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タペット調整
タペット調整のメンテナンスです。バルブの頭とカムとの隙間を調整します。 特にエンジン始動直後にカチカチ音が気になるため、調整をしてみました。 用意するもの
調整は、冷間時(35℃以下)に行います。 作業手順まず、タンクを外します。これはボルトを外してから、コックに繋がっているガソリンホースとバキュームチューブを外します。 今回使用したシックネスゲージでは、厚みが0.09+0.10の組み合わせで使用しました。バルブを押している部分に横からググッと差し込み、すっと先端を引き抜く感じで使用します。チェーンの張り調整と同じで、張り過ぎ(きつめ)の方が良くないそうです。なので、サービスマニュアル(以下SM)の最大値である 0.19mm に近づくよう調整しました。スパーダは、吸・排気側ともに同一です。 まず後バンクから。フレームから、ガソリンコック直下のプラスチック受けを外し、コード類を紐で束ねてフレームなどにくくりつけます。シリンダヘッドカバーのボルトを緩め、カバーを外します(写真上)。こちらは上側にも十分なスペースがあるので、調整はラクです。 調整は、クランクを回して上死点に合わせます。エンジン右側のタイミングホールキャップ(ソケットが掛かるようになっています)を外してから、ソケットにエクステンションを挿して、中にあるボルトの頭を時計回りに回します。プラグを外しておくと抵抗が少ないようです。
3.は、カムシャフトの刻印が上面に来て、カムスプロケットの水平線が水平になったところですが、シックネスゲージが全く入らない くらいの時は、もう1回転させると圧縮上死点になるようです。調整はシックネスゲージを挿したままアジャストスクリューの頭を マイナスドライバで押さえつつ、メガネレンチでロックナットを締め付けます。 前バンクは、厄介です。今回、冷却水を抜くのが面倒だった(手抜きです)ので、ラジエータをずらして調整を試みましたが、 ヘッドカバーがフレーム内から抜き取れませんでした。そのカバーを浮かせるように保持しつつ、隙間からシックネスゲージを 差し込みました。幸い規定値内だったので、今回は調整をパスしましたが、もし調整まで行うなら、このやり方では無理です(→ 後日調整しました)。 一応SMに沿って手順を書くと、
その後に調整、といった感じです。
規定値
タペット調整(前バンク)
前回、調整しなかった前バンクの調整を行いました。 作業手順ラジエーターを外し(ずらして)行います。まずラジエーターキャップを外します。キャップには固定用のプラスネジがあり、それを緩めないと回らないので注意。次に受け皿を用意してから、ウォーターポンプのドレンボルトを取って冷却水を抜きます。はじめにドレンを開けてから、ラジエーターキャップを外した方が、排出される冷却水を受けやすいと思います。マニュアルだとシリンダ下部のドレンも外すよう指示がありますが、ポンプ部分だけでかなり抜けました。ラジエーターを外すだけならこれで十分です。 その後、写真のようにホースクランプを緩め、ホースの片側を外します。予めラジエーターを固定している3本のボルト(左右、上部中央)を外しておいたほうがスムーズです。あと、ラジエーターファンのケーブルコネクタを外さなければならないので注意します。写真で見ると僅かな隙間に見えますが、これでも調整は十分出来ます。 調整前に前バンクの前部の隙間を調べてみると、狂っていたのは吸気側で、ロックナットがかなりきつく締めこまれた状態になっていました。緩くなるのかと思っていたので意外。今回は、0.15のゲージで少し緩めに調整してみました。 調整結果アイドリングがぴたっと安定して、こんなにも違うものかと、改めて驚きます。前バンクの吸気側(片側)が、ほんの少しずれていただけなのですが....。プラグ交換時期とほぼ同一周期で調整しなければならないことになってるのだから、もうちょっとやりやすいと良いんですけどね。 (2005.7更新)
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