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今回は「空華」の駅に停まってみます。

(写真をクリックすると歌が生まれます){写真の下に空華の説明と「目次」があります}

それでは空華の世界とは何か。
般若心経や法華経や維摩経でいわれる
「空」の教えを思い出される方もおられるでしょう。
いくつかの詩を思い出される方もいらっしゃるでしょう。最近 詩は読まれなくなってきて、金銭万能の傾向がある
とも聞きますが、詩は古来 宇宙の神秘を表現したものが少なからずあったと思われます。
空華の世界とはいのちの世界と考えると一番分かりやすいかと思います。生命の世界です。
これも最近 一部の科学的知識によって形のない生命とかいのちとかいうものはないのであって、人間とか動植物など
のあらゆる生き物は
DNAなどを研究すれば全て理解できるようになるなどという考えが広まっているとも聞きます。
はたしてそうでしょうか。もしそうならば、人間は自己複製のできる分子の自動機械ということになってしまいます。

古来、詩人が表現したあの美の世界、音楽や絵画の巨匠が表現したあの美の世界、
今でも山に行けば沢山の花が咲いているあの自然そのものの世界、伝統文化である茶道や生け花などの世界、
あるいはもっと平凡な日常のことで、身近な人と共に食事をし談笑するひととき、静かに語り合う時に感じる友情の世界、
私達の吸う息、吐く息という呼吸の中に現代の最高の科学でも入り込めない
目に見えない形のない不生不滅の生命
が息づいているのです。

科学というなんでも分析しなくては気がすまない手法では生命、いのちの世界に入ることはないし、
あの般若心経の
色即是空空即是色が表現する般若の世界に入り込むことはできないでしょう。
空華の世界とは般若の世界のことであり、永遠の生命の世界です。

我々人間は大人になると自我と理性が発達し、文明を高度に発達させてきましたが、大切なものを
見落としてきたのではないでしょうか。

この世の中のものは無常で、殆ど全てのものはやがて滅びるということは子供でも知っています。
けれど滅びない生命の世界、つまり空華の世界があるということを過去の哲人が深い思索や瞑想など
によって発見してきました。

          目次(音風祐介のホームページ【click】

空華のための序曲  {音風祐介 作}

生命の東洋哲学  {音風祐介 作}

良寛と宮沢賢治 { 銀河鉄道の夜 など }

ハムレットとドン・キホ−テ、日本を語る[音風祐介 作]

般若の街角  {音風祐介 作}

音風の作品集{喜びのソネット、小説、ファンタジ− }

空華の言葉の意味

二つのエッセイ { 音風祐介 作 }

学ぶ ―――A リンクの園 、B DVD映画鑑賞 C 図書館

空華の現象学の広場

花びらになつた夢


写真をクリックすると歌が出てきます

{空華の世界を表現する一つの試み}

自分の身体が桜の花びらの様になって、花吹雪の中をさまよっていることを想像してみて下さい。花びらはほとんど同じ形をしているとして、散っている時、どれが自分の花びらか分からなくなる時があると思えます。私はそんな夢を見たことがあります。

そんな時、ふと目がさめて自分の心の中にあった桜の花びらを追い求めます。私はあの美しい花びらだったのだと。

私は息を静かに長く吐いて、自分が花びらほどの小ささになるようにどんどん息を吐き、自分の世俗のことを全て忘れて花びら一枚になってみようと思いました。そんな気持ちにかられたのも、もしかしたら夢の続きが見たかったからかもしれません。すっかり自己を忘れた時に私はまたあの花 吹雪の中をさまよっていました。でも、やっぱり、どの花びらも同じようで、どれが自分なのか判然とせず、全ての花びらが自分でふと一個の花びらに意識が集中するとそれが自分であるように思えるのでした。まるで天国の様に美しい光景です。私は息を吸ってみました。そうすると私は布団の中で部屋の暗闇をみつめていました。私は自分の人間としての身体を感じました。私はこうして息を吐いたり、吸ったりしながら桜吹雪を夢みたり、また夜の虚空をみつめたりと往復するのがなんとも楽しく、ふと、花びらが本当の自分で、ここにこうして寝ているのは花びらの仮の姿ではあるまいかと思いました。そう思ったとたんに花びらは金色の様に輝き、ほんとに可憐なほど小さい桜の花びらであるのに、何かこう宇宙全体を包み込む光りがその花びらから発せられているような気がしました。その時、私はなぜか、東洋の言葉『色即是空、空即是色』を思い出しました。

私のいのちはきっとこの夢の様に、桜の花びらになったり、人間になったりして宇宙の中で永遠に呼吸を続けている生命体なのだなと。昔の人がいう様に、ぐるぐるいろんな生命を巡り歩いている旅人であるのかもしれない。

「色即是空、空即是色」とはどんな深い意味があるのだろう。『色』とは森羅万象という形で自然や物や生き物に現れている、それを見ている自分の何という不思議さ。それが『空』であるという。『空』というのは実体がないと意味だけでなく、永遠不滅のいのちの世界を指し示しているのだろう。だから、次に『空即是色』とくるのではないか。

つまりこの永遠不滅の世界とこの世俗の物質の世界はコインの裏表の様に一つになっている。だからこそ、きっと私はあんな夢を見たのだ。桜の花びらになって、天国を味わったり、また世俗の布団の中にまいもどり暗闇を見つめているという風に。

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Presented by  音風祐介 Otokaze Yusuke}