しっかり働いてもらっているXtCですが、シートポストからギシギシと音がしだしました。一応作動はしているようですが、確認を兼ねてオーバーホールしてみました。
用意するもの
- ヘックスレンチ
- スナップリングプライヤ
- グリス
※ 今回はマルチパーパスグリスと、
一部にモリブデングリスを使用。
実際の作業
パーツの名前は全くわからないので、管理人が勝手にそれらしく命名してしまいます。説明書も付いていましたが、内容はアメリカンな感じで、パーツ名が "TOP" とか "BOLT" とかしか書いていないためです。
まず車体からシートを外し、6mmヘックスで外せるところを外します(シートとパイプ下部のスプリングキャップ)。上側のゴムカバー内にある調整用キャップ(手で回すところ)を外し、中にあるスナップリングを取ります。これでインナーパーツを全て取り出せます(写真)。
もともと塗ってあった粘着力の強そうなグリスは殆ど流れていました。いったいどこへ消えたのか? でもそのおかげで掃除は楽でした。掃除の後は、例によって動作時にこすれそうなところを磨き込みます。バネと、パイプの内面(手の届くところだけ)、シート取付部のパイプを耐水ペーパーで磨きます。綺麗になったら、グリスをつけて復元しました。黒いパーツのみ面取り後、モリブデングリスを使用。
仕組みの説明
このサスペンションの調整機構ですが、シート直下の調整リング(ねじ蓋)をねじ込むことで、シート取付パイプについている白い樹脂パーツが押し込まれ、円形スプリングを介して黒い楔パーツを押し込みます。黒い楔パーツはパイプ側に切られた、パイプ直径に対して徐々に狭くなる溝に押し込まれ、シート取付パイプとの間でフリクションを発生する仕組みです(文字だとわかりづらいですね)。
予めバネを縮めておいて見かけ上サスを硬くするプリロードは、シートパイプ下端の、スプリングキャップの締め込みで調整できます。ただ、車体からいちいち外さないといけないし、工具も必要なので面倒です。
作業結果
ちょっと乗っただけでは、はっきり言ってわかりません。初期状態に戻った程度でしょうか。もともとフリクションが多い仕組みなので、多少の加工では効果が体感できないようです。あと、少しグリスが少なかったかも。ただ、ギシギシ音は無くなったのでOKです。長距離走ったら違いがわかるかな?