QS SQ
フルロジック 全周 サラウンド 回路
目的 : ”可能な限りの原音再生(Hi−Fi再生)” でアーチストやクリエータの思いを汲み取る事。
◎ これまでの歩み
1970、山水QS−1を参考に位相変調までコピーしたQS4chデコーダを製作しました。
残念乍、QS−1の(後方チャネルを定位させない)位相変調は若干無理がありました。 (QS−D1000も後方チャネルの位相処理が 不完全な為、前方の定位にも若干の影響を与えます)
1989、自作プロロジックドルビーデコーダとその回路です。 然し、ドルビーはリアがモノラルで且つ、前方と後方に連続性がない為、音楽再生には向いていない仕様です。
2003、そこで、作り直す事になったのがQS・SQ4chデコーダ、内部とその回路です。 左から入力セレクタ(前、後、デコーダ、3系統外部4ch入力)、音場回転、SQ・QS選択、マトリクス係数、前レベル、後レベルです。 試聴した結果、QSは実用になりましたが、SQは分離せず全く実用になりませんでした。
2004、そして、プリとビデオセレクタも内蔵させたかったので、新たに作り直した新QS・SQ4chデコーダの正面、裏側、内部その回路図です。(スイッチの接点数不足で、QSとSQの切り替えは軸の回転を検出し、リレーを介して切り替えています) 然し、音質的にはオペアンプを使っていない初期バージョンの方が優れていました。 左からビデオ入力セレクタ、オーディオ入力セレクタ、マトリクス係数、音場回転、Quad入力セレクタ(4系統外部4ch入力、QS、SQ)、モード切り替え、前レベル、後レベルです。 ここで、SQの場合、精度を上げてもロジック無しでは全く実用にならない事が分かり、SQ4chロジックの開発を開始しました。
2007、QSロジック4ch/SQロジック4ch/(上下も考慮した)QSロジック6chデコーダです。 正面、内部、回路図です。 左からビデオ入力セレクタ、ステレオモード、オーディオ入力セレクタ、2chモード、デコードモード、テープモニター、バイパス、Quad入力セレクタ(4系統外部4ch入力、QS、SQ)、音場回転、Quadモード、SQミックス、ロジックON/OFF、前レベル、上レベル、後レベル、下レベルです。 その詳細です。 これにより、SQ4ch、QS4chのロジック設計の妥当性が確認できました。又、SQ4chもロジックにより、実用に耐えられることが分りました。
2011、2007作の4ch/6chデコーダはいささか過剰スペックなので、作り直したQSロジック4ch/SQロジック4chデコーダです。 正面、裏側、内部、ブロック図、回路図です 。 左からオーディオ入力セレクタ、ステレオモード、Quad入力セレクタ(4系統外部4ch入力、QS、SQ)、2chモード、テープモニター、SQミックス、ロジックON/OFF、Quadモード、F/Rモード、前レベル、後レベルです。 所で、デュアルオペアンプは60個使用しましたが、(ディジタル音源自体のA/D変換時の音質劣化と比べれば)音質劣化は僅かです。
2012、山水QSD−1との比較のため、同じく帯域を3分割し、それぞれに個別にロジックを入れたSQ4chデコーダを完成しました。 尚、QSはロジックなしでも実用になる事が分ったのでロジックを入れていません。 正面、裏側、内部、ブロック図、回路図です。 左からデコードモード、入力セレクタ、Quadモード、前レベル、後レベルです。 デュアルオペアンプは81個使用しました。 2011作のSQ4chデコーダと比べ、音の定位改善が図られました。 (参考までに、設計中の帯域を分割しない普通のSQ4chデコーダの回路図です)
補足
調整用治具として製作した、QS4ch/SQ4ch/QS6ch方式のエンコーダの正面、内部、回路です。 (参考までにデコーダに接続する6chメインアンプとその回路図です)
テスト信号(ノイズ音)。 10秒づつのQS4ch用信号:QS.zip (3.7MB) と SQ4ch用信号:SQ.zip (3.7MB)。 2秒間隔で周囲を回転する信号:RT.zip (8.3MB)です。
◎ 各種マトリクス方式の解説
山水QS4ch方式、ソニーSQ4ch方式、QS6ch方式のエンコード/デコード式は以下です。
・山水QS4ch方式のエンコード/デコード式
L = 0.92*LF + 0.38*RF + 0.92*LR*i + 0.38*RR*i
R = 0.38*LF + 0.92*RF - 0.38*LR*i - 0.92*RR*i
LF
= L + 0.414*R
RF
= R + 0.414*L
LR
= -L*i + 0.414*R*i
RR = R*i - 0.414*L*i
・ソニーSQ4ch方式のエンコード/デコード式
L = LF -0.707*LR*i + 0.707*RR
R = RF -0.707*LR
+ 0.707*RR*i
LF
= L
RF
= R
LR
= 0.707*L*i - 0.707*R
RR
= 0.707*L - 0.707*R*i
対称改善方式
LF =
L
RF =
R
LR = -0.5*L*(1-i) - 0.5*R*(1+i)
RR = 0.5*L*(1+i) + 0.5*R*(1-i)
・QS6ch方式のエンコード/デコード式
L = 0.92*LF + 0.38*RF + 0.92*LR*i + 0.38*RR*i +
0.65*(1+i)*UP + 0.65*(1-i)*DN
R = 0.38*LF + 0.92*RF - 0.38*LR*i - 0.92*RR*i + 0.65*(1-i)*UP +
0.65*(1+i)*DN
LF
= L + 0.414*R
RF
= R + 0.414*L
LR
= -L*i + 0.414*R*i
RR
= R*i - 0.414*L*i
UP
= -0.707*L*i + 0.707*R
DN
= 0.707*L - 0.707*R*i
対称改善方式
LF =
L + 0.414*R
RF =
R + 0.414*L
LR = -L*i + 0.414*R*i
RR =
R*i - 0.414*L*i
UP =
0.5*L*(1-i) + 0.5*R*(1+i)
DN = 0.5*L*(1+i) + 0.5*R*(1-i)
◎ マトリクス方式のソフトの紹介
・山水QS4ch方式
Archie Shepp(ATTICA BLUES)、Mehta(PLANETS)、Alice
Coltrane(World Galaxy)、Dan Hicks(STRIKING IT RICH)、Gateau Barbieri(LATINO
AMERICA)、SUN RA(SPACE IS THE SPACE)、works of black jazz、works of mobile
fidelity、etc。
・ソニーSQ4ch方式
Miles Davis(BITCHES BREW)、Pink Floyd(Works)、Chase(Chase)、works of Santana、Chicago(1-10)、works of Earth Wind & Fire、Polnareff(Polnareff's)、works of Herbie Hancock、works of Weather Report、works of Jeff Beck、Isley Bros(3+3)、Bernstein(PLANETS)、works of CTI、etc。
◎ その他
補足
ソニー製のウエーブマッチングロジック方式のSQ4chデコーダを入手し、自作のデコーダと比較した所、小音量側の音源が大音量側に引きずられ、定位の移動が顕著であることが分かりました。詰まり、小音量側をミュートさせている設計であろうと予想されます。