Menu |
チェーンサイズ520コンバート
スパーダ純正428チェーンを520にコンバートします。通常、大きい物からサイズダウンしますが、今回はピンのピッチは広がるものの、幅は28→20サイズへ狭くなるのでスプロケ厚が減り、軽量化にもなります。
250ccクラスも標準は520で、もはや428は採用車種も少なく、ラインナップが少なく割高かつ入手性も悪くなってきているので、520用部品をセール時に少しずつ揃えておきました。ついでにファイナルを変え、ツーリング仕様寄りの減速比に。また、格安チェーンツールを手に入れたのでDIYで交換してみました。 用意したもの
高コスパのEKメッキチェーンと、リアスプロケはNTBの JADE/NSR250R用(純正品番41201-KV3-000相当)。フロントは、信頼のサンスターで。コンバート用のためチェーン幅が狭くなる分、車体内側へオフセットしています。なので、装着の向きには要注意。軸の長い方が外側、刻印が見えるようセットします。NTB製はメッキの見た目がちょっと安っぽい。 なお、EK(江沼)チェーン公式情報では、カシメ量(カシメ後のピン外径)は、5.6〜5.8mm(元ピン径5.38mm)になっています。 作業手順
作業のキモは、固着ボルト等の外しと、チェーンツールでのカシメです。 1.ボルト緩めリアスプロケは六角穴ボルトのトルク(4.0kg/m)がサービスマニュアルに明示されていますが、本来、裏側のナットを緩めるべきでは? ですがスプロケのフランジをホイールから外さないと、レンチハンドルが使えない…。 そこでリヤホイールを外し、部品単体で作業します。回り止めとしてダンパー側突起にスピンナーハンドルを差し込み作業。ナットのトルクは大したことない(3.6kg/m)ので、ちょっと力を込めれば外すことができます。 フロントはチェーンカット前にギアを3速あたりに入れ、フロント&リアブレーキをかけつつスピンナーでグイっと緩めます。ここは14mmですが、駆動で締まり方向に力がかかりキツくなっているので、大トルクが必要。 スピンナー(特にこうした超ロング)のメーカ物は\5〜6,000位と高いですが、SK-11は実売\1,700ほどで、長め(505mm)。持ち手のローレットや早回し棒用の穴を省略したりと、価格を抑える努力は見られますが、メッキの仕上りも良くお勧めです。管理人のように腕力ない人は是非。 2.チェーンカット・カシメ購入した格安チェーンツールには、日本語説明書が付いてました。少しずつ確認しながら注意して使えば、全然壊れる感じはなかったです。中華製品にありがちな、個々のばらつきはある筈なので話半分で。 使用前、ネジにモリブデングリスを塗布。カット用ピンは、428も一番太いもの(3.8mm 写真上・黒色)を使用。本体ネジ先端の部品は細ピン用ガイドなので外し、バネを通したピンを入れ押し出し用ボルトをねじ込み。 わずかにピン頭を出した状態でチェーンにあて、押し出し用ボルトを締めます。頭は14mmなのでラチェットを使用。428はピン頭を削らずそのまま使います。作業中はチェーンツールが斜めにならないよう、何度も確認。 ジョイントプレート圧入は、四角い圧入用プレートを使います。はじめに両側に四角いプレートをセット、ピンの頭が出てくるくらいまで軽く圧入し、以降は片側ずつ、圧入プレート+アンビルピンの組み合わせで徐々に締め込みました。他のリンクと比較して目視でだいたい圧入できたかわかりますが、いちおうノギスで寸法確認。 カシメには専用のカシメピン(写真下・銀色)を。これだけ材質が違います。カット用ピンと同様にセットし、押し出し用ボルトの締め込みがきつくなってから、45度くらいずつ締め込み、外して状態確認、また45度締め込みして確認、と何度も繰り返し、目標値(+0.2〜0.4mm)にします。 手持ちのノギスが絶対値を正確に測れないっぽいので、新品ピン径を測っておき、そこからの変形量を計測する形でチェックしました。 作業結果リアホイールを手で回すと、交換前よりかなり軽く回ります。スプロケットの軽量化、新品チェーンの抵抗のなさが効いているようです。
ちなみに車種別純正と、今回の仕様の減速比を比較すると。
今回、ギア比を純正からかなりロングに振っているので当然加速は鈍ります。でも思ったほどではなく、逆に1速で引っ張れる速度域が増え、慣れればストップ&ゴーの街中ならこちらの方が使いやすい感じ。常用回転域が下がることによる燃費アップにも期待してます。高速巡行もエンジン回転が下がるので、長距離走ったら結構違うのでは。 (2020.3)
|