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フォークスプリング研磨



Front Fork Spring
プログレッシブ特性を持たせるため、二重レートの純正フォークスプリング。最初に巻き線の密な方がよく動いて乗り心地をソフトにし、高荷重時は粗い巻きの方で踏ん張ります。
Spring Before Polishing
研磨前の表面。クレーターのようなざらついた面が見えるでしょうか。
Spring After Polishing
研磨後。写真では差がわかりにくいですが、一番外周の部分は凹凸もなくなり、ピカピカの磨かれた表面になっています。
Rebound Spring After Polishing
リバウンドスプリングの研磨後。小さなスプリングですが、こちらもサスペンション作動時には常に擦れているため、忘れず磨いておきましょう。
Polish
研磨に必要な耐水ペーパーと、おなじみのピカール。他には布と、やる気だけ。

今回行ったのは、フォークスプリング研磨加工です。ざらついたバネ鋼材のインナーチューブに擦れる外周部分を、ヤスリや研磨剤でつるつるに仕上げるものです。労力さえ惜しまなければ、作動フィーリングがかなり良くなります。

最新型バイクはわかりませんが、フォークスプリングの表面は、結構ざらついた状態で完成しています。個人的にはフォークオイル交換時に出てくるヘドロのようなスラッジも、恐らく多くの部分がバネの削れカスのように思います。使用につれ削れて「当たりが付く」のでしょうが、最初から磨いておけば、最高の状態で使用開始できるわけです。



使用するもの

     
  • 耐水ペーパー(#120,#240,#400,#800,#1000,#1200)
  •  
  • 研磨用のオイル(エンジンオイル使用)
  •  
  • ピカール等研磨剤(仕上げ磨き用)


フォークオーバーホールに合わせて作業を実施しました。スプリングを磨くといっても、全体を均一に仕上げるのではなく、インナーチューブに接する、最も外周のほんの線のような面積だけなので、作業量としては大したものではありません。

オイルを垂らした耐水ペーパーを使い、番手を上げながら磨いていきました。作業イメージとしては、120・240番で粗い凹凸を取り除き、400・800番で滑らかに仕上げ、1000・1200番はほんの軽く触れる程度。最後は縦(作動するとき擦れる方向)に磨き、仕上げにピカールで磨き上げました。

大きなスプリングだけではなく、リバウンドスプリングも忘れずに磨いておきましょう。フォークが伸びきった際のショック吸収用(戻り用)のバネです。こちらも面積は大したことないのですぐに終わります。

磨き終わったら、当然洗浄をしっかりやっておきましょう。表面に残った研磨剤でサスペンションを消耗させては本末転倒です。あとは、元通り普通に組みあげれば出来上がり。



装着後

工場出荷状態がスイっと動き出す感じなら、作業後はいつの間にか動き出している感じ。抵抗感が全くなく、初期作動が良くなって、乗り心地も改善されたと思います。

プロのメカニックが作業を行うレース車両などではさらに、インナーチューブ内を鏡面にまで磨いて作動フィーリングを良くするようですが、こうしてスプリング外周を加工するだけでもかなり違いました。抵抗の少なくなった滑らかな作動のサスペンションは、いいですよ。

一度実施すれば、あとはオーバーホールして気になった時に、ピカール等の研磨剤で磨けば、基本的に性能維持できるので、最初にちょっと頑張って作業すれば、ずっと効果が期待できます。磨き自体はじっくりやって2時間くらいだったので、効果を考えればお勧めの加工作業です。

(2019. 9更新)



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