ここでは、芹沢文学を愛する皆様による作品の読後感、芹沢文学との出会い、芹沢氏に関する思い出など、皆様と芹沢文学の触れ合いをお寄せ頂いています。芹沢文学はこころの文学。皆様方一人一人のこころの交流の場となれば幸いです(投稿は新着順です)。原稿募集中です。投稿フォームより、芹沢氏、芹沢文学との思い出をお送りください。

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[90] 『芹沢光治良の奇蹟』に巡り合った仕合せ     2013.11.14

それは平成25年11月9日(土)、静岡県袋井市のA邸での午後のこと。おかげさまで、私には、忘れようとしても忘れられない佳き日になりました。伊豆市のSさんのお誘いで初めて参加した「合同読書会」。そのテキストには当HP「芹沢光治良文学館」を、お一人で15年間黙々と運営されているM氏によるサロン・マグノリアでの講演記録「芹沢光治良の奇蹟 - エッセイに読み取る芹沢光治良」が選ばれていました。
 実は、平成20年6月、M氏は芹沢先生の四女でピアニストのOさまのご依頼に応じて東中野の先生のご自宅跡地にある同サロンに出席。途中から奥さまの代読にかわったご講演は、「M様の芹沢文学に寄せた高貴な魂と、それを音で表現なさった奥様の代読に、心をすっかり奪われてしまいました。私だけではなく、ご参加下さった方々も震えられた方、声がつまった方、涙が出た方----言葉で表現できない何かに包まれたサロン・マグノリアでした。-----」とOさまがこの講演録の「はしがき」でご報告されています。

 先週末は、芹沢文学にも精通する袋井市の教育者Aさんと伊豆市のSさん、名古屋のMさんが企画された最後の合同読書会でした。これは私も知りませんでしたが、芹沢文学と精神の復興を願う静岡各地の有志の方々と、6月に天に帰られた豊橋の後藤一男さまの志を継ぐ名古屋のMさん主宰の「『人間の運命』を読む集い」所縁の有志の方々に加え、Aさんがその教えを深く敬愛し実践されている、実践的教育哲学者森信三氏と、彼に心酔者した愛媛の偉大な詩人「念ずれば花ひらく」の坂村真民氏等の著作を読み続ける方々との、
「こころの読書会」だったのです。
 読書会は総勢22名。Sさんの好司会のもと、芹沢文学に初めての方達やお互いに初見の人達が多かったにもかかわらず、終始、真摯な読後所感の表明があり、まさに芹沢文学の「和楽」の世界。笑顔と和やかな雰囲気の中、あっと言う間の半日でした。まさにこころの通う読書会で、途中Aさん初め何人かの方達から、M氏の講演録の素晴らしさに驚きの言及がありました。「このテキストを読みたいへん大きな感銘を受けた」とか「こんなに分かりやすい芹沢文学の神髄にふれたものは初めてで、大変有難かった」という声があり、私も嬉しいかぎりでした。集まった人々は、集まるべくして集まった心の友人たちに思えてなりません。

 袋井市のAさんは、これまでにも伊豆市のSさん編集による「ほほえみ通信」の中で、その寄稿文を読み、お互いの愛読書のひとつが月刊「致知」と知り、私とも共通する何かがある方だと感じていました。今回ご自宅の書籍の数々を拝見し、世のため人のために、社会の一隅から、少しでもより良くしたいというお互いの思いとその実践を通じて、芹沢文学と森教育哲学の中に共通して潜む国際的かつ普遍的で稀有な人間観と宇宙観、そして人間として精進すべき徳目を見出している者同士であったことをあらためて再確認させていただきました。
 日本古来の、世界的にもすぐれた美意識や自然に溶け込んだ素朴な信仰心、それらの奥にある精神や道徳心と利他の心、言い換えれば、M氏が講演録の「おわり」に、芹沢先生の戦後直ぐのエッセイ「生きる日の悦び」を引用して述べられた「(絶望的な世相の中でも) 人間性まで歪めてしまわずに、折角の命をよろこびに向けるように生きること」を再認識する心についてもです。
 M氏の指摘の通り「ひとは今一度、生かされているいのちの大切さを思い出し、信じることの困難な時代であるからこそ、そんな社会に流されることなく、より強い気持ちで、信じること、他を思うことの大切さに気づくべきではないか」と強く思われます。

