から浜坂への途中、香美町余部のはるか上空を通過するJR山陰本線の餘部鉄橋(写真下右)は高さ41.5m、長さ310.7mの日本最大規模のトレッスル式橋梁です。
  

 JR大阪駅から福知山線篠山口・福知山・山陰本線豊岡等で快速・普通を乗り継いで浜坂駅まで約5時間です。姫路経由または京都経由の方が早く着くこともあります。浜坂漁港は松葉ガニやホタルイカの漁獲量が多く、漁港の一角で陸揚げされた海産物を土産にするという楽しみもあります。
投稿( 山内 )

 兵庫県豊岡市城崎町  平成18年11月10日

 城崎温泉は飛鳥時代(629年頃)に鴻の鳥が傷を癒したという伝説がある古い温泉です。日帰り温泉が未だ少なかった10年ほど前に、歴史のある外湯を目当てに家族総出で出かけて、当時6湯(今は7湯)のうち5湯に入り、日暮れにカニ寿司を買って帰路に着いた記憶があります。子供は浴衣で夜の街を散策という年齢ではなかったので、温泉に浸かった後4時間半かけて帰っても楽しい温泉旅行になりました。
 城崎温泉の魅力は大谿川に沿って木造旅館が建ち並ぶ風情のある町並みです。城崎温泉街の中央の「王橋」(写真下左)の袂には湯飲場があり、左に「一の湯」があり、王橋より下(写真下右)には柳並木、上には桜並木が見られます。10年前と較べると、「一の湯」の壁が塗り替えられ、「地蔵湯」は建物が改装され、城崎温泉駅の直ぐ前には新しい「さとの湯」ができていました。
  

 JR大阪駅から福知山線篠山口・福知山・山陰本線豊岡等で快速・普通を乗り継いで城崎温泉駅まで約4時間です。姫路経由または京都経由の方が早く着くこともあります。毎年冬に駅にカニカニポスターが貼られると行きたくなるところです。今回もカニカニと言いながら一泊する余裕はなく、帰りの車内でカニ寿司というパターンは相変わらずでした。
投稿( 山内 )

 富山県南砺市城端  平成18年10月10日

 富山県南砺市城端は、浄土真宗城端別院善徳寺(蓮如上人が庄砂子坂(金沢市砂子坂)に建立した坊舎が山本(南砺市山本)、福光(南砺市福光)に移り、永禄2年(1559年)に城が鼻(南砺市城端)土豪の城廓に建立されたとされています)の門前町として発展した町です。善徳寺は境内1.6haの大寺院で重厚な山門正面の写真がよく紹介されていますが、山門から会館にかけての景観(写真下左)が印象的でした。
 善徳寺前の今町通りは南に行くと土蔵(写真下右)の残る細い道になります。この土蔵は現在、歴史展示館として利用されています。その他の地区にも古い町並みが残り、町内各所の狭い坂道と合わせて美しい景観の町です。青春18切符のシーズンを外れるので行けずにいますが、伝統行事として有名なむぎや祭りや曳山祭りがあります。
  

 JR大阪駅から東海道本線と北陸本線の新快速・快速などを乗り継いで高岡駅までは約6時間、高岡駅からJR城端線の城端駅は約1時間です。大阪から日帰りすると限界に挑戦みたいな行程になりますが、今回は青春18切符で富山市八尾町を早朝に出発して南砺市五箇山とセットの日帰りです。
投稿( 山内 )

 熊野本宮大社と本宮温泉郷 −世界遺産熊野古道−  平成18年9月11日

−熊野本宮大社(和歌山県田辺市本宮町本宮)(写真下左)− 熊野詣での人々が夢にまで見た聖地。熊野本宮大社は杉の木立の生い茂る静かな森の石段を上り詰めると神武天皇ゆかりの八咫烏(やたがらす)の幟が目を引きつけました。現在の熊野本宮大社は明治22年の熊野川の大洪水で流失を免れた社殿をそっくりそのまま移転したそうです。
−本宮温泉郷 湯の峰温泉つぼ湯(和歌山県田辺市本宮町湯峰)(写真下右)− 日本最古の湯と伝えられている温泉です。また小栗判官が病を治した温泉と伝えられています。つぼ湯は川の中に小屋が建っていて、その中に小さな湯舟があります。お湯の色が1日に7回変わると言われています。
  

