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リヤ・サスペンション・リンク
前置き
リヤサスペンションのリンク部分のメンテナンスです。 中古で購入した車両が、妙にヒラヒラと倒しこみが軽く感じる場合、リンクのグリスが終わっている可能性があります。 新車でも、出荷状態だとほとんどグリスは入っていないようです。 管理人のスパーダも当初、自転車のような軽さがあり「おぉ、さすがスリムなVツイン!」などと思っていましたが、 リンクのグリスアップで、安定感が増しました。サスの動きが鈍く、単に路面をグリップしていなかっただけのようです(汗)。最低でも、だいたい1.5万キロ以内には実施したい感じです。雨中走行の多い場合は早めの方がいいでしょう。 徐々に背骨に響いてきます。
用意するもの
作業手順まず、ジャッキアップです。どこに当てるかかなり悩みましたが、ステップの付け根をジャッキアップポイントにしました(ちなみにエンジン下部を持ち上げると、前輪が上がってしまいます)。そのままだと不安定なので、車体を直立状態にしてから、ブレーキレバーを紐で縛って、フロントブレーキをかけた状態にしました(写真最上段)。このジャッキは水戸工業製で\19,800です。 ジャッキアップの継ぎ手を二段階に調節できます。 いよいよ分解です。リヤサスだけ外すのは厄介なので、後輪も外します。この方が早道だと思います。ブレーキキャリパーは車体に紐で吊り、ドライブチェーンはスイングアームに引っ掛けておきます(写真中上段)。 リンクプレートを留めている右側のボルトを緩め、ばらします。今回、時間がないので外しずらかったリヤサス上部は何もしませんでした。こちらは次回分解時にするつもり。各ベアリングにはカラーがありますが、これが手ではなかなか取れませんでした。ベアリングには良くありませんが、ヘックスソケットにエクステンションを付け、軽く叩き出しました。一部、カラーが錆び付いていました。 外した部品を清掃します。固着した汚れは真鍮ブラシでこすると楽に取れます。よく見ると、リンクプレートがロッドと擦れていました(写真中下段)。 各パーツの面取りをペーパーで行い、擦れていたところは特に念入りに磨き上げました。ベアリングはパーツクリーナーでコケ色になった古いグリスを洗い流し、新たにモリブデングリスを塗り込みました。カラーにもグリスを塗り伸ばしてから組み込み、組み付けるボルトにもグリスを塗っておきます。 摺動はカラーが担うということなのか、(恐らく新車時からばらされていなかったであろう)ボルトには、何も塗ってありませんでした。しかし、荷重がかかることに変わりはないので、グリスを塗った方が良いでしょう。固着防止にもなります(注:リンク部へは、極圧性は良いが耐水性がないモリブデングリスよりも、ウレアグリスが推奨されるようです)。 組み付け後(写真最下段)。明らかに動きが良くなりました。しかし乗り心地はさほど変わらず、街中を走るだけではニブーイ管理人にははっきり言ってわかりませんでした。ヒラヒラ感が減って倒し込みが安心してできるようになった気もしますが、乗り慣れたせいかも知れません。。。 なお、一番気がかりな異音は収まりませんでした。どうやらスイングアーム基部のピボット部分をばらさないと直らないようです。ここは、特殊工具が要りますね....。(その後1万キロほどそのまま使用して、異音は収まりました。)
規定トルク
ボルト名称は端折っていますが、要はリンク周りはすべて5.0kgfmです。
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