 「芹沢文学の精神と人間観の復興が世界を救い日本を救う」ということを多くの方たちと、お互いに確認できたのではないかとの思いでいっぱいです。当日も申し上げましたが、A邸の神仏の間での読書会に、間違いなく、お喜びの向こうの世界の芹沢先生と後藤さんが来られていた気配を感じました。芹沢先生と同じ明治29年生まれの森先生も----。
 最後に、当HPの管理人Mさまへ、当日の皆さまの声を代弁して申し上げます。Mさまが「おわり」で述べておられる通り、世の中は敗戦直後とは異なる次元でもっと苦しくなり、経済や原子力そして環境破壊にともなう異常気象等の問題では、世界は深刻な事態に直面しております。政治は不信で経済は強欲的で拝金的。無差別テロや親子も殺しあうような憎しみの連鎖と人間不信が横行し混迷を深める今日においてこそ、このような世界を救い日本を救う力を秘めた芹沢文学の神髄にふれるMさまのこの講演録をぜひ公開いただき、当サイトのどこかに掲載されることを衷心より切にお願いするものです。

(神奈川県横浜市 芹沢文学下足番T様)


[89] 生きるとは?     2013.07.14

昭和38年秋、新潟地震の前年、新潟商業高校80周年の記念公演に、芹沢先生が来校されました。
 「ヨーロッパの青春」という演題でした。今何をすべきか?を切々と話されました。何のために生きるのか?で悩んでいた私には、心打たれる出会いでした。
 春になり上京しカメラメーカーに就職し、中央大学の2部に進みました。親戚もなく孤独な私は、先生にお手紙を出しては、生きる悩みを打ち明けました。その都度、新潟地震の安否など、心あたたまるご返事をいただきました。ご自宅にも何度か行きました。何度か書籍をいただきました。娘さんの帰国リサイタルにもお招きをいただきました。数年がすぎ、先生は「無私」と言う色紙をくださいました。もう私はいないのです。自分の足で生きて行きなさい・・・・と。
 見ず知らずの私に大変親切にしてくださいました。感謝・・感謝・・です。
 高齢の祖父にも「生きているだけで 誰かの励ましになる老いに 思いをひそまん・・・・」こんな短冊をくださいました。
 リタイアした今、人様のためになる様な生き方をし、社会に恩返しをしたい・・・・今の自分は、人様の恩のおかげです。今度は自分が、恩返しをする番なのだ・・・・
 「無私」先生から頂いた心を、誰かのために、絆いでいくつもりです。
 一度、先生の墓前に、感謝の報告に参りたいと思います。

(新潟県五泉市 佐藤至宏様)


[88] ≪漠の読書ノート≫ 芹沢光治良著『情愛距離』     2012.10.22

読者の方からの読書感想文です。長いので別枠にしています。下記をクリックしてお読みください。

本文はこちら

(芹沢先生の下足番T様)


[87] サイト開館14周年おめでとうございます     2012.03.09

「芹沢光治良文学館」の開館から14年周年、誠におめでとうございます。
 私が芹沢文学に出会ったのも今から14年前です。14年間、私はただ作品を読んでいただけですが、管理人さんはこんなに素晴らしいサイトを開設され、芹沢先生の作品のほとんど全てを読まれ、要約された…。
 その愛と情熱に唯唯敬服し、感謝の気持ちで一杯です。
 これからもずっと「芹沢光治良文学館」が継続、維持されますよう願って止みません。

(宮城県仙台市  バク様)


[86] 平成二十四年(2012年)『巴里に死す』復刊!     2012.03.01

来年の3月は芹沢光治良没後20年。現在はその前年の2012年2月。芹沢光治良の名作『巴里に死す』がこの混迷の時代に復刊されるのは驚きであり、「芹沢文学とその精神の復活が近い将来必ずや沼津から世界を救い、日本を救う福音となる」ことを確信するに至った私には、近来にない朗報です。本書は、昭和前後のセピア色となった時代を背景に、人間の本質的普遍性と巴里やスイスの美しい風景が、また日本とフランスの習俗が、実によく描かれています。

 本書の復刊が成功すれば、つぎは欧米をはじめ今なお世界に衝撃を与え続けている福島原発事故の連想で、プロメテウスの禁断の火、原爆の悲惨さと人間の美しくも悲しい本質を主題にした『サムライの末裔』かと----想像に羽根が付き連想が止まりません。世界に住む日本人の方たちのみならず日本語のわかる方たちにもぜひ本書をはじめ芹沢作品を手に取って読んでいただきたいとの思いでいっぱいです。

(神奈川県横浜市  則天去私様)


[85] 芹沢氏の事など     2011.11.11

芹沢氏を一言で言えば。
 無神論者を唱える神の僕。
 神社仏閣に毎日欠かさずお参りするする人々が彼の文学の前では嘘臭く思えてしまうぐらいの宗教人であり、芹沢氏の作品の全てがバイブルに思えてしまうのは私だけか?
 読者自身彼の宗教否定に共感を覚えてしまい、最後には逆に”神様っているんじゃないかな?”と思わしてしまう所まで全て計算された文章である。
 彼自身それがわからないほど目に見ない力(神の力)に書かされてしまっている。(後期の著述では無く初期から)
 長くなるのでここらへんで・・・

(静岡県熱海市  ENSHODOU様)