 熊野本宮大社へのアクセス 新大阪ー紀伊田辺ーバス、タクシー、レンタカー国道311号熊野本宮大社前
 湯の峰温泉へのアクセス 新大阪ー紀伊田辺ー龍神バス湯の峰温泉下車
投稿( 長田 )

 富山県南砺市五箇山  平成18年9月10日

 富山県南砺市の五箇山は県境で接する岐阜県大野郡白川村と並んで合掌造りの民家が数多く残る地域です。五箇山は五箇谷間ともいわれる白山山系を流れる庄川沿いの僅かな平地に小さな集落が分散した地域で、現地名の上梨に村上家(今年4月の長田さんの記事)と西赤尾町に岩瀬家(写真下左)の国指定重要文化財の合掌造りがあり、相倉と菅沼(写真下右)には世界遺産に登録された国指定史跡の合掌造り集落があります。
 合掌造りは茅葺き屋根の雨仕舞いや積雪荷重の分散に適した構造で、江戸時代に屋根裏の養蚕棚を複層にするために大きく急傾斜に変化したといわれています。合掌造りの屋根裏は構造が剥き出しの作業場ですが、1階は一般の古い住宅と変わらないようです。見学した岩瀬家は元加賀藩塩硝上煮役(塩硝は火薬の材料)の旧家で、遠目の素朴さとは違って、接客用の書院など幾つもの座敷を備えた1階の面積が約100坪の大邸宅です。
  
 −トイチンサの音声コキリコの音声音声の停止
 JR大阪駅から東海道本線と北陸本線の新快速・快速などを乗り継いで高岡駅までは約6時間、高岡駅からJR城端線の城端駅は約1時間です。城端駅からは加越能バスで相倉口まで約23分、上梨まで約31分、菅沼まで約38分、西赤尾まで約43分です。バスは1日4本なので下車できるのは何処か1ヵ所だけという厳しい選択になりました。
投稿( 山内 )

 富山県富山市八尾町  平成18年8月30日

 富山県富山市八尾町の「おわら風の盆」は二百十日に豊作を祈る八尾町の盆踊り行事で、毎年9月1日から3日の間に数十万人の観光客が訪れます。町内毎に三味線、胡弓、太鼓、唄、囃子と踊りの集団ができて初めは自町内で演じられますが、深夜になると他町内まで薄暗い小道を歩きながら演じる町流しが始まり、明け方まで続けられます。
 八尾町は岐阜県との境に近い井田川に沿った小さな町で、富山と飛騨高山の交易の中継地として栄えた歴史と文化を残しています。坂の町という名のとおり、町中は平坦なところがないといえるほどに坂が続きます。その長く続く坂の一番高い所が古い町並み残す諏訪町本通り(写真下右)で、日本の道100選に選ばれている電柱のない石畳の道です。
  
 −おわらの音声(1)おわらの音声(2)音声の停止
 JR大阪駅から東海道本線と北陸本線の新快速・快速などを乗り継いで富山駅までは約6時間半、富山駅からJR高山本線の越中八尾駅は約25分です。行きは途中1時間ほどの昼食休憩をしても夕方には八尾に着きます。帰りは八尾を早朝に出ることになるので、高岡・金沢・大聖寺・敦賀・長浜など途中の町を散策して休憩すると長旅が楽になると思います。
投稿( 山内 )

 岐阜県郡上市八幡町  平成18年8月20日

 岐阜県の郡上八幡は戦国時代末期の永禄2年(1559年)に遠藤盛数が八幡城を築き、その子の慶隆が城下町の基を築いたとされ、日本三大盆踊りの「郡上おどり」もその頃に始まったと考えられています。「郡上おどり」は7月中旬から9月上旬まで行われ、盂蘭盆会の8月13日から16日まで4日間の徹夜踊りには一晩で2万人以上の人出になることもあるそうです。
 写真下左は8月15日深夜の「かわさき」踊りで、写真下右は徹夜踊り明けの新町通りです。郡上八幡は山に囲まれた町の中央を渓谷のような清流が流れ、町内各所からの湧き水が城下町らしい古い町並みの道端を流れている町で、「郡上おどり」とは別の日に訪れても十分に魅力的な町です。
  
