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フォークオイル交換

CBR600Fのフォークオイル交換です。フォークをばらすと車体が不安定になるので、ジャッキがないと手を出しにくいですが、準備をきちんとしておけば意外に簡単に実施できると思います。

フォークオイルの交換です。
ショップによっては必要ないじゃん!的な対応をされることもあるようですが、特に新車時にはスラッジも出るので、早めに変えたほうが良いと思います。なお今回は作業に追われて写真を撮っていません。スパーダのページにも同様の項目がありますが、こちらは正立フォークでもカートリッジ付きなので、若干異なります。

用意するもの

  • フォークオイル。CBRはホンダクッションオイル10号が標準。管理人はカワサキ純正が安くて粘度が近いので使用しています。
  • 分解用に、対応する大きさのソケット、コンビネーションレンチ。部品清掃用にパーツクリーナーと、金属磨きのピカールなど。
  • あとはシリコンチューブと注射器。油面調整に必須です。

作業手順

まずジャッキアップ後、フロントフォークを外します。恐らくカウルを取らないと整備できないと思います。 ハンドルはCクリップを外さないと取れないので注意。ハンドル取付ボルトを緩めたら、フォークが車体についているうちにフォークキャップを緩めます。フロントアクスルも緩めておきましょう。ワイヤーバンドも忘れず取っておきます。トップブリッジなどの割締ボルトを緩め、フォークを抜き取ります。

フォーク単体になったら、フォークキャップをインナーチューブから取ります。ばねはアジャスターのロッド側にテンションを掛けているため、押さえながら取る必要はありません。アジャスターロッド下側のナット(カラーを押し下げると見えます)にスパナを掛けて、アジャスターロッドからフォークキャップを取ります。調整がずれるため、アジャスター自体は決してロッドから外さないようにします。 カラーやスプリングを取り、逆さにしてフォークオイルを排出。ロッドを収縮させると、スラッジを含んだ黒いオイルが出ます。暫くそのまま置いておきました。

今回もお決まりのスプリング磨きをしました。管理人は忘れてしまいましたが自由長も計測した方が良いです。使用限度は 329.3mm。なお、インナーチューブのトップブリッジとステムの間に来る部分は、結構さびが来てました。ピカールで磨いて落としますが、ポツポツ黒い点として残ってしまいました。残念。さすがに4年近くもほったらかしでは仕方ないです。フルカウル車は注意して見ておかないとだめですね。

で、組むときには、この部分にうっすらと柔らかめのグリスを塗り伸ばしました。中古車でも油汚れの下は意外に新品同様、なんてことがありますから、錆び予防としてはかなりいいのでは? 多少見栄えは悪くなりますが、カウルで隠れてしまいます。

オイル量は 475±2.5cc。オイルレベルは 118mmです。フォークを縮めた状態で、インナーチューブ上端から、油面までの距離を測ります。ロッドを伸縮させて、暫く置いてから計測すると良いでしょう。当然、オイル量よりもオイルレベル優先で調整します。

部品を全て綺麗にしてオイルを入れたら、復元に入ります。基本的に分解の逆ですが、フォークの固定位置は、トップブリッジ上面から、トップキャップ上端までが 33mm になるのが標準です。フォーク、ハンドルを取り付け、アクスルボルトと右側のアクスルホルダボルトを規定トルクで締め、ホイール&フェンダーとブレーキを仮組みしたら、フォークを何回か伸縮させて、アクスルの収まりを良くします。その後、左側のアクスルホルダボルトを固定します。

作業結果

走り出して、特に初期作動が良くなっているのがわかります。突き上げる感じが無くなって、乗り心地が良いのです。踏ん張ったときも違うはずですが、その辺りは管理人の腕前では差はわからないかな。今回の費用はオイル代だけでした。
メンテナンスの仕方については、現状所有の二連ジャッキだと意外と支える場所がありません。個人的には、フォーク関係のメンテにはフロントアップスタンドがいいなぁと思うようになってきました。フォーク下部ではなく、ヘッドの軸で支えるタイプ。これならステアリングのベアリング交換以外は対処できます。メンテがやりやすいともっと手入れの頻度が上がるので、購入候補ですね。

規定トルク

        
  • トップブリッジピンチボルト   2.3kgfm
  •     
  • ボトムブリッジピンチボルト  4.0kgfm
  •     
  • フォークキャップ          2.3kgfm
  •     
  • キャリパーマウントボルト   3.1kgfm
  •     
  • アクスルボルト          6.0kgfm
  •    
  • アクスルホルダボルト     2.2kgfm(アウター下端のボルト。片側2本ずつ)