[84] 芹沢先生の思い出     2011.06.01

佐賀県のいわお俊志(しゅんじ)と言います。このサイト開かれてから12年になるそうですね。不明にして知りませんでした。芹沢先生を偲ぶサイトを運営していただきありがとうございます。

 私は「神は存在するのか?」「神が存在するのならなぜ、神は悪の存在を許しておくのか?」という問題を30年間考えました。そんな時に芹沢先生の著書を友人から紹介され、三鷹(吉祥寺?)のご自宅に伺ってお話を聞きました(20年ぐらい前のことだと思います)。
 その時にすぐに神の存在が分かったわけではありませんが、私にとっては大変ありがたい示唆を受けました。
 その時のことを数年前に私のブログに書いていますので、以下にご紹介させていただきます。

「 私が神の存在の問題を考え始めたのは
 15年前ぐらいのことです。

 そのころ、東に神を見たという人がいれば
 会いに行き、西に自らが神だという人がいれば
 話を聞きに行っていました。
 結論から言えば
 自らが神だという新興宗教の教祖や霊能者は
 ほとんどが信用できません。

 なぜか。簡単なことです。
 神は普遍的で根源的なものですから、どんな人のどんな
 問いにも答えられるはずです。
 もちろん問う側の機根(まあ心構えと言い換えてもいいでしょうか)
 が熟していない時に沈黙をもって答えることもあるでしょう。 
 あるいは個別の細かいことに答えることは
 もちろん不可能でしょう。

 しかしいずれにしても問う人間をはぐらかしたり、
 ごまかしたりすることはないはずです。
 そのことはイエスや釈迦やソクラテスなどの先哲の言行を
 見れば簡単に分かることです。
 彼らはどんな人にも一人一人真摯に対応しています。

 そういう目で見れば私が実際にこの目で確かめ、
 話を聞きに行ったほとんどの自称「神様」や「霊能者」は
 中途半端か、欲が前面に出ている俗人かどちらかでした。

 その中で「あっ、この人は本物だ」と思ったのは
 芹沢光治郎さんでした。
 芹沢さんは当時90歳、静岡の熱心な天理教の家に生まれ
 若いころは経済人だったものの80過ぎた時に
 神がかりとなり
 「神を説け」という天啓のもとに小説「神々の微笑」など
 神々シリーズ5部作を書いていました。
 私は画家の乗田さんと伊万里のコスモス村の池田さんと
 3人で芹沢さんのお宅に訪れたのですが
 私の質問は2点でした。
 ひとつは
 「時間とは何か」
 ということと
 もうひとつは
 「神は存在するのか。もし存在するならそれはどうやって
 証明できるのか」
 ということです。
 芹沢さんは一点目については
 「私には分かりません」
 と言われました。
 二点目については当時もうだいぶ悪くなっておられた
 白内障の目をいっぱいに見開かれ

 「ああ、神はいますよ。それが分からなければね、あなたね。
 朝にね、窓をいっぱいに開けてごらんなさい。
 その露にぬれた木の葉やね、小鳥のさえずりの中にね
 神はいますよ。」
 と言われました。
 もちろんその時にすぐに私が神を理解したわけでは
 ありません。 
 しかし、その時私は「この人の言うことにうそはない」
 と直感できたのは事実です。」

(佐賀県有田町 いわお俊志様)


[83] 生誕115周年記念日に     2011.05.04

今日は芹沢光治良氏の生誕115周年の記念日でした。
 芹沢文学愛好会のKさんから、別の用事でお電話を頂いた時、そのことを申しましたら、
「やはり芹沢先生のご縁ですね」と感慨深げなご様子でした。
 芹沢文学の愛読者って、みな不思議な<ご縁で繋がっているのですよね。
 毎月楽しみにしている管理人の月報、なかなか今月号が掲載されなくて心配していましたが、今日拝見できて嬉しかったです。これからもずっと楽しみにしています。

(伊豆市 バク様)


[82] (no title)     2011.04.05

私は天理教の教会に生まれ、何故か親のように天理教一筋になれなかった。親の信じたものをわかりたかった。芹沢作品によってこのことが分りそうでうれしいです。芹沢先生を知ったのは最近です。これから全作品読んでみます。

(埼玉県入間郡 RG様)

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[81] 芹沢文学を学べる大学院     2011.03.27

はじめまして。3年前より昨年逝去された安田善次郎様に薦められて芹沢作品を読み始めました。
 今まで読んだどの近代文学とも違って、運命の出会いを感じています。
 来年大学院に進学予定ですが、都内から通える範囲で、芹沢文学を研究されている先生はいらっしゃいますか?
 検索してみたのですがわかりませんでした。
関西でもかまいません。初めての投稿で質問とは大変ぶしつけですが、どうかお時間の許すときに、お返事頂戴できれば幸いです。
(1番すきな作品は『巴里に死す』です)

(東京都港区 nori様)

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