 −かわさきの音声春駒の音声げんげんばらばらの音声ヤッチクの音声古調かわさきの音声音声の停止
 JR大阪駅から東海道本線(米原駅乗換え)で岐阜駅、高山本線で美濃太田駅、長良川鉄道に乗り換えて郡上八幡駅まで約5時間です。大阪を昼過ぎに出発して郡上八幡に着いて食事、「郡上おどり」は夜の8時から夜明けの5時まで休憩なしに続きます。徹夜踊りの後に夜明けの清々しい郡上八幡の町が散策できたので、暑い夏向きの旅行になりました。
投稿( 山内 )

 兵庫県赤穂市坂越  平成18年8月10日

 兵庫県赤穂市の坂越は16世紀に内海航路の重要な中継地となり、江戸時代には西廻り航路の拠点となって廻船業が発達し、赤穂の塩を運ぶ港でもあり、塩が専売となる明治まで栄えた町です。坂越港と内陸水路の千種川を結ぶ低い峠越えの通りの「大道」(写真下左)に古い町家が数多く残されている坂越の町並みは、平成9年度の都市景観大賞に選ばれています。
 「大道」を下りきった所で海に面する旧坂越浦会所(写真下右)は赤穂藩の茶屋を併設した坂越村を治める役所で、天保2年(1831年)に建築したという記録が残っています。坂越の漁港は少し東の方に位置するので、旧坂越浦会所の付近の海岸は遊歩道が整備された砂浜になっており、坂越湾や天然記念物の原生林に覆われた生島を眺めることができます。
  

 JR赤穂線の坂越駅へは大阪駅から新快速で約1時間半です。坂越駅から千種川を渡って大道まで徒歩で約10分、大道と海岸の町並みの散策は約2時間です。坂越は食事や土産の店が少ないので、この日は坂越駅から1駅・3分の播州赤穂駅に行き、赤穂城跡まで歩いてからバスに乗り、御崎海岸の展望台から播磨灘を眺めてきました。
投稿( 山内 )

 福井県敦賀市  平成18年7月10日

 敦賀の町は古代から北陸道で近畿に最も近い日本海の港として発達し、近年は1882年の鉄道敷設と1899年の開港によりロシアのウラジオストクからシベリア鉄道でヨーロッパにも通じる重要な港になっています。敦賀市東北部に位置する港から西に続く「気比の松原」(写真下右)は日本三大松原の一つに数えられる美しい砂浜で、夏は海水浴場として親しまれています。
 西福寺(写真下左)は南北朝時代に創建された浄土宗の中本山で、広い境内に御影堂・阿弥陀堂・書院・三門その他多くの建造物を有し、大原山の自然地形を利用して築かれた庭園が国の名勝になっています。平日でしかも小雨のためか他に訪れる人もなく、次のバスが来るまでの1時間、御堂や書院の好きなところに座って他では得がたい静寂を楽しむことができました。
  

 JR北陸線の敦賀駅へは大阪駅から約2時間半です。西福寺・気比の松原・敦賀港・金崎宮・金ヶ崎城址・気比神宮などは敦賀駅から約50分で市内を循環するバスのルート上にあります。敦賀は第二次大戦の空襲で街の多くを焼失したために歴史的建造物が少ない街ですが、越前おろしそばの食事、「へしこ」「にしんずし」などの土産、北陸トンネルから湧出した日帰り温泉の楽しみがありました。
投稿( 山内 )

 広島県竹原市  平成18年6月10日

 竹原は江戸時代に播州赤穂から製塩技術を導入し、気候と水質から赤穂より良質な塩の産地として栄えた町です。製塩業を営んだ商人の屋敷(写真下)は海岸の生産現場から離れた山際の地に集まり、竹原市の中心をはずれているために、江戸時代の建築が数多くまとまって残されている全国的にも貴重な町並み保存地区です。
 製塩業を営む商家には酒造を副業としたものもあり、中でも大きな竹鶴酒造(写真下左)はニッカウィスキーの実家としても知られています。通りに面して重厚な妻入りの町家が連続するのが特徴の町並みで、頼山陽の祖父の惟清邸(写真下右)が公開されていたり、古い建物を活かした飲食店や土産物店もあり、観光的にも楽しめる町です。
  

 JR呉線の竹原駅へは大阪駅から姫路・相生・岡山・三原等で新快速と快速を乗り継いで約5時間です。往復の乗車時間は長くなりますが、竹原駅から町並み保存地区は徒歩15分ほどなので、竹原に数時間滞在しても日帰りが可能です。三原から竹原までの呉線では必ず海側に席を取ります。瀬戸内の島々が点在する海岸線を長く走り続ける車窓の眺めが良いことで有名な区間です。
投稿( 山内 )

 滋賀県長浜市  平成18年5月10日

 長浜は豊臣秀吉が最初に城持ちとなった町で、江戸時代には北国街道の要所、琵琶湖水運との結節点として栄えた町です。北国街道(写真下左)の一角には、第三セクターが古い建物を活用してガラス細工などを展示販売し、町並み保存と本物志向の観光ショッピングによるまちづくりの成功例になった「黒壁スクエア」があります。
 壮大な山門のある浄土真宗別院の大通寺の門前町(写真下右)などには、黒壁スクエア付近より素朴な昔の雰囲気が残されています。琵琶湖岸の長浜城と桜、慶雲館と盆梅、長浜八幡宮と曳山まつりなどのイベントもあり、史跡・町並みだけでなく、買い物・飲食などいろいろな楽しみ方ができる町です。
  

 JR北陸本線の長浜駅へは大阪駅から新快速で約1時間半です。子供が未だ小さかった冬に雪を見に行ったのが最初で、我が家では日帰り遠出の原点みたいなところです。以後、北陸方面に足を伸ばすときの途中下車も含めて何度となく訪れていますが、少しずつ若い人向けにお店が増えたり改装されていくようです。
投稿( 山内 )

 富山県南砺市  平成18年4月21日

 村上家(写真下左) 1578年(天正6年)に建築されたとみられています。4階建ての合掌造りの民家で、重要文化財です。一向宗門徒と織田勢が戦った石山合戦の頃に建てられたと伝えられています。囲炉裏を囲んで薬草(カワラケツメイ)のお茶を飲みながらご当主が、五箇山の歴史やささらを使いこきりこ唄の説明と、唄を1〜2節披露してくださいました。
 流刑小屋(写真下右) この流刑小屋は御縮小屋といい、江戸時代加賀藩の流刑地として8ヶ所あった流刑小屋の1ヶ所だそうです。昭和38年大雪で倒壊したため、現在あるのは昭和40年に復元されたものです。間口2.8m、奥行3.6mの小さな茅葺き造りで、入口の柱には20cm角の食事差し入れ口が開けられており、ここから食事を罪人に与えていたそうです。
  

 近くに世界遺産の合掌造りの集落がありますが、当日は季節はずれの大雪のため行けませんでした。
 JR高岡駅から加越鉄道バス荻町八幡神社前・白川郷行きで1時間48分、バス停上梨下車、徒歩4分です。
投稿( 長田 )

 岡山県岡山市足守  平成18年4月10日

 岡山市足守は豊臣秀吉の正室ねねの実兄の木下家定が徳川家康によって慶長6年(1602年)に播磨から当地に移された足守藩の陣屋町として栄えたところで、街道沿いに江戸時代の商家建築が数多く残る優れた町並み保存地区です。特に大きな醤油商の藤田邸(写真下左)は江戸時代後期の建築と醤油製造の諸道具が一般公開されています。
 足守藩は2万5千石の小藩で元々城はなく、藩主の陣屋も建物が消失して現在公園になっていますが、江戸時代中期の建築とされる国家老杉原家の武家屋敷(写真下右)や書院建築(吟風閣)が残る庭園(近水園)が散策でき、直ぐ近くの足守川岸は桜の名所にもなっています。
  

 JR吉備線の足守駅へは大阪駅から姫路駅または相生駅と岡山駅で快速と普通を乗り継いで約3時間半ですが、足守駅から町並み保存地区まで約3kmで歩くと小1時間かかります。今回は1日数本のバスを待って足守だけに長滞在して帰りましたが、列車やバスを調べておけば吉備津や総社などに立ち寄ることもできそうです。
投稿( 山内 )

 福井県小浜市  平成18年3月10日

 福井県小浜市は古くから奈良・京都に最も近い日本海の港として栄えた街です。小浜から京都に海産物を運んだ道は若狭街道などいくつかのルートを総称して鯖街道といわれています。奈良・京都との交易によって早くから都の文化がもたらされた小浜には、国指定の文化財を有する古い神社仏閣が数多く残っています。
 列車の遅れで小浜への到着が午後2時半を過ぎて史蹟の多い東小浜には行けなくなり、小浜駅から南の三丁町(写真下左)にかけての古い町並みと海岸(写真下右)を歩いてきました。三丁町は料亭などがあった茶屋町で、一般の商家とは少し違った佇まいが見られます。昨年末の大雪の後に行ったので、屋根や通りには雪が少し残っていました。
  

 JR小浜線の小浜駅へは大阪駅から米原駅または長浜駅と敦賀駅で快速と普通を乗り継いで約3時間半です。町並みと港の散策は小浜駅から徒歩で3〜4時間です。社寺は半日では回りきれないほど数多くあり、今回のように列車が遅れなくても、日帰りで小浜の町と東小浜の社寺の両方を詳しく見るのは難しいかもしれません。
投稿( 山内 )

 石川県金沢市 ひがし茶屋街  平成18年2月10日

 金沢市東山の「ひがし茶屋街」(写真下左)は文政3年(1820年)に加賀藩が近辺のお茶屋を集めて整備した茶屋街で、建物の中には建築当初のままを残すものもあり、国の伝統的建造物群保存地区に指定されています。金沢には「ひがし」・「にし」・「主計町」の茶屋街が残っていますが、「ひがし茶屋街」の景観が最も美しいとされています。
 時間に余裕があれば徒歩で金沢駅から「近江町市場」のある近江町、古い商家の残る尾張町、茶屋建築の残る主計町を経て、卯辰山を眺望できる浅野川大橋を渡って、「ひがし茶屋街」のある東山まで約1時間ほどです。尾張町の商家(写真下右)の大きな上屋は、付近の他の古い町家にも見られる金沢独特の建築様式のようです。
  

 JR北陸線の金沢駅へは大阪駅から米原駅または長浜駅と敦賀駅または福井駅で快速と普通を乗り継いで約5時間です。金沢は伝統的な菓子文化で優れた和菓子が数多くありますが、食事にはこれといった特長がないようなので、行き帰りに敦賀か福井で途中下車して「おろしそば」を食べるのを楽しみにしています。
投稿( 山内 )

 石川県金沢市 兼六園  平成18年1月10日

 日本三大庭園の一つに数えられる兼六園は、加賀藩5代藩主の前田綱紀が延宝4年(1676年)に作庭したのが始まりと伝えられています。写真下左は兼六園の中でも特に枝ぶりのよい唐崎松で、非常に大きな雪吊りが施されています。写真下右は氷の張った霞ケ池で、池の中程にある蓬莱島越しに唐崎松が見えています。
 兼六園には梅や桜や紅葉もあり春と秋もよいかもしれませんが、有名な雪吊りを目当てに雪の日を選んで訪れたのが下の写真です。雪景色が美しいのは降雪後の晴れた日ということに後で気が付きました。雪が降っている日は思った以上に暗く、松などの常緑樹の色彩も消えて、水墨画のような景色になっていました。
  

 JR北陸線の金沢駅へは大阪駅から米原駅または長浜駅と敦賀駅または福井駅で快速と普通を乗り継いで約5時間です。金沢の街には幾つもの見所があり、特急を利用して行き帰りの時間を短縮しても一日で廻り切ることは難しいので、青春18切符を活用して何回か訪れて1〜2箇所をゆっくり見るのもよいと思います。
投稿( 山内 )

 三重県伊勢市 おかげ横丁  平成17年12月11日

 伊勢市の「おかげ横丁」は伊勢神宮内宮の門前町・宇治中之切町に、老舗「赤福」の設立した有限会社伊勢福が江戸時代「おかげ参り」の賑わいを伊勢の古い建築を移築して再現した入場料不要のテーマパークで、下の写真は昨年1月1日の夜明け前に撮影したものです。
 内宮参道の「おはらい町」(宇治中之切町)は岩戸屋・赤福などの老舗が建ち並ぶ約800メートルの古い町並みで、「おかげ横丁」はその中間にあります。伊勢市の古い町並みとしては「河崎」や「古市」が有名ですが、土産物を見たり飲食もできる楽しさでは「おはらい町」と「おかげ横丁」が勝ります。
  

 最寄駅はJR参宮線の伊勢市駅または近鉄鳥羽線の五十鈴川駅です。除夜の鐘を聞いて家を出発し、近鉄鶴橋駅から元旦終夜運転の急行を利用して約3時間で五十鈴川駅に到着し、伊勢神宮内宮に参拝して「おはらい町」「おかげ横丁」に立ち寄った後、三重交通バスで夜明けに伊勢神宮外宮に参拝して、近鉄の伊勢市駅から帰宅しました。
投稿( 山内 )

 兵庫県篠山市  平成17年11月10日

 篠山市は慶長14年(1609年)に徳川家康が西国諸大名に築かせた篠山城の城下町です。西国と山陰に対する徳川幕府の軍事拠点であった篠山城は、城郭の建物は消失したものの、山間立地としては雄大な城址です。外堀の周囲には武家屋敷が今も数多く残り、茅葺屋根(写真下左)をそのまま残した家は少なくなっていますが、近くの家々は茅葺屋根の上を鉄板で覆って昔の形を残して改修されています。
 篠山城から東南の河原町には妻入り商家群(写真下右)といわれる江戸末期・明治前期の古い商家が軒を連ね、その他の地区には明治の木造建築の内部を改造した美術館や数多くの寺院と神社の残る優れた景観の町です。
  

 JR宝塚線(福知山線)の篠山口駅へは大阪駅から快速で約1時間10分、篠山口駅から篠山市街まで神姫バスで約25分です。篠山城址の周囲を歩く町並みの見学は3時間ほどですが、城址や武家屋敷・美術館などの施設を見学すると更に時間を要します。篠山の町に着いて直ぐの昼食では、出石町のような美味しい「そば」にも出会えました。
投稿( 山内 )

 岡山県高梁市  平成17年10月10日

 高梁市は鎌倉時代の秋庭氏の築城に始まり、戦国時代の三村氏、江戸時代の水谷氏・板倉氏などの城下町として、備中の政治・経済・文化の中心として栄えた町です。臥牛山の松山城に江戸時代の天守閣・二重櫓が重要文化財として現存する他、歴代城主が建立した数多くの寺院が残っています。頼久寺(写真下左)など山際に位置する寺院はして大規模な石垣を有する寺院が多く、城下の防備を兼ねていたと思われます。
 武家屋敷群、古い商家群(写真下右)、小さな石橋が連なる紺屋川、明治の木造西洋建築(高梁キリスト教会堂・旧高梁尋常高等小学校)などの残る美しい景観の町です。観光客を目当てにするような店は殆どなく、地元の商店や住宅が揃って修理や改築の際に古い建築様式を残すようにして、純粋に町並み保存を推進されているようです。
  

 JR伯備線の備中高梁駅へは大阪駅から相生駅・岡山駅で快速等を乗り継いで約4時間です。山際の寺院と市街地の見学は徒歩で3時間ほどです。観光案内では松山城は駅から徒歩80分の坂道になっていたので、今回は訪れていませんが、もう一度来て元気なうちに松山城まで行ってみるのもよいと思わせる町です。
投稿( 山内 )

 岡山県倉敷市  平成17年9月10日

 現在の倉敷の町から瀬戸内海は望めませんが、古くは高梁川の河口に位置する瀬戸内海上交通の要路として発達し、天正12年(1584年)宇喜田秀家の築堤に始まる干拓と新田開発により内陸の都市に変貌し、明治には紡績工業が興り、山陽鉄道と伯備線の開通によって都市基盤が整ったとされています。
 古い町家や白壁の土蔵が残る倉敷川畔の美観地区(写真下左)は非常に優れた景観ですが、大原美術館・倉敷考古館、倉敷民藝館などの施設もあり、休日は観光客が溢れるところになっています。美観地区を少しはずれた本町(写真下右)に行くと観光土産品の店もなく少し落ち着いた雰囲気になります。
  

 JR山陽本線の倉敷駅へは大阪駅から相生駅などで快速を乗り継いで約3時間で、倉敷駅から美観地区は徒歩10分ほどの距離です。美術館の絵画の鑑賞などに時間をかけても無理なく日帰りができます。景観を楽しむだけなら、山陽本線や伯備線の列車乗り継ぎの合間を利用して立ち寄ることも可能です。
投稿( 山内 )

 広島県尾道市  平成17年8月10日

<坂の町> 尾道の海沿いの町は広いところで幅200メートルほど、小高い千光寺山・西國寺山・浄土寺山の山腹の坂道(写真下左)を辿るのが尾道の散策コースです。寺院・神社と密集した民家の石垣の間を縫って山腹を横切るように細い道が続き、所々で階段のように急な坂道の下に海岸の町が見えます。
<寺の町> 中世の明貿易船や近世の北前船など瀬戸内海を航行する船の寄港地として栄えた尾道には、持光寺、海福寺、光明寺、信行寺、天寧寺(写真下右)、千光寺、妙宣寺、善勝寺、福善寺、大山寺、西國寺、海徳寺、浄土寺、海龍寺など、往時の豪商が寄進造営したといわれる数多くの寺があります。
  

 JR山陽本線の尾道駅へは大阪駅から相生駅などで快速を乗り継いで約4時間、平野の中央を走る車窓の景色は単調です。明石以西で初めて海沿いになる尾道ですが、因島が間近で、瀬戸内海を見渡すことはできません。尾道市内の散策は徒歩で3〜4時間、元気なうちに尾道駅から東北方向に坂道を歩いて寺巡りし、海沿いの道を通って尾道駅に戻ると適当な運動になります。
投稿( 山内 )

 岡山県津山市  平成17年7月10日

 津山市は織田信長家臣森蘭丸の弟にあたる森忠政が元和2年(1616年)に完成した津山城の城下町で、石垣だけを残す津山城跡(鶴山公園)には5,000本もの桜の樹があるそうで、日本のさくら名所100選にも選ばれています。
 旧出雲街道沿いにある城東町並み保存地区(写真下)は約1.2kmにわたって武家屋敷や商家が軒を連ねています。その中の「城東むかし町家(旧梶村家住宅)」(写真下右)はNHK朝の連続テレビ小説「あぐり」のロケにも使われた町家で、無料で一般に公開されており、休憩を兼ねて邸内を見学させていただきました。
  

 JR津山駅へはJR大阪駅から姫路駅・作用駅で乗り換える姫新線ルートで約3時間30分、姫路駅・岡山駅で乗り換える津山線ルートで約4時間30分です。津山駅から津山城跡石垣の横を通って城東町並み保存地区の散策は2〜3時間です。今回は観光名所の鶴山公園(津山城跡)や衆楽園(小堀遠州流の作庭師による名庭園)を省略して、姫新線の林野駅下車で湯郷温泉の鷺温泉館(日帰り温泉)に立ち寄る選択をしました。
投稿( 山内 )

 滋賀県近江八幡市  平成17年6月10日

 近江八幡市は豊臣秀次が開いた八幡山城の城下町で、織田信長没後に安土(蒲生郡安土町)の商人を呼び寄せ、琵琶湖の荷船を寄港させるために八幡堀(写真下右)を開設し、楽市楽座の自由商業都市を形成したといわれています。
 八幡山城は江戸時代に廃城となりますが、近江八幡は八幡商人の全国への行商や江戸への進出によって近江商人発祥の地となり、新町通り(写真左下)や永原町通りなどに、江戸中期から明治に建てられた古い商家が保存されています。
  

 JR近江八幡駅へはJR大阪駅から新快速で約1時間、町並み保存地区は駅から約2kmでバスも利用できます。新町通り・永原町通りの町並み、八幡掘、日牟礼八幡宮などの散策は3−4時間です。休憩は、日牟礼八幡宮の近くの和菓子"たねや"さんの日牟礼ヴィレッジでちょっと優雅にという手もあります。観光ルートにはなっていませんが、本町5丁目の八幡小学校の木造校舎が昭和30年代に通った小学校のようで印象的でした。
投稿( 山内 )

 和歌山県 粉河寺と野半の里  平成17年5月10日

 風猛山粉河寺(写真下左)は粉河観音宗の総本山で西国三十三所第三番札所です。奈良時代末の宝亀元年(770年)に大伴孔子古によって千手観世音菩薩を本尊として創建されたが、秀吉の紀州攻めによって全山を焼失し、現在の諸堂は江戸時代に再建されたものです。本堂・千手堂・大門・中門は重要文化財に指定されています。国宝の「粉河寺縁起絵巻」を所蔵されているとのことですが、拝見しませんでした。
 桃山時代の枯山水の庭園は国の名勝に指定されており、広い境内にはソメイヨシノとシダレザクラが数百本植えられているとのことです。
  
 野半の里(写真上右)の蔵乃湯「老鶴館」は約200年前に創業した老鶴酒造から移築した和蔵(大正6年築)を利用した入湯料金650円の日帰り温泉で、太い柱組みの建物・庭園の風情と地酒・地ビールを楽しめます。

 粉河寺へはJR和歌山線の粉河駅から徒歩約15分、野半の里へはJR和歌山線の笠田(かせだ)駅から徒歩約10分です。JR和歌山駅・粉河駅は約40分、粉河駅・笠田駅は約10分ですが、列車本数が少ないので、待ち時間の余裕が必要です。
投稿( 山内 )

 和歌山県湯浅町  平成17年5月6日

 和歌山県湯浅町は醤油の発祥の地として有名な町です。JR紀勢本線の湯浅駅から醤油製造元の「角長」(かどちょう)さんに至る道には、熊野街道の史跡や古い町並みが保存されていて、昔を偲ぶ民家や商家が軒を連ねている通り(写真下左)もあります。
 「角長」さんの醤油は漬物や付け合わせ用の特別な醤油として10年程前から愛用しています。昔からの製法を守り続けるために機械式の量産はしないというお店(写真下右)にお伺いして、古来の製造法や道具の展示を見学させていただきました。
  

 富木駅からJR紀勢本線の湯浅駅までは快速で約1時間40分、湯浅町の散策は2〜3時間です。海南市黒江(JR紀勢本線の海南駅または黒江駅で途中下車)の古い町並み散策と合せて、丸1日の行程になります。
投稿( 山内 )

 青春18  平成17年5月6日

 青春18きっぷはJRが学校の春休み・夏休み・冬休みに合せて発売している普通列車1日乗り放題(5枚セットで11,500円)の年齢に関係なく使用できる乗車券で、割安に日帰り旅行ができるので、時間に余裕のある高齢の方が利用されているのをよく見かけます。富木駅で購入して増収に寄与すると、駅施設やサービスの向上に繋がる可能性もあるそうです。
 青春18きっぷの利用に限らず、余暇活用と健康増進のために、日帰り散策のお薦めスポットを自治会の皆様にホームページで紹介してみませんか。紹介記事の文字数は自由です。写真は容量の関係で2枚まで、デジタル写真でなくても掲載できます。近くのホームページ委員にお知らせください